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第3章
デス・ザニバル
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ミレーラはホーリーケルベロスに飛び乗った。首の上から獲物を探して見繕う。町並みは十分に破壊済みだ。チビ虎猫を襲っても騒ぎにはならない。少女にはかなわない。ではサイレン族を狙おう。
「ケルベロス、サイレンの隠れ家に向かうのです」
ミレーラの命を受けて、ホーリーケルベロスは岩場へと駆ける。
「この岩場の中にいるのですね。空洞でもあるのでしょうか」
ミレーラは岩場を眺めてから、
「岩ごと破壊してしまいなさい。そうですね、三重魔法がいいでしょう」
ホーリーケルベロスは三つの顎からそれぞれブレス攻撃を放つ。凍気、焔、風のブレスが一斉に岩場を襲う。岩場から観戦していた巫女マヒメは慌てて避ける。
凍気と焔による急激な温度変化にさらされて、岩がみるみるひび割れていく。
ホーリーケルベロスはそこに体当たりする。岩の一部が砕け散って、洞窟内部が露出した。
洞窟の中では、サイレン族が大人も若者も壁画の前にひざまづいて祈っていた。目を閉じ、耳を手で塞いでいる。
そこに岩が落ちてきたのをマヒメが雷撃で弾き飛ばした。無数の破片がサイレン族に降り注ぐ。それでも彼らは逃げようとしない。祈り続けるだけだ。
マヒメは叱りつける。
「あなたたち、逃げるか戦うかしなさいよ!」
サイレン族はそれでもただ祈る。
「ワダツミ様、オオワダツミ様、どうか我らをお守りください。お救いください……」
この町でひたすら隠れ暮らしてきたサイレン族にはそれ以外のやり方が分からないのだ。
ホーリーケルベロスは岩場に体当たりを続ける。岩のひび割れは全体に広がっていき、いずれ全体が崩落するだろう。
「そのままだと全滅よ!」
岩場の上からマヒメが叫ぶも、サイレン族は動かない。マヒメは歯ぎしりする。
そのときだった。
「みゃおおおおおおおお!」
ザニバルの叫びが響き渡った。横たわるキトの側にザニバルは立ち、ホーリーケルベロスをにらんでいる。
「にゃあああああん!」
「にゃああああああん!」
「ふにゃあああああああん!」
町中の猫たちが合わせて咆哮する。横並びして岩場へと行進を始める。
「猫如きがなんの真似です?」
ミレーラは困惑する。
岩場に着いた猫の大群がホーリーケルベロスを取り囲んでいく。威嚇の鳴き声を上げてにらみつける。
苛立ったホーリーケルベロスが猫たちに牙を向けると、猫たちは毛を逆立ててうなりながら退く。
猫たちは怯えている。しかしその目をホーリーケルベロスから外さず、威嚇も止めない。ザニバルが戦うときのように。
倒れていたキトが猫たちの叫びを受けてぴくりと動く。目を開き、脚に力を込めて、よろよろと起き上がる。キトはザニバルを見上げ、ザニバルの足に身体をこすりつけた。
ザニバルはキトと見つめ合う。キトの目には力がこもっている。
岩場ではマヒメがサイレン族に怒鳴っていた。
「あなた達、せめて見ていなさいよ! あなた達の信じるワダツミ様が戦っているんでしょう!」
その声の勢いに、サイレン族の者たちはおそるおそる耳から手を離し目を開いた。ホーリーケルベロスの姿が目と耳に入る。家よりも大きな巨躯、三つもの首、鋭い牙が並ぶ顎、滴るよだれ、荒い息。その首にまたがっているのは魔族を敵視する神聖教団の騎士。恐ろしい有様だ。
ホーリーケルベロスの三つ首からはブレス攻撃が今にも放たれようとしている。命中すればサイレン族はひとたまりもないだろう。
「ひいっ! お助け!」
サイレン族たちは恐怖からまた目と耳を閉ざそうとした。
だがそこに猫たちの咆哮が響く。ホーリーケルベロス相手に、猫、即ち彼らの信仰するところのワダツミ様が戦おうとしている。ワダツミ様は町を守るためあまりにも圧倒的な相手に戦いを挑んでいるのだ。
猫たちの咆哮がサイレン族の心を震わせる。胸に火を灯す。改めて、しっかりと目と耳を開く。
「ワダツミ様……!」
「ありがたや……!」
