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第10話 あっかんべー!
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「なんなんだよ、あの妖怪ババアは…。山姥か?山姥なのか…?」
息を切らしながら、どうにかこうにか玄関ホールまで戻ってきた。
「仕方ないけどここを出るしかなさそうだ…」
と、玄関扉に手を伸ばしたその直後――
ドッカーーーーン!!!!
凄まじい爆発音と共に、背後の大窓が周りの壁ごと砕けて吹き飛んでいった。
「えええ!今度は何?!」
「くくく…。チェックメイトだ、家出少年よ」
爆破されてぽっかりと開いた大きな穴から登場したのはシメオン・ヴァロシャーツ。そのすぐ後ろには、彼の手下の男達が剣を構えて立っている。
「何が“チェックメイト”だよ!玄関あるんだから爆破しないで普通に入ってこいよ!」
「は?騎士たるものド派手に現れてナンボだろ。さぁ、痛い目に遭いたくなければ、大人しく降参してブツを渡すんだ」
「誰が渡すかよ!あっかんべー!」
「…そうか。できれば穏やかに解決したかったが、君が反抗的な態度を取るならやむを得んな」
シメオンはわざとらしく嘆息すると、手下の男達に「やれ」と視線で合図を送った。
手下達が剣を構えて一斉に部屋に入ってくる。
陸人も巻物に命じて一撃必殺剣(命中率30%)への変形を発動させた。
今度こそその威力を発揮してくれ―――そう祈りながら。
ところが敵の方が圧倒的に速かった。瞬く間に取り囲まれ、鼻先に長剣を突き付けられてしまった。
降参する以外、もう為すすべはない。
陸人は諦めて剣を下した。みるみる内に巻物の姿へと戻っていく白銀の刃。
本当は渡したくなかったが、自分の命に代えてまで守るつもりもなかったのだ。
しかし諦めた瞬間、またも巻物が目映い光を放った。
広げた紙の上には真っ赤な文字がでかでかと表示されていた。
《警告!お使いのコンピューターを他人に譲渡しないでください!あなたの命が危険にさらされる可能性があります!》
読み終えるなり文字は崩れるように消えていき、やがてまた白紙の巻物へと戻ってしまった。
「こんな時に脅しとかふざけんなよ!っていうかお前いつからコンピューターになったんだよ!」
陸人は思わず巻物に向かって文句を言った。勿論、返事は返ってこなかった。
「何をぶつぶつ言っているんだ?」
すぐ後ろでシメオンがせせら笑う声が聞こえる。
「お前にもう逃げ道はないぞ。大人しくその巻物を渡せ。渡さなければこの場で切り捨てる」
――――くそ…。どいつもこいつもいたいけな子供を脅迫しやがって…。
《諦めるな。まだ手はある》
再び本紙に浮き出る文字。なぜかいつもの機械口調ではなく、字体も味のある手書き風になっている。
「“手”って、どんな“手”だよ?」
《今宵のような月夜の明るい夜にしか発動できない秘密兵器がある。その名も“究極必殺剣【狼牙の餌食】”だ》
「なんだかわかんないけど、すごい強そうな技だね。じゃ、それ発動してよ」
巻物が変形し始める。握る柄から伸びるのは刃ではなく、牙を剥いた狼の首。
グワァっと狼がシメオンに向かって威嚇すると共に、辺りは白い煙に包まれる。
息を切らしながら、どうにかこうにか玄関ホールまで戻ってきた。
「仕方ないけどここを出るしかなさそうだ…」
と、玄関扉に手を伸ばしたその直後――
ドッカーーーーン!!!!
凄まじい爆発音と共に、背後の大窓が周りの壁ごと砕けて吹き飛んでいった。
「えええ!今度は何?!」
「くくく…。チェックメイトだ、家出少年よ」
爆破されてぽっかりと開いた大きな穴から登場したのはシメオン・ヴァロシャーツ。そのすぐ後ろには、彼の手下の男達が剣を構えて立っている。
「何が“チェックメイト”だよ!玄関あるんだから爆破しないで普通に入ってこいよ!」
「は?騎士たるものド派手に現れてナンボだろ。さぁ、痛い目に遭いたくなければ、大人しく降参してブツを渡すんだ」
「誰が渡すかよ!あっかんべー!」
「…そうか。できれば穏やかに解決したかったが、君が反抗的な態度を取るならやむを得んな」
シメオンはわざとらしく嘆息すると、手下の男達に「やれ」と視線で合図を送った。
手下達が剣を構えて一斉に部屋に入ってくる。
陸人も巻物に命じて一撃必殺剣(命中率30%)への変形を発動させた。
今度こそその威力を発揮してくれ―――そう祈りながら。
ところが敵の方が圧倒的に速かった。瞬く間に取り囲まれ、鼻先に長剣を突き付けられてしまった。
降参する以外、もう為すすべはない。
陸人は諦めて剣を下した。みるみる内に巻物の姿へと戻っていく白銀の刃。
本当は渡したくなかったが、自分の命に代えてまで守るつもりもなかったのだ。
しかし諦めた瞬間、またも巻物が目映い光を放った。
広げた紙の上には真っ赤な文字がでかでかと表示されていた。
《警告!お使いのコンピューターを他人に譲渡しないでください!あなたの命が危険にさらされる可能性があります!》
読み終えるなり文字は崩れるように消えていき、やがてまた白紙の巻物へと戻ってしまった。
「こんな時に脅しとかふざけんなよ!っていうかお前いつからコンピューターになったんだよ!」
陸人は思わず巻物に向かって文句を言った。勿論、返事は返ってこなかった。
「何をぶつぶつ言っているんだ?」
すぐ後ろでシメオンがせせら笑う声が聞こえる。
「お前にもう逃げ道はないぞ。大人しくその巻物を渡せ。渡さなければこの場で切り捨てる」
――――くそ…。どいつもこいつもいたいけな子供を脅迫しやがって…。
《諦めるな。まだ手はある》
再び本紙に浮き出る文字。なぜかいつもの機械口調ではなく、字体も味のある手書き風になっている。
「“手”って、どんな“手”だよ?」
《今宵のような月夜の明るい夜にしか発動できない秘密兵器がある。その名も“究極必殺剣【狼牙の餌食】”だ》
「なんだかわかんないけど、すごい強そうな技だね。じゃ、それ発動してよ」
巻物が変形し始める。握る柄から伸びるのは刃ではなく、牙を剥いた狼の首。
グワァっと狼がシメオンに向かって威嚇すると共に、辺りは白い煙に包まれる。
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