6 / 53
第6話(BL特有シーン・回避可)
しおりを挟む
「お邪魔しちゃいました」
「京哉お前、それこそ風邪を引いたらどうするんだ?」
「風邪引いたら忍さんにあっためて貰います。嫌ですか?」
「嫌な訳があるか、大好きだ」
ボディソープの泡でぬめる互いの肌を擦りつけ、霧島は感触を堪能しながら京哉の赤い唇に口づける。舌を絡ませ合い、霧島は何度も京哉に唾液をねだり、すくい取っては飲み干した。
その舌の絡ませ方は非常に巧みで、キスだけなのに京哉は膝が萎える気がする。
「んっ……んんっ……ん、はあっ! 忍さん、下さい」
「ああ、お前のものだ……幾らでもやる」
再び抱き締め合うと霧島は京哉の白い腹に、京哉は霧島の太腿に擦られてあっという間に躰の中心を成長させる。小刻みに腰を揺り動かしながら、霧島が白い肌に手を這わせた。
その愛撫というには荒々しい手つきが、京哉の躰に灯った炎を更に燃え上がらせる。
こんなに近くにいるのに慣れた象牙色の肌が恋しくて堪らない。何度も名を呼び手繰り寄せた。暮らしている部屋も職場も四六時中一緒なのに、もどかしいほど肌が恋しくて欲しい。
「あっ、はぁん……忍さん、愛してます、忍さん!」
「私も、お前だけだ、京哉……愛している」
京哉の仰け反らせた喉が異様な色気を発していて、霧島は咬みつくように唇を押し当てた。喉から華奢な首筋と鎖骨のラインに唇を滑らせ、幾度も強く吸い上げては赤く濃く自分の証しを穿ってゆく。
通常の衣服を身に着けても見えそうな処まで吸われて京哉は抵抗したが、霧島は許さなかった。その間にも片手は京哉の背後を探っている。
「っん、あっ……ああんっ!」
ボディソープのぬめりを絡めた指がいきなり体内に潜り込んできて、京哉の喘ぎが跳ね上がった。いつもの霧島は己の指を口に含み、唾液で濡らして挿入する。
だが今日はボディーソープを使ったからか、京哉は普段とは違う感触に僅かな恐怖すら覚えていた。だからといってどう反応していいのか分からない。
困惑したような表情の京哉に霧島は微笑み頷いてやる。
「お前が感じるままでいい。怖がらなくても感じる処を私が見つけてやる」
「あ、はい……ん、でもちょっと何か、やだ、変な感じかも」
「すまん、拙かったか。流してしまっても構わんぞ」
「そんな訳には……ぅんっ、ああっ……こんなに、滑るなんて」
「確かに使うと早いが、もう二本……三本だ。奥まで、ほら」
滑りの良さで京哉の躰は次々と霧島の長い指を咥え込んでゆく。感じてはいるらしく、京哉は目を閉じたままながら霧島に縋っていた。
誰とする場合も避妊具を欠かせなかった霧島が、何故か素のままで受け入れさせたいと思った相手が唯一京哉である。
初めての時は京哉を半ば強引に抱いたが、薄い人工物一枚の隔てさえ許せず、必要な道具立てはしていたものの、そのままやらかしてしまった挙げ句に、初心者相手に身も心ものめり込んでしまった。
お蔭で少々傷つけてしまった上に丸一日、立てなくして仕事まで休ませたのを覚えている。
ともあれそんな霧島に馴らされた京哉は殆ど人工物を使ったことがないので怖いのだ。ぬめる指に擦り上げられ、不思議な感触ながら体内で数指に掻かれて京哉は膝が震えて立っているのも困難になった。だが未だに快感よりも困惑が大きい。
しかし力強い霧島の片腕に腰を抱かれ、逃れることも、しゃがみ込むことも許されず、どうしようもなく霧島の分厚い胸板に縋った。
「忍さん、僕、やっぱり変です。どうしよう?」
「そうか。ならば本当に流すか?」
「今、貴方の見てる前で? それも嫌ですよ」
本気でどうしようもないので言ってみた京哉だが、見上げた霧島の灰色の目には溢れそうなほどの情欲が湛えられていた。そして互いにどうしようもない時に折れるのはいつも京哉である。
