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第17話
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目を瞑っていたのは一瞬だと思ったが、ふと気が付くとリクライニングした助手席に寝かされてシートベルトもされた上からダッフルコートを掛けられていた。衣服もちゃんと身に着けている。
運転席の霧島がステアリングを握っているのをぼんやり見て車が既に何処かを走っているのにも気付いた。
ジャケットを脱いでドレスシャツとスラックス姿になった霧島が訊いてくる。
「目が覚めたか、京哉」
「僕……どうして?」
出した声は喘ぎ疲れて嗄れていて、自分でも可笑しくなるくらいだった。そこでシートを起こし、霧島が示してくれたドリンクホルダーのスポーツ飲料を手に取ると、開封して一気に三分の二を喉に流し込む。
京哉のために買ってあったらしい飲料はレモン風味で、爽やかな甘さが沁み入るほど美味しかった。
「ふう。すみません、お世話かけちゃったみたいで。僕っていつから寝てました?」
「寝ていたというより失神していたな」
「はあ、失神するまでやらかしたのって正直初めてです」
「私は相手を失神させたのは……まあ、初めてではない」
「その科白は何かのフラグでも立ててるんですか?」
「怒ったのか?」
「僕も男だから怒りませんよ。ただ、ちょっと妬んだだけですから。本っ当に僕が男で良かったですね。女性だったら血を見るタイプですよ、貴方は」
「だがこれでも学習能力は低くないと自負している。二度目のビンタはご免だ」
どうやら謝らない理由を述べているらしい。
その横顔は平手打ちの痕が少々赤くなっていたが、すっかり機嫌は直ったようだ。余程この自分が欲しくて堪らなかったのかと思い、こんな人でもそんなことがあるんだなあ、などとしみじみ考えていると、すぐに車は見覚えのあるコインパーキングに入る。
官舎近くに到着したのだ。
エンジンを切ってキィを抜いた霧島は先に降り、京哉に手を貸してくれた。だが降りても京哉は足腰にまるで力が入らず腰砕けになってしまう。
そんな京哉にスーツの入ったガーメントバッグを持たせて霧島はひょいと横抱きにした。
「こっちの方が早い」
「何から何まですみません」
力強い腕と逞しい胸を感じながら、この道がずっと続けばいいのにと思いかけ、今どきベタなドラマでもあり得ないだろうと京哉が密かに苦笑している間に官舎二階の部屋に着く。
降ろされた京哉はドアに縋ってキィロックを解いた。振り向いて霧島を見上げると首を傾げて見せる。
「確かあそこのパーキングは二時間でしたよね。寄って行かれませんか?」
「あ、いや、明日も出勤だからな。今日はこれで失礼する」
「そうですか。スーツ、有難うございました。ごちそうさまでした」
「怪我は養生してくれ」
「はい。運転、気を付けて下さいね。それと風邪引かないで下さい」
上衣がドレスシャツ一枚の霧島に言うと、頷いて霧島は外していたボタンをふたつ留めてみせた。互いにラフな挙手敬礼。京哉はゆっくりと歩み去る長身を見送った。
部屋に入って腕時計を見ると午前二時過ぎで驚く。慌てて桜木にメールを打って、公安を何とかする旨を依頼した。時間も時間で返信はなかったが桜木からの呼び出しは三日後だ。
予想通りの大きな仕事なら、それまでに根回しも済んでいるだろう。
そう思いながら京哉はこの部屋で見た、全てを見透かしたような灰色の目を思い出し、更にはまたあの電話の声を霧島の低い声に変換して耳にこだまさせていた。
◇◇◇◇
メールを打ってから着替えてベッドに這い込んだ京哉は三時間と経たないうちに携帯の振動で起こされた。通話を求めるそれをじっと見たのち、仕方なく出る。
「はい、鳴海です。どうしたんです、桜木さん」
《急だが仕事を一件受けて欲しい。なあに、お前には簡単な仕事だ》
「三日後の呼び出しとは別件ですよね。いつですか?」
《今日の十五時頃に白藤市内だ》
「そちらの準備が整うのなら構いませんが、公安の方は大丈夫ですか?」
《ああ、根回し済みだ。それより腕の怪我はどうなんだ?》
「ご存じでしたか。でもたぶん平気だと思います」
《公安への根回しの際にサッチョウ経由で聞いた。仕事に影響がないならいい》
「じゃあ僕は昼頃出ますんで」
《遅くないか、何かあったのか?》
