実はブラコンだったサイコパスのお兄様のペットになって愛されてます

2話

「それにしろってこと？」

　兄は無言でうなずく。俺はペットシーツと兄の顔を見比べながら呆然とする。本当にですか。お兄様。結構論理的な考えを兄はしていると思っていたが弟をペットにしてトイレもペット仕様にするとは思わなかった。これはご飯も期待ができないし、これまで一人でだらだらすることもかなわないかもしれない。

「はやく」
「あぁ、わ、わかった」

　サイコパスの兄のことだ。渋りすぎるとペットを捨てかねない。俺は捨てられたくない。ペットシーツを受け取り人間用のトイレにペットシーツを持っていこうとするといきなり壁に抑えられる。

「ぐっ」

　だからサイコパスなんだよと思いながら涙目で兄を見る。俺の首を絞めながら無表情で見つめている。昔から何か用があるとたまに壁にたたきつけられたりした。声をかけてくればいいのにといつも思うのだが怖すぎて何も言えない。なんなのだろう。兄とは

「ここで」

　無口な兄は一言発する。あぁここでペットシーツを広げてしろということか。できるわけないと思いながらやるしかないのでやる。どうやるんだ。