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第1章 鉱山都市ユヴァリー
第3話『女騎士と伯爵令嬢』
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赤鎧とネズミ男を始末した俺は、今回の首謀者である豚貴族をその辺にあったロープで縛りあげてから女騎士達の前に引っ張り出した。彼女達は何やらこいつに因縁があるみたいだし、あとは2人の好きにやらせてあげよう。
「ほい。もうコイツ動けないから好きにしちゃっていいぞ」
「うぉい貴様ぁぁ! この俺が誰だかわかってるのかぁ!? 俺はラヴェンダー伯爵の息子だぞぉぉ!!」
「だから知らねぇって。それでどうする? あんた達が用無いならその辺に埋めるけど」
「……あ、いや、こんな奴でも一応貴族だからな。埋めるのは最後の手段にしてもらいたい。その前に私は…この男に聞きたいことがある」
そう言って腰に装備していたナイフを取り出した女騎士は、豚貴族の喉元にそのナイフを突きつけた。…あれ? 女騎士を最初に見た時の折れてた左足が普通に戻っている。魔法かなんかで治したんかな?
「タカティン=フラーノ=ラヴェンダー! 貴様とラヴェンダー領主がミコト様の母君で在られるスズカ様を地下牢に捕らえ、その後どこか別の場所に移した事は知っている。スズカ様を何処にやった? 言え!」
「スズカ様ぁ? ……あぁ、あのババァか。ふひっ、勘違いすんなよアサヒぃ。なんでこの俺がお前なんかの問いに答えなきゃならないんだぁ? 調子に乗るなよ平民がぁ!!」
「なんだと…?」
「平民の貴様が貴族であるこの俺に教えを乞うならそれなりの態度ってものがあるだろうと言ってるんだよぉ。そうだなぁ……ふひっ、決めたぞ。アサヒぃ、お前今この場で全裸になって土下座しながら懇願しろ。『タカティン様、どうかこの哀れな平民にお慈悲を』ってなぁ! そうすりゃ教えてやらんこともないぞぉ? 俺は慈悲深いからなぁ!」
「なっ!?/// き、貴様ぁ…騎士を愚弄する気か!!」
女騎士は豚貴族の首に掛けたナイフを持つ手に力を入れるが、その手を動かすことは出来ない。まぁこいつを殺したら母親の情報が手に入らないからな。彼女にとって豚貴族に対する怒りや羞恥心よりも、女の子の母親を救いたい気持ちの方が重いってことか。
「ふひひひひ…どうした騎士様ぁ? そのナイフで俺を殺したきゃ殺せよぉ。その代わりあのババァの居場所は一生掴めなくなるだろうがなぁ! それとも…殺す気が無いなら全裸になるか? 早くしないと俺の気が変わっちまうぞぉ? ひゃはははははは!!」
「くそっ……くそぉっ!」
どうやらこの豚は女騎士がいくら問いかけても答えるつもりはまったく無いようだな。しかも自分の命が相手に握られてるってのに、むしろこの状況を楽しんでいる様にも見える。ただのアホだと思ってたら意外と肝座ってんだなぁこいつ。
だけどな…俺の前でそういうクソみたいな挑発は命取りだ。
「女騎士さん、ちょっと代わってくれ」
「え? 貴殿、何をする気だ?」
彼女のような美人の心を踏み躙ろうとする外道は誰であろうと捻り潰す。勿論、きっちりと情報を聞き出した後でな。
「こういうバカから情報を聞き出すのには正攻法じゃダメなんだよ。まぁ見てろ」
人を舐め腐ってる馬鹿には直接体に聞くのが一番早い。それも自分が感じたこともないような痛みでな。俺は自分の髪の毛を数本抜いて氣を通して針状に硬質化させてから、出血が少なくて全身に激痛が走るツボに突き立てた。
「っっ!? ひぎぃぃぃぃいい! 痛い痛い痛いぃぃぃいい!!!」
「お前も彼女達に似たようなことをしようとしてたんだろ? 因果応報ってやつだな」
「き、貴様ぁぁあ! 俺は領主のぎゃぁぁぁぁああああ!!!」