「自分らだけ隠れてはおれぬ……!」
サイレン族たちは立ち上がっていく。彼らの力で巨大な魔獣にかなうわけもない。しかしその腕に銛を取る。恐ろしさに身体は震えているが、幸運の守り神と崇めてきたワダツミ様が戦っているというのに心を閉ざしていられようか。
強い恐怖の匂いがサイレン族から立ち昇る。
猫たちもまた恐怖している。
しかし恐るべき敵から目をそらしはしない。恐怖は最高潮に高まっていく。
ザニバルに憑りついている悪魔が歓喜の声を上げる。
<ああ、最高にいい匂いだねえ! 力がみなぎるよ!>
ザニバルの全身から暗黒の瘴気が噴き上がり始める。膨大な瘴気が渦巻き広がっていく。
その様に気付いたサイレン族が叫んだ。
「あの御姿は…… ワダツミノキミ様!」
それは彼らに伝わる予言の壁画に描かれていた救世主の少女。猫の耳を持ち、ワダツミ様を率いてサイレン族を救うという。
ザニバルから激しく噴き上がる瘴気によって周り中が闇に包まれる。ザニバルの姿も闇に沈んで見えなくなった。
町中の地面に描かれていた神聖結界が暗黒瘴気を浴び、火花を上げて焼き切れていく。
ホーリーケルベロス上のミレーラは大きく目を見開いた。
「ああ、遂に闇の満ちる時が!」
瘴気が揺らぐ。闇の中から漆黒の姿が現れる。光を吸い込む魔装をまとった暗黒の騎士。多層構造の装甲は隙間から燃え上がるような瘴気を放出し、あたかもマントがなびいているように見える。
兜の隙間の奥からは赤く光る眼がにらむ。
暗黒騎士デス・ザニバルだ。
その隣にはヘルタイガーのキト。馬より二回りは大きな堂々たる体躯。瘴気をまとって己の力としている。既に傷は癒え、双眸は力強く爛々と輝く。
ヘルタイガーはしゃがんだ。ザニバルに乗るよう促しているのだ。
「いいの、キト?」
ザニバルの問いに、キトは優しくその籠手を舐める。
「……ここからはふたりの戦いだよ、キト!」
暗黒騎士はヘルタイガーにまたがる。
ミレーラは恍惚とした表情を浮かべていた。
「あああ! お待ち申し上げておりました。ザニバル様。もうどこにも行かせませんよ。ここで我が物となっていただくのですから。やりなさい、ホーリーケルベロス!」
ホーリーケルベロスは三つの顎を大きく開いた。顎の中に光があふれる。狙うは暗黒騎士。
「ケルベロス、サイレンの隠れ家に向かうのです」
ミレーラの命を受けて、ホーリーケルベロスは岩場へと駆ける。
「この岩場の中にいるのですね。空洞でもあるのでしょうか」
ミレーラは岩場を眺めてから、
「岩ごと破壊してしまいなさい。そうですね、三重魔法がいいでしょう」
ホーリーケルベロスは三つの顎からそれぞれブレス攻撃を放つ。凍気、焔、風のブレスが一斉に岩場を襲う。岩場から観戦していた巫女マヒメは慌てて避ける。
凍気と焔による急激な温度変化にさらされて、岩がみるみるひび割れていく。
ホーリーケルベロスはそこに体当たりする。岩の一部が砕け散って、洞窟内部が露出した。
洞窟の中では、サイレン族が大人も若者も壁画の前にひざまづいて祈っていた。目を閉じ、耳を手で塞いでいる。
そこに岩が落ちてきたのをマヒメが雷撃で弾き飛ばした。無数の破片がサイレン族に降り注ぐ。それでも彼らは逃げようとしない。祈り続けるだけだ。
マヒメは叱りつける。
「あなたたち、逃げるか戦うかしなさいよ!」
サイレン族はそれでもただ祈る。
「ワダツミ様、オオワダツミ様、どうか我らをお守りください。お救いください……」
この町でひたすら隠れ暮らしてきたサイレン族にはそれ以外のやり方が分からないのだ。
ホーリーケルベロスは岩場に体当たりを続ける。岩のひび割れは全体に広がっていき、いずれ全体が崩落するだろう。
「そのままだと全滅よ!」
岩場の上からマヒメが叫ぶも、サイレン族は動かない。マヒメは歯ぎしりする。
そのときだった。
「みゃおおおおおおおお!」
ザニバルの叫びが響き渡った。横たわるキトの側にザニバルは立ち、ホーリーケルベロスをにらんでいる。
「にゃあああああん!」
「にゃああああああん!」
「ふにゃあああああああん!」
