幼馴染みは鬼畜変態男子

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#05 いや……見ないで

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 放課後、私は命令通り旧校舎前へとやってきた。

 橘くんも少し遅れてやってきた。

 彼に続いて校舎内へ足を踏み込み、ある教室へと入る。

 使われていない机や椅子が壁際に積まれて置いてある。

「さて…と」

 橘くんは鞄を下ろすと、おもむろに机を運び始めた。

 三つほど繋げた後、私を振り返って事も無げに言う。

「制服脱いで、そこに横になって」

「えっ…?」

「早く」

 言われた通り、制服を脱ぎ捨てて机に上がる。

「何……するの…?」

「いいからそこに寝てよ」

 無理矢理押し倒され、両手を縫い止められる。

 両脚も大きく開脚させられ、四肢はそれぞれ机の脚にガムテープで固定されてしまった。

「あっ……!」 

 何重にもガムテープを巻かれているので、身動きを取ることができない。

「ふふ……全裸で拘束なんてドMの君には堪らないんじゃない?」

 人差し指で、上半身をツーッとなぞられる。

「…っ!」

 まだ敏感な部分には触られていないのに…股ぐらがドクドクと脈を打ってる。

 早く触れてほしくて堪らない…。

 この疼きを早く放出したい…!

 橘くんは私の上半身を丹念になぞりあげていく。

 指先が胸の先端に触れ、思わず私は腰を浮かせる。

「あっ…」

 触れるか触れないか、フェザータッチのいやらしい触れ方が、すごく気持ちいい……。 

「花宮は左の乳首が敏感だね」

 そう言って彼はその部分を指先で摘まんでグリグリと捏ね回す。痛いのにゾクゾクしちゃう…。

「さて」

 橘くんは身を起こし、小さく吐息を吐いた。ちょうど開脚した足の間に彼の姿が見える。 

 彼の長い指が、肉襞の間に割り込んでくる。

「どろどろだね」

 意地悪く囁かれ、敏感な突起部分を弄ばれる。彼の力加減は、すごくちょうどいい。

「んっ……うぅ」

 私は意識的に膣を締めた。こうすることでイキやすくなるからだ。しかし、膣を締め続けるのはかなり体力を要する。数分も経つころには自然と息が荒くなっていた。

 気持ちいいけど、苦しい。でもこの苦しさを乗り越えた先に快感がある。

 痺れは、突然駆け上がってきた。

「イ、イク…!」

 私がそう告げると、橘くんはいったん愛撫を止めた。私は情けない呻き声を上げながら達した。

「はぁ…はぁ……」

 心臓がまだバクバクと音を立てている。全身汗だくだ。

「ふふ、もうイっちゃったの?花宮は相変わらず敏感だね…。その蕩けた表情かお、記念に撮っておこうか」

 そう言って橘くんはスマホを取り出し、あろうことかカシャカシャと写真を撮り始めた。

「ちょっ…!いや!やめて…撮らないで!」

 橘くんは意地悪く笑い、撮ったばかりの画像を私の眼前に翳した。

 全裸で拘束され、股を開いて痴態を晒す女――――そこに写るのは紛れもなく自分だった。

 とてつもない羞恥心が込み上げ、思わず写真から目を逸らす。

「やだ…。今すぐ削除して……」

「うーん…そうだなぁ。今から十分間、花宮が僕の責めに耐えられたら、消してあげてもいいよ」

「そ、そんな……」

「じゃあ、始めるね」

 彼の指が再び秘所に沈む。慣れた手付きで蜜口を探り当て、躊躇いなく奥へと突き立ててくる。

 指の腹で色々な箇所を打ち付けてくるが、縦横無尽で激しい動きではなく、探るような慎重な手付きだ。彼の指の動きに連動して、ヌチャヌチャと愛液の粘着く卑猥な音が響き、余計に私の羞恥心を掻き立てる。

 ふいに指がある場所で止まり、そこをぐりっと抉られるように突かれた。

 ほんの一瞬だったが、鈍い痺れがじわりと腰回りに広がった。

 わずかな足の震えさえも、橘くんは見逃さない。

「やっ……ぁん」

「“ココ”が一番感じるみたいだね」

 そうとわかると彼は徹底的にその部分を責め始めた。 

 どうにか声は抑えられるが、断続的に襲ってくる尿意にも近い背徳の快感に、私は抗うことができない。

 これ以上続けられたら、失禁してしまうんじゃないだろうか――――そんな気さえしてくる。

 ああ…体が熱い。息が乱れる。

 快感に尽く思考を奪われる。

 頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなる。

 このまま蒸発して消えてしまいそうだ。

 十分も耐えるなんて絶対無理っ…!

