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洞窟の中
暗闇を照らすイデアの魔力も気になり始めた頃だった。
「ここが、最深部?」
泉を中心に草木が生い茂る楽園のような場所。
「……水!」
「待て! 罠かもしれないだろう! 慎重にいくのだ!」
そう言われても道中水魔法を発動してこなかったため、全員喉が乾いている。
喉の乾きに抗えそうにないという気持ちはよくわかる。
だがそこは流石にここまでカルム様を慕って着いてきたイデア。
しっかり仕事モードに切り替わり、自ら泉に向かっていき水を毒味する。
そして……。
「……殿下! 間違いなく水! ……飲めるし美味しい!」
「本当かっ!」
思わずカルム様も駆け出した。
♢
私も肩に乗っかっているルビーと一緒に泉へ向かって走っていく。
「はぁー、生き返りますね……」
「……やはり具現化した水よりも、天然の水の方が美味しい」
浴びるほど水を飲んで、これまでの疲労が一気に吹き飛んだようだった。
ルビーは水を吸収したことで、ついにその姿を現すことができた。
「……かわいい! この子がもしかして」
「私の聖獣『ルビー』よ。見えるようになったのね」
「きゅーーーー」
ルビーはイデアの元へとふわふわと飛んでいき、頭の上に乗っかった。
「……ルビーちゃんですか! ……かわいい!!」
ルビーの背中を撫でて、満足したようににこりと笑う。
「これがリリアの聖獣か……素晴らしい」
「ルビー、カルム様にも挨拶」
「きゅーーーー」
カルム様のところにもふわふわと飛んでいき、腕の上に乗っかった。
「私はカルム=カサラス。此度のルビーの活躍──」
「きゅーーーー!」
ルビーはすぐに気まぐれに飛んでいってしまい、泉の水を吸収しながら水浴びを楽しみ始めた。
「カルム様、申し訳ございません……」
申し訳なく真剣に謝ったのだが、カルム様はむしろ微笑んでいた。
「良いのだリリア。ルビーの楽しそうにしている姿を見て私も癒されている」
ルビーは昔からマイペースな性格があったから、カルム様の挨拶中でもお構いなしだった。
そういえばエウレス皇国でも、ルビーの失礼な態度で大臣や王子を怒らせてしまい、何度も私が謝ったことがあったっけ。
その時は何度も頬を引っ叩かれていた……。
対してカルム様は怒るどころか笑ってくれる。
「きゅーーーー!!」
「ルビー!?」
ルビーの突然の大きな声とともに、洞窟内にもかかわらず雨が降り始めた。
「もうそこまでの力を取り戻したというの!?」
「きゅーーーー!」
驚きと同時に期待があった。
エウレス皇国で力を発揮していたルビーよりも、今の方が明らかに強く見える上に、見たこともないような澄んだ水を降らせているのだから。
──ルビーにこれだけの力があれば、きっと王都を水の都に変えることだって!
ルビーは雨を降らせながら、勢いよく水を吸収し始めて、本来の大きさに姿を変えたのだった。
「ここが、最深部?」
泉を中心に草木が生い茂る楽園のような場所。
「……水!」
「待て! 罠かもしれないだろう! 慎重にいくのだ!」
そう言われても道中水魔法を発動してこなかったため、全員喉が乾いている。
喉の乾きに抗えそうにないという気持ちはよくわかる。
だがそこは流石にここまでカルム様を慕って着いてきたイデア。
しっかり仕事モードに切り替わり、自ら泉に向かっていき水を毒味する。
そして……。
「……殿下! 間違いなく水! ……飲めるし美味しい!」
「本当かっ!」
思わずカルム様も駆け出した。
♢
私も肩に乗っかっているルビーと一緒に泉へ向かって走っていく。
「はぁー、生き返りますね……」
「……やはり具現化した水よりも、天然の水の方が美味しい」
浴びるほど水を飲んで、これまでの疲労が一気に吹き飛んだようだった。
ルビーは水を吸収したことで、ついにその姿を現すことができた。
「……かわいい! この子がもしかして」
「私の聖獣『ルビー』よ。見えるようになったのね」
「きゅーーーー」
ルビーはイデアの元へとふわふわと飛んでいき、頭の上に乗っかった。
「……ルビーちゃんですか! ……かわいい!!」
ルビーの背中を撫でて、満足したようににこりと笑う。
「これがリリアの聖獣か……素晴らしい」
「ルビー、カルム様にも挨拶」
「きゅーーーー」
カルム様のところにもふわふわと飛んでいき、腕の上に乗っかった。
「私はカルム=カサラス。此度のルビーの活躍──」
「きゅーーーー!」
ルビーはすぐに気まぐれに飛んでいってしまい、泉の水を吸収しながら水浴びを楽しみ始めた。
「カルム様、申し訳ございません……」
申し訳なく真剣に謝ったのだが、カルム様はむしろ微笑んでいた。
「良いのだリリア。ルビーの楽しそうにしている姿を見て私も癒されている」
ルビーは昔からマイペースな性格があったから、カルム様の挨拶中でもお構いなしだった。
そういえばエウレス皇国でも、ルビーの失礼な態度で大臣や王子を怒らせてしまい、何度も私が謝ったことがあったっけ。
その時は何度も頬を引っ叩かれていた……。
対してカルム様は怒るどころか笑ってくれる。
「きゅーーーー!!」
「ルビー!?」
ルビーの突然の大きな声とともに、洞窟内にもかかわらず雨が降り始めた。
「もうそこまでの力を取り戻したというの!?」
「きゅーーーー!」
驚きと同時に期待があった。
エウレス皇国で力を発揮していたルビーよりも、今の方が明らかに強く見える上に、見たこともないような澄んだ水を降らせているのだから。
──ルビーにこれだけの力があれば、きっと王都を水の都に変えることだって!
ルビーは雨を降らせながら、勢いよく水を吸収し始めて、本来の大きさに姿を変えたのだった。
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