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過労
「こりゃ過労が原因でしょうな……」
王宮直属の医師は、落ち着いた表情で私に告げた。
過労はダメと言っていたばかりなのに本人が過労をしていたとは……。
医師の話によると、カルム様と事務の人達が不眠不休で国務を行なっていたらしい。
カルム様ほど重症ではなかったそうだが、他にも数名がここでお世話になったそうだ。
仕事が前代未聞の山積みになってしまって逼迫しているらしい。
「カルム様、いえ、カルム殿下は目を覚ましますよね!?」
「早い段階で体力回復薬と疲労回復薬を投与したので、今回は命に別状はありません。ルビー様とリリア様が早急に運んでくれたおかげですな」
医師の言葉を聞いても、目を覚ますまでは安心ができなかった。
それに『今回は』と言われてしまえば次はないのかもしれない。
脳裏に不安が溢れてしまい、涙が流れた。
医師から許可をもらい、カルム様が目が覚めるのをここで待つことにした。
その合間に、先ほど拾っておいた書類の束もきっちりとまとめ直す。
ページが振ってあるので順番通りに直していたのだが……。
「これって……」
書類の内容までは見るつもりはなかった。
しかし、ページを確認する時にどうしても目線に入ってしまったのである。
ここに書いてある内容が原因で、カルム様達が過労せざるをえないほど大変な状況になっているのだと確信した。
やはり、私も午後はカルム様たちの役に立ちたい。
そう思い、カルム様の顔を見ながら目が覚めることを祈っていた。
♢
日も暮れて夜になった頃、カルム様がゆっくりと目を覚ました。
「お目覚めですか? お体は大丈夫ですか?」
「う……リリア? 私はいつの間に……」
カルム様は辺りを見渡して状況を理解したようだ。
「すまない……すぐにやらねばならないことがあるのだ」
ベッドから起き出そうとするカルム様だが、私はすぐに止めた。
「ダメです、まだ起きては! 医師の先生も一晩は安静にするようにと言っていましたし」
「しかしそれでは私の任務が……」
「過労はダメと仰っていましたよね? 私だって言いますよ」
もちろん国のため仕事をしていることなのに、休めと口出しすることなんてご法度かもしれない。
だが、このまま無理をしてカルム様の命に関わるようなことがあってしまっては、取り返しのつかないほど後悔してしまうだろう。
それにカルム様の民衆からの人気も高い。
国中が悲しみに包まれるような光景は見たくないのだ。
「魔道士たちが待っているのだ……。急ぎ問題解決に向け考えねばならん」
「申し訳ございません……。見るつもりはなかったのですが、書類をまとめているときに少々内容が見えてしまったのですが、魔道士たちの雇用問題ですよね?」
「まぁ……そういうことだ」
物事とは、全てが都合よくいくわけではない。
国の環境を水の加護で一気に変えた。
その結果、水を毎日具現化する必要がなくなったのである。
つまり、毎日過酷なくらいに活動していた魔道士たちが、今度は暇になってしまい仕事が激減してしまったのだ。
その対策に追われているのが今の現状で、カルム様達はこれが原因で過労になってしまっている。
カルム様は、テーブルの上に書類が纏まっていることを確認してから私に頭を下げてきた。
「魔道士たちは今まで死に物狂いで頑張ってきてくれた。だからこそ、今後も仕事をしたいものたちには何か提供したいと思っているのだが……。やはり起きなくては!」
頑張って起き上がろうとするが、すぐに私が身体を張って止めた。
王宮直属の医師は、落ち着いた表情で私に告げた。
過労はダメと言っていたばかりなのに本人が過労をしていたとは……。
医師の話によると、カルム様と事務の人達が不眠不休で国務を行なっていたらしい。
カルム様ほど重症ではなかったそうだが、他にも数名がここでお世話になったそうだ。
仕事が前代未聞の山積みになってしまって逼迫しているらしい。
「カルム様、いえ、カルム殿下は目を覚ましますよね!?」
「早い段階で体力回復薬と疲労回復薬を投与したので、今回は命に別状はありません。ルビー様とリリア様が早急に運んでくれたおかげですな」
医師の言葉を聞いても、目を覚ますまでは安心ができなかった。
それに『今回は』と言われてしまえば次はないのかもしれない。
脳裏に不安が溢れてしまい、涙が流れた。
医師から許可をもらい、カルム様が目が覚めるのをここで待つことにした。
その合間に、先ほど拾っておいた書類の束もきっちりとまとめ直す。
ページが振ってあるので順番通りに直していたのだが……。
「これって……」
書類の内容までは見るつもりはなかった。
しかし、ページを確認する時にどうしても目線に入ってしまったのである。
ここに書いてある内容が原因で、カルム様達が過労せざるをえないほど大変な状況になっているのだと確信した。
やはり、私も午後はカルム様たちの役に立ちたい。
そう思い、カルム様の顔を見ながら目が覚めることを祈っていた。
♢
日も暮れて夜になった頃、カルム様がゆっくりと目を覚ました。
「お目覚めですか? お体は大丈夫ですか?」
「う……リリア? 私はいつの間に……」
カルム様は辺りを見渡して状況を理解したようだ。
「すまない……すぐにやらねばならないことがあるのだ」
ベッドから起き出そうとするカルム様だが、私はすぐに止めた。
「ダメです、まだ起きては! 医師の先生も一晩は安静にするようにと言っていましたし」
「しかしそれでは私の任務が……」
「過労はダメと仰っていましたよね? 私だって言いますよ」
もちろん国のため仕事をしていることなのに、休めと口出しすることなんてご法度かもしれない。
だが、このまま無理をしてカルム様の命に関わるようなことがあってしまっては、取り返しのつかないほど後悔してしまうだろう。
それにカルム様の民衆からの人気も高い。
国中が悲しみに包まれるような光景は見たくないのだ。
「魔道士たちが待っているのだ……。急ぎ問題解決に向け考えねばならん」
「申し訳ございません……。見るつもりはなかったのですが、書類をまとめているときに少々内容が見えてしまったのですが、魔道士たちの雇用問題ですよね?」
「まぁ……そういうことだ」
物事とは、全てが都合よくいくわけではない。
国の環境を水の加護で一気に変えた。
その結果、水を毎日具現化する必要がなくなったのである。
つまり、毎日過酷なくらいに活動していた魔道士たちが、今度は暇になってしまい仕事が激減してしまったのだ。
その対策に追われているのが今の現状で、カルム様達はこれが原因で過労になってしまっている。
カルム様は、テーブルの上に書類が纏まっていることを確認してから私に頭を下げてきた。
「魔道士たちは今まで死に物狂いで頑張ってきてくれた。だからこそ、今後も仕事をしたいものたちには何か提供したいと思っているのだが……。やはり起きなくては!」
頑張って起き上がろうとするが、すぐに私が身体を張って止めた。
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