【完結】夫が愛人と一緒に夜逃げしたので、王子と協力して徹底的に逃げ道を塞ぎます

よどら文鳥

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18 昏睡状態が続きます

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『メアリーナ、メアリーナ』

 ……久しぶりに考えることができるようになったみたいです。
 ですが、……誰でしょうか。

 聴覚が麻痺しているようで声がほとんど聞こえません。
 思考回路はなんとか回っているようですが、目を開けられないようです。
 手を誰かに握られている感覚だけあります。

 どうやら、私はまだ生きているようですね。

 王都に被害はなかったでしょうか?
 死者や負傷者がいなければ幸いです。

『目を醒ましてくれ、メアリーナ』

 今、レオン殿下の声が聞こえたような気がしました。

 ──あぁ、もう一度レオン殿下の美しい姿を見たいですね……。

 ですが、どうやっても目を開けません。
 身体を動かそうとしているのですが、反応すらしてくれないのです。

 どうしたらこの事態を乗り越えられるのでしょうか。

『メアリーナ……愛している。私はずっと昔から君を愛しているのだ、だから……』

 今度は声がはっきりと聞こえました。
 と言うよりも、どんどん聴覚が回復しているような気がします。
 身体は動かせませんが、とても幸せな気分に満ちてきました。

 ──レオン殿下、私のことを……起きたい。顔見たい。できれば殿下とキスしたい……。

 私は強く願いました。
 こんなところで死んでは後悔します。
 意地でも身体を動かして目を開かせてみせますよ!

 私は元一流冒険者と言われたメアリーナです。
 絶対にやると言ったらやり遂げてみせます!

 ……ですが、やはり身体がついてきません……。
 あまりにも悔しいです。
 おそらく目の前には私を愛してくれている素敵な男がいると言うのに……。

 ──私はもう二度と変な男には騙されません。レオン殿下なら絶対に大丈夫です。だからもう一度目を開けて彼の顔を見たい……。

『メアリーナ、すまん。私の勝手な行いを許してくれ……』

 私の唇に何かが触れたようです。
 この感覚は……。

 ──!?

 気がついたら、目の前には涙を溢しながら唇を奪っているレオン殿下がいました。

「メアリーナ!!」
「……」

 目は開けましたし視界も認識できます。
 ですが、声を出したくても出せません。

 それでもレオン殿下はそのまま私の身体を優しく抱きしめてくれました。
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