人体構造についてはうちのジジイに徹底的に叩き込まれてきたからな。チクっと刺しただけ様々な特殊効果を与える『裏鍼穴』と呼ばれるツボの位置は全て知り尽くしている。今回こいつに施したのは、たとえ気絶したとしても激痛で即座に目を覚まし、精神が崩壊するまでその痛みがエンドレスで続くっていう昔の拷問方法だ。
ガキの頃、俺が悪い事をしたらジジイにオシオキと称して毎回これをやられていたのだ。おかげで痛みに対して耐性出来たし、今となっては微笑ましい思い出だ(遠い目)。
「ひぃぃぃぃひいいいいい! やめろおお! 分かった、答える! 答えるから助けてくれえええええ!!」
「嫌なら別に無理して答えなくてもいいぞ? お前の精神が壊れるだけで俺には関係ないからな」
「ひぎぃぃぃぃいいいいああああああああッッ!!!!」
笑顔でそう答えてやると、豚貴族の丸々とした顔面が一気に土気色に変化していく。んー、なんかだんだん楽しくなってきた。次は激痛と快楽が同時に押し寄せてきて色んな体液を全身から噴出するツボにでも刺してやろうかな♪
「ちょ、ちょっと待ってくれ! それ以上やっては危険ではないのか!?」
「ん? 別に死にはしないぞ? ちょっと精神が壊れるだけだ」
「精神が壊れるって…。で、出来ればそれはスズカ様の情報を引き出した後にやっていただきたい。精神を壊してしまったら彼と話す事すらも出来なくなってしまいそうだからな…」
えー、せっかく興がノッてきたのになぁ。まぁ元々情報を聞き出すのが目的だったから仕方ないか。
「…分かったよ。あとは好きにしてくれ」
俺は女騎士の要請に応じ、豚貴族に刺した針を抜いてあげた。もし再び抵抗したら今度はもっと素敵なツボに刺してやろう。
「感謝するぞ! それでは聞かせてもらおうか。タカティン殿、スズカ様は今どこにいる?」
「ハァッ、ハァッ、あ、あのババアなら…もうこの国にいねぇよ。オヤジが他国の奴隷商に売っぱらったからなぁ」
「「!?」」
奴隷商……奴隷商かぁ。この世界には奴隷もいるんだなぁ。可愛い奴隷を発掘して奴隷ハーレムっていうのも良いかもしれんね。
「売ったとはどういうことだ!? 説明しろ貴様ぁぁ!!」
豚の襟を両手で掴んでその巨体を持ち上げながらガクガクと激しく揺らす女騎士。それ首も締まってるから死んじゃうよ?
「ぐぅぅぅっ、せ、説明も何もそのままの意味だぁ! オヤジが突然連れてきた他国の服を着た奴にババァを引き渡してたんだよ! オヤジにあいつらが誰か聞いたら他国の奴隷商だって言ってたから間違いねぇ! ふひひっ、今頃とんでもない目に会わされてるんじゃねぇかぁ? 残念だったなぁ!」
「そんな…。売ったのはどこの国の奴隷商だ! スズカ様は無事なんだろうなぁ!!」
「ふひっ、ふひひひひ。幼女至高主義評議会名誉会員である俺様が、あんな年増のババァの事なんて知る訳ねぇし興味もねぇんだよぉ! 答えてやったんだからもういいだろぉ? さっさと俺を解放しろぉ!!」
女騎士の尋問中、豚貴族をずっと観察していたが嘘を吐いている様には見えない。女の子の母親がどこの国に売られたのかは本当に知らないみたいだな。でも念のために髪の針を数本用意し、気絶しない程度に威圧を掛けながら問いかける。
「おい…本当に知らないのか? 俺の目を見てしっかり答えろ。俺が嘘だと判断したらもう一度これを刺すからな?」
「ひぃぃいっ! し、知らねぇ! 俺は本当に知らねぇんだよぉ!! 勘弁してくれぇぇぇ!!」
………うん。こいつ本当に知らんわ。これ以上聞いても何も出てこないだろう。
「…はぁ。もういいわ、寝とけ」
「あふん」
豚貴族は首トンで気絶させたが、女騎士と少女は母親が奴隷商に売られたという事実に呆然としている。まぁ見つかると思っていた相手がさらに遠くに行ってしまった様なもんだからな。んー、このまま放置するのも憚られるし…どうしたもんかね?
