53 / 64
第4章
三時限目
しおりを挟む
昼休みが終わって三時限目の授業が始まる。
教室にまた集まった生徒たちは互いをうらやみ、妬み、嫉妬の炎を渦巻かせている。
クレシータ先生が満面に笑みを浮かべて教室に入っていた。そして別の大人も続く。
クレシータ先生がその大人を紹介する。
「ミレーラ先生です。宗教を担当なさいます」
新しい先生に生徒たちは好奇の目を向ける。
ミレーラ先生はぴっちりした服をまとい、豊かな成人女性の身体つきを見せつけている。女生徒たちが嫉妬の炎を立ち昇らせる。
暗黒騎士ザニバルはぽかんとする。
軍隊時代の副官、ミレーラではないか。
ザニバルに付きまとい過ぎて迷惑なので軍を辞める時に置き去りにしたら、ナヴァリア州まで追っかけてきた。それでも会わないように避けていたが、先日はぺスカ町で大騒動を引き起こされて、とうとう再会することになってしまった。
嫌いではないが困るのがミレーラだ。今回も嫌な予感がする。
「はじめまして。神聖騎士団の神聖騎士にして暗黒騎士デス・ザニバル様の副官、ミレーラ・ガゼットです。今日は神聖教団について教えます」
ミレーラの自己紹介に、ザニバルは赤く燃える眼をちらちらと瞬かせる。嫌な予感が増してくる。
「ミレーラが先生をできるの……?」
地獄の底から響くような低い声でザニバルはつぶやく。
クレシータ先生がにこにこして、
「若い皆さんにどうしても自ら宗教を教えたいと、ミレーラ先生からたっての願いがありまして、その熱い情熱にわたくし感動いたしました! 皆さん、しっかり学んでくださいね」
この芒星学園では今までクレシータ先生だけが授業をしていた。生徒たちは驚きざわめく。
「知り合い?」「うん」とパトリシアとザニバルは目配せで会話する。その様子に気付いたミレーラから激しく嫉妬の炎が噴き上がる。
「そのようなこと、ミレーラにはしてくださりませんでしたのに……!」
ミレーラがうめく。
クレシータ先生は頷いて、「そう、その嫉妬、これほどの炎はそうそう見られません。すばらしい才能ですわ!」
クレシータ先生は教室の後ろに下がり、ミレーラが授業を始めた。
ミレーラは神聖教団を説明する。
「神聖教団が奉じるのは、この星の秩序を司る偉大なる女神、アトポシス様です。アトポシス様はこの世に勇者を遣わし、暴虐な魔族から弱き人間を守ってくださいます」
生徒たちの半分ほどは魔族だ。悪者扱いされた生徒たちは冷めた目つきになる。そこにクレシータ先生が相槌を打った。
「なんてありがたいお話でしょう! 皆さん、よく聞きなさい」
すると空気が元に戻り、魔族の生徒ですら目に輝きを取り戻す。クレシータ先生、いや先生に憑りついている悪魔ペリギュラによる空気操作能力だ。
ミレーラは語り続ける。
「そして今! アトポシス様から遣わされている当代の勇者こそがこの暗黒騎士デス・ザニバル様なのです!」
皆の視線がザニバルに集中する。
ザニバルは暗黒瘴気を噴出しそうになって懸命に抑える。魔装が震えてぎちぎちと音を立てる。アトポシスなんて神様に関わったことは無い。そもそもザニバルに力を与えているのは悪魔バランだ。
「十年前、ザニバル様は帝都に降臨され、魔族による帝国転覆の陰謀を見事に阻止されました。何と偉大なアトポシス様の思し召しでしょう!」
ミレーラはうっとりした表情だ。
ザニバルは逃げ出したくなるが、空気がそれを許さない。
「そして、是非にと乞われて軍に入られたザニバル様は、ウルスラ連合王国との戦争でも大活躍をなされました。王都の包囲攻略戦は、ザニバル様の力がなければたちまち瓦解していたことでしょう。東ウルスラでの龍魔族との海戦では、海を闇の陸地に変えて龍をも震えあがらせました。そしてザニバル様の片腕としていつもこのミレーラが付き従っていたのです」
ミレーラは語りながら板書して、詳細に戦いの解説をしていく。
ザニバルは魔装の中で悶えている。ミレーラの言っていることは嘘だらけな上に、表現がやたら英雄的に誇張されていて恥ずかしさ極まりない。さらにミレーラの陶酔的な自慢がやたら混ざっていてくどい。如何にザニバルの側で役立ったかという話が延々と続く。
生徒たちはほら話を面白がりつつも宗教の授業ではなかったのかと戸惑っている。
