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第一話 薔薇の宝石を盗んだのは
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あのお店のいちごタルト、すごくおいしかったな。また食べに来よう。
そんなことを考えながら麦畑の上空を飛んでいると、下の方で何やら揉めている。
ー嫌な予感がする。
そっと高度を下げ、よくよく様子をうかがう。どうやらここ一帯の領主らしき着飾った男が、一方的に貧相な領民に対して怒鳴りつけているようだ。
僕は少し離れたところにそっと降り立つ。その際、一帯に強い風が吹く。小麦色の絨毯が一斉にざざあと揺れる。
「…しまった」
頭を抱え呟く。もう少し麦畑から離れたところに降り立つべきだった。いい加減、学習せねば。
いや、気を取り直そう。いち早くもめごとの仲裁に向かわねば。
両手を開いて閉じてみる。それからポンチョのフードを深くかぶり直し、早足で怒鳴り声の方へと向かう。
「お前が盗んだのであろう!」
「いえ、決してそんなことは…」
「言い訳するでない! お前に決まっておろう!」
かたや上質の布であしらった派手な服の男。かたや今にも風で吹き飛びそうな、ボロボロの布に身を包んだ女性。
男の方は西洋甲冑の手下四名を引き連れており、威張り散らしている。女性の方は膝をつき、四・五歳くらいの女の子をぎゅっと抱きしめている。その子は街で見かけるような、しかし女性の恰好とはややギャップのある、可愛らしい衣服を身にまとっていた。
僕は頭を抱えた。
…いや、こんなことをしている場合ではない。
部下が母子を連れて行こうと手を伸ばした、まさにその時。
「どうされたのですか?」
両者の間に割って入る。
「何者だ!」
領主の一声で、あっという間に西洋甲冑のうち三名に取り囲まれてしまった。彼らは携えていた槍を僕の方に突き付け、不届き者が身動きを取れないようにしている。
なお残り一人は、母子が逃げぬよう見張っている。意外とぬかりがない。
「私は旅の者です。何やら揉めているようでしたので、何事かと思い駆けつけた次第でございます」
右手を胸に置き、あくまで礼儀をもって僕は答える。
ただ上背の関係で見下す恰好になってしまってたせいか、領主の男は顔を真っ赤にして怒り始めた。
「お前、ワシをここ一帯を治める華麗なる一家の領主と知っての狼藉か!」
知らないよ、そんなの。
「話を聞く限りでは、そこの女性に何かを盗られたとおっしゃりたいようですが」
「…そうだ! この女は一族に代々伝わる薔薇の宝石を盗んだのだ!」
ーやっぱり。
僕はため息をついた。
「証拠はあるんですか? そこの女性が盗んだという」
すると男はふん、と鼻で笑ってくる。
「証拠も何も、その女が盗ったに決まっている」
「何故、そう思われるんです?」
「ガキの姿を見てわからんのか。その衣装、薔薇の宝石を売り払って手に入れたに違いない」
男は子どもを顎で指す。
「しかしご領主様、これはこの子の誕生日に…」
「黙れ! お前みたいな魔法も使えない貧乏人が買える訳がないだろうが!」
男は母親の弁明を一蹴する。
かたやボロボロの布をまとった母親。かたや華やかな町娘を思わせる子ども。そのギャップは、確かに不自然ではある。
想像してみる。誕生日に贈られたのは、ありふれた、それでいて憧れのワンピース。女の子は目を輝かせ、さっそく衣装に目を通す。鏡の中には、憧れの姿になった自分がいる。
そして高鳴る気持ちを抑えることもせず、女の子は麦畑に駆けていって…。
領主御一行に遭遇してしまった、と。
雉も鳴かずば撃たれまい、を思い起こす。この世界に来る前、子どもの頃にその昔話を目にしたときはその子に怒りを覚えてしまったものであるが、今はただただやるせなさに胸を締め付けられる。