彼女達が落ち込んでいるその横で、俺の心の中には3つのセルフ選択肢が発生する。
1、貴族との面倒事を避ける為、助けた報酬を貰わずにさっさと彼女達と別れる。
2、もう結構関わっちゃったし、少女の母親を見つけるまで付き合う。
3、空気を読まずに助けた報酬として女騎士と少女の多人丼を要求してから激流に身を任せる。
まず、この異世界での最終目標はハーレムマスターになる事。それを成すためにはハーレムを作らなきゃならないわけだが、そのためにはハーレム要員となる女の子達の信頼と愛情を勝ち取る必要がある。
彼女達をそのターゲットに定めるなら答えは迷わず2番一択になるだろう。しかし、転生早々貴族が絡んでいるこの案件に首を突っ込むと後々めんどくさいことになりそうなんだよね。俺はこの世界に転生してきたばかりで知り合いもいないし素性も割れているわけではないから、今すぐに彼女達と名前も告げずに別れれば俺に対するデメリットは発生しないだろう。だが、それを選択した場合はせっかくの出会いをふいにすることになる。
ここで彼女達を見てみようか。
1人は全身ボロボロだが蒼い鎧に身を包んだ長い銀髪が美しいポニテの女性。身長165cm前後。バストは大きめ(多分Eはある)。つり目がちな紫色の瞳は性格がキツいような印象を与えるが、中身は陵辱したらあのセリフを言ってくれそうな感じの真面目で正義を愛する系の女騎士だ。年齢は20歳前後で、騎士なだけに体が引き締まっていてスタイルが良い。某エ〇シュリー作品に出てきてもおかしくないレベルの美女だ。種族は多分人間だろう。そして最も重要な部分だが…彼女の声はあの『風涅』様だ。あり寄りのありだな!
もう1人の女の子は淡いピンク色のドレスを着た金髪ツインテールの女の子だ。身長は130前後。胸は少しはありそう(AAくらい?)で、緑色の瞳がくりっとしててかなり可愛い。見た感じ自己主張が薄く人見知りする大人しい性格で、上目遣いで『お兄ちゃん…お願い♪』とか言われたら何でも言うことを聞いてしまいそうなレベルの超絶美幼女だ。正直お持ち帰りしたい。耳から判断して種族はエルフだろう。肝心の声だが…この幼女の声は俺が最も敬愛するエロゲ声優の一人『桐谷砂羽』様の声だ。声豚の名にかけて間違えようがない!
なんかもう彼女達の声が風涅様と砂羽様という時点で協力しないという選択肢は消滅したと言わざるを得ない。まだハーレム作って頂点を目指すと決めたわけじゃないが、この素晴らしい声を持つ彼女達とは色んな意味で仲良くなりたいのは確かだ。
「天聖者殿、聞いてもいいだろうか? ……天聖者殿?」
「…ん? うおおおおおぅッ!?」
肩を叩かれたのでそちらに振り向くと、目の前に女騎士の綺麗な顔があったのでめっちゃビビった。不覚。
「い、いきなり近づくなよ! あと俺はアキトだ。そんな変な名前じゃないぞ?」
「あぁ、それは失礼した。アキト殿だな? …コホン、まずは自己紹介をしようか。私はこちらのミコト様をお守りする専属護衛騎士の任を授かっているアサヒ=フリューベルクという者だ。私の事はアサヒと呼び捨ててくれて構わない。そしてこちらが私の最愛の主人であるラヴェンダー伯爵令嬢、ミコト=フラーノ=ラヴェンダー様だ」
「…ミコトです。よろしくなの」
アサヒとミコトか。なんか名前だけ日本人みたいだが、この世界の人の名前は皆こんな感じなのかね?