「じゃあ、いいですけど、ちょっとどうなるのか自信ありませんからね」
「構わん。ここ数日のお預けが効いているからな、もうお前に入りたくて堪らない」
「なら、好きにして。そのまま……んっ、引き裂いて!」
「煽るな。本当に引き裂きたいのをどれだけ我慢していると思っている」
確かに霧島の我慢の限界が近いのは京哉にも理解できた。咥え込まされた複数の長い指が抜かれた途端、あまりに色っぽい表情で見下ろされ京哉は堪らなくなって自ら一旦離れ、両手を壁につくと薄い肩越しに振り返って霧島を誘う。
「僕の中にきて、忍さん。お願いです、埋めて。欲しいよ」
「くっ、京哉……どうなっても知らないからな!」
腰を抱かれて熱い霧島があてがわれる。次には押し分けるように侵入してきて灼熱の楔の存在感に京哉は息を詰めた。ボディーソープのお蔭でスムーズに収まったものの霧島自体は変わらない。苦しすぎて呼吸もままならない京哉の中を何度も霧島は擦過し貫く。
だが京哉にとっては霧島がくれるものなら苦しさまでもが悦びだった。
僅かずつ高い喘ぎを洩らすことで息がつけるようになる。
「はぁん……あぅん、忍さん、いい」
「痛くは、ないのか?」
「何も、ああんっ……忍さん、そこ、いい、あああっ!」
感じていた困惑がふいに強烈な快感へと反転した。霧島も同じだったらしく細い腰に巻かれた腕に力がこもり腰の突き上げが速く激しくなる。
京哉も自分から腰を揺らめかせ、霧島と前後からぶつけ合った。ぶつけるたびに霧島は小刻みに抉って京哉を甘く高く鳴かせる。
霧島の天性のテクニックは京哉に涙を滲ませるほど強烈な快感を与えていた。
そして京哉が甘く高い喘ぎを洩らすたびに締まって霧島を低く呻かせる。
「うっく、京哉……お前の中、きつ、い……気持ちいいぞ!」
「僕も……忍さん、すご、い……ああんっ!」
これ以上ないほどの快感を得て更に霧島は激しく腰をスライドさせ、京哉を挿し貫いては細い腰を手繰り寄せる。二人ともに思考は白く飛び、与え合う快感に溺れきっていた。霧島は京哉の片脚を持ち上げ、より深くまで届かせ掻き回し始める。
「ああっ……いい、そこ……すごい、忍さん!」
「っく……いい、最高だ、京哉、京哉!」
壁に縋り爪を立てて震える身を支える京哉は、濡れた長めの髪を乱しながら霧島の攻めに耐え続けた。苦しいくらい奥まで霧島を迎え入れてひとつになり行為に没頭する。
体内の霧島が熱すぎて蕩けて混じり合ってしまったように感じた。バスルーム内に粘膜の立てる音と二人の荒い息づかい、絶え間ない喘ぎが満ちている。
「もう……忍さん、だめ……ああっ!」
「私も、もう……京哉、一緒に、いくぞ!」
昂ぶりが急激に増して快感のピークが二人を襲った。京哉は張り詰めた霧島の形を粘膜でくっきりと感じ取る。霧島は何度か激しく突き上げて細い躰を抱き締めた。
「んんっ、いく、いっちゃう……ああんっ!」
「あっ……くうっ……あうっ!」
霧島が幾度も放って奥を濡らすのを感じながら、京哉も壁にぱたぱたと欲望を弾けさせていた。途端に全身の力が抜け、頽れそうになった京哉を霧島は抱き留めて座らせる。
だが一度放ってなお治まりを知らない霧島は這った京哉の腰を掴むと背後から容赦なく攻め始めた。
「京哉、くうっ……私の京哉!」
「ああんっ、そんな、深くまで……忍さん、いい!」
もう霧島が理性をとばしてしまっているのは声と攻め方で分かっていた。
誘った以上、覚悟していた京哉も奔放に喘ぎを響かせる。
霧島が抽挿入するたびにさっき注ぎ込まれた熱が溢れ出し内腿を伝って零れ落ちた。閉じ込めておけないのを淋しく感じるほど霧島が愛しい。