「そしてガイレン山脈での長躯奇襲は、王国最強のサーカス魔術団をも打ち破りました。退路を失った王国軍はナヴァリア州になだれ込み、ここ芒星城一帯でナヴァリア州軍に迎撃されたのです」
ミレーラの解説が戦争後期のナヴァリア戦に至る。
生徒たちの表情が曇り始める。ナヴァリア戦では多くのナヴァリア人が斃れた。生徒たちの親族にも戦死者は多い。ナヴァリア州は経済的にも大打撃を受けて、生徒たちの家でも生活は苦しくなった。
この芒星学園も予算不足から閉鎖されて、ようやく再開できたばかりなのだ。まったく他人事ではない。
ザニバルも居心地が悪い。
自分は王国軍をうまくやっつけたつもりだったのに、残っていた王国軍がナヴァリアで惨事を引き起こしていた。どう考えても敗軍を放置した自分のせいだ。
悪魔ボウマから得た情報によれば、芒星城での戦闘こそが悪魔召喚の儀式であり、先代の領主夫妻や参戦していた塔之村のエルフも含め、多くを犠牲にしてボウマたちが召喚されたという。その黒幕はおそらく絶望の悪魔ヴラド、ザニバルが狙う仇。
つまりザニバルは仇のために働いて、ナヴァリアに不幸をまき散らしたようなものだ。
領主アニスたちの苦労も、巫女マヒメの苦悩も、ザニバルのせいだ。
そう指摘されているような気がして、ザニバルは魔装の中で縮こまる。
隣に座っているパトリシアもまた居心地が悪かった。
パトリシアの父エルフィリオ・パリエ・ナヴァスは領主一族に連なる者だが、戦時には領地のパリエ郡に引きこもって兵を出さなかった。戦後になっても非常事態だと称して州税を払わず、復興には何一つ協力していない。皆を犠牲にしたおかげでパリエ・ナヴァス家は裕福な暮らしができている。
側にいてそれがよく分かっているパトリシアは恥ずかしい。大貴族の娘としてちやほやされるのも辛い。
ザニバルとパトリシアは二人してため息をついた。
生徒の様子を気にすることなくミレーラは意気揚々と自慢話を続けているが、クレシータ先生は空気の変化に敏感だった。このままではまずい、授業が盛り下がってしまう。直ちに手を打とう。
教室にまた集まった生徒たちは互いをうらやみ、妬み、嫉妬の炎を渦巻かせている。
クレシータ先生が満面に笑みを浮かべて教室に入っていた。そして別の大人も続く。
クレシータ先生がその大人を紹介する。
「ミレーラ先生です。宗教を担当なさいます」
新しい先生に生徒たちは好奇の目を向ける。
ミレーラ先生はぴっちりした服をまとい、豊かな成人女性の身体つきを見せつけている。女生徒たちが嫉妬の炎を立ち昇らせる。
暗黒騎士ザニバルはぽかんとする。
軍隊時代の副官、ミレーラではないか。
ザニバルに付きまとい過ぎて迷惑なので軍を辞める時に置き去りにしたら、ナヴァリア州まで追っかけてきた。それでも会わないように避けていたが、先日はぺスカ町で大騒動を引き起こされて、とうとう再会することになってしまった。
嫌いではないが困るのがミレーラだ。今回も嫌な予感がする。
「はじめまして。神聖騎士団の神聖騎士にして暗黒騎士デス・ザニバル様の副官、ミレーラ・ガゼットです。今日は神聖教団について教えます」
ミレーラの自己紹介に、ザニバルは赤く燃える眼をちらちらと瞬かせる。嫌な予感が増してくる。
「ミレーラが先生をできるの……?」
地獄の底から響くような低い声でザニバルはつぶやく。
クレシータ先生がにこにこして、
「若い皆さんにどうしても自ら宗教を教えたいと、ミレーラ先生からたっての願いがありまして、その熱い情熱にわたくし感動いたしました! 皆さん、しっかり学んでくださいね」
この芒星学園では今までクレシータ先生だけが授業をしていた。生徒たちは驚きざわめく。
「知り合い?」「うん」とパトリシアとザニバルは目配せで会話する。その様子に気付いたミレーラから激しく嫉妬の炎が噴き上がる。
「そのようなこと、ミレーラにはしてくださりませんでしたのに……!」
ミレーラがうめく。
クレシータ先生は頷いて、「そう、その嫉妬、これほどの炎はそうそう見られません。すばらしい才能ですわ!」
クレシータ先生は教室の後ろに下がり、ミレーラが授業を始めた。
ミレーラは神聖教団を説明する。