「改めて、この度はアキト殿のおかげで窮地を脱するどころか、諸悪の根源であるタカティン=フラーノ=ラヴェンダーまでも捕えて頂き誠に感謝する。貴殿がいなければ私はここで殺され、ミコト様はこの男にその純潔を儚く散らされる事になっていただろう。さすが天聖者と呼ばれる存在の力は凄まじいな」
テンセイジャ? 転生者じゃなくて?
「なぁ、さっきから言ってるそのテンセイジャってのはなんなんだ? なんかの称号?」
「し、知らぬのか!? アキト殿のように突然天から光の柱に包まれて降りてきた者達の事を、我々は女神様の遣いとしての敬意を込めて『天から舞い降りし聖者』、略して『天聖者』と呼んでいるのだ。女神様より賜りし比類なき力を駆使して正義を行い、弱者を救済する姿から一部の者達の間では『救世主』とも呼ばれていると聞く。私は天聖者殿に会うのは初めてだが、まさに噂通りの正義の味方なのだな!」
えー、俺そんな感じでこっちの世界に来たの? 天聖者とか救世主とか呼ばれているのはその過剰な登場演出のせいじゃないのか? あとは他の転生者達が知識チートとかを駆使して色々とヤラかしているせいなのかも知れない。
「正義の味方ねぇ。俺はそんな大した奴じゃないぞ?」
「そんなことはない! アキト殿は危険を顧みず、赤の他人である私達を悪の手から救い出してくれた命の恩人なのだ。だから…どうかその清廉なる行いに胸を張ってほしい!」
「ちょ!?」
あの…アサヒさん。両手で俺の手を握りながら至近距離で見詰めないでください。女性経験がない俺には刺激が強すぎるんだよぉぉう!
「わ、わわ分かった。アサヒの気持ちは理解したからさ……ちょっと、離れてくんない? 照れる…」///
「え? あっ! す、すまない! 少し興奮してしまったようだ」///
アサヒは興奮したら見境が無くなるタイプなのかな? 正直そういう子は嫌いじゃないが、出来ればもうちょっと俺が女に慣れた後にしてくれると嬉しい。だが、あがり症耐性と人見知り耐性、そして口説き上手スキルのおかげでこんな美人さんとも普通に会話が出来ている。スキルを手に入れる前の俺だったらあり得ない程の進歩だ。素晴らしいぞスキル制異世界!!
「あー、オホン! それで、とりあえず安全にはなったけど、2人はこのあとどうする気なんだ?」
「…そうだな。タカティンは撃退出来たが、スズカ様の行方が分からないない以上我々に出来ることは少ない。まずは当初の予定通り、この先にあるユヴァリーの街に行ってミコト様の叔父上であるツカサ様にお会いし、ラヴェンダー領での事や今回の事も含めて話を聞いてもらおうと思う。ツカサ様ならばスズカ様を捜索する手助けをしてくれるやも知れないからな。ミコト様もそれでよろしいですか?」
「うん。アサヒに付いてくの」
「そっか…」
近場に街があるのなら寄っておいた方が良いだろう。旅の道具とか何も持ってないし。彼女達の手伝いをするかどうかの問題は後々考えることにしよう。
「んじゃ俺も付き合うよ。ちょうど街に行きたいと思ってたし」
「それはありがたい。ミコト様の回復魔法で歩ける程度には回復したが、今の私の状態では戦力にならんからな。出来ればミコト様を街まで護衛してくれると助かる」
「了解だ。んじゃ行こうか」
アサヒ達は自分達が乗ってきた馬に乗り、俺もせっかくだから兵士達が使っていた馬を拝借することにした。
乗馬初体験なんだけど大丈夫かな?