母親に抱きしめられた子どもの、その表情を窺うことはできない。ただ今にも泣きそうなふうに、「ごめんなさい…ごめんなさい…」と、小さな声を震わせていた。
「…なるほど」
僕はひと呼吸おく。
「わかったなら…」
「しかし、だからといってこの女性を犯人だと決めつけるのはまだ早いのでは?」
これは決して、無駄なあがきではない。そもそもこの場面において『雉も鳴かずば』を想起したのが誤りというか、ズレていたのである。
というのも、僕には真犯人に心当たりがある。
「どういうことだ!」
だからいちいち切れるなよ。鬱陶しい。
話を最後まで聞いてもらう必要があるので、僕は、男をじっと見据える。その瞬間、男はたじろぎ、西洋甲冑の部下は後ずさる。
しかし、後ろの母子の存在を思い出し、深呼吸。それから「落ち着いてください」と、自身にも言い聞かせるようにして言う。
「盗まれた薔薇の宝石というのは、代々伝わるとても大切なものだったんですよね?」
「そ、その通りだ。家宝を盗んだものを罰して何が悪い」
まず前提から違う。犯人は別にいるのだから。
「すると当然、見張りなり探知魔法なりで、相当に厳重に管理されていたのでは?」
「あ、ああ。見張り十人で一日中。探知魔法だって部屋中に張り巡らしてある」
「探知魔法は反応しましたか?」
「いや、反応しなかった。探知魔法がまったく反応せぬまま、いつの間にかなくなっていた」
やっぱり、と頭を抱えずにはいられない。
なお探知魔法とは、簡単に言えば赤外線センサーの魔法版…だったはず。そして今更ながらではあるが、この世界には魔法というものが存在する。
ただ、皆が皆、魔法を使えるというわけではない。
「不思議ですね。そのようなまでに厳重な警戒を、魔法も使えないその女性が、どうやって突破したというのでしょうか」
さきほど魔法も使えない貧乏人とおっしゃっていたではありませんか、と。
探知魔法。それを掻い潜るには、そのための魔法を身につけておく必要がある。魔法がそもそも使えない母親になどできるはずもない。
まあ、子どもも含めて魔法を使えないのは、見ればわかるのだけれど。
ともかく、それだけの話である。懇切丁寧に説明するのも馬鹿らしい。
「な、ならばそのガキが身につけている大層な服はどう説明する!」
僕は一度振り返って、母親の顔を確認する。
「買ってもらったんでしょう」
「だからその貧乏人は」
「出稼ぎに出たお姉さんが、誕生日にと奮発して買って送ったものでしょう」
母親の顔には、見覚えがあった。この前食べたイチゴタルトのお店で見習いをしていた少女である。「今度誕生日を迎える妹に可愛いお洋服を買って送ってあげたい。あの子、お洋服大好きだから」と。少女は、恥ずかしそうにそう言っていた。
「いや、しかし…」
「まだ何か?」
まだ何か言い返そうとする領主を、キッと睨みつける。その勢いでフードが脱げ、緑色の髪と、琥珀色の瞳が露わになる。…しまった。またやってしまった。
しかし動揺は悟られぬよう、じっと領主を見すえる。
「し、しかし! 現に薔薇の宝石は盗まれておるのだ! こいつでなければ、一体誰が…」
この男、意外としぶといな。母子を逃がさない用意周到さといい、腐っても領主といったところか。それとも、少しはこちら側の調整がうまくいったのだろうか。
僕は一つ、咳払い。
「そりゃあ、探知魔法を回避する魔法を使える者でしょうね。と、いうわけでそろそろ母子を開放したらどうです?」
ぐぬぬぬ、と唸る領主。僕は「早く」と睨み、急かす。
こうして母子はめでたく開放された。
その後、僕は領主に真犯人を告げ、母子には誠心誠意謝罪をした。
***
僕はまたしばらく空を飛んで、暗くなった頃にある岩山の洞窟に辿り着く。
そこには、燦然と輝く宝石のカルデラ。
そしてその火口にあたるところには、真っ白なドラゴンが鎮座している。