「い゛っ…………く……っ!」

 心地良い痺れが背筋を突き抜けていく。

 私は体を仰け反らせ、淫らに両脚を痙攣させ、低い呻き声を上げながら、なりふり構わずただただ快感を受け入れていた。

「そんなんじゃ写真は消してあげられないね。でもまぁ、花宮は超がつくほどのドMだから仕方ないか」

 橘くんはいったん私から離れ、椅子を引っ張ってきて浅く腰掛けた。

 鞄から500mlのお茶を取り出し、軽く一口煽る。

「花宮も少し水分補給しなよ。喉、乾いてるでしょ」 
 橘くんは飲み掛けのお茶を私の口元へと近付けてきた。

 確かにたくさん汗をかいて喉がカラカラだった。

 私のことを玩具みたいに扱うくせに、ちゃんとこういう気遣いはしてくれるんだ。なんかちょっと、嬉しい…。

 彼にお茶を飲ませてもらいながら、私は密かに感動していた。

 ただ、ちょっと飲ませ方が乱暴なのが気になるけど…。

 飲み込み切れずに顔を背けると、零れたお茶が頬を伝って流れ落ちた。

「あーあ…。ちゃんと飲まなきゃダメじゃないか」

 橘くんは私の顔を無理矢理上に向かせ、再びペットボトルの口を近付けてきた。

「もう…いらない。充分飲んだから」

「まだ半分以上残ってるよ。ちゃんと全部飲んで」

 私の鼻をぎゅっと抓み、橘くんは無理矢理ペットボトルを口の中に押し込んできた。

「んうぅぅ……んぐっ……」

 私は涙目になりながらお茶を飲み干した。空になったペットボトルを床に置き、橘くんは満足げに微笑んだ。

「はい。よくできました」
 
 ちょうどその時、私の脱いだ制服の中で、短いバイブレーションの音が聞こえた。スカートのポケットに入れっぱなしだったスマホだ。

 橘くんは私のスカートを拾い上げ、スマホをポケットから取り出した。

 何か操作しているようだが、彼が背を向けているので何をしてるかわからない。

「ねぇ……何やってるの」

「別に」

 橘くんはスマホを置き、また私の傍へとやってきた。

「続き、しよっか」

 それからまた橘くんに"いトコロ"を徹底的に責められ、私はまた絶頂に達してしまった。

 気持ち良すぎて我を忘れそうになりながらも、強制的に押し寄せてくる尿意と必死で戦っていた。

 さっきたくさんお茶を飲まされたからだ。

 さすがにもう我慢の限界だった私は橘くんにお願いをした。

「お願い、橘くん……。トイレ行かせて」

「トイレに行ってどうするの?」

「し…したいの」

「"したい"って何を?具体的に言ってくれないとわかんないよ」

───意地悪…。わかってるくせに。

 でも橘くんはドSだから、私がちゃんと言うまでトイレに行かせてくれないだろう。

 恥ずかしいけど、言わなきゃ…。漏らすよりはずっとマシだわ。

「お……おしっこが、したい……です」

 よく言えたねと言わんばかりに橘くんが頷く。

「仕方ないな。でも我慢するのは体に良くないからね」

 仏様のように柔和な笑みを浮かべながら、

「じゃあ、ここでしよっか」

 悪魔のような鬼畜な言葉を吐いた。

 その手には、さっき私が飲み干した空っぽのペットボトルが握られていた。

「え……?」

────嘘でしょ……? 

「ふ、ふざけないで…!そんなこと、できるわけないでしょ!」

「今更何強がってんの?漏れそうなんでしょ?」

 橘くんがペットボトルの口を私の性器にピタリと押し当ててくる。

「ほら……押さえててあげるから早く出しなよ」

「嫌……!」

 裸を見られるのは平気でも、汚いモノは見せたくない。それだけは絶対嫌…。

「わかったよ」

 やがて橘くんは諦めたように吐息をついた。
 
 しかし、ホッとしたのも束の間───

 突然、廊下から靴音が近付いてきた。

───嘘…!誰か来る? 

 焦りと不安が急速に込み上げてくる。

「橘くん!早く拘束を解いて…!」

 彼だって靴音は聞こえてるはず。なのにいっこうに私を解放してくれない。ペットボトルすらまだ秘所に当てっぱなしだ。

「ちょっと!橘くん!」

 もう焦りも通り越して怒りすら沸いてくる。

───何を考えてるの!この男は!

