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第32話(BL特有シーン・回避可)
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破り捨てんばかりに衣服を全て引き剥がされる。もどかしげに霧島自身も滑らかな象牙色の肌を晒した。当然ながら点滴など既にぶち切っていた。
長身を京哉の白く細い躰に思い切り擦りつける。本当に欲しくて堪らず堂々たる躰は疼きに悶えていた。
だが高熱を発した霧島が心配で京哉は逃れようと身を捩らせる。
「や、忍さん、ちょっと……ううん、すごく変ですよ?」
「分からん。分からんが、もう私は、こんなに――」
左手を掴まれ霧島の躰の中心に導かれた。そこは張り裂けそうに滾っている。疑問はあるが京哉はそんな霧島が愛しくて堪らなくなり屹立に左手指を絡ませて扱いた。霧島が身悶えする。
髪を乱し端正な顔を歪ませた男からは色気が揺らめき立ち上っているかのようで京哉は少し左手の動きを速くした。
「うっ、く……ああ、京哉……あうっ!」
まさかと思ったがそのまま霧島は達していた。京哉の左手で受け止めきれないほど大量のものが放たれ、のしかかられた京哉の腹にまで零れる。
その白濁で指を濡らした霧島は身を起こし有無を言わさず京哉の膝を立てた細い脚を押し広げた。
そしてきつく収縮した窄まりに中指を突っ込む。思わず京哉は高い声を洩らした。
「あっ、ああっ……忍さん、そんな……はうん!」
「すまん、京哉! 早く、早く私を埋めさせてくれ!」
いきなり長い指を突き立てられ、深い処を擦過されて京哉の思考は真っ白になる。霧島が何を言ったのかも聞こえない。だが自分をこの上なく欲していることだけは分かった。しかし次には一気に数指を咥え込まされて涙が零れる。
馴らし拡張するという手順を踏んだものではない。霧島が太い己を受け入れさせるためだけの行為だった。既に傷ついたのを自覚した京哉は唇を噛んで痛みに耐えた。
「京哉、入れるからな」
激情を抑えに抑えた低い声で宣言され京哉は冷や汗を滲ませる。
直後に襲ったのはやはり鋭い痛みと太すぎる霧島だ。灼熱の楔がグイと芯の奥までねじ込まれ、涙が更に溢れた。それでも霧島は容赦なく腰をスライドし始める。
霧島の蜜と京哉の血液だけを潤滑剤にして擦られ、内襞がちぎれて掻き出されそうな感覚に京哉は反射的に突き上がってきた吐き気を危うく堪えた。
お蔭で暫くは口を閉じていたが吐き気がようやく収まると同時に甲高い悲鳴が洩れる。
「ああっ! やだっ! やめて、痛い!」
「すまん、京哉……本当にすまん……京哉!」
何が原因か分からないが霧島自身も自分を止められないのだ。京哉を蹂躙しているのは確かだが取り憑いた疼きに耐えきれず、全身から熱い汗を流しながら京哉だけを頼りに己を取り戻そうと抗っている。
理解していても口では拒否してしまった京哉だが、心では霧島がこの身に与える全てを受け入れると決めていた。続く痛みに耐えて覚悟を年上の愛しい男に伝える。
「いいから好きに……どんなことをしてもいいですから!」
「頼む、煽らないでくれ……こんなに、お前を壊して……チクショウ!」
「もっと……もっと、忍さん、好きなだけ……あぅんっ!」
血の匂いを嗅ぎながら叩きつけるような抽挿入を繰り返された。こうなったら腕の傷が開かないよう祈るだけである。
そう考えているうちに自分の躰が霧島の行為に追いついてきたのを知った。徐々に快感を掘り起こされている。
痛みのせいで固くなっていた躰の力を抜くと、ふいに何かが反転したように強烈な快感が湧いた。
「あっ、あ……すごい、やあんっ……そこ、いい!」
「いい、私も堪らない……くうっ、良すぎて、だめだ!」
「だめじゃない、から、貴方を……全部、下さい……はぁん!」
粘膜がぬるんで霧島の太いものに絡み、淫らな水音が響いている。頑丈なセミダブルベッドが軋む勢いで揺らされ京哉は半ば呆然としつつ快感を噛み締めた。
身を返されて這わされ今度は背後から貫かれる。
「ああん、いい……そこ、忍さん、もっと――」
「私も、目茶苦茶いい……ああ、私の京哉……京哉!」
正体不明の疼きに取り憑かれているとはいえ、霧島の攻めは京哉のポイントを押さえた巧みすぎるもので堪らなかった。いつも閾値を超えるほど狂わせられる。
「もう、忍さん……いく、出ちゃうよ、あうっ!」
「京哉……あっ、く――」
素早く握られ霧島の手の中に京哉は熱く迸らせた。同時に体内で霧島が弾けさせたのを感じる。身を震わせて二人は放った。思わず脱力し京哉はシーツに沈み込む。
それでもまだ霧島に両脚を抱えられたまま体内の太く熱いものも粘膜を押し広げていた。見上げると灰色の目の表情から疼きを振り払えないらしい。
激しく腰を前後されて大量の白濁が溢れ出る感触と淫らな音がした。
再び京哉の芯にも炎が灯る。
「もっと、いいから……頂戴……僕の、忍さん」
「すまん、京哉……我慢して、くれ……くうっ!」
止められない衝動は霧島の理性を未だ完全に蝕んでいた。
熱く太く硬いもので京哉の粘膜を擦り続ける。最奥で溢れさせて再び身を返させ京哉の顔を見ながら掻き回した。治まりを知らないもので京哉を攻めに攻め抜く。
霧島の全てを受け入れながら京哉は幾度も失神しては強烈な快感で目覚めさせられて攻められ、掠れ声で喘ぎを洩らしては失神することを繰り返した。
長い長い時間が経ち、どれだけいったかいかせたのかも分からなくなった頃、やっと身を炙るような疼きが薄らいでいるのに霧島は気付いた。
完全に失くしていた理性をやや取り戻し、肩で息をしつつ前髪から汗を滴らせて京哉を見下ろす。
暫く茫洋と眺めていたが、互いの躰とシーツの血を認識して鼓動が跳ね、本格的に我に返った。仰臥したまま動かない京哉に飛びつく。
全身白濁まみれの京哉は意識こそあるようで目は開けていたが瞳は焦点が合っていない。更に鼓動が跳ね上がる。
「おい! 京哉……大丈夫か、京哉!」
「ん……でも、腰が蕩けちゃったみたいで、起きられそうになくて……つうっ!」
「すまん。本当にすまん。私が、お前にこんな……」
灰色の目が見開かれ、血にショックを受けたのだと知った京哉は霧島の汗で濡れた前髪をかき上げてやりたかったが躰は動かない。
喘ぎ疲れ嗄れた声で宥めた。
「忍さん。貴方がしたくてやった訳じゃないでしょう? 何か原因がある筈ですよ」
「それでも一番大切なお前に矛先を向けるとは、すまん。本当にすまない」
「分かりました。でもそれ以上、謝ったら怒りますからね」
「……そうか。では、まずシャワーだな」
ベッドを滑り降りて霧島はふらつく。あれだけのことをやらかしたのだから当然と云える。慎重に京哉を抱き上げようとしたが睨まれた。
「だめですよ、忍さん。貴方は高熱を出しているんですから」
「お前のお蔭で熱は下がった。本当だ、睨むんじゃない」
京哉の腕の包帯を解くとバスルームに運び、頭からシャワーを浴びせてシャンプーとボディソープで全身を綺麗に洗ってやる。自分も同時に洗いシャワーで二人分の泡を流して上がるとバスタオルで拭った。
京哉の髪をドライヤーで乾かし、また抱き運んでシーツも綺麗な方のベッドに寝かせる。服を着せるのは諦めて毛布を被せた。
霧島は服を身に着けると部屋に置かれていた救急箱を持ち出してきて京哉の枕元に腰掛ける。腕の傷を確認したが見た目は変わらず安堵した。消毒し、ガーゼを当てて丁寧に包帯を巻く。
次は恥ずかしがる京哉に悪いと思いながらも粘膜をチェックすると見える傷と中にも抗生物質入りの薬を塗り込めて救急箱を定位置に戻した。
再び京哉の枕元に舞い戻ると優しくキス、そしてさらりとした髪を撫でた。
「痛むだろう? お前が欲しい、それ以外考えられなかったんだ」
「今はそんなに痛くないです。それに僕で良かったですよ、そこらの他人だったらと思うとぞっとします。でもどうしちゃったんですか?」
「そうだな……熱はおそらく風邪だろう。お前をあそこまで欲したのは――」
と、綿のシャツのポケットから何かを取り出し、長い指で挟んで京哉に見せる。
「――これしか思い当たるふしはない」
それは『スペシャルな風邪薬』だった。
長身を京哉の白く細い躰に思い切り擦りつける。本当に欲しくて堪らず堂々たる躰は疼きに悶えていた。
だが高熱を発した霧島が心配で京哉は逃れようと身を捩らせる。
「や、忍さん、ちょっと……ううん、すごく変ですよ?」
「分からん。分からんが、もう私は、こんなに――」
左手を掴まれ霧島の躰の中心に導かれた。そこは張り裂けそうに滾っている。疑問はあるが京哉はそんな霧島が愛しくて堪らなくなり屹立に左手指を絡ませて扱いた。霧島が身悶えする。
髪を乱し端正な顔を歪ませた男からは色気が揺らめき立ち上っているかのようで京哉は少し左手の動きを速くした。
「うっ、く……ああ、京哉……あうっ!」
まさかと思ったがそのまま霧島は達していた。京哉の左手で受け止めきれないほど大量のものが放たれ、のしかかられた京哉の腹にまで零れる。
その白濁で指を濡らした霧島は身を起こし有無を言わさず京哉の膝を立てた細い脚を押し広げた。
そしてきつく収縮した窄まりに中指を突っ込む。思わず京哉は高い声を洩らした。
「あっ、ああっ……忍さん、そんな……はうん!」
「すまん、京哉! 早く、早く私を埋めさせてくれ!」
いきなり長い指を突き立てられ、深い処を擦過されて京哉の思考は真っ白になる。霧島が何を言ったのかも聞こえない。だが自分をこの上なく欲していることだけは分かった。しかし次には一気に数指を咥え込まされて涙が零れる。
馴らし拡張するという手順を踏んだものではない。霧島が太い己を受け入れさせるためだけの行為だった。既に傷ついたのを自覚した京哉は唇を噛んで痛みに耐えた。
「京哉、入れるからな」
激情を抑えに抑えた低い声で宣言され京哉は冷や汗を滲ませる。
直後に襲ったのはやはり鋭い痛みと太すぎる霧島だ。灼熱の楔がグイと芯の奥までねじ込まれ、涙が更に溢れた。それでも霧島は容赦なく腰をスライドし始める。
霧島の蜜と京哉の血液だけを潤滑剤にして擦られ、内襞がちぎれて掻き出されそうな感覚に京哉は反射的に突き上がってきた吐き気を危うく堪えた。
お蔭で暫くは口を閉じていたが吐き気がようやく収まると同時に甲高い悲鳴が洩れる。
「ああっ! やだっ! やめて、痛い!」
「すまん、京哉……本当にすまん……京哉!」
何が原因か分からないが霧島自身も自分を止められないのだ。京哉を蹂躙しているのは確かだが取り憑いた疼きに耐えきれず、全身から熱い汗を流しながら京哉だけを頼りに己を取り戻そうと抗っている。
理解していても口では拒否してしまった京哉だが、心では霧島がこの身に与える全てを受け入れると決めていた。続く痛みに耐えて覚悟を年上の愛しい男に伝える。
「いいから好きに……どんなことをしてもいいですから!」
「頼む、煽らないでくれ……こんなに、お前を壊して……チクショウ!」
「もっと……もっと、忍さん、好きなだけ……あぅんっ!」
血の匂いを嗅ぎながら叩きつけるような抽挿入を繰り返された。こうなったら腕の傷が開かないよう祈るだけである。
そう考えているうちに自分の躰が霧島の行為に追いついてきたのを知った。徐々に快感を掘り起こされている。
痛みのせいで固くなっていた躰の力を抜くと、ふいに何かが反転したように強烈な快感が湧いた。
「あっ、あ……すごい、やあんっ……そこ、いい!」
「いい、私も堪らない……くうっ、良すぎて、だめだ!」
「だめじゃない、から、貴方を……全部、下さい……はぁん!」
粘膜がぬるんで霧島の太いものに絡み、淫らな水音が響いている。頑丈なセミダブルベッドが軋む勢いで揺らされ京哉は半ば呆然としつつ快感を噛み締めた。
身を返されて這わされ今度は背後から貫かれる。
「ああん、いい……そこ、忍さん、もっと――」
「私も、目茶苦茶いい……ああ、私の京哉……京哉!」