「ほい。もうコイツ動けないから好きにしちゃっていいぞ」
「うぉい貴様ぁぁ! この俺が誰だかわかってるのかぁ!? 俺はラヴェンダー伯爵の息子だぞぉぉ!!」
「だから知らねぇって。それでどうする? あんた達が用無いならその辺に埋めるけど」
「……あ、いや、こんな奴でも一応貴族だからな。埋めるのは最後の手段にしてもらいたい。その前に私は…この男に聞きたいことがある」
そう言って腰に装備していたナイフを取り出した女騎士は、豚貴族の喉元にそのナイフを突きつけた。…あれ? 女騎士を最初に見た時の折れてた左足が普通に戻っている。魔法かなんかで治したんかな?
「タカティン=フラーノ=ラヴェンダー! 貴様とラヴェンダー領主がミコト様の母君で在られるスズカ様を地下牢に捕らえ、その後どこか別の場所に移した事は知っている。スズカ様を何処にやった? 言え!」
「スズカ様ぁ? ……あぁ、あのババァか。ふひっ、勘違いすんなよアサヒぃ。なんでこの俺がお前なんかの問いに答えなきゃならないんだぁ? 調子に乗るなよ平民がぁ!!」
「なんだと…?」
「平民の貴様が貴族であるこの俺に教えを乞うならそれなりの態度ってものがあるだろうと言ってるんだよぉ。そうだなぁ……ふひっ、決めたぞ。アサヒぃ、お前今この場で全裸になって土下座しながら懇願しろ。『タカティン様、どうかこの哀れな平民にお慈悲を』ってなぁ! そうすりゃ教えてやらんこともないぞぉ? 俺は慈悲深いからなぁ!」
「なっ!?/// き、貴様ぁ…騎士を愚弄する気か!!」
女騎士は豚貴族の首に掛けたナイフを持つ手に力を入れるが、その手を動かすことは出来ない。まぁこいつを殺したら母親の情報が手に入らないからな。彼女にとって豚貴族に対する怒りや羞恥心よりも、女の子の母親を救いたい気持ちの方が重いってことか。
「ふひひひひ…どうした騎士様ぁ? そのナイフで俺を殺したきゃ殺せよぉ。その代わりあのババァの居場所は一生掴めなくなるだろうがなぁ! それとも…殺す気が無いなら全裸になるか? 早くしないと俺の気が変わっちまうぞぉ? ひゃはははははは!!」
「くそっ……くそぉっ!」
どうやらこの豚は女騎士がいくら問いかけても答えるつもりはまったく無いようだな。しかも自分の命が相手に握られてるってのに、むしろこの状況を楽しんでいる様にも見える。ただのアホだと思ってたら意外と肝座ってんだなぁこいつ。
だけどな…俺の前でそういうクソみたいな挑発は命取りだ。
「女騎士さん、ちょっと代わってくれ」
「え? 貴殿、何をする気だ?」
彼女のような美人の心を踏み躙ろうとする外道は誰であろうと捻り潰す。勿論、きっちりと情報を聞き出した後でな。
「こういうバカから情報を聞き出すのには正攻法じゃダメなんだよ。まぁ見てろ」
人を舐め腐ってる馬鹿には直接体に聞くのが一番早い。それも自分が感じたこともないような痛みでな。俺は自分の髪の毛を数本抜いて氣を通して針状に硬質化させてから、出血が少なくて全身に激痛が走るツボに突き立てた。
「っっ!? ひぎぃぃぃぃいい! 痛い痛い痛いぃぃぃいい!!!」
「お前も彼女達に似たようなことをしようとしてたんだろ? 因果応報ってやつだな」
「き、貴様ぁぁあ! 俺は領主のぎゃぁぁぁぁああああ!!!」
人体構造についてはうちのジジイに徹底的に叩き込まれてきたからな。チクっと刺しただけ様々な特殊効果を与える『裏鍼穴』と呼ばれるツボの位置は全て知り尽くしている。今回こいつに施したのは、たとえ気絶したとしても激痛で即座に目を覚まし、精神が崩壊するまでその痛みがエンドレスで続くっていう昔の拷問方法だ。
