愛言葉を贈らせて〜謎めいてる彼女の甘い罠〜

愛宮

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第一章『告白ゲーム(藤堂朔視点)』

*2*ゲームスタート①*

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高校からの帰宅途中、今日で4日連続だ。
いい加減にして欲しい。

「藤堂君、何処かでお茶しませんか?私、美味しいチーズケーキの店知ってるので、一緒に如何です?」
「断る。もう良い加減に諦めてくれないか、迷惑なんだけど」
「私の事をよく知れば、藤堂君も私を好きになる筈です。だからまず、私と親交を深めましょ」
「どっから来るんだその自信は。とにかくお茶はしないし、暗くなる前にお前も気を付けて帰れ」
「藤堂くん、好きですよ」
「はいはい」
「人がせっかく真面目に告白してるのに、適当過ぎます」
「そんな俺に幻滅して諦めて下さい、杉原先輩」

俺は、四葉女学園と同じ地域にある共学校、双葉高校の二年。彼女より一学年下だ。
四葉女学園は、雑誌に掲載される程、この地域では有名な、選ばれたお金持ちの娘さん達が通うお嬢様校として知られている。
うちの写真部と四葉女の写真部は裏で繋がりがある、なんて噂が囁かれていたが、それは真実だった様だ。
俺に害がないのならどうでも良かったが、彼女に目を付けられる原因となった写真部には今、怒りしか湧いてこない。
杉原衣は、常に背筋の伸びた佇まいをしており、笑顔にも品があり愛嬌がある。
そんな笑顔で「好き」と言われれば悪い気はしない。
けれど、俺には想っている女の子が居る。

「俺には好き子がいる、とても大事な女の子だ。だから、杉原さんの気持ちに応える事は絶対にない」
「藤堂君に想い人が居る事は存知てます、写真部から裏情報で教えて貰ってましたから」
「写真部、ある意味怖いな、あいつら何処で情報集めて来るんだよ」
「藤堂君も片思いだと聞いてます。藤堂君がその子を口説き落とすのが先か、藤堂君が私に口説き落とされるのが先か、ゲームをしましょ、藤堂君」
「そんなゲームに付き合う義務は俺にはないよ」
「勝手に楽しむので、藤堂君は私に弄ばれてて下さいな」
「おい」

自由にも程があるだろ。
俺の意見は無視かよ。
彼女は告げてきたゲームの勝敗が見えてるかの様な、人良さそうな不敵な笑みを浮かべいる。


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