受け入れる京哉が達する度に締まって霧島も京哉の中をずぶ濡れにする。もう京哉は何も零せなくなっていたが、年上の愛し人に応えて淫らな姿態を取っては霧島を呻かせた。
どんな要求をされても京哉は拒まない。だからといって精神的に霧島に縋り切っている訳ではなく、霧島の要求を全て満たすことで京哉は霧島を征服しようとしているのだ。
「あっ、はっ、はぅんっ! もう……だめ、かも――」
だがとうとうバスタブのふちに両手で縋っていた京哉が頽れる。危うく霧島が細い躰をすくい上げて何処にもぶつけることなく抱き上げられた。
しかしその時には既に京哉の意識は朦朧としている。霧島は京哉を抱いたままオートで溜めた湯に浸かり冷えた年下の恋人を温めた。
幾らもせずに京哉は間近の灰色の目に焦点を合わせる。
「すみません、僕、また……てゆうか、こういう人を愛した以上宿命ですよね」
「……限度を知らなくてすまん」
「いやに素直ですね。お腹でも壊したんですか?」
「本当にお前は色気がないな。いい、ふやける前に上がるぞ。掴まれ」
抱かれたままで京哉はバスルームから上がり、少し長めの髪までドライヤーで乾かされた。バスローブを着せられて寝室のベッドに寝かされると口移しで水を飲まされる。
そのあとも霧島は非常に機嫌良く立ち働いた。行為のあとで霧島が京哉の面倒を見たがるのは趣味のようなもので分かっているので京哉も邪魔はしない。
尤も動くにも動けないので邪魔しようにもできないのだが。
あれこれ立ち働き、晩飯のハヤシライスとサラダまで「あーん」してくれた。
「忍さん、もういいですから。僕が欲しいのはあとひとつだけですよ」
ブルーの毛布を捲って隣を示すと霧島は素直にベッドに上がり、横になって左腕を差し出した。その腕に頭を落とした京哉は霧島に全身で抱き締められる。
温かな腕枕と抱き枕になった二人はこの上ない安堵を得て眠りに落ちて行った。
「京哉お前、それこそ風邪を引いたらどうするんだ?」
「風邪引いたら忍さんにあっためて貰います。嫌ですか?」
「嫌な訳があるか、大好きだ」
ボディソープの泡でぬめる互いの肌を擦りつけ、霧島は感触を堪能しながら京哉の赤い唇に口づける。舌を絡ませ合い、霧島は何度も京哉に唾液をねだり、すくい取っては飲み干した。
その舌の絡ませ方は非常に巧みで、キスだけなのに京哉は膝が萎える気がする。
「んっ……んんっ……ん、はあっ! 忍さん、下さい」
「ああ、お前のものだ……幾らでもやる」
再び抱き締め合うと霧島は京哉の白い腹に、京哉は霧島の太腿に擦られてあっという間に躰の中心を成長させる。小刻みに腰を揺り動かしながら、霧島が白い肌に手を這わせた。
その愛撫というには荒々しい手つきが、京哉の躰に灯った炎を更に燃え上がらせる。
こんなに近くにいるのに慣れた象牙色の肌が恋しくて堪らない。何度も名を呼び手繰り寄せた。暮らしている部屋も職場も四六時中一緒なのに、もどかしいほど肌が恋しくて欲しい。
「あっ、はぁん……忍さん、愛してます、忍さん!」
「私も、お前だけだ、京哉……愛している」
京哉の仰け反らせた喉が異様な色気を発していて、霧島は咬みつくように唇を押し当てた。喉から華奢な首筋と鎖骨のラインに唇を滑らせ、幾度も強く吸い上げては赤く濃く自分の証しを穿ってゆく。
通常の衣服を身に着けても見えそうな処まで吸われて京哉は抵抗したが、霧島は許さなかった。その間にも片手は京哉の背後を探っている。
「っん、あっ……ああんっ!」
ボディソープのぬめりを絡めた指がいきなり体内に潜り込んできて、京哉の喘ぎが跳ね上がった。いつもの霧島は己の指を口に含み、唾液で濡らして挿入する。
だが今日はボディーソープを使ったからか、京哉は普段とは違う感触に僅かな恐怖すら覚えていた。だからといってどう反応していいのか分からない。
