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第32話
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「でもそんなことに忍さんが人生を懸けなくてもいいのに」
「別に寝ても醒めても正義感に燃えている訳ではない。心配は要らん」
「そうですか。まあ、案外近いうちにケリがつくかも知れませんしね」
これだけ騒ぎが続けばメディアがもっと嗅ぎつけるかも知れないくらいに思い京哉は軽く言ったが、霧島は灰色の目に面白そうな色を浮かべたまま動きを止めた。
「変なこと言いましたか、僕?」
「いや。もしそうなれば次こそ京哉、お前と一緒に挑めると思っただけだ」
まだ選択しあぐねている京哉は曖昧な笑みを返して残りの弁当を食す。缶ビールも飲み干すと霧島が健全にインスタントコーヒーを淹れた。京哉は煙草タイムだ。
「ところで自宅謹慎の貴方がこんな所に巣食ってたら拙くないですか?」
紫煙を吐きながら京哉は室内を見回す。ウィスキーが置いてあったり衣服が積み重ねられていたりして結構な生活感があった。
向かいのソファでカップを傾けながら霧島は珍しく肩を竦める。
「これでも追われる身でな。メディアのカメラやマイクから逃げている。うちのマンション他、近隣住人に非常な迷惑が掛かっているのだが、私が謝って歩くのも筋違いだしな。それに――」
「まだ理由があるんですか?」
「一応、動向に探りを入れておきたい奴がいる。動きがあれば即、私も動きたい」
珍しくはっきり言わない霧島に京哉も敢えて聞き出そうとはしない。
「へえ、気を付けて下さいね。……じゃあ僕は理由に入っていないのか。ふうん」
「第一の理由など、わざわざ言わなくても分かるだろう?」
「異動の心構えは聞きました。では鳴海京哉巡査部長、用件終わり。帰ります」
朗らかに言ってジャケットを手に帰り支度のふりをする。そうしながらチラリと見上げると、明かりの加減か今は黒く見える目が不満を溜めて見下ろしていた。
そこで怪我もすっかり治ったらしい年上の男を更に煽る。
「お見合い結婚も流れて、もう『霧島忍・男しか受け付けない事実公言作戦』も不要ですし、思い切り怒鳴られた僕はお払い箱なんですよね?」
「……誰もお払い箱になどしていない」
「何で気を変えたんですか?」
「あの狙撃はお前の命を懸けた失敗だったと気付いた、頭を冷まそうとして出た深夜密行中にな。部下に口の回る奴がいてな。説教されてしまった」
「ちょ、何を何処までバラしてるんですか」
「あいつらはバラさなくても嗅ぎつける。私をネタに噂話するのが趣味の奴らだ」
「うわあ……」
県警本部内でも噂は席巻しているのかも知れなくて京哉はちょっと怖くなる。それにしても霧島が弄られキャラとは思いも寄らなかった。
「今更言い訳がましいが、撃たれた時は全ての鎖を断ち切ったのが分からないお前ではない筈なのに、必要ない狙撃をしたと思い込んだ。お前の腕を舐めてもいた。あれだけの距離、それもヘリから降ってきた弾はたった二メートル先に着弾。頭を割られる恐怖がそのまま怒りに転じてしまった」
「うう、すみません。随分外したつもりの僕も麻痺していた部分があると思います」
うなだれてしまった京哉に霧島は首を横に振る。
「何れにせよ激怒した私は事情聴取すらできなかった。捜査員失格だ」
「そんな。でも気付いて貰えて嬉しいです。けど貴方が停職期間中ここに住むことと僕には何の関係もないですよね?」
「まだ言う気か? お前も大概、嫌味でしつこい性格をしているのだな」
「嫌味なしつこい男で結構。平然と『そこにいれば誰でも良かった』なんてデリカシーのない科白を吐いた上に躰が目当ての誰かさんよりはマシ……んっ!」
ロウテーブル越しに霧島にドレスシャツの襟元を掴まれ、引き寄せられてキスを奪われていた。だが勢いが良すぎてガチンと歯が当たり、二人して涙目になる。
「痛っ! 何でいつも加減というものを知らないんですかっ!」
