【完結】夫が愛人と一緒に夜逃げしたので、王子と協力して徹底的に逃げ道を塞ぎます

よどら文鳥

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 半年ほど王宮直属の医療を使ってリハビリを行いました。
 今はすっかり元どおりです。

「いやはや、奇跡ですな。それに加え、メアリーナ様の強大な力があってからこそでしょう」

 目の前にいる医師には片方だけ言えませんが、理由はもう二つありますね。

 まずここの医療関係者の皆さんが、必死に看病と治療、そしてリハビリをしてくださったこと。
 それから、目覚めるきっかけを与えてくださったのは、レオン様の必死な呼びかけと口付けがあったからこそです。

「ここの医療関係者の方々に感謝しています。おかげですっかり元どおりになれたのですから」
 頭を下げてお礼を言いました。

「何を仰いますかメアリーナ様。あなたは極悪なテロ組織を暴き出し、更に王都を救った英雄ですぞ。我々が感謝をする立場なのですから」

 英雄とは言い過ぎですね。元はと言えば、私が油断しすぎたのがいけないのですよ……。

 レオン様から聞きましたが、死者、負傷者は私だけだったそうです。
 ちなみに、私は駆けつけてくれたレオン殿下によってこの医療現場へ運ばれたとか。
 爆風の破壊力が相当なものでしたから、着ていた服は木っ端微塵になっていたはずです。
 私が裸の状態だったかと思うと少々恥ずかしいですが……。

 建物も王都を囲っている壁のおかげで無事でした。


「もう退院されるのですか?」
「はい。身体も動かせるようになりましたからね。それに私はやはりスローライフでなく、これからは再び冒険者をやっていこうと思いましたし」
 これだけ沢山の人が私を助けてくれました。だからこそ、私の力は王都の人たちのために役立てたいのです。

「それは名誉なことですな。メアリーナ様がいてくだされば王都は平和そのものでしょう」
「怪我したら、またお願いしますね」
「いえ……できれば来ないでいただきたいですな。メアリーナ様に御武運を」

 ♢

 久しぶりに王宮を歩きます。
 目的はただ一つです。

「メアリーナ、退院おめでとう」
「ありがとうございます、レオン様!」

 私が喋れるようになった瞬間に、『レオン殿下』ではなく、『レオン様』と呼ぶようになりました。
 そして、めでたく恋人同士になったのです。

「本当に良かった。爆発に巻き込まれたメアリーナを発見したときは、生きた心地がしなかったくらいだからな……」
「でもレオン様のおかげで私は助かったようなものですから。あなたの声かけで目が醒めたのですよ」

 王宮の中で兵士たちがいるのにも関わらず、レオン様に抱きついてしまいました。
 やはり私は恋愛になってしまうと制御が効かなくなるようですね。
 でもきっと大丈夫です。

 何しろ、相手が相手ですからね。


「おいおい、皆が見ているぞ。そうだ……退院記念にどこかデートに行きたいのだが、身体は大丈夫か?」
「はい! 完治しましたから」
「ではメアリーナの望み通りのデートをしようではないか」

 レオン様とデートしていて楽しいといえばアレですね。

「では将棋をしましょう」
「おいおい……それはデートと言うのか……?」
「勿論です。思えばレオン様と将棋を指しているとき、私はいつも幸せでしたから」
「ほう、それは私もだ。ではやるか。だが、勿論加減はせぬぞ!」
「当然です。真剣勝負だから楽しいのですよ。それに私は二度と油断しませんから!」

 夢中になりすぎて、気がついたら十九局も対戦してしまいましたね。
 全敗して流石に悔しいですが、いつか必ず勝ってみせましょう。

 ♢

 更に半年後、国王となったレオン様と入籍をして、私は冒険者稼業をしながら王妃になりました。
 一般市民と国王が婚約というのは異例ですが、冒険者稼業の実績と王都を守った英雄と讃えられ、誰も反対する者はいなかったのです。

 これからも王都、そして国を守りながらレオン様と幸せに暮らしていきます。


----------

後書き

メアリーナの超人的な強さをもっと描こうかと悩みましたが、今回は幸せを掴むのが目的でしたので、最低限にしておきました。

さて、今月は最低でも三作は新作を出す予定です(先に宣言しておけば、逃げられない作戦)

7月第一作目の新作のお知らせです。
『旦那に愛人がいると知ってから』

今月も沢山書いて、執筆の勉強をしていきたいと思います。
応援宜しくお願い致します。

そして、当作品を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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