ガキの頃、俺が悪い事をしたらジジイにオシオキと称して毎回これをやられていたのだ。おかげで痛みに対して耐性出来たし、今となっては微笑ましい思い出だ(遠い目)。
「ひぃぃぃぃひいいいいい! やめろおお! 分かった、答える! 答えるから助けてくれえええええ!!」
「嫌なら別に無理して答えなくてもいいぞ? お前の精神が壊れるだけで俺には関係ないからな」
「ひぎぃぃぃぃいいいいああああああああッッ!!!!」
笑顔でそう答えてやると、豚貴族の丸々とした顔面が一気に土気色に変化していく。んー、なんかだんだん楽しくなってきた。次は激痛と快楽が同時に押し寄せてきて色んな体液を全身から噴出するツボにでも刺してやろうかな♪
「ちょ、ちょっと待ってくれ! それ以上やっては危険ではないのか!?」
「ん? 別に死にはしないぞ? ちょっと精神が壊れるだけだ」
「精神が壊れるって…。で、出来ればそれはスズカ様の情報を引き出した後にやっていただきたい。精神を壊してしまったら彼と話す事すらも出来なくなってしまいそうだからな…」
えー、せっかく興がノッてきたのになぁ。まぁ元々情報を聞き出すのが目的だったから仕方ないか。
「…分かったよ。あとは好きにしてくれ」
俺は女騎士の要請に応じ、豚貴族に刺した針を抜いてあげた。もし再び抵抗したら今度はもっと素敵なツボに刺してやろう。
「感謝するぞ! それでは聞かせてもらおうか。タカティン殿、スズカ様は今どこにいる?」
「ハァッ、ハァッ、あ、あのババアなら…もうこの国にいねぇよ。オヤジが他国の奴隷商に売っぱらったからなぁ」
「「!?」」
奴隷商……奴隷商かぁ。この世界には奴隷もいるんだなぁ。可愛い奴隷を発掘して奴隷ハーレムっていうのも良いかもしれんね。
「売ったとはどういうことだ!? 説明しろ貴様ぁぁ!!」
豚の襟を両手で掴んでその巨体を持ち上げながらガクガクと激しく揺らす女騎士。それ首も締まってるから死んじゃうよ?
「ぐぅぅぅっ、せ、説明も何もそのままの意味だぁ! オヤジが突然連れてきた他国の服を着た奴にババァを引き渡してたんだよ! オヤジにあいつらが誰か聞いたら他国の奴隷商だって言ってたから間違いねぇ! ふひひっ、今頃とんでもない目に会わされてるんじゃねぇかぁ? 残念だったなぁ!」
「そんな…。売ったのはどこの国の奴隷商だ! スズカ様は無事なんだろうなぁ!!」
「ふひっ、ふひひひひ。幼女至高主義評議会名誉会員である俺様が、あんな年増のババァの事なんて知る訳ねぇし興味もねぇんだよぉ! 答えてやったんだからもういいだろぉ? さっさと俺を解放しろぉ!!」
女騎士の尋問中、豚貴族をずっと観察していたが嘘を吐いている様には見えない。女の子の母親がどこの国に売られたのかは本当に知らないみたいだな。でも念のために髪の針を数本用意し、気絶しない程度に威圧を掛けながら問いかける。
「おい…本当に知らないのか? 俺の目を見てしっかり答えろ。俺が嘘だと判断したらもう一度これを刺すからな?」
「ひぃぃいっ! し、知らねぇ! 俺は本当に知らねぇんだよぉ!! 勘弁してくれぇぇぇ!!」
………うん。こいつ本当に知らんわ。これ以上聞いても何も出てこないだろう。
「…はぁ。もういいわ、寝とけ」
「あふん」
豚貴族は首トンで気絶させたが、女騎士と少女は母親が奴隷商に売られたという事実に呆然としている。まぁ見つかると思っていた相手がさらに遠くに行ってしまった様なもんだからな。んー、このまま放置するのも憚られるし…どうしたもんかね?