困惑したような表情の京哉に霧島は微笑み頷いてやる。
「お前が感じるままでいい。怖がらなくても感じる処を私が見つけてやる」
「あ、はい……ん、でもちょっと何か、やだ、変な感じかも」
「すまん、拙かったか。流してしまっても構わんぞ」
「そんな訳には……ぅんっ、ああっ……こんなに、滑るなんて」
「確かに使うと早いが、もう二本……三本だ。奥まで、ほら」
滑りの良さで京哉の躰は次々と霧島の長い指を咥え込んでゆく。感じてはいるらしく、京哉は目を閉じたままながら霧島に縋っていた。
誰とする場合も避妊具を欠かせなかった霧島が、何故か素のままで受け入れさせたいと思った相手が唯一京哉である。
初めての時は京哉を半ば強引に抱いたが、薄い人工物一枚の隔てさえ許せず、必要な道具立てはしていたものの、そのままやらかしてしまった挙げ句に、初心者相手に身も心ものめり込んでしまった。
お蔭で少々傷つけてしまった上に丸一日、立てなくして仕事まで休ませたのを覚えている。
ともあれそんな霧島に馴らされた京哉は殆ど人工物を使ったことがないので怖いのだ。ぬめる指に擦り上げられ、不思議な感触ながら体内で数指に掻かれて京哉は膝が震えて立っているのも困難になった。だが未だに快感よりも困惑が大きい。
しかし力強い霧島の片腕に腰を抱かれ、逃れることも、しゃがみ込むことも許されず、どうしようもなく霧島の分厚い胸板に縋った。
「忍さん、僕、やっぱり変です。どうしよう?」
「そうか。ならば本当に流すか?」
「今、貴方の見てる前で? それも嫌ですよ」
本気でどうしようもないので言ってみた京哉だが、見上げた霧島の灰色の目には溢れそうなほどの情欲が湛えられていた。そして互いにどうしようもない時に折れるのはいつも京哉である。
「じゃあ、いいですけど、ちょっとどうなるのか自信ありませんからね」
「構わん。ここ数日のお預けが効いているからな、もうお前に入りたくて堪らない」
「なら、好きにして。そのまま……んっ、引き裂いて!」
「煽るな。本当に引き裂きたいのをどれだけ我慢していると思っている」
確かに霧島の我慢の限界が近いのは京哉にも理解できた。咥え込まされた複数の長い指が抜かれた途端、あまりに色っぽい表情で見下ろされ京哉は堪らなくなって自ら一旦離れ、両手を壁につくと薄い肩越しに振り返って霧島を誘う。
「僕の中にきて、忍さん。お願いです、埋めて。欲しいよ」
「くっ、京哉……どうなっても知らないからな!」
腰を抱かれて熱い霧島があてがわれる。次には押し分けるように侵入してきて灼熱の楔の存在感に京哉は息を詰めた。ボディーソープのお蔭でスムーズに収まったものの霧島自体は変わらない。苦しすぎて呼吸もままならない京哉の中を何度も霧島は擦過し貫く。
だが京哉にとっては霧島がくれるものなら苦しさまでもが悦びだった。
僅かずつ高い喘ぎを洩らすことで息がつけるようになる。
「はぁん……あぅん、忍さん、いい」
「痛くは、ないのか?」
「何も、ああんっ……忍さん、そこ、いい、あああっ!」
感じていた困惑がふいに強烈な快感へと反転した。霧島も同じだったらしく細い腰に巻かれた腕に力がこもり腰の突き上げが速く激しくなる。
京哉も自分から腰を揺らめかせ、霧島と前後からぶつけ合った。ぶつけるたびに霧島は小刻みに抉って京哉を甘く高く鳴かせる。
霧島の天性のテクニックは京哉に涙を滲ませるほど強烈な快感を与えていた。
そして京哉が甘く高い喘ぎを洩らすたびに締まって霧島を低く呻かせる。
「うっく、京哉……お前の中、きつ、い……気持ちいいぞ!」
「僕も……忍さん、すご、い……ああんっ!」
