40 / 55
第40話 この薄情者っ!
しおりを挟む
首飾りをつけていない陸人達に気付き、ロティーはやれやれと吐息をついた。
「どうやら気付かれてしまったみたいですね…」
「ロティー…」
陸人は吊るされているワイト長官達とロティーを交互に見やった。
「これ、君の仕業なの?」
ロティーはふっと嘲笑を溢し、右手を掲げて黒い光の球を宿した。
「ただのおちゃらけた連中かと思っていましたが、そうではなかったみたいですね。逃げられる前に、手を打っておきますか」
彼女の手に宿る光の球が何なのかはわからないが、食らったらかなりヤバそうだということくらいは陸人にもわかった。
「ちょっ…待ってよ、ロティー!早まっちゃダメだ!」
「そうよ、いったん落ち着きましょう」
エレミアが交渉を持ちかけようとする。
「あなたがこういう趣味を持っていることはここだけの秘密にすると約束するから、私達のことは見逃してくださらない?」
「“こういう趣味”…?」
ロティーはしばし黙考した後、ふいにハッと気付いて顔を赤らめた。
「違います!そのおじさん達は逃げられそうになったから拘束しているだけです!私は別にそういう趣味ありませんからっ!」
声を荒らげて一気に捲し立てると、「もう怒りましたよ」と言って光の球を宿した右手を頭の上まで上げた。光球が、どんどん大きくなっていく。
「うわぁぁ…まずいよ!早く逃げないと!」
「逃げるったって、あのヤバそうな球からどうやって逃げるんだよ!」
「二人共落ち着いて。取り合えずバリアを張るわ」
突き出したエレミアの右手から紫がかった半透明の壁が現れ、ドーム状に広がって陸人達を覆う。
強靭な結界は見事ロティーの攻撃を防ぎ、光球を木っ端微塵にした。
「よし、このまま逃げるぞ!」
シメオンの掛け声と共に、陸人達はバリアに覆われた状態で一斉に駆け出した。
「無駄ですよ」
ロティーが冷たく言い放つ。
「あなた方がこの城から脱出するのは無理です。もうじき薬が効いて動けなくなる頃でしょうからね」
「薬だと?」
シメオンが立ち止まり、キッとロティーを睨み付ける。ロティーは得意気に大きく頷いた。
「ええ、そうです。アレーナがあなた達に提供した飲み物には、痺れ薬が混ぜられていたんですよ。ふふふ…そろそろ指先が痺れ始めてきたんじゃないですか?」
「は?全然痺れなんてないぞ」
「は…?そんな馬鹿な!」
「はは…残念だったな。俺はその手の薬には訓練で慣らされてんだよ」
「くっ…!私としたことが、あなたが元騎士であることを失念していました…」
「“元”じゃねーよ!勝手に退役させんな!」
ロティーはシメオンを無視し、陸人とエレミアに視線を向けた。
「あなた達二人にはちゃんと効いているはずですよ」
「それは有り得ないよ」
けろりとした顔で陸人が返す。
「だって僕、オレンジジュース嫌いだから飲んでないし」
「は?!」
「私もあのカクテルは飲んでないわ。なんだか怪しいと思ったから、こっそりアレーナさんの飲み物と取り替えたの」
「はあぁぁ?!何なんですか、あなた達!」
ロティーは怒りとショックに体を震わせている。
「さ、早いとこ逃げよっか」
再び身を翻した陸人達に向かって、ロティーが声を張り上げる。
「絶ッッ対に逃がしませんよ!」
彼女がパチンと指を鳴らすと共に、何もなかった石の壁に大きな穴が開き、中から大柄な男が現れた。そう、ロティーの兄ロックである。
「お兄様!そのふざけた連中を捕まえてください!」
「お安い御用だ、妹よ」
ロックが右手にロティーよりも巨大な光の球を宿し、陸人達に一歩ずつ歩み寄ってくる。
「喰らえ!“デュアルダークボルト”!」