「久しぶりだね、探偵ドラゴンくん」
その深紅の瞳に僕の姿を捉えた純白のドラゴン、フーリヤは白々しく、軽薄な口調で言う。
「その呼び方はやめろ。やっているのはフーリヤの尻拭いだろうが」
僕は透明化の魔法を解き、宝の山のふもとに降り立つ。その際に生じた風が、宝の一部を巻き上げる。
いや、いつも宝を巻き上げているのはフーリヤだ。
そして、尻拭いをしている僕の呼び名は探偵ドラゴン。探偵なのは語弊しかないが、ドラゴンというのは間違いではない。
そう、僕はドラゴン。詳しく言えば、どこにでもいる普通の男子高校生、佐藤ヒトシが転生してドラゴンとなった姿である。
「冗談で言葉尻をとられたくらいで…。まったく、ヒトシは頭が固いなあ」
真っ白なドラゴンはやや呆れつつ、人の姿になる。真っ白な髪に真っ赤な目をした美少女である。
僕もまた、人の姿になる。さきほどはフードで隠していたその中身は、緑色の短髪に琥珀色の目をした美少年である。もとの世界のビジュアルとは比較するべくもない。
フーリヤは宝の山を飛び越えて、こちらに駆け寄ってくる。
「どう? 綺麗でしょ。ヒトシ」
自慢げなフーリヤの手にあったのは、まさしく薔薇の宝石。
そう。お察しの通り、探知魔法を搔い潜る魔法を用いてあの悪徳領主から家宝を盗んだのは、まさしくこいつなのであった。
探知魔法を掻い潜る魔法がドラゴンの専売特許という訳でもないし、あの母親でないという保証はあってもコイツであるという保証は正直なかった。
しかし、ドラゴンになってからというもの、嫌な予感というのは結構な確率で当たるのである。
僕が探偵ドラゴンなら、彼女はまさしく怪盗ドラゴン。なお、探偵ドラゴンも怪盗ドラゴンも彼女から言い出したことである。
僕は一つため息を吐いて答える。
「ああ、綺麗だよ」と。
そんなことを考えながら麦畑の上空を飛んでいると、下の方で何やら揉めている。
ー嫌な予感がする。
そっと高度を下げ、よくよく様子をうかがう。どうやらここ一帯の領主らしき着飾った男が、一方的に貧相な領民に対して怒鳴りつけているようだ。
僕は少し離れたところにそっと降り立つ。その際、一帯に強い風が吹く。小麦色の絨毯が一斉にざざあと揺れる。
「…しまった」
頭を抱え呟く。もう少し麦畑から離れたところに降り立つべきだった。いい加減、学習せねば。
いや、気を取り直そう。いち早くもめごとの仲裁に向かわねば。
両手を開いて閉じてみる。それからポンチョのフードを深くかぶり直し、早足で怒鳴り声の方へと向かう。
「お前が盗んだのであろう!」
「いえ、決してそんなことは…」
「言い訳するでない! お前に決まっておろう!」
かたや上質の布であしらった派手な服の男。かたや今にも風で吹き飛びそうな、ボロボロの布に身を包んだ女性。
男の方は西洋甲冑の手下四名を引き連れており、威張り散らしている。女性の方は膝をつき、四・五歳くらいの女の子をぎゅっと抱きしめている。その子は街で見かけるような、しかし女性の恰好とはややギャップのある、可愛らしい衣服を身にまとっていた。
僕は頭を抱えた。
…いや、こんなことをしている場合ではない。
部下が母子を連れて行こうと手を伸ばした、まさにその時。
「どうされたのですか?」
両者の間に割って入る。
「何者だ!」
領主の一声で、あっという間に西洋甲冑のうち三名に取り囲まれてしまった。彼らは携えていた槍を僕の方に突き付け、不届き者が身動きを取れないようにしている。
なお残り一人は、母子が逃げぬよう見張っている。意外とぬかりがない。
「私は旅の者です。何やら揉めているようでしたので、何事かと思い駆けつけた次第でございます」
右手を胸に置き、あくまで礼儀をもって僕は答える。
ただ上背の関係で見下す恰好になってしまってたせいか、領主の男は顔を真っ赤にして怒り始めた。
「お前、ワシをここ一帯を治める華麗なる一家の領主と知っての狼藉か!」