ここで『ヤリすぎました』とは言えない。慌てて曖昧に誤魔化した。
あとはメールで指示すると告げられ、通話を切って溜息をつく。
もうまともに眠れないのは承知していた。
いや、寝たとしてもロクな夢が見られずに難儀するのだ。それくらいなら眠らない方がマシで、膝を抱えて独り呟く。
「たまにはいい夢、見たいなあ……」
呟いてふいに思い出したのは霧島の匂いだった。移り香なのか、ほんの僅かだが自分から匂う気がする。
微かな匂いと結びついた時が思い出された。霧島の仰け反らせた喉のライン。荒々しくこの身を這った熱い掌の感触。甘く呻いた低い声。
そして激しく掻き回す太い……ふるふると頭を振る。幾ら何でもこれ以上は躰に毒だ。
ベッドの毛布を畳むと洗面所でザブザブ顔を洗って本格的に目を覚ました。
部屋に戻って左腕を動かしてみる。少し攣る感じはしたが、桜木は簡単な仕事だと言っていた。この前のダネル級をぶちかますならともかく、通常のライフルなら問題ないだろう。
あとは昼までに足腰の調子が戻るのを祈るばかりである。
缶コーヒーと煙草を味わいながらTVを点けた。音量を下げて眺める。するとニュースで昨日の商店街の事件を報道し始めた。
だが扱いは小さく県警本部長見解も『警察官の受傷は遺憾ながら、現場は的確な対応をした』という発表だけで済んでいたのでホッとして肩の力を抜いた。
けれど本当はもう処分など気にしなくていいのだ。母の事件も解決した今、警察官という職にこだわる必要なんか何処にもない。
警察を辞めれば冤罪説まで噴出した父の強殺をネタにした脅しもなくなる。
それが穏便に可能かどうかはともかくとして、スナイパーを辞めることもできるだろう。
しかしそこで浮かんだのは粗暴犯と対峙し、欠片も怯まなかった霧島の姿だ。
そこには警察官に憧れ目指していた頃の自分の理想があった。
母の事件を『ただの仕事』としてではなく、帰宅もせず連日追い続けてくれた刑事を見て自分は警察官になろうと決意したのだ。その刑事たちと霧島の真っ直ぐな姿勢が重なる。
この先もあの霧島と同じ警察官でありたいと願う自分がいた。事実として『同じ』では有り得なくても――。
鈍くない京哉は素直に認める。
スナイパーになって五年、他人との関係構築を極力避けてきた自分に、あれから初めて自ら深く繋がっていたい人間ができたのを。
もはやラフな付き合いでは満足できなくなっている自分を見つけていた。
運転席の霧島がステアリングを握っているのをぼんやり見て車が既に何処かを走っているのにも気付いた。
ジャケットを脱いでドレスシャツとスラックス姿になった霧島が訊いてくる。
「目が覚めたか、京哉」
「僕……どうして?」
出した声は喘ぎ疲れて嗄れていて、自分でも可笑しくなるくらいだった。そこでシートを起こし、霧島が示してくれたドリンクホルダーのスポーツ飲料を手に取ると、開封して一気に三分の二を喉に流し込む。
京哉のために買ってあったらしい飲料はレモン風味で、爽やかな甘さが沁み入るほど美味しかった。
「ふう。すみません、お世話かけちゃったみたいで。僕っていつから寝てました?」
「寝ていたというより失神していたな」
「はあ、失神するまでやらかしたのって正直初めてです」
「私は相手を失神させたのは……まあ、初めてではない」
「その科白は何かのフラグでも立ててるんですか?」
「怒ったのか?」
「僕も男だから怒りませんよ。ただ、ちょっと妬んだだけですから。本っ当に僕が男で良かったですね。女性だったら血を見るタイプですよ、貴方は」
「だがこれでも学習能力は低くないと自負している。二度目のビンタはご免だ」
どうやら謝らない理由を述べているらしい。
その横顔は平手打ちの痕が少々赤くなっていたが、すっかり機嫌は直ったようだ。余程この自分が欲しくて堪らなかったのかと思い、こんな人でもそんなことがあるんだなあ、などとしみじみ考えていると、すぐに車は見覚えのあるコインパーキングに入る。
官舎近くに到着したのだ。
エンジンを切ってキィを抜いた霧島は先に降り、京哉に手を貸してくれた。だが降りても京哉は足腰にまるで力が入らず腰砕けになってしまう。
そんな京哉にスーツの入ったガーメントバッグを持たせて霧島はひょいと横抱きにした。
「こっちの方が早い」
「何から何まですみません」
力強い腕と逞しい胸を感じながら、この道がずっと続けばいいのにと思いかけ、今どきベタなドラマでもあり得ないだろうと京哉が密かに苦笑している間に官舎二階の部屋に着く。