「京哉、お前の体重が軽すぎるのを忘れていただけだ!」
「じゃあ二度と忘れないようにして下さい!」
「分かった、覚悟しろ。今日こそ一緒に風呂に入るぞ。それとだな」
「何ですか?」
ここで二人はまともに互いを見つめ合う。
「悩んでも迷っても過去は変わらん。敢えて囚われるなとも言わん。だがお前は自ら一歩を踏み出した。ならばもう一歩進んで私の部下になれ! 巡査部長、返事は!」
「……はい、警視殿!」
◇◇◇◇
目覚まし時計などなくても、いつも通り六時半に目覚めた霧島はブラインドを上げて朝の陽射しを部屋に取り込んだ。
電気ポットをセットし、あとは着替えて朝飯をコンビニに調達に行って……と、一旦は手順を組み立てたが、ロウテーブルに置いてあったトワレを胸に一吹きしてから、おもむろにベッドに舞い戻る。
毛布から露出した白くしなやかな背が眩しく霧島の目を射たのだった。
「ちょ……忍さん、何処触ってるんですか、もう」
「江波警部から聞いた。明後日までお前は非番だと……なあ、いいだろう?」
霧島の手だけでなく窓から燦々と差し込む陽の光からも逃れようと、京哉は引っ張り上げた毛布で蛹になり抵抗した。だが霧島は毛布の下で乾いた手での攻撃を緩めない。京哉の押し戻そうとする手を躱して早くも覚えたポイントを撫で上げてゆく。
しかし毛布を被った京哉は身を捩り、舌足らずな声で抵抗を続けた。
「あああ、もう……本当に勘弁して下さいってば」
「まあ、そう言うな。時間はたっぷりある」
「昨日の夜もあんなに……離して下さいって、あぁん」
そんな甘い声で鳴かれては離せる訳などなかった。霧島は毛布を剥いで互いの身を陽射しの下に晒す。二人共に昨夜から衣服も身に着けていない。京哉の白い肌を露わにし、のしかかって抱き締めた。
それだけでは飽き足らずキスを奪って歯列を割らせると舌を絡め合わせて唾液を吸い上げる。けれどそれでもなお京哉は睡眠に未練を残して一向に目を開けてくれなかった。
「んんぅ……っん、はあっ、だめ……眠い……あと十五分――」
「京哉、おい。京哉!」
「別に寝ても醒めても正義感に燃えている訳ではない。心配は要らん」
「そうですか。まあ、案外近いうちにケリがつくかも知れませんしね」
これだけ騒ぎが続けばメディアがもっと嗅ぎつけるかも知れないくらいに思い京哉は軽く言ったが、霧島は灰色の目に面白そうな色を浮かべたまま動きを止めた。
「変なこと言いましたか、僕?」
「いや。もしそうなれば次こそ京哉、お前と一緒に挑めると思っただけだ」
まだ選択しあぐねている京哉は曖昧な笑みを返して残りの弁当を食す。缶ビールも飲み干すと霧島が健全にインスタントコーヒーを淹れた。京哉は煙草タイムだ。
「ところで自宅謹慎の貴方がこんな所に巣食ってたら拙くないですか?」
紫煙を吐きながら京哉は室内を見回す。ウィスキーが置いてあったり衣服が積み重ねられていたりして結構な生活感があった。
向かいのソファでカップを傾けながら霧島は珍しく肩を竦める。
「これでも追われる身でな。メディアのカメラやマイクから逃げている。うちのマンション他、近隣住人に非常な迷惑が掛かっているのだが、私が謝って歩くのも筋違いだしな。それに――」
「まだ理由があるんですか?」
「一応、動向に探りを入れておきたい奴がいる。動きがあれば即、私も動きたい」
珍しくはっきり言わない霧島に京哉も敢えて聞き出そうとはしない。
「へえ、気を付けて下さいね。……じゃあ僕は理由に入っていないのか。ふうん」
「第一の理由など、わざわざ言わなくても分かるだろう?」
「異動の心構えは聞きました。では鳴海京哉巡査部長、用件終わり。帰ります」
朗らかに言ってジャケットを手に帰り支度のふりをする。そうしながらチラリと見上げると、明かりの加減か今は黒く見える目が不満を溜めて見下ろしていた。
そこで怪我もすっかり治ったらしい年上の男を更に煽る。
「お見合い結婚も流れて、もう『霧島忍・男しか受け付けない事実公言作戦』も不要ですし、思い切り怒鳴られた僕はお払い箱なんですよね?」