知らないよ、そんなの。
「話を聞く限りでは、そこの女性に何かを盗られたとおっしゃりたいようですが」
「…そうだ! この女は一族に代々伝わる薔薇の宝石を盗んだのだ!」
ーやっぱり。
僕はため息をついた。
「証拠はあるんですか? そこの女性が盗んだという」
すると男はふん、と鼻で笑ってくる。
「証拠も何も、その女が盗ったに決まっている」
「何故、そう思われるんです?」
「ガキの姿を見てわからんのか。その衣装、薔薇の宝石を売り払って手に入れたに違いない」
男は子どもを顎で指す。
「しかしご領主様、これはこの子の誕生日に…」
「黙れ! お前みたいな魔法も使えない貧乏人が買える訳がないだろうが!」
男は母親の弁明を一蹴する。
かたやボロボロの布をまとった母親。かたや華やかな町娘を思わせる子ども。そのギャップは、確かに不自然ではある。
想像してみる。誕生日に贈られたのは、ありふれた、それでいて憧れのワンピース。女の子は目を輝かせ、さっそく衣装に目を通す。鏡の中には、憧れの姿になった自分がいる。
そして高鳴る気持ちを抑えることもせず、女の子は麦畑に駆けていって…。
領主御一行に遭遇してしまった、と。
雉も鳴かずば撃たれまい、を思い起こす。この世界に来る前、子どもの頃にその昔話を目にしたときはその子に怒りを覚えてしまったものであるが、今はただただやるせなさに胸を締め付けられる。
母親に抱きしめられた子どもの、その表情を窺うことはできない。ただ今にも泣きそうなふうに、「ごめんなさい…ごめんなさい…」と、小さな声を震わせていた。
「…なるほど」
僕はひと呼吸おく。
「わかったなら…」
「しかし、だからといってこの女性を犯人だと決めつけるのはまだ早いのでは?」
これは決して、無駄なあがきではない。そもそもこの場面において『雉も鳴かずば』を想起したのが誤りというか、ズレていたのである。
というのも、僕には真犯人に心当たりがある。
「どういうことだ!」
だからいちいち切れるなよ。鬱陶しい。
話を最後まで聞いてもらう必要があるので、僕は、男をじっと見据える。その瞬間、男はたじろぎ、西洋甲冑の部下は後ずさる。
しかし、後ろの母子の存在を思い出し、深呼吸。それから「落ち着いてください」と、自身にも言い聞かせるようにして言う。
「盗まれた薔薇の宝石というのは、代々伝わるとても大切なものだったんですよね?」
「そ、その通りだ。家宝を盗んだものを罰して何が悪い」
まず前提から違う。犯人は別にいるのだから。
「すると当然、見張りなり探知魔法なりで、相当に厳重に管理されていたのでは?」
「あ、ああ。見張り十人で一日中。探知魔法だって部屋中に張り巡らしてある」
「探知魔法は反応しましたか?」
「いや、反応しなかった。探知魔法がまったく反応せぬまま、いつの間にかなくなっていた」
やっぱり、と頭を抱えずにはいられない。
なお探知魔法とは、簡単に言えば赤外線センサーの魔法版…だったはず。そして今更ながらではあるが、この世界には魔法というものが存在する。
ただ、皆が皆、魔法を使えるというわけではない。
「不思議ですね。そのようなまでに厳重な警戒を、魔法も使えないその女性が、どうやって突破したというのでしょうか」
さきほど魔法も使えない貧乏人とおっしゃっていたではありませんか、と。
探知魔法。それを掻い潜るには、そのための魔法を身につけておく必要がある。魔法がそもそも使えない母親になどできるはずもない。
まあ、子どもも含めて魔法を使えないのは、見ればわかるのだけれど。
ともかく、それだけの話である。懇切丁寧に説明するのも馬鹿らしい。
「な、ならばそのガキが身につけている大層な服はどう説明する!」
僕は一度振り返って、母親の顔を確認する。
「買ってもらったんでしょう」
「だからその貧乏人は」
「出稼ぎに出たお姉さんが、誕生日にと奮発して買って送ったものでしょう」