これ以上ないほどの快感を得て更に霧島は激しく腰をスライドさせ、京哉を挿し貫いては細い腰を手繰り寄せる。二人ともに思考は白く飛び、与え合う快感に溺れきっていた。霧島は京哉の片脚を持ち上げ、より深くまで届かせ掻き回し始める。
「ああっ……いい、そこ……すごい、忍さん!」
「っく……いい、最高だ、京哉、京哉!」
壁に縋り爪を立てて震える身を支える京哉は、濡れた長めの髪を乱しながら霧島の攻めに耐え続けた。苦しいくらい奥まで霧島を迎え入れてひとつになり行為に没頭する。
体内の霧島が熱すぎて蕩けて混じり合ってしまったように感じた。バスルーム内に粘膜の立てる音と二人の荒い息づかい、絶え間ない喘ぎが満ちている。
「もう……忍さん、だめ……ああっ!」
「私も、もう……京哉、一緒に、いくぞ!」
昂ぶりが急激に増して快感のピークが二人を襲った。京哉は張り詰めた霧島の形を粘膜でくっきりと感じ取る。霧島は何度か激しく突き上げて細い躰を抱き締めた。
「んんっ、いく、いっちゃう……ああんっ!」
「あっ……くうっ……あうっ!」
霧島が幾度も放って奥を濡らすのを感じながら、京哉も壁にぱたぱたと欲望を弾けさせていた。途端に全身の力が抜け、頽れそうになった京哉を霧島は抱き留めて座らせる。
だが一度放ってなお治まりを知らない霧島は這った京哉の腰を掴むと背後から容赦なく攻め始めた。
「京哉、くうっ……私の京哉!」
「ああんっ、そんな、深くまで……忍さん、いい!」
もう霧島が理性をとばしてしまっているのは声と攻め方で分かっていた。
誘った以上、覚悟していた京哉も奔放に喘ぎを響かせる。
霧島が抽挿入するたびにさっき注ぎ込まれた熱が溢れ出し内腿を伝って零れ落ちた。閉じ込めておけないのを淋しく感じるほど霧島が愛しい。
受け入れる京哉が達する度に締まって霧島も京哉の中をずぶ濡れにする。もう京哉は何も零せなくなっていたが、年上の愛し人に応えて淫らな姿態を取っては霧島を呻かせた。
どんな要求をされても京哉は拒まない。だからといって精神的に霧島に縋り切っている訳ではなく、霧島の要求を全て満たすことで京哉は霧島を征服しようとしているのだ。
「あっ、はっ、はぅんっ! もう……だめ、かも――」
だがとうとうバスタブのふちに両手で縋っていた京哉が頽れる。危うく霧島が細い躰をすくい上げて何処にもぶつけることなく抱き上げられた。
しかしその時には既に京哉の意識は朦朧としている。霧島は京哉を抱いたままオートで溜めた湯に浸かり冷えた年下の恋人を温めた。
幾らもせずに京哉は間近の灰色の目に焦点を合わせる。
「すみません、僕、また……てゆうか、こういう人を愛した以上宿命ですよね」
「……限度を知らなくてすまん」
「いやに素直ですね。お腹でも壊したんですか?」
「本当にお前は色気がないな。いい、ふやける前に上がるぞ。掴まれ」
抱かれたままで京哉はバスルームから上がり、少し長めの髪までドライヤーで乾かされた。バスローブを着せられて寝室のベッドに寝かされると口移しで水を飲まされる。
そのあとも霧島は非常に機嫌良く立ち働いた。行為のあとで霧島が京哉の面倒を見たがるのは趣味のようなもので分かっているので京哉も邪魔はしない。
尤も動くにも動けないので邪魔しようにもできないのだが。
あれこれ立ち働き、晩飯のハヤシライスとサラダまで「あーん」してくれた。
「忍さん、もういいですから。僕が欲しいのはあとひとつだけですよ」
ブルーの毛布を捲って隣を示すと霧島は素直にベッドに上がり、横になって左腕を差し出した。その腕に頭を落とした京哉は霧島に全身で抱き締められる。
温かな腕枕と抱き枕になった二人はこの上ない安堵を得て眠りに落ちて行った。
0
あなたにおすすめの小説
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる