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5話 ソフィアは騎士と対談する
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「うぅぅ……。あれ?」
もふもふ。
目を覚ますと地面がふかふかしていて気持ちよかった。
どうやら天国に来たようだ。
と……思ったのは気のせいだったのかもしれない。
ふと周りを見てみると、さっき逃げていた一人の男が腕を組みながら目を瞑っていたのだ。
私の目覚めに気がついたのか、すぐに目を覚ました。
「よかった。お目覚めのようですね」
「あれ……? 私……たしかケルベロスに殺されたはずでは」
寝ぼけながら目をこすっていたら、男はクスクスと笑みを浮かべる。
「あなたのおかげで我々騎士団と護衛していた王女は救われたのですよ。ありがとうございました」
「救った……? えぇと、もしかして私がケルベロスを倒してしまったとか?」
「そうですよ、覚えていないのでしょうか? あれほどの火炎魔法は初めて見ました」
初めての魔法だったしガムシャラだったからなぁ……。
きっとまぐれ、もしくは初回限定サービスのようなもので一度だけは高火力なエネルギーを出せたのかもしれない。
おそらく、私は魔法の発動で魔力を使い果たしてしまい倒れたのだろう。
「あなたが私を助けてくれたのですか?」
「はは、何度も言いますが助けられたのは私たちです。もっとも、倒れてしまったあなたを王宮へ運んだのは我々騎士団でありますが」
「王宮……!? ということは、ここは王都ですか?」
「そうですよ」
なんというラッキーな展開!?
命が助かった上に、いつのまにか目標だった王都へ運んでいただけたらしい。
しっかりと周囲を見てみると、ふかふかの正体は高級そうなベッド。
今まで奴隷任務のあとは外で寝る日々だったから、ベッドがこんなにもふかふかしているなんて知らなかった。
それに、剣で斬られてボロボロだった服ではなく、綺麗な服に変化していた。
「ありがとうございます。申し遅れましたが私はソフィアです」
「騎士団のアーヴァインと申します。あ、まだゆっくりと休まれたほうが良いでしょう。魔力の枯渇で倒れたようですからね。十日ほどはゆっくりされたほうが良いかと」
「私、いったいどれくらい気を失っていましたか?」
本の知識しかないが、魔力の枯渇だとしたら十日以上は目眩や吐き気、頭痛を伴い、立ち上がることさえ大変らしい。
だが、私の身体にそのような症状は一切ない。
ケルベロスに魔法をかけた場所は、王都が全く見えないようなところで、目を覚ました今はベッドの上。
既に十日以上は経過しているのではないだろうか。
「三日ですね。ここの客間の使用許可は降りていますので、ゆっくり休んでください」
「三日ですか!?」
「そんなに驚かなくとも……。それともなにか大事な予定でも?」
「い……、いえ。そうではないのですが……」
これは気まずいことになった。
私が気を失った原因は魔力の枯渇ではないからだ。
きっと、おっかないモンスターを目の当たりにして失神でもしてしまったのだろう。
しかも三日間も意識を失った上に騎士団から失神の介護までしてしていただいて……。
「申し訳ありません……」
「なぜ謝るのです?」
「私の倒れた原因が恐怖による失神だからです。それなのに迷惑をかけてしまって……」
「ソフィアさんが倒れてしまった直後に同行していた医師にも診てもらいましたが、魔力の枯渇だと言っていましたよ」
「へ……? でも私、もう元気ですよ。ほら」
ベッドから起き上がり、歩いてみた。
私の身体になんら異常はなかった。
もふもふ。
目を覚ますと地面がふかふかしていて気持ちよかった。
どうやら天国に来たようだ。
と……思ったのは気のせいだったのかもしれない。
ふと周りを見てみると、さっき逃げていた一人の男が腕を組みながら目を瞑っていたのだ。
私の目覚めに気がついたのか、すぐに目を覚ました。
「よかった。お目覚めのようですね」
「あれ……? 私……たしかケルベロスに殺されたはずでは」
寝ぼけながら目をこすっていたら、男はクスクスと笑みを浮かべる。
「あなたのおかげで我々騎士団と護衛していた王女は救われたのですよ。ありがとうございました」
「救った……? えぇと、もしかして私がケルベロスを倒してしまったとか?」
「そうですよ、覚えていないのでしょうか? あれほどの火炎魔法は初めて見ました」
初めての魔法だったしガムシャラだったからなぁ……。
きっとまぐれ、もしくは初回限定サービスのようなもので一度だけは高火力なエネルギーを出せたのかもしれない。
おそらく、私は魔法の発動で魔力を使い果たしてしまい倒れたのだろう。
「あなたが私を助けてくれたのですか?」
「はは、何度も言いますが助けられたのは私たちです。もっとも、倒れてしまったあなたを王宮へ運んだのは我々騎士団でありますが」
「王宮……!? ということは、ここは王都ですか?」
「そうですよ」
なんというラッキーな展開!?
命が助かった上に、いつのまにか目標だった王都へ運んでいただけたらしい。
しっかりと周囲を見てみると、ふかふかの正体は高級そうなベッド。
今まで奴隷任務のあとは外で寝る日々だったから、ベッドがこんなにもふかふかしているなんて知らなかった。
それに、剣で斬られてボロボロだった服ではなく、綺麗な服に変化していた。
「ありがとうございます。申し遅れましたが私はソフィアです」
「騎士団のアーヴァインと申します。あ、まだゆっくりと休まれたほうが良いでしょう。魔力の枯渇で倒れたようですからね。十日ほどはゆっくりされたほうが良いかと」
「私、いったいどれくらい気を失っていましたか?」
本の知識しかないが、魔力の枯渇だとしたら十日以上は目眩や吐き気、頭痛を伴い、立ち上がることさえ大変らしい。
だが、私の身体にそのような症状は一切ない。
ケルベロスに魔法をかけた場所は、王都が全く見えないようなところで、目を覚ました今はベッドの上。
既に十日以上は経過しているのではないだろうか。
「三日ですね。ここの客間の使用許可は降りていますので、ゆっくり休んでください」
「三日ですか!?」
「そんなに驚かなくとも……。それともなにか大事な予定でも?」
「い……、いえ。そうではないのですが……」
これは気まずいことになった。
私が気を失った原因は魔力の枯渇ではないからだ。
きっと、おっかないモンスターを目の当たりにして失神でもしてしまったのだろう。
しかも三日間も意識を失った上に騎士団から失神の介護までしてしていただいて……。
「申し訳ありません……」
「なぜ謝るのです?」
「私の倒れた原因が恐怖による失神だからです。それなのに迷惑をかけてしまって……」
「ソフィアさんが倒れてしまった直後に同行していた医師にも診てもらいましたが、魔力の枯渇だと言っていましたよ」
「へ……? でも私、もう元気ですよ。ほら」
ベッドから起き上がり、歩いてみた。
私の身体になんら異常はなかった。
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