【完結】婚約者にウンザリしていたら、幼馴染が婚約者を奪ってくれた

よどら文鳥

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【ミーナ視点2】

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 私とオズマは、帰り道の馬車内で終始無言状態が続いた。
 お互いに考えていることは一緒でしょうけど。

 サバス様ったら、なんであんなにカッコいいのかしら!!

 見ただけで心臓がはち切れてしまいそうなくらいドキドキしたわ。

 私としては、ライアンに負けてしまった感が半端なく、心を傷つけられてしまった。
 そりゃずっと好きだった幼馴染のオズマと結婚できたし、こうやって第二志望の男をゲットしているからあまり文句は言いたくない。

 でもでもでも!!

 ライアンが私の第一志望だったサバス様と婚約ってことがどうしても許せないの!!
 サバス様を取られて悔しい!!
 オズマとサバス様を取り替えてほしいくらいだわ。

 そのことばかり考えていて、イライラしていた。

「なぜライアンがあんな男と婚約したんだ!?」
「知らないわよ。どうせ私だって縁談の申し込み断られたのにどうして!?」
「なんだと!? 俺のことをずっと好きって言っていたよな!?」

 どうしてこんなこともわからないのだろう。
 オズマとサバス様では格が違いすぎるのよ。
 きっと私だけではないはず。

「そりゃそうだけど、サバス様は別物なの。きっと他の女性陣だって同じことしているわよ。それくらいサバス様は人気者なの」
「あの顔なら仕方ない気もするが……俺は二人からフラれた気分だ」

 ご愁傷様。
 でも、オズマのことはサバス様の次に好きなんだからもっと喜んで欲しいところだ。
 それに、ライアンがこのまま幸せになっていくとは思えなかった。
 いや、不幸になってくれると願いたい。

「でもね、よく考えてよ。あのライアンとサバス様が釣り合うと思う?」
「どういうことだ?」

「あんなにイケメンのサバス様がライアンを捨てるのも時間の問題ってことよ。なんで結婚したのかは知らないけれど、あれだけのイケメンが一途にライアンだけを愛するわけないでしょう。きっと、どこかで不倫をすると思うの」

「ライアンが捨てられると?」
「そう! そこに漬け込んでおけばいいのよ。私たちでサバス様の不倫現場をなんとか抑えて、スキャンダルを起こせばいいの! そうしたらライアンも泣きながら離婚。そうしたら私たちもスッキリできるでしょう?」

 私ってばまたもや素晴らしい発想。
 さすが私!

「わかった。協力する。作戦はあるのか?」
「いえ、今のところ全く」
「おい!」

 思いついたのが今なんだから仕方ないでしょう。
 でもね、今ならしっかりと作戦が立てられるお金もあるでしょう!

「でも今ならワインド家から拝借した大量のお金があるから、なんとかなると思うの」

 なんでオズマはこんなに心配そうな表情をしているのかわからなかった。

「本当に使っても大丈夫か? ワインド家はついに財産没収になったんだぞ? こっちにもしわ寄せがきて調査されたりしないか?」
「大丈夫でしょう? もしも私まで連帯責任だったら、あの場所で公言しているはずだもの」
「いや、そうじゃなくて、財産没収した額が少ないと疑われたりしないのかと心配しているんだ」

 心配症だな……。
 仕方がない、地下室のことをオズマに言ってしまうか。
 オズマが私に地下室のことを秘密にしているから、きっと何か企んでいると思ったからあえて黙っていたんだけど……。

「隠しておけばいいでしょ。地下室の金庫にでもしまっておけば」
「ミーナよ……地下室の存在を知っていたのか」

 やっぱりそうだ。
 この驚きようじゃ、何か企んでいたんだわ!
 あの地下室はお金を隠すのには適しているから今はこっちを優先させた方がいいでしょう。
 オズマに話を合わせておいた。

「もちろん。これでもワインド家からバレないようにお金を持ってきたんだから。それくらいの探偵力は持っているつもりよ」

 一体オズマは地下室で何をしようとしていたのかしら。
 いくら私でも相手の心までは読めないからなぁ。
 ま、オズマのことだから私のために何か計画してくれていたんだろうけど。

 計画台無しにしちゃってごめんね。


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