降ろされた京哉はドアに縋ってキィロックを解いた。振り向いて霧島を見上げると首を傾げて見せる。
「確かあそこのパーキングは二時間でしたよね。寄って行かれませんか?」
「あ、いや、明日も出勤だからな。今日はこれで失礼する」
「そうですか。スーツ、有難うございました。ごちそうさまでした」
「怪我は養生してくれ」
「はい。運転、気を付けて下さいね。それと風邪引かないで下さい」
上衣がドレスシャツ一枚の霧島に言うと、頷いて霧島は外していたボタンをふたつ留めてみせた。互いにラフな挙手敬礼。京哉はゆっくりと歩み去る長身を見送った。
部屋に入って腕時計を見ると午前二時過ぎで驚く。慌てて桜木にメールを打って、公安を何とかする旨を依頼した。時間も時間で返信はなかったが桜木からの呼び出しは三日後だ。
予想通りの大きな仕事なら、それまでに根回しも済んでいるだろう。
そう思いながら京哉はこの部屋で見た、全てを見透かしたような灰色の目を思い出し、更にはまたあの電話の声を霧島の低い声に変換して耳にこだまさせていた。
◇◇◇◇
メールを打ってから着替えてベッドに這い込んだ京哉は三時間と経たないうちに携帯の振動で起こされた。通話を求めるそれをじっと見たのち、仕方なく出る。
「はい、鳴海です。どうしたんです、桜木さん」
《急だが仕事を一件受けて欲しい。なあに、お前には簡単な仕事だ》
「三日後の呼び出しとは別件ですよね。いつですか?」
《今日の十五時頃に白藤市内だ》
「そちらの準備が整うのなら構いませんが、公安の方は大丈夫ですか?」
《ああ、根回し済みだ。それより腕の怪我はどうなんだ?》
「ご存じでしたか。でもたぶん平気だと思います」
《公安への根回しの際にサッチョウ経由で聞いた。仕事に影響がないならいい》
「じゃあ僕は昼頃出ますんで」
《遅くないか、何かあったのか?》
ここで『ヤリすぎました』とは言えない。慌てて曖昧に誤魔化した。
あとはメールで指示すると告げられ、通話を切って溜息をつく。
もうまともに眠れないのは承知していた。
いや、寝たとしてもロクな夢が見られずに難儀するのだ。それくらいなら眠らない方がマシで、膝を抱えて独り呟く。
「たまにはいい夢、見たいなあ……」
呟いてふいに思い出したのは霧島の匂いだった。移り香なのか、ほんの僅かだが自分から匂う気がする。
微かな匂いと結びついた時が思い出された。霧島の仰け反らせた喉のライン。荒々しくこの身を這った熱い掌の感触。甘く呻いた低い声。
そして激しく掻き回す太い……ふるふると頭を振る。幾ら何でもこれ以上は躰に毒だ。
ベッドの毛布を畳むと洗面所でザブザブ顔を洗って本格的に目を覚ました。
部屋に戻って左腕を動かしてみる。少し攣る感じはしたが、桜木は簡単な仕事だと言っていた。この前のダネル級をぶちかますならともかく、通常のライフルなら問題ないだろう。
あとは昼までに足腰の調子が戻るのを祈るばかりである。
缶コーヒーと煙草を味わいながらTVを点けた。音量を下げて眺める。するとニュースで昨日の商店街の事件を報道し始めた。
だが扱いは小さく県警本部長見解も『警察官の受傷は遺憾ながら、現場は的確な対応をした』という発表だけで済んでいたのでホッとして肩の力を抜いた。
けれど本当はもう処分など気にしなくていいのだ。母の事件も解決した今、警察官という職にこだわる必要なんか何処にもない。
警察を辞めれば冤罪説まで噴出した父の強殺をネタにした脅しもなくなる。
それが穏便に可能かどうかはともかくとして、スナイパーを辞めることもできるだろう。
しかしそこで浮かんだのは粗暴犯と対峙し、欠片も怯まなかった霧島の姿だ。
そこには警察官に憧れ目指していた頃の自分の理想があった。
母の事件を『ただの仕事』としてではなく、帰宅もせず連日追い続けてくれた刑事を見て自分は警察官になろうと決意したのだ。その刑事たちと霧島の真っ直ぐな姿勢が重なる。
この先もあの霧島と同じ警察官でありたいと願う自分がいた。事実として『同じ』では有り得なくても――。
鈍くない京哉は素直に認める。
スナイパーになって五年、他人との関係構築を極力避けてきた自分に、あれから初めて自ら深く繋がっていたい人間ができたのを。
もはやラフな付き合いでは満足できなくなっている自分を見つけていた。
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