「神聖教団が奉じるのは、この星の秩序を司る偉大なる女神、アトポシス様です。アトポシス様はこの世に勇者を遣わし、暴虐な魔族から弱き人間を守ってくださいます」
生徒たちの半分ほどは魔族だ。悪者扱いされた生徒たちは冷めた目つきになる。そこにクレシータ先生が相槌を打った。
「なんてありがたいお話でしょう! 皆さん、よく聞きなさい」
すると空気が元に戻り、魔族の生徒ですら目に輝きを取り戻す。クレシータ先生、いや先生に憑りついている悪魔ペリギュラによる空気操作能力だ。
ミレーラは語り続ける。
「そして今! アトポシス様から遣わされている当代の勇者こそがこの暗黒騎士デス・ザニバル様なのです!」
皆の視線がザニバルに集中する。
ザニバルは暗黒瘴気を噴出しそうになって懸命に抑える。魔装が震えてぎちぎちと音を立てる。アトポシスなんて神様に関わったことは無い。そもそもザニバルに力を与えているのは悪魔バランだ。
「十年前、ザニバル様は帝都に降臨され、魔族による帝国転覆の陰謀を見事に阻止されました。何と偉大なアトポシス様の思し召しでしょう!」
ミレーラはうっとりした表情だ。
ザニバルは逃げ出したくなるが、空気がそれを許さない。
「そして、是非にと乞われて軍に入られたザニバル様は、ウルスラ連合王国との戦争でも大活躍をなされました。王都の包囲攻略戦は、ザニバル様の力がなければたちまち瓦解していたことでしょう。東ウルスラでの龍魔族との海戦では、海を闇の陸地に変えて龍をも震えあがらせました。そしてザニバル様の片腕としていつもこのミレーラが付き従っていたのです」
ミレーラは語りながら板書して、詳細に戦いの解説をしていく。
ザニバルは魔装の中で悶えている。ミレーラの言っていることは嘘だらけな上に、表現がやたら英雄的に誇張されていて恥ずかしさ極まりない。さらにミレーラの陶酔的な自慢がやたら混ざっていてくどい。如何にザニバルの側で役立ったかという話が延々と続く。
生徒たちはほら話を面白がりつつも宗教の授業ではなかったのかと戸惑っている。
「そしてガイレン山脈での長躯奇襲は、王国最強のサーカス魔術団をも打ち破りました。退路を失った王国軍はナヴァリア州になだれ込み、ここ芒星城一帯でナヴァリア州軍に迎撃されたのです」
ミレーラの解説が戦争後期のナヴァリア戦に至る。
生徒たちの表情が曇り始める。ナヴァリア戦では多くのナヴァリア人が斃れた。生徒たちの親族にも戦死者は多い。ナヴァリア州は経済的にも大打撃を受けて、生徒たちの家でも生活は苦しくなった。
この芒星学園も予算不足から閉鎖されて、ようやく再開できたばかりなのだ。まったく他人事ではない。
ザニバルも居心地が悪い。
自分は王国軍をうまくやっつけたつもりだったのに、残っていた王国軍がナヴァリアで惨事を引き起こしていた。どう考えても敗軍を放置した自分のせいだ。
悪魔ボウマから得た情報によれば、芒星城での戦闘こそが悪魔召喚の儀式であり、先代の領主夫妻や参戦していた塔之村のエルフも含め、多くを犠牲にしてボウマたちが召喚されたという。その黒幕はおそらく絶望の悪魔ヴラド、ザニバルが狙う仇。
つまりザニバルは仇のために働いて、ナヴァリアに不幸をまき散らしたようなものだ。
領主アニスたちの苦労も、巫女マヒメの苦悩も、ザニバルのせいだ。
そう指摘されているような気がして、ザニバルは魔装の中で縮こまる。
隣に座っているパトリシアもまた居心地が悪かった。
パトリシアの父エルフィリオ・パリエ・ナヴァスは領主一族に連なる者だが、戦時には領地のパリエ郡に引きこもって兵を出さなかった。戦後になっても非常事態だと称して州税を払わず、復興には何一つ協力していない。皆を犠牲にしたおかげでパリエ・ナヴァス家は裕福な暮らしができている。
側にいてそれがよく分かっているパトリシアは恥ずかしい。大貴族の娘としてちやほやされるのも辛い。
ザニバルとパトリシアは二人してため息をついた。
生徒の様子を気にすることなくミレーラは意気揚々と自慢話を続けているが、クレシータ先生は空気の変化に敏感だった。このままではまずい、授業が盛り下がってしまう。直ちに手を打とう。
0
あなたにおすすめの小説
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる