レディブラスト 〜The Young Justice〜

橘樹太郎

文字の大きさ
25 / 44
第16話:英雄を訪ねて

16-9:生存本能

しおりを挟む
 そうして私達の戦いは始まった───が、ここで私達はある事に気付いた。

 サウンドブラストやサンダーストライクを喰らっても、ロボットはピンピンしていた。

『無駄だ。コイツは小娘が倒した"ハインドスパイダー"の戦闘ログから研究を重ねて作り上げているのだからな』

「くっ・・・・・・!」

 攻撃を無効化され、私達は殴り掛かろうとするが、ロボットから衝撃波が放たれ、私達は吹き飛ばされる。そして次にミサイルがこちらに一斉発射された。

 18発のミサイルは全て追尾式で、私達は下の森まで逃げていく。光速で走るキャプテンなら逃げ切れると思ったが───ミサイルは普通のと違って賢く作られていた。

 進行方向を予測して先回りするのは、どう見てもスピードが売りなキャプテンには不利であり、彼は急ブレーキを掛けながら転がった。

 私は助けに行こうとするが、上下も含めた四方八方から迫ってくるミサイルで窮地に陥ってしまった。

 私は上下からの被弾覚悟で回るようにサウンドブラストを出して全滅させ、上下から来るミサイルを回避した。

 私の方のミサイルが片付き、キャプテンの方へ行こうとするが、ロボットがこちらの背後を取っており、頭上に振り下ろされた両手により私は地上へ叩き下ろされた。


 地上へ落ち、私が立ち上ろうとすると、鼻から出た血と同時にマスクの破片が落ちてきた。

 マスクは素顔が完全に露出したわけではないものの、左目側が見える状況になっていた。

 鼻血を拭い、私は立ち上がるが、向こう側で爆音が聴こえ、不安になるが、キャプテンがこちらに走ってきたおかげで安心できた。


 その後、ロボットはロケットパンチはガトリング掃射をして私達を追い詰めていく。そんな中、目からのレーザーをキャプテンの代わりに喰らっていた。

「レディブラスト!!」

 庇った理由としては、私がこういったエネルギーを吸収できるからというのがあるものの、何故か吸収されず、寧ろ逆に力を吸収されているようだった。

 私は完全に疲弊した状態となり、サウンドブラストどころか戦いもままならない状態になってしまった。

 キャプテンが私を抱えて森の中を逃げるが、鉄の悪魔はどこまでも追い詰めてくる───キャプテンの疲労がピークに達し始めていた隙を狙い、分離させた手を私達に振り下ろした。

 土埃を舞わせながら、振り下ろされた拳はキャプテンを、抱えていた私をも吹き飛ばした。


 遠のきそうになる意識を必死に繋ぎ止めながら、私は周りの状況を確認する。
木にぶつかり、気絶しているキャプテン。そして目の前には降りてくるディアボロスがいた。

 勝ち目のない状態になりながらも、立ちあがろうとする私だが、戦える程の活力エネルギーは残っていなかった。

 視界が揺らぐ───戦わないといけないのに、立ち上がる事が出来ない。
ロボットが再びビームを出そうとしたその瞬間、信じられない現象が起こった。


 ロボットはビームの発射を中断し、プロフェッサーが声を出した。

『何だその能力は・・・・・・!?』

 私は何を言われているのかさっぱり分からなかったが、偶然見た地面から全てを察した。

 自分の座り込んでいる所に生えていた雑草や花は色を失っていき、その代わりに私の活力は戻っていった。

『まさかここまでの力を持つとは・・・・・・だが、何度やっても同じだ!!』

 両腕のガトリング砲で私を撃つが、初速が放たれたと同時に私は大きく飛び跳ねて回避し、チャージした右足で蹴りつけた。

 倒れ込むロボットに追い討ちを掛けるが、相手も只者では無く、分離させた両手で私を掴んで拘束した。

 しかし、これでも危機に陥った訳では無く、私は体に軽く溜めた衝撃波を出して拘束から解放された。

 指を失った両手は、空へと飛ぶ私に弾幕を張りながら追ってくるが、この時の私には全く命中せず、威力を高めたサウンドブラストでどちらも破壊した。

 手を失った悪魔は、目のビームを発射する為にチャージを始めるが、私の方が一足早く、目の部分に拳をめり込ませた。

 首をもぎ、私はダルマ状態となったロボットを見る。もう動く事が無いと察知した私はどっと疲れが出た様にその場に跪いた。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...