母親の顔には、見覚えがあった。この前食べたイチゴタルトのお店で見習いをしていた少女である。「今度誕生日を迎える妹に可愛いお洋服を買って送ってあげたい。あの子、お洋服大好きだから」と。少女は、恥ずかしそうにそう言っていた。
「いや、しかし…」
「まだ何か?」
まだ何か言い返そうとする領主を、キッと睨みつける。その勢いでフードが脱げ、緑色の髪と、琥珀色の瞳が露わになる。…しまった。またやってしまった。
しかし動揺は悟られぬよう、じっと領主を見すえる。
「し、しかし! 現に薔薇の宝石は盗まれておるのだ! こいつでなければ、一体誰が…」
この男、意外としぶといな。母子を逃がさない用意周到さといい、腐っても領主といったところか。それとも、少しはこちら側の調整がうまくいったのだろうか。
僕は一つ、咳払い。
「そりゃあ、探知魔法を回避する魔法を使える者でしょうね。と、いうわけでそろそろ母子を開放したらどうです?」
ぐぬぬぬ、と唸る領主。僕は「早く」と睨み、急かす。
こうして母子はめでたく開放された。
その後、僕は領主に真犯人を告げ、母子には誠心誠意謝罪をした。
***
僕はまたしばらく空を飛んで、暗くなった頃にある岩山の洞窟に辿り着く。
そこには、燦然と輝く宝石のカルデラ。
そしてその火口にあたるところには、真っ白なドラゴンが鎮座している。
「久しぶりだね、探偵ドラゴンくん」
その深紅の瞳に僕の姿を捉えた純白のドラゴン、フーリヤは白々しく、軽薄な口調で言う。
「その呼び方はやめろ。やっているのはフーリヤの尻拭いだろうが」
僕は透明化の魔法を解き、宝の山のふもとに降り立つ。その際に生じた風が、宝の一部を巻き上げる。
いや、いつも宝を巻き上げているのはフーリヤだ。
そして、尻拭いをしている僕の呼び名は探偵ドラゴン。探偵なのは語弊しかないが、ドラゴンというのは間違いではない。
そう、僕はドラゴン。詳しく言えば、どこにでもいる普通の男子高校生、佐藤ヒトシが転生してドラゴンとなった姿である。
「冗談で言葉尻をとられたくらいで…。まったく、ヒトシは頭が固いなあ」
真っ白なドラゴンはやや呆れつつ、人の姿になる。真っ白な髪に真っ赤な目をした美少女である。
僕もまた、人の姿になる。さきほどはフードで隠していたその中身は、緑色の短髪に琥珀色の目をした美少年である。もとの世界のビジュアルとは比較するべくもない。
フーリヤは宝の山を飛び越えて、こちらに駆け寄ってくる。
「どう? 綺麗でしょ。ヒトシ」
自慢げなフーリヤの手にあったのは、まさしく薔薇の宝石。
そう。お察しの通り、探知魔法を搔い潜る魔法を用いてあの悪徳領主から家宝を盗んだのは、まさしくこいつなのであった。
探知魔法を掻い潜る魔法がドラゴンの専売特許という訳でもないし、あの母親でないという保証はあってもコイツであるという保証は正直なかった。
しかし、ドラゴンになってからというもの、嫌な予感というのは結構な確率で当たるのである。
僕が探偵ドラゴンなら、彼女はまさしく怪盗ドラゴン。なお、探偵ドラゴンも怪盗ドラゴンも彼女から言い出したことである。
僕は一つため息を吐いて答える。
「ああ、綺麗だよ」と。
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恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。
中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。
……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。
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