正体不明の疼きに取り憑かれているとはいえ、霧島の攻めは京哉のポイントを押さえた巧みすぎるもので堪らなかった。いつも閾値を超えるほど狂わせられる。
「もう、忍さん……いく、出ちゃうよ、あうっ!」
「京哉……あっ、く――」
素早く握られ霧島の手の中に京哉は熱く迸らせた。同時に体内で霧島が弾けさせたのを感じる。身を震わせて二人は放った。思わず脱力し京哉はシーツに沈み込む。
それでもまだ霧島に両脚を抱えられたまま体内の太く熱いものも粘膜を押し広げていた。見上げると灰色の目の表情から疼きを振り払えないらしい。
激しく腰を前後されて大量の白濁が溢れ出る感触と淫らな音がした。
再び京哉の芯にも炎が灯る。
「もっと、いいから……頂戴……僕の、忍さん」
「すまん、京哉……我慢して、くれ……くうっ!」
止められない衝動は霧島の理性を未だ完全に蝕んでいた。
熱く太く硬いもので京哉の粘膜を擦り続ける。最奥で溢れさせて再び身を返させ京哉の顔を見ながら掻き回した。治まりを知らないもので京哉を攻めに攻め抜く。
霧島の全てを受け入れながら京哉は幾度も失神しては強烈な快感で目覚めさせられて攻められ、掠れ声で喘ぎを洩らしては失神することを繰り返した。
長い長い時間が経ち、どれだけいったかいかせたのかも分からなくなった頃、やっと身を炙るような疼きが薄らいでいるのに霧島は気付いた。
完全に失くしていた理性をやや取り戻し、肩で息をしつつ前髪から汗を滴らせて京哉を見下ろす。
暫く茫洋と眺めていたが、互いの躰とシーツの血を認識して鼓動が跳ね、本格的に我に返った。仰臥したまま動かない京哉に飛びつく。
全身白濁まみれの京哉は意識こそあるようで目は開けていたが瞳は焦点が合っていない。更に鼓動が跳ね上がる。
「おい! 京哉……大丈夫か、京哉!」
「ん……でも、腰が蕩けちゃったみたいで、起きられそうになくて……つうっ!」
「すまん。本当にすまん。私が、お前にこんな……」
灰色の目が見開かれ、血にショックを受けたのだと知った京哉は霧島の汗で濡れた前髪をかき上げてやりたかったが躰は動かない。
喘ぎ疲れ嗄れた声で宥めた。
「忍さん。貴方がしたくてやった訳じゃないでしょう? 何か原因がある筈ですよ」
「それでも一番大切なお前に矛先を向けるとは、すまん。本当にすまない」
「分かりました。でもそれ以上、謝ったら怒りますからね」
「……そうか。では、まずシャワーだな」
ベッドを滑り降りて霧島はふらつく。あれだけのことをやらかしたのだから当然と云える。慎重に京哉を抱き上げようとしたが睨まれた。
「だめですよ、忍さん。貴方は高熱を出しているんですから」
「お前のお蔭で熱は下がった。本当だ、睨むんじゃない」
京哉の腕の包帯を解くとバスルームに運び、頭からシャワーを浴びせてシャンプーとボディソープで全身を綺麗に洗ってやる。自分も同時に洗いシャワーで二人分の泡を流して上がるとバスタオルで拭った。
京哉の髪をドライヤーで乾かし、また抱き運んでシーツも綺麗な方のベッドに寝かせる。服を着せるのは諦めて毛布を被せた。
霧島は服を身に着けると部屋に置かれていた救急箱を持ち出してきて京哉の枕元に腰掛ける。腕の傷を確認したが見た目は変わらず安堵した。消毒し、ガーゼを当てて丁寧に包帯を巻く。
次は恥ずかしがる京哉に悪いと思いながらも粘膜をチェックすると見える傷と中にも抗生物質入りの薬を塗り込めて救急箱を定位置に戻した。
再び京哉の枕元に舞い戻ると優しくキス、そしてさらりとした髪を撫でた。
「痛むだろう? お前が欲しい、それ以外考えられなかったんだ」
「今はそんなに痛くないです。それに僕で良かったですよ、そこらの他人だったらと思うとぞっとします。でもどうしちゃったんですか?」
「そうだな……熱はおそらく風邪だろう。お前をあそこまで欲したのは――」
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