【完結】婚約者にウンザリしていたら、幼馴染が婚約者を奪ってくれた

よどら文鳥

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60 マーレット様のお見合いとミーナの親戚1

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 サバス様……、こほん。
 サバスから冷められていないことがわかって、本当によかった。
 むしろ、前よりもラブラブな関係になっている。

 正式に結婚するまでの間は一線を越えないようにしているが、いつ間違った行動になってしまってもおかしくないくらいになっている。

 今日もサバスの個室でまったり……。
 私のすぐ隣にはサバス様が……。

「ライアンよ、頭を撫でてもいいか?」
「はひぃーー! 嬉しすぎて気絶してしまいそうです」
「その時はしっかり看病する」

 まだ良いですよと言っていないのに、私の頭をナデナデしてきた。
 幸せすぎて死にそうだ……。

 はっきり言って、周りから見たらバカップルと思われてもおかしくないだろう。
 お互いに一度、二人の関係がダメかもしれないと勘違いをした経緯がある。
 それを乗り越えた後だから、我慢が利かない。
 もちろん外では大人しくするように必死になっているが、サバスの方が私にしっつくようになっている。

 誰かに幸せのお裾分けをしたい。

「ところで、誰か良い女性はいないか?」
「良い女性ですねぇ……って、は!?」

 突然サバスが意味不明なことを言い出すから、変な声のトーンで返事をしてしまった。
 私とラブラブなのに、なぜそのようなことを聞くのだろう。

「できれば婚約前提がいいのだが」
「はぁああああ!?」

 せっかく良い関係になったのに、また関係を崩壊させようと……!?
 いやいや、そんなことはありえない!
 サバスが優しいことは重々知っているのだから!

「そんなに驚くこともないだろう。婚約者の候補は多い方がいい」

 私はサバス様の表情を伺う。
 その瞳は真剣な態度だということを物語っている。

「驚きますよ!! よくそんなことが言えますね……!」
「そうか……。選択の自由はあった方が良いかと思ったのだが……」

 サバスったら、私とこんなに良い関係になっているのに、まだ誰か他に選ぼうとしているというの!?
 あまりにも悲しくて泣きそうになっている。

「サバスのお相手は私だけだと自惚れていたようですね……」

 私は悲しみのあまり席を立ち、サバスと距離を取ろうとしたが、サバス様は私の手をギュッと握ってきた。
 進めない。

「離してくれませんか?」
「なぜだ? 私はこんなにもライアンを愛しているのに」
「ならばなぜ、他の女性と婚約しようと!?」
「あ……すまない。私のことではない」
「へ!?」

 呆気に取られ、サバス側へ振り向く。

「すまない。私の友人であるオービット=サイファーのことだ」

 私の不機嫌だった態度がすぐに申し訳ない気持ちに切り替わる。

「すみません、また勘違いしていたようです」

 サバス様の気持ちを疑ったことは反省している。
 だが、言葉足らずなところはサバスの欠点だ……。
 サバスが誰かと婚約したいとばかり思ってしまったのだから。

 サバス様の友人か……。
 初めて聞く名だが、一体どんな人なのだろう。
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