町中の猫たちが合わせて咆哮する。横並びして岩場へと行進を始める。
「猫如きがなんの真似です?」
ミレーラは困惑する。
岩場に着いた猫の大群がホーリーケルベロスを取り囲んでいく。威嚇の鳴き声を上げてにらみつける。
苛立ったホーリーケルベロスが猫たちに牙を向けると、猫たちは毛を逆立ててうなりながら退く。
猫たちは怯えている。しかしその目をホーリーケルベロスから外さず、威嚇も止めない。ザニバルが戦うときのように。
倒れていたキトが猫たちの叫びを受けてぴくりと動く。目を開き、脚に力を込めて、よろよろと起き上がる。キトはザニバルを見上げ、ザニバルの足に身体をこすりつけた。
ザニバルはキトと見つめ合う。キトの目には力がこもっている。
岩場ではマヒメがサイレン族に怒鳴っていた。
「あなた達、せめて見ていなさいよ! あなた達の信じるワダツミ様が戦っているんでしょう!」
その声の勢いに、サイレン族の者たちはおそるおそる耳から手を離し目を開いた。ホーリーケルベロスの姿が目と耳に入る。家よりも大きな巨躯、三つもの首、鋭い牙が並ぶ顎、滴るよだれ、荒い息。その首にまたがっているのは魔族を敵視する神聖教団の騎士。恐ろしい有様だ。
ホーリーケルベロスの三つ首からはブレス攻撃が今にも放たれようとしている。命中すればサイレン族はひとたまりもないだろう。
「ひいっ! お助け!」
サイレン族たちは恐怖からまた目と耳を閉ざそうとした。
だがそこに猫たちの咆哮が響く。ホーリーケルベロス相手に、猫、即ち彼らの信仰するところのワダツミ様が戦おうとしている。ワダツミ様は町を守るためあまりにも圧倒的な相手に戦いを挑んでいるのだ。
猫たちの咆哮がサイレン族の心を震わせる。胸に火を灯す。改めて、しっかりと目と耳を開く。
「ワダツミ様……!」
「ありがたや……!」
「自分らだけ隠れてはおれぬ……!」
サイレン族たちは立ち上がっていく。彼らの力で巨大な魔獣にかなうわけもない。しかしその腕に銛を取る。恐ろしさに身体は震えているが、幸運の守り神と崇めてきたワダツミ様が戦っているというのに心を閉ざしていられようか。
強い恐怖の匂いがサイレン族から立ち昇る。
猫たちもまた恐怖している。
しかし恐るべき敵から目をそらしはしない。恐怖は最高潮に高まっていく。
ザニバルに憑りついている悪魔が歓喜の声を上げる。
<ああ、最高にいい匂いだねえ! 力がみなぎるよ!>
ザニバルの全身から暗黒の瘴気が噴き上がり始める。膨大な瘴気が渦巻き広がっていく。
その様に気付いたサイレン族が叫んだ。
「あの御姿は…… ワダツミノキミ様!」
それは彼らに伝わる予言の壁画に描かれていた救世主の少女。猫の耳を持ち、ワダツミ様を率いてサイレン族を救うという。
ザニバルから激しく噴き上がる瘴気によって周り中が闇に包まれる。ザニバルの姿も闇に沈んで見えなくなった。
町中の地面に描かれていた神聖結界が暗黒瘴気を浴び、火花を上げて焼き切れていく。
ホーリーケルベロス上のミレーラは大きく目を見開いた。
「ああ、遂に闇の満ちる時が!」
瘴気が揺らぐ。闇の中から漆黒の姿が現れる。光を吸い込む魔装をまとった暗黒の騎士。多層構造の装甲は隙間から燃え上がるような瘴気を放出し、あたかもマントがなびいているように見える。
兜の隙間の奥からは赤く光る眼がにらむ。
暗黒騎士デス・ザニバルだ。
その隣にはヘルタイガーのキト。馬より二回りは大きな堂々たる体躯。瘴気をまとって己の力としている。既に傷は癒え、双眸は力強く爛々と輝く。
ヘルタイガーはしゃがんだ。ザニバルに乗るよう促しているのだ。
「いいの、キト?」
ザニバルの問いに、キトは優しくその籠手を舐める。
「……ここからはふたりの戦いだよ、キト!」
暗黒騎士はヘルタイガーにまたがる。
ミレーラは恍惚とした表情を浮かべていた。
「あああ! お待ち申し上げておりました。ザニバル様。もうどこにも行かせませんよ。ここで我が物となっていただくのですから。やりなさい、ホーリーケルベロス!」
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