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16 爆発してしまいました
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時限爆弾を大急ぎで調べてみたところ、私が予想したとおりでした。
当初言われていた壁をも吹っ飛ばし王都の大半を木っ端微塵にするほどの威力はなさそうです。
ギンギン達は元々道具を使わずに野獣を討伐していた冒険者です。
だから強力な爆弾を生成する技量はないんじゃないかと踏んでいました。
とはいえ、舐めていましたね。おそらくこの爆弾でも、ギルドの建物くらいは簡単に吹っ飛び、周囲にも大きな被害が出るでしょう。
残された選択肢は一つしかありませんね。
「おいメアリーナ! 何をしている!?」
「メアリーナよ、無駄だ無駄だ。この爆弾は解除する仕掛けなどないと言っていたぞ」
私とて爆弾処理班ではないので、そんな技術はありません。
「この爆弾を王都の外で爆破させます。幸い振動や衝撃で爆発する仕掛けはなさそうなので、私が急いで運びます」
「バカなことはやめてくれメアリーナ! 王都の出入口までここからでは間に合うものか……」
心配そうにしてくれるレオン殿下に、私は最期の挨拶がわりでにこりと笑いました。
「この爆弾の威力は、このギルドを粉々にするくらいの力はあります。とにかく時間がありませんので! レオン殿下……、お元気で」
「ま……待ってくれ!」
レオン殿下の言葉は無視し、私は爆弾を手に持って大急ぎで走り始めます。
小型とはいえ強力な爆弾をよくもまぁ作ってくれましたね……。
全力疾走したいところですが、人混みが多いので思うように走れません。
果たして間に合うでしょうか……。
「残り二十秒……」
なんとか王都の検問所近くまで来れました。
当然ですが、検問所で検査してもらってはおしまいなので、強引に素通りします。
どうせ戻れないので、一度くらい罪を犯してもいいでしょう。
「おい! 順番守れよ!」
「こら! 検問逃れは罪だぞ!」
「答えている暇はありません。素通りします!」
ようやく王都の入口を出た時点で、残り五秒です。
ここからは広い野原なので、全力疾走で可能な限り王都から離れます。
僅か数秒とはいえ三百メートルは離れることができたでしょうか……。
最後の最後で、爆弾を思いっきり遠くへ投げ飛ばしました。
──ドガァァァァァァアアアアア!!!!
遠く離れたはずの王都まで爆風が届くほどの威力です。
爆弾のすぐ近くにいた私は、当然巻き込まれました。
いくら魔獣を討伐したことがあるとはいえ、相手が悪すぎです。この爆弾は魔獣をも倒せるような威力を持っていました。
何から何まで油断しすぎた私の判断ミスです。
確実に詰めていたはずなのに、油断がいけなかったですね。
将棋のとき、レオン殿下はピンチになっても必死に考え勝っていました。
反対に私は、勝てそうなときはついつい油断してしまっていたから全敗だったのでしょう。
つまり、この爆発はいつも油断していた私に対する罰です。
そう思いながら、爆風に吹っ飛ばされ、遠く離れたはずの王都の頑丈な壁に叩きつけられたようです。
そのまま気を失いました。
当初言われていた壁をも吹っ飛ばし王都の大半を木っ端微塵にするほどの威力はなさそうです。
ギンギン達は元々道具を使わずに野獣を討伐していた冒険者です。
だから強力な爆弾を生成する技量はないんじゃないかと踏んでいました。
とはいえ、舐めていましたね。おそらくこの爆弾でも、ギルドの建物くらいは簡単に吹っ飛び、周囲にも大きな被害が出るでしょう。
残された選択肢は一つしかありませんね。
「おいメアリーナ! 何をしている!?」
「メアリーナよ、無駄だ無駄だ。この爆弾は解除する仕掛けなどないと言っていたぞ」
私とて爆弾処理班ではないので、そんな技術はありません。
「この爆弾を王都の外で爆破させます。幸い振動や衝撃で爆発する仕掛けはなさそうなので、私が急いで運びます」
「バカなことはやめてくれメアリーナ! 王都の出入口までここからでは間に合うものか……」
心配そうにしてくれるレオン殿下に、私は最期の挨拶がわりでにこりと笑いました。
「この爆弾の威力は、このギルドを粉々にするくらいの力はあります。とにかく時間がありませんので! レオン殿下……、お元気で」
「ま……待ってくれ!」
レオン殿下の言葉は無視し、私は爆弾を手に持って大急ぎで走り始めます。
小型とはいえ強力な爆弾をよくもまぁ作ってくれましたね……。
全力疾走したいところですが、人混みが多いので思うように走れません。
果たして間に合うでしょうか……。
「残り二十秒……」
なんとか王都の検問所近くまで来れました。
当然ですが、検問所で検査してもらってはおしまいなので、強引に素通りします。
どうせ戻れないので、一度くらい罪を犯してもいいでしょう。
「おい! 順番守れよ!」
「こら! 検問逃れは罪だぞ!」
「答えている暇はありません。素通りします!」
ようやく王都の入口を出た時点で、残り五秒です。
ここからは広い野原なので、全力疾走で可能な限り王都から離れます。
僅か数秒とはいえ三百メートルは離れることができたでしょうか……。
最後の最後で、爆弾を思いっきり遠くへ投げ飛ばしました。
──ドガァァァァァァアアアアア!!!!
遠く離れたはずの王都まで爆風が届くほどの威力です。
爆弾のすぐ近くにいた私は、当然巻き込まれました。
いくら魔獣を討伐したことがあるとはいえ、相手が悪すぎです。この爆弾は魔獣をも倒せるような威力を持っていました。
何から何まで油断しすぎた私の判断ミスです。
確実に詰めていたはずなのに、油断がいけなかったですね。
将棋のとき、レオン殿下はピンチになっても必死に考え勝っていました。
反対に私は、勝てそうなときはついつい油断してしまっていたから全敗だったのでしょう。
つまり、この爆発はいつも油断していた私に対する罰です。
そう思いながら、爆風に吹っ飛ばされ、遠く離れたはずの王都の頑丈な壁に叩きつけられたようです。
そのまま気を失いました。
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