Eternal GunBullet

橘樹太郎

文字の大きさ
1 / 4

プロローグ:贖罪

しおりを挟む
 ───俺はいつまで引き金を引けばいい?
何度"彼女あの子"を殺せばいい?
どこまで傷付けばこの"物語"は終わる?

 俺は何度も繰り返す───自分の正体、役目も分からずに。
これが今、何度目なのかすら憶えていない。


 虚無的な空の下、銃撃と結晶の割れる音がひたすらに鳴り響く。

 撃鉄ハンマーを下ろし、弾倉シリンダーを回し、弾を発射する。しかし、どの弾も効果は無い・・・・・・いや、そう思いたいだけなのかもしれない。

 放たれる結晶を弾丸で相殺していくが、それでも対処し切れず何本か被弾してしまった。

 傷は付くものの、今戦っている相手はもう自分の知っている彼女ではない・・・・・・あのは目醒めてしまったのだ。


 もう声は届かない───だから撃つ。何度も引き金を引く。結晶が何本も身体に突き刺さろうが、痛覚いたみを押し殺す。いつもやって来た事だから辛くない。
唯一辛いのは、彼女を撃つ事だ。

 彼女が痛みを感じているのか、判らない。
遺跡システムが稼働し、門が開かれるのだけは阻止しなくてはならない。
───さもなくば、この世界が滅びてしまうから。


 覚悟を決め、俺は彼女に向かって走る。結晶がこちらに向かって来ようが関係ない。

 俺は飛び跳ねて彼女と同じ高さになり、引き金を引いた。


 一発の銃声が虚空に、静かな風景の中に吸い込まれていく。あの子の周りに展開されていた結晶は消え、彼女はその場に落ちた。

 彼女の額には銃創がある、俺が撃ったんだ。そう、この手で。

 ───今回もまた阻止した。
結末エンディングは何種類あるんだ?
いつまで繰り返せば最善の結末ハッピーエンドを迎える?


 自身のこめかみに銃口を当て、俺は引き金に再び指を掛ける。もうあの子は居ない、そこにるのは彼女だった亡骸だけだ。

 次は今回いまの様に記憶は無くなっているかもしれない、だがそっちの方が幸せなのかもしれない。

 ───引き金を引き、この現実ゆめから目を覚ます。

 今度つぎ現実ゆめでは、救えるのだろうか?
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした

藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると 土地を蝕む邪気となって現れる。 それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。 派手な奇跡は起こらない。 けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。 ――その役目を、誰一人として理解しないまま。 奇跡が少なくなった。 役に立たない聖女はいらない。 そう言われ、私は静かに国を追放された。 もう、祈る理由はない。 邪気を生み出す原因に目を向けず、 後始末だけを押し付ける国を守る理由も。 聖女がいなくなった国で、 少しずつ異変が起こり始める。 けれど彼らは、最後まで気づかなかった。 私がなぜ祈らなくなったのかを。

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

いつまでもドアマットと思うなよ

あんど もあ
ファンタジー
二年前に母を亡くしたミレーネは、後妻と妹が家にやって来てからすっかり使用人以下の扱いをされている。王宮で舞踏会が開催されるが、用意されたのは妹のドレスだけ。そんなミレーネに手を差し伸べる人が……。

処理中です...