つきせぬ想い~たとえこの恋が報われなくても~

宮里澄玲

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 「…んっ、ふっ…ぅ! あ…、ダ、ダメ…で、す…!」
 一平の自宅に戻るなり、繭子は抱きしめられると激しく口づけをされた。
 「どうして…? イヤじゃないって言っただろう…?」
 「し、仕事した後だし…ちゃんとお風呂に入ってから…。それに、一平さん、ゆっくり話がしたいって…」
 「先に繭子が欲しい。話は後だ」
 そう言うと一平は繭子をさっと抱き上げ、浴室の脱衣所に向かった。そして、繭子を下ろすと服を脱ぎ始めた。
 「えっ、あの…!」
 「ん? 風呂入るんだろ?」
 「あ、じゃあ、私は…」
 繭子が出て行こうとすると腕を掴まれた。
 「ダメ。時間がもったいないから一緒に」
 「えっ!」
 「ほら、繭子も早く脱いで。言うこと聞かないと俺が脱がすよ」
 「…っ!」
 繭子が真っ赤になってアワアワしていると
 「はい、時間切れ。脱がすよ」 
 「~~~!」
 あっという間に繭子は全裸にされてしまい、一平に後ろから背中を押されながら浴室に入れられてしまった。

 「…あ…いや…そ、そんなところ…! ダメッ…」
 「ちゃんと洗わないとね…。ん? 洗っているのにどんどんヌルヌルしたものが溢れてくるよ…どうしてだろうね」
 「アッ…! イ、ジワル…お願、いです…もう…」
 ボディソープを泡立てた一平の掌と指が、片方は繭子の胸を、もう片方は繭子の敏感な花芽を中心に優しく円を描いている。こんなの洗っているとは言えないし、何よりめちゃくちゃ恥ずかしい…。繭子が抵抗して離れようともがいても後ろからがっちりホールドされているので動けない。
 すると、一平が親指を花芽に当てながら繭子の中に中指をゆっくりと入れ、中の感じる部分を刺激した。
 「あぁ…!」
 繭子が腰を反らすと、一平は彼女の首筋に唇を当てながら微笑んだ。
 「…中も洗わないとね」
 指の動きが小刻みになりさらに刺激が加わると、繭子の口から甲高い声が出た。とっさに唇を噛んで声を抑える。
 「繭子、声を抑えないで、俺に聞かせて」
 一平が耳元で囁きながら、親指の動きも速めたので「あぁ!」と頭を大きく仰け反らせて高い声を上げてしまった。
 「うん…いいよ…もっと聞かせて…」
 すでに繭子の感じるところを熟知していた一平はそのまま外と中への刺激を与え続けていると、繭子の声が切羽詰まってきて途切れ途切れになってきた。
 「…ハァ、アッ、アッ、アッ、アッ、………アァァァァァァ!!」
 大きく頭と背を反らせながら繭子は達した。

 ぐったりと一平に身を預けた繭子の頬に唇をつけると、一平はシャワーで彼女の全身についたボディソープの泡を洗い流した。
 そっと目を開けた繭子はちょっと一平を睨んだ。
 「…もう…ひどいです…身体に力が入らない…」
 達して上気した顔で睨んでいるのもかわいいな、と思いながら一平は全く反省していない調子で謝った。
 「ごめん、ごめん。繭子の肌が綺麗でスベスベだから、ついやりすぎちゃって。でも、気持ちよかったでしょ?」
 「……」
 何も言わず黙って俯いたが、真っ赤になった頬が全てを物語っていた。

 家に置かせてもらっていたパジャマワンピースを着て先に寝室のベッドで待っていると、濡れた髪を拭きながら一平が入ってきた。
 上半身裸だったので思わず目をそらすと、一平が繭子の頬にそっと手を添えた。
 「…さっきの続きをしてもいい…? 俺、まだだから」
 その意味が分かり、繭子はまた顔が赤くなった。
 「…はい」
 繭子が頷くと、一平の唇が重なった。
 「繭子…好きだよ…」 
 着たばかりの服をさっと脱がされ、また生まれたままの姿にされた。
 さっきは掌や指だったが、今度は唇で身体中を愛された。そして情熱的なキスを何度もされ、繭子はトロンと力が抜けていた。
 「かわいい…繭子は俺のキスは好きか…?」
 「はい…とても好き…です…」
 蕩けそうな笑みでそう答えると、一平はすかさず繭子の両脚を広げると秘部に舌をつけた。
 「アッ…! そこは…、ダメ、そんなところ…!」
 「どうして? 繭子は俺のキスが好きなんだろう…? だからしているんだ」
 「んンッ…! そ、そういう、意味じゃ…! アァ!!」
 「いいから…繭子はそのまま感じてて…」
 一平の長い舌が蠢き、敏感な箇所を隈なく愛され、繭子は翻弄され、身体が痺れた。そして大きな波がやってきて……。
 「………っ!!」
 腰を反らせ、声を上げることなく上り詰めた。
  
 はぁはぁ、と息を荒げていると、避妊具を着けた一平が「入れるよ」と言ってゆっくり繭子の中に入ってきた。痛くはなかったがまだ慣れていないため、指とは違う大きなものに一瞬身体が固まった。
 「…はっ…!」
 「痛いか…?」
 全部入り切ると一平は繭子の背に腕を回して包み込むように抱きしめながら心配そうに尋ねた。
 「一瞬びっくりしただけで、大丈夫です…」
 一平は繭子のおでこや目尻や頬に啄むようなキスを優しくしながら最後に唇に触れた。
 「よかった…。じゃあ、動くよ…」
 ゆっくりと一平が動き始めた。
 「……あっ…! ハッ…ンッ…ん…!」
 一平の動きに合わせて自然と繭子の口から声が漏れる。一平のモノが中の感じるところに当たると、一際高い声が上がった。
 「あぁっ!」
 「…ッ、繭子、ここがいいんだよな、中がうねった……あぁ…ごめん…もうあまり持ちそうにない…!」
 苦し気にそう言うと、一平は繭子の感じるところを外さないようにしながら徐々に動きを加速させた。
 「アッ…! アアッ、ダメ…! そこ、おか、し、くなっちゃ、う…! ンッ! あっ、あっ あっ…!」
 「あぁ、繭子…!」
 唇が激しく重なる。繭子が一平に縋りつくと、一平も強く抱きしめる。
 「…一、平さ、ん…! 好き、大好きで、す…! あ、あっ…も、もう、イ、イッちゃう……ア、アッ、アァァァァァァァ!!!」
 「……ッ!!!」
 2人は身を震わせると同時に達した。


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