彼女達が落ち込んでいるその横で、俺の心の中には3つのセルフ選択肢が発生する。
1、貴族との面倒事を避ける為、助けた報酬を貰わずにさっさと彼女達と別れる。
2、もう結構関わっちゃったし、少女の母親を見つけるまで付き合う。
3、空気を読まずに助けた報酬として女騎士と少女の多人丼を要求してから激流に身を任せる。
まず、この異世界での最終目標はハーレムマスターになる事。それを成すためにはハーレムを作らなきゃならないわけだが、そのためにはハーレム要員となる女の子達の信頼と愛情を勝ち取る必要がある。
彼女達をそのターゲットに定めるなら答えは迷わず2番一択になるだろう。しかし、転生早々貴族が絡んでいるこの案件に首を突っ込むと後々めんどくさいことになりそうなんだよね。俺はこの世界に転生してきたばかりで知り合いもいないし素性も割れているわけではないから、今すぐに彼女達と名前も告げずに別れれば俺に対するデメリットは発生しないだろう。だが、それを選択した場合はせっかくの出会いをふいにすることになる。
ここで彼女達を見てみようか。
1人は全身ボロボロだが蒼い鎧に身を包んだ長い銀髪が美しいポニテの女性。身長165cm前後。バストは大きめ(多分Eはある)。つり目がちな紫色の瞳は性格がキツいような印象を与えるが、中身は陵辱したらあのセリフを言ってくれそうな感じの真面目で正義を愛する系の女騎士だ。年齢は20歳前後で、騎士なだけに体が引き締まっていてスタイルが良い。某エ〇シュリー作品に出てきてもおかしくないレベルの美女だ。種族は多分人間だろう。そして最も重要な部分だが…彼女の声はあの『風涅』様だ。あり寄りのありだな!
もう1人の女の子は淡いピンク色のドレスを着た金髪ツインテールの女の子だ。身長は130前後。胸は少しはありそう(AAくらい?)で、緑色の瞳がくりっとしててかなり可愛い。見た感じ自己主張が薄く人見知りする大人しい性格で、上目遣いで『お兄ちゃん…お願い♪』とか言われたら何でも言うことを聞いてしまいそうなレベルの超絶美幼女だ。正直お持ち帰りしたい。耳から判断して種族はエルフだろう。肝心の声だが…この幼女の声は俺が最も敬愛するエロゲ声優の一人『桐谷砂羽』様の声だ。声豚の名にかけて間違えようがない!
なんかもう彼女達の声が風涅様と砂羽様という時点で協力しないという選択肢は消滅したと言わざるを得ない。まだハーレム作って頂点を目指すと決めたわけじゃないが、この素晴らしい声を持つ彼女達とは色んな意味で仲良くなりたいのは確かだ。
「天聖者殿、聞いてもいいだろうか? ……天聖者殿?」
「…ん? うおおおおおぅッ!?」
肩を叩かれたのでそちらに振り向くと、目の前に女騎士の綺麗な顔があったのでめっちゃビビった。不覚。
「い、いきなり近づくなよ! あと俺はアキトだ。そんな変な名前じゃないぞ?」
「あぁ、それは失礼した。アキト殿だな? …コホン、まずは自己紹介をしようか。私はこちらのミコト様をお守りする専属護衛騎士の任を授かっているアサヒ=フリューベルクという者だ。私の事はアサヒと呼び捨ててくれて構わない。そしてこちらが私の最愛の主人であるラヴェンダー伯爵令嬢、ミコト=フラーノ=ラヴェンダー様だ」
「…ミコトです。よろしくなの」
アサヒとミコトか。なんか名前だけ日本人みたいだが、この世界の人の名前は皆こんな感じなのかね?