「……誰もお払い箱になどしていない」
「何で気を変えたんですか?」
「あの狙撃はお前の命を懸けた失敗だったと気付いた、頭を冷まそうとして出た深夜密行中にな。部下に口の回る奴がいてな。説教されてしまった」
「ちょ、何を何処までバラしてるんですか」
「あいつらはバラさなくても嗅ぎつける。私をネタに噂話するのが趣味の奴らだ」
「うわあ……」
県警本部内でも噂は席巻しているのかも知れなくて京哉はちょっと怖くなる。それにしても霧島が弄られキャラとは思いも寄らなかった。
「今更言い訳がましいが、撃たれた時は全ての鎖を断ち切ったのが分からないお前ではない筈なのに、必要ない狙撃をしたと思い込んだ。お前の腕を舐めてもいた。あれだけの距離、それもヘリから降ってきた弾はたった二メートル先に着弾。頭を割られる恐怖がそのまま怒りに転じてしまった」
「うう、すみません。随分外したつもりの僕も麻痺していた部分があると思います」
うなだれてしまった京哉に霧島は首を横に振る。
「何れにせよ激怒した私は事情聴取すらできなかった。捜査員失格だ」
「そんな。でも気付いて貰えて嬉しいです。けど貴方が停職期間中ここに住むことと僕には何の関係もないですよね?」
「まだ言う気か? お前も大概、嫌味でしつこい性格をしているのだな」
「嫌味なしつこい男で結構。平然と『そこにいれば誰でも良かった』なんてデリカシーのない科白を吐いた上に躰が目当ての誰かさんよりはマシ……んっ!」
ロウテーブル越しに霧島にドレスシャツの襟元を掴まれ、引き寄せられてキスを奪われていた。だが勢いが良すぎてガチンと歯が当たり、二人して涙目になる。
「痛っ! 何でいつも加減というものを知らないんですかっ!」
「京哉、お前の体重が軽すぎるのを忘れていただけだ!」
「じゃあ二度と忘れないようにして下さい!」
「分かった、覚悟しろ。今日こそ一緒に風呂に入るぞ。それとだな」
「何ですか?」
ここで二人はまともに互いを見つめ合う。
「悩んでも迷っても過去は変わらん。敢えて囚われるなとも言わん。だがお前は自ら一歩を踏み出した。ならばもう一歩進んで私の部下になれ! 巡査部長、返事は!」
「……はい、警視殿!」
◇◇◇◇
目覚まし時計などなくても、いつも通り六時半に目覚めた霧島はブラインドを上げて朝の陽射しを部屋に取り込んだ。
電気ポットをセットし、あとは着替えて朝飯をコンビニに調達に行って……と、一旦は手順を組み立てたが、ロウテーブルに置いてあったトワレを胸に一吹きしてから、おもむろにベッドに舞い戻る。
毛布から露出した白くしなやかな背が眩しく霧島の目を射たのだった。
「ちょ……忍さん、何処触ってるんですか、もう」
「江波警部から聞いた。明後日までお前は非番だと……なあ、いいだろう?」
霧島の手だけでなく窓から燦々と差し込む陽の光からも逃れようと、京哉は引っ張り上げた毛布で蛹になり抵抗した。だが霧島は毛布の下で乾いた手での攻撃を緩めない。京哉の押し戻そうとする手を躱して早くも覚えたポイントを撫で上げてゆく。
しかし毛布を被った京哉は身を捩り、舌足らずな声で抵抗を続けた。
「あああ、もう……本当に勘弁して下さいってば」
「まあ、そう言うな。時間はたっぷりある」
「昨日の夜もあんなに……離して下さいって、あぁん」
そんな甘い声で鳴かれては離せる訳などなかった。霧島は毛布を剥いで互いの身を陽射しの下に晒す。二人共に昨夜から衣服も身に着けていない。京哉の白い肌を露わにし、のしかかって抱き締めた。
それだけでは飽き足らずキスを奪って歯列を割らせると舌を絡め合わせて唾液を吸い上げる。けれどそれでもなお京哉は睡眠に未練を残して一向に目を開けてくれなかった。
「んんぅ……っん、はあっ、だめ……眠い……あと十五分――」
「京哉、おい。京哉!」
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