 どうにもできないまま無情に時は過ぎ、やがて足音の主が教室に入ってくる。

 もう終わったと、私は絶望した。

「な、何やってるんだお前ら…」

 その声を聞いて、私の絶望はさらに深くなった。

「氷室……くん……」

 私があられもない姿をしていたからであろう――――彼はすぐに私だとわからなかったみたいだ。

 全裸の女が机の上に張り付けにされ、性器にペットボトルの口を押し当てられているというあるまじき光景に驚いているようだった。

 やがてその女が幼馴染の女子だと気付き、二重に衝撃を受けた───そんな感じの表情だった。

「花宮…これは一体──」

 それはこっちの台詞よと突っ込む余裕はなく、私は橘くんを睨み付けた。

「どういうことなの、橘くん…!」

「ごめん。実はさっき君のスマホに氷室からL○NEが来てたから、ここにいるって返信しておいたんだ。誰かに見られながらの方が興奮するでしょ?」

「酷い……!あなた、頭おかしいんじゃないの!」

「何言ってるんだよ。ホントは興奮してるくせに…」

 橘くんはふっと嗜虐的な笑みを浮かべると、片手でペットボトルを押さえたまま、反対の手で私の恥丘をぐっと押した。

「………ん゛ぁっ!」

 外部からの圧力により、尿を塞き止めていた防波堤は決壊した。

 情けなくも私は、氷室くんが見ている前で放尿してしまった。

 静かな空間に、ジョボジョボとはしたない音が響き続ける。

 死ぬほど恥ずかしくて堪らないのに、止めることができない。

「いや……見ないで……!」

 けれど、この放尿の解放感とそれを男子二人に見られている恥辱が混じり合って、妙な快感が生まれているのも確かだった。

 この屈辱すら快感に変換してしまう自分が浅ましくて仕方ない。

  ――――あぁ……幼馴染に虐げられる姿を幼馴染に見られて興奮するなんて……ホント私って変態が過ぎるわ。

「たくさん出たね」

 橘くんは尿の溜まったペットボトルの蓋を閉め、再び床に置いた。

「おい」

 正気に戻ったらしい氷室くんが、背後から橘くんの肩を掴む。

「この変態野郎!花宮をこんな目に遭わせて、一体どういうつもりだ!」

 ドスの利いた低い声。今朝話した時とは別人のような怖い顔。

 普通だったら萎縮して逃げ出すだろうに…橘くんは一切動じない。

 それどころか、この状況を愉しんでいるかのように見える。

「はは、何怒ってるの?これは合意の上の行為だよ」

「は?どう見たって花宮はその気じゃないだろ!こんなのレイプと一緒だ!」

「はぁ…わかってないな。花宮は君が想像しているような清廉な女子じゃ──」

「やめて、橘くん!」

 私はそれ以上彼に言わせなかった。

 ドMのド変態だなんて、氷室くんには知られたくない。バレたら絶対ドン引きされる…。

「氷室くん、庇ってくれてありがとう。でも私なら大丈夫だから……気にせず帰って…」

 私は弱みを握られて仕方なくこんな羞恥を晒している(本当は快感なんだけど)───取り敢えずそんな空気を匂わせておいた。

 氷室くんにもしっかり伝わったようだ。
 
 彼はギリっと唇を噛み、橘くんを睨みつけた。

「おい、橘。今すぐ花宮を解放しろ。でないとぶっ殺すぞ」

 氷室くんはこれ見よがしにバキバキと指を鳴らした。

「いいよ。やれるものならやってみな」

 橘くんは余裕の笑みだ。その胸倉に掴み掛かる氷室くんに向かって、彼はさらに付け加える。

「君が暴力で訴えるのなら、僕はすぐに職員室へ駆け込んで先生たちにこう言う。“氷室くんが旧校舎で花宮さんを襲っています。僕は助けようとして殴られました”って」

「は?!ふざけんじゃねぇ!そんな嘘が通用するわけ――――」

「優等生で先生たちからの信用も厚い僕と、成績不良で悪い噂の絶えない君。先生たちがどっちの言葉を信じるか……頭の悪い君にだってわかるだろ?」

 氷室くんは振り上げた拳をゆっくりと下ろした。不本意だと言わんばかりに橘くんの胸倉から手を離す。

「マジでイカれてるぜ、お前…」

 ぼそりと捨て台詞を吐き、氷室くんはその場から立ち去っていった。 

 しんと静まり返る教室。橘くんがため息を溢す。

「なんだか興奮が冷めちゃったな。今日はこのくらいにしておこうか」

 橘くんは私の拘束を解き始めた。
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