「改めて、この度はアキト殿のおかげで窮地を脱するどころか、諸悪の根源であるタカティン=フラーノ=ラヴェンダーまでも捕えて頂き誠に感謝する。貴殿がいなければ私はここで殺され、ミコト様はこの男にその純潔を儚く散らされる事になっていただろう。さすが天聖者と呼ばれる存在の力は凄まじいな」
テンセイジャ? 転生者じゃなくて?
「なぁ、さっきから言ってるそのテンセイジャってのはなんなんだ? なんかの称号?」
「し、知らぬのか!? アキト殿のように突然天から光の柱に包まれて降りてきた者達の事を、我々は女神様の遣いとしての敬意を込めて『天から舞い降りし聖者』、略して『天聖者』と呼んでいるのだ。女神様より賜りし比類なき力を駆使して正義を行い、弱者を救済する姿から一部の者達の間では『救世主』とも呼ばれていると聞く。私は天聖者殿に会うのは初めてだが、まさに噂通りの正義の味方なのだな!」
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「正義の味方ねぇ。俺はそんな大した奴じゃないぞ?」
「そんなことはない! アキト殿は危険を顧みず、赤の他人である私達を悪の手から救い出してくれた命の恩人なのだ。だから…どうかその清廉なる行いに胸を張ってほしい!」
「ちょ!?」
あの…アサヒさん。両手で俺の手を握りながら至近距離で見詰めないでください。女性経験がない俺には刺激が強すぎるんだよぉぉう!
「わ、わわ分かった。アサヒの気持ちは理解したからさ……ちょっと、離れてくんない? 照れる…」///
「え? あっ! す、すまない! 少し興奮してしまったようだ」///
アサヒは興奮したら見境が無くなるタイプなのかな? 正直そういう子は嫌いじゃないが、出来ればもうちょっと俺が女に慣れた後にしてくれると嬉しい。だが、あがり症耐性と人見知り耐性、そして口説き上手スキルのおかげでこんな美人さんとも普通に会話が出来ている。スキルを手に入れる前の俺だったらあり得ない程の進歩だ。素晴らしいぞスキル制異世界!!
「あー、オホン! それで、とりあえず安全にはなったけど、2人はこのあとどうする気なんだ?」
「…そうだな。タカティンは撃退出来たが、スズカ様の行方が分からないない以上我々に出来ることは少ない。まずは当初の予定通り、この先にあるユヴァリーの街に行ってミコト様の叔父上であるツカサ様にお会いし、ラヴェンダー領での事や今回の事も含めて話を聞いてもらおうと思う。ツカサ様ならばスズカ様を捜索する手助けをしてくれるやも知れないからな。ミコト様もそれでよろしいですか?」
「うん。アサヒに付いてくの」
「そっか…」
近場に街があるのなら寄っておいた方が良いだろう。旅の道具とか何も持ってないし。彼女達の手伝いをするかどうかの問題は後々考えることにしよう。
「んじゃ俺も付き合うよ。ちょうど街に行きたいと思ってたし」
「それはありがたい。ミコト様の回復魔法で歩ける程度には回復したが、今の私の状態では戦力にならんからな。出来ればミコト様を街まで護衛してくれると助かる」
「了解だ。んじゃ行こうか」
アサヒ達は自分達が乗ってきた馬に乗り、俺もせっかくだから兵士達が使っていた馬を拝借することにした。
乗馬初体験なんだけど大丈夫かな?
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