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色々あってあれから1ヶ月。シエラ達はババ様の元へ訪れた。話はすでにきていたようで、ババ様は何度も何度もお礼を言っていた。
その日の夜。
シエラ達4人は前のように存分にもてなされた。そしてシエラとロードだけがこっそりとババ様に呼ばれた。
「2人とも、本当にありがとう。もちろんお前たちの仲間もそうだが本当にありがとう。これで母様と父様も……」
「喜んでもらえて何よりです。」
ババ様はとても嬉しそうに笑っていた。
すると、ふと思い出したように別の話を切り出した。
「それより、どうやら勇者の彼女とは上手くことが進んだようさね。」
「はい。事情も全て話しました。」
「その目は覚悟をしたんだね。彼女を愛する一人の男として、そして魔王としても。」
「はい。それが僕の、俺の、唯一出来るエルやセーラへの恩返しだから。」
「魔王とは思えないセリフさね、でもそれでこそあなたという感じさね。さぁ、覚悟を持った魔王シエラよ。約束の加護を与える。この加護はあなた達2人にしか与えることの出来ない特別なもの。」
「シエラ様と、私だけの……」
「そう。おまえ達は知らないと思うけど、お前たちは特別な力を秘めている。これはそれを上手く操るための、いわゆる操縦機みたいなものさね。それと、この加護には他の加護とは違う部分があって、この加護を受けたもの同士が成長するに従って、より力を発揮する。力の加護や、守りの加護、もしかしたら新しい力を発見できるかもね。」
「そんな凄いものを俺たちに?」
「いいや。おまえ達がそれだけの凄い力をもっているからこそ与えてあげられるのさね。私が誰かに与える最後の力。必ず幸せを手に入れるのよ。」
「「はい!!」」
「それと2人とも、お仲間をつれてエルフェーネの王女さんにあっておあげなさい。たしかルナと言ったか…」
「!?ルナになにか!?」
「いいえ、今回の知らせは全てが彼女が教えてくれたんさね。その彼女がもし君たち4人が現れたら来るように伝えてくれと言っていたんさね。皆に渡したい物があるとも言っていたねぇ」
「そう……ですか。」
「なんだい浮かない顔をして。さっきまで魔王とは思えない顔をしていたってゆうのに。もしや魔王の自分が会いに行ってもいいのかと思っているのかい?」
「…………。」
「シエラ様…。」
「気にしなくていいと思うけどねぇ。いいかい?シエラは魔王だが、エルフを、私たちを助けたのに間違いはない。そんな理由で会わないって言うのは少し違うんじゃないかねぇ。」
「ババ様…。」
「シエラ様、私もルナに会いたいです。私は彼女に救われた恩があります。礼を言いたいのです。」
「そう、だったな。ロードの事を治癒してくれたのはルナだったからな。礼を言わないのは国の王としてダメだ。明日の朝ここを出て会いに行こう。」
「シエラ様!」
こうして改めて僕らの冒険が始まった。
次の日の朝、僕らは約束通りエルフェーネへ向かった。もちろん気配をできるだけ消し、大事にならないよう目立たないよう気をつけて。もう既にこの間の1戦の話が噂になっていた。とんでもない化け物と勇者が戦い勇者がかった、という少し違う話になっていたがむしろ好都合だった。
「シエラ、いいの?」
「もちろん。そっちの方が断然都合がいいし、魔王が来ていた、なんて事実が広まった方がルナたちが危険だろ。人間どもに魔王と繋がっているんじゃないか、なんて疑われて戦争が起きたらかなわないからね。」
「たしかにそうだな。あの人間どもならしかねん。」
「シエラ様とガイオスの言う通りです。美琴は気にせず堂々としていたらよいのです。」
「そっか…。」
「ほら、もうすぐ着くぞ。城門だ。たしかババ様が言うにはルナに呼ばれたと伝えれば入れるとか言ってたはずだけど。」
「ほんとに大丈夫なのかな…」
とゆうのも、フードを被り麻の布で身を隠しているためかなり怪しい見た目なのだ。
しかし、実際はそんな心配入らなかったようで…。
「シエラ!皆!来てくれたのね!ババ様の言った通りだわ!鐘のなる頃にみんなが来ると言われていたの!だから待ってたの!」
兵士たちのガードを振り切りこちらに走ってきて、そのままシエラに抱きつく。
「本当に本当にありがとう。みんなのおかげでお母様もお父様も今じゃすっかり元気なの!城に戻ったらシエラと別れたあの場所の壁が血だらけで、シエラ達いっこうに来ないからなんかあったんじゃないかってすごく心配で、でも無事で本当によかっ……」
「落ち着きなさいルナ。シエラ様がとてつもなく困惑しています。まずは離れなさい」
ルナのマシンガントークによりシエラは驚きと照れくささでぎこちない動きしかしていなかったのだ。
「ごめんなさい、感謝の気持ちがやっと伝えられると思ったらいてもたってもいらねなくて…」
「それは私もですルナ。あの時治癒魔法をかけてくれたこと感謝しています。やっと、伝えることが出来ました。」
「ロード…。」
2人が青春のワンシーンみたいな雰囲気になっていると、ガイオスがしぶしぶ話を切り出した。
「まぁ俺がゆうのもなんだが嬢ちゃん、城に入れてくれないのかい?ここで話していると周りの目がすごくてな。」
城門前と言うだけあって通りすぎる人達に「国を助けてくださった人でわ!?」と言わんばかりのキラキラとした目を向けられてやばい雰