巨大な光球が勢いよくバリアに撃ち込まれる。どうにか攻撃は跳ね返したが、衝撃によってバリアは崩れてしまった。
間髪開けず、ロックがまた新たな光球を手に宿す。少々時間を掛け、先程よりもさらに大きく威力のあるものを作っているようだ。
「おい、エレミア…」
シメオンがバリアを張るよう彼女を促す。しかし彼女は難色を示した。
「あれを防ぐにはより丹念に頑丈なバリアを張らないといけないわ。だけど今は時間がない」
「じゃあ…どうするの?」
「大丈夫、まだ最後の手段が残ってるわ」
エレミアは十字架を外し、指先でポンと弾いた。
十字架が、みるみるうちに権杖へと変形していく。
彼女は素早く権杖を握り直し、その先端を床に突き立てた。
「そっか!転移魔法を使うんだね!」
「石は取り返せなかったが、この際やむを得ないな」
「ちょっと、あなた達!仲間を置いて逃げるつもりですか!彼がどうなってもいいんですか?!」
ロティーは少々慌てている様子だ。
「仲間…?ああ、あのエロ河童か」
「おじさんのことすっかり忘れてた。どうする?」
「ほっといても心配ないだろ。あいつの生命力はゴキブリ並だ」
「それもそうだね」
「この薄情者っ!何なんですか、あなた達は!どうしましょうお兄様?!」
「落ち着け、妹。転移魔法なんてこの俺様が絶対に使わせねーよ」
ロックは右手を突き出し、魔方陣を描いているエレミアに向かって呪文を唱えた。
「“ダークチェイン!捕縛せよ!”」
ロックの手のひらから漆黒の鎖が二本放たれる。
鎖は触手のようにうねりながら猛然と床を這い、あっという間にエレミアの両手に絡み付き、動きを封じた。
「んっ…ダメだわ。これじゃ魔方陣が描けない…。足を使おうかしら?」
「無駄だよ、お嬢さん。ダークチェインは魔法の使用も封じちまうから、たとえ魔方陣を完成させたとしても発動できねーよ」
「くそっ、邪魔するんじゃねーよ、このデカブツ!」
シメオンに続き、陸人も怒りを声にする。
「そうだ、そうだ!早くエレミアを離せよ、この変態鎖野郎!」
さすがにロックもカチンときたようで、こめかみに青筋を浮き立たせている。
「俺様を本気で怒らせるとは良い度胸してんじゃねぇか」
ロックは空いた左手を広げ、その大きな手のひらに黒い光の球を宿し始めた。
「俺のスペシャルダークボルトで、全員まとめて全身麻痺にしてやるよ!」
男の姿が、徐々に変化していく。
肌は浅黒く、耳は尖り、髪は鉛色に、瞳は淀んだ朱殷色になり、白い唇の端からは鋭い牙が飛び出している。
「えっ?!何々?!進化?進化したの?」
「もしくは急激な老化かもしれないわ。妖精は基本的に不老長寿だけど、死ぬ間際には一気に老け込むというし…」
「そんなわけあるか!少しは怖がれよ!」
ロックは激怒しながら突っ込んだ。咳払いをし、気を取り直して話し始める。
「この際だから冥土の土産に教えてやるよ。俺様は妖精じゃない。人間の血肉を食らう闇の生き物、ダークエルフだ。妖精に化け、親切そうな顔をして人間に近付くってのが常套手段だ。勿論お前らが渡っていた吊り橋が壊れたのも単なる偶然じゃねぇ。人が通ったらケーブルが千切れるように、俺達があらかじめ仕掛けておいたんだよ」
「な…なんだって…?!」
陸人の顔から、サッと血の気が引いていく。
「くそ…。やっぱりろくなことがねぇじゃねーかよ」
シメオンも若干焦っているようだ。
「なるほど…」
エレミアだけは落ち着いた様子で頷いている。
「これから本当の“肉祭り”が始まるということね」
「呑気に納得してる場合か!」
シメオンは描きかけの魔方陣から一歩出て、剣を構えた。
「どうやら戦うしかないようだな」
「“戦う”?」
ロックが鼻先でふっと笑う。
「そんなちっぽけな剣で俺達を倒そうってか?ふっ…笑止千万!お前に勝ち目はねーよ!」
「それはどうだかな!」
シメオンが床を蹴って高く飛び上がる。
そのままロックの頭上目掛けて剣を振り下ろす――――かと思いきや、彼の肩を踏み台代わりにし、そのまま数メートル先まで飛んでロティーの背後へ回った。
「しまった!」
ロックが振り返った時には、すでにロティーはシメオンの人質になっていた。
「ふふふ…」
ロティーの首に剣を押し当てながら、シメオンがニヤリと邪悪な笑みを浮かべる。
「いいか、デカブツ。妹を傷付けられたくなかったら、大人しく――――」
「私を人質に取るなんて馬鹿ですね、あなた」
突然ロティーがくつくつと笑いだした。
「な…なんだと…?」
面食らうシメオンに対し、ロティーが呪文を唱える。
「“ダークスパーク!感電せよ!”」
ロティーの体からバチバチと放たれた黒い火花がシメオンを襲う。
「うわぁぁぁっ!」
シメオンは感電し、気絶してその場に崩れ落ちた。
「どうやら気付かれてしまったみたいですね…」
「ロティー…」
陸人は吊るされているワイト長官達とロティーを交互に見やった。
「これ、君の仕業なの?」
ロティーはふっと嘲笑を溢し、右手を掲げて黒い光の球を宿した。
「ただのおちゃらけた連中かと思っていましたが、そうではなかったみたいですね。逃げられる前に、手を打っておきますか」
彼女の手に宿る光の球が何なのかはわからないが、食らったらかなりヤバそうだということくらいは陸人にもわかった。
「ちょっ…待ってよ、ロティー!早まっちゃダメだ!」
「そうよ、いったん落ち着きましょう」
エレミアが交渉を持ちかけようとする。
「あなたがこういう趣味を持っていることはここだけの秘密にすると約束するから、私達のことは見逃してくださらない?」
「“こういう趣味”…?」
ロティーはしばし黙考した後、ふいにハッと気付いて顔を赤らめた。
「違います!そのおじさん達は逃げられそうになったから拘束しているだけです!私は別にそういう趣味ありませんからっ!」
声を荒らげて一気に捲し立てると、「もう怒りましたよ」と言って光の球を宿した右手を頭の上まで上げた。光球が、どんどん大きくなっていく。
「うわぁぁ…まずいよ!早く逃げないと!」
「逃げるったって、あのヤバそうな球からどうやって逃げるんだよ!」
「二人共落ち着いて。取り合えずバリアを張るわ」
突き出したエレミアの右手から紫がかった半透明の壁が現れ、ドーム状に広がって陸人達を覆う。
強靭な結界は見事ロティーの攻撃を防ぎ、光球を木っ端微塵にした。
「よし、このまま逃げるぞ!」
シメオンの掛け声と共に、陸人達はバリアに覆われた状態で一斉に駆け出した。
「無駄ですよ」
ロティーが冷たく言い放つ。
「あなた方がこの城から脱出するのは無理です。もうじき薬が効いて動けなくなる頃でしょうからね」
「薬だと?」
シメオンが立ち止まり、キッとロティーを睨み付ける。ロティーは得意気に大きく頷いた。
「ええ、そうです。アレーナがあなた達に提供した飲み物には、痺れ薬が混ぜられていたんですよ。ふふふ…そろそろ指先が痺れ始めてきたんじゃないですか?」
「は?全然痺れなんてないぞ」
「は…?そんな馬鹿な!」
「はは…残念だったな。俺はその手の薬には訓練で慣らされてんだよ」
「くっ…!私としたことが、あなたが元騎士であることを失念していました…」
「“元”じゃねーよ!勝手に退役させんな!」
ロティーはシメオンを無視し、陸人とエレミアに視線を向けた。
「あなた達二人にはちゃんと効いているはずですよ」
「それは有り得ないよ」
けろりとした顔で陸人が返す。
「だって僕、オレンジジュース嫌いだから飲んでないし」
「は?!」
「私もあのカクテルは飲んでないわ。なんだか怪しいと思ったから、こっそりアレーナさんの飲み物と取り替えたの」
「はあぁぁ?!何なんですか、あなた達!」
ロティーは怒りとショックに体を震わせている。
「さ、早いとこ逃げよっか」
再び身を翻した陸人達に向かって、ロティーが声を張り上げる。
「絶ッッ対に逃がしませんよ!」
彼女がパチンと指を鳴らすと共に、何もなかった石の壁に大きな穴が開き、中から大柄な男が現れた。そう、ロティーの兄ロックである。
「お兄様!そのふざけた連中を捕まえてください!」
「お安い御用だ、妹よ」
ロックが右手にロティーよりも巨大な光の球を宿し、陸人達に一歩ずつ歩み寄ってくる。
「喰らえ!“デュアルダークボルト”!」
巨大な光球が勢いよくバリアに撃ち込まれる。どうにか攻撃は跳ね返したが、衝撃によってバリアは崩れてしまった。
間髪開けず、ロックがまた新たな光球を手に宿す。少々時間を掛け、先程よりもさらに大きく威力のあるものを作っているようだ。
「おい、エレミア…」
シメオンがバリアを張るよう彼女を促す。しかし彼女は難色を示した。
「あれを防ぐにはより丹念に頑丈なバリアを張らないといけないわ。だけど今は時間がない」
「じゃあ…どうするの?」
「大丈夫、まだ最後の手段が残ってるわ」
エレミアは十字架を外し、指先でポンと弾いた。
十字架が、みるみるうちに権杖へと変形していく。
彼女は素早く権杖を握り直し、その先端を床に突き立てた。
「そっか!転移魔法を使うんだね!」
「石は取り返せなかったが、この際やむを得ないな」
「ちょっと、あなた達!仲間を置いて逃げるつもりですか!彼がどうなってもいいんですか?!」
ロティーは少々慌てている様子だ。
「仲間…?ああ、あのエロ河童か」
「おじさんのことすっかり忘れてた。どうする?」
「ほっといても心配ないだろ。あいつの生命力はゴキブリ並だ」
「それもそうだね」
「この薄情者っ!何なんですか、あなた達は!どうしましょうお兄様?!」
「落ち着け、妹。転移魔法なんてこの俺様が絶対に使わせねーよ」
ロックは右手を突き出し、魔方陣を描いているエレミアに向かって呪文を唱えた。
「“ダークチェイン!捕縛せよ!”」
ロックの手のひらから漆黒の鎖が二本放たれる。
鎖は触手のようにうねりながら猛然と床を這い、あっという間にエレミアの両手に絡み付き、動きを封じた。
「んっ…ダメだわ。これじゃ魔方陣が描けない…。足を使おうかしら?」
「無駄だよ、お嬢さん。ダークチェインは魔法の使用も封じちまうから、たとえ魔方陣を完成させたとしても発動できねーよ」
「くそっ、邪魔するんじゃねーよ、このデカブツ!」
シメオンに続き、陸人も怒りを声にする。
「そうだ、そうだ!早くエレミアを離せよ、この変態鎖野郎!」
さすがにロックもカチンときたようで、こめかみに青筋を浮き立たせている。
「俺様を本気で怒らせるとは良い度胸してんじゃねぇか」
ロックは空いた左手を広げ、その大きな手のひらに黒い光の球を宿し始めた。
「俺のスペシャルダークボルトで、全員まとめて全身麻痺にしてやるよ!」
男の姿が、徐々に変化していく。
肌は浅黒く、耳は尖り、髪は鉛色に、瞳は淀んだ朱殷色になり、白い唇の端からは鋭い牙が飛び出している。
「えっ?!何々?!進化?進化したの?」
「もしくは急激な老化かもしれないわ。妖精は基本的に不老長寿だけど、死ぬ間際には一気に老け込むというし…」
「そんなわけあるか!少しは怖がれよ!」
ロックは激怒しながら突っ込んだ。咳払いをし、気を取り直して話し始める。
「この際だから冥土の土産に教えてやるよ。俺様は妖精じゃない。人間の血肉を食らう闇の生き物、ダークエルフだ。妖精に化け、親切そうな顔をして人間に近付くってのが常套手段だ。勿論お前らが渡っていた吊り橋が壊れたのも単なる偶然じゃねぇ。人が通ったらケーブルが千切れるように、俺達があらかじめ仕掛けておいたんだよ」
「な…なんだって…?!」
陸人の顔から、サッと血の気が引いていく。
「くそ…。やっぱりろくなことがねぇじゃねーかよ」
シメオンも若干焦っているようだ。
「なるほど…」
エレミアだけは落ち着いた様子で頷いている。
「これから本当の“肉祭り”が始まるということね」
「呑気に納得してる場合か!」
シメオンは描きかけの魔方陣から一歩出て、剣を構えた。
「どうやら戦うしかないようだな」
「“戦う”?」
ロックが鼻先でふっと笑う。
「そんなちっぽけな剣で俺達を倒そうってか?ふっ…笑止千万!お前に勝ち目はねーよ!」
「それはどうだかな!」
シメオンが床を蹴って高く飛び上がる。
そのままロックの頭上目掛けて剣を振り下ろす――――かと思いきや、彼の肩を踏み台代わりにし、そのまま数メートル先まで飛んでロティーの背後へ回った。
「しまった!」
ロックが振り返った時には、すでにロティーはシメオンの人質になっていた。
「ふふふ…」
ロティーの首に剣を押し当てながら、シメオンがニヤリと邪悪な笑みを浮かべる。
「いいか、デカブツ。妹を傷付けられたくなかったら、大人しく――――」
「私を人質に取るなんて馬鹿ですね、あなた」
突然ロティーがくつくつと笑いだした。
「な…なんだと…?」
面食らうシメオンに対し、ロティーが呪文を唱える。
「“ダークスパーク!感電せよ!”」
ロティーの体からバチバチと放たれた黒い火花がシメオンを襲う。
「うわぁぁぁっ!」
シメオンは感電し、気絶してその場に崩れ落ちた。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
【完結】国外追放の王女様と辺境開拓。王女様は落ちぶれた国王様から国を買うそうです。異世界転移したらキモデブ!?激ヤセからハーレム生活!
花咲一樹
ファンタジー
【錬聖スキルで美少女達と辺境開拓国造り。地面を掘ったら凄い物が出てきたよ!国外追放された王女様は、落ちぶれた国王様゛から国を買うそうです】
《異世界転移.キモデブ.激ヤセ.モテモテハーレムからの辺境建国物語》
天野川冬馬は、階段から落ちて異世界の若者と魂の交換転移をしてしまった。冬馬が目覚めると、そこは異世界の学院。そしてキモデブの体になっていた。
キモデブことリオン(冬馬)は婚活の神様の天啓で三人の美少女が婚約者になった。
一方、キモデブの婚約者となった王女ルミアーナ。国王である兄から婚約破棄を言い渡されるが、それを断り国外追放となってしまう。
キモデブのリオン、国外追放王女のルミアーナ、義妹のシルフィ、無双少女のクスノハの四人に、神様から降ったクエストは辺境の森の開拓だった。
辺境の森でのんびりとスローライフと思いきや、ルミアーナには大きな野望があった。
辺境の森の小さな家から始まる秘密国家。
国王の悪政により借金まみれで、沈みかけている母国。
リオンとルミアーナは母国を救う事が出来るのか。
※激しいバトルは有りませんので、ご注意下さい
カクヨムにてフォローワー2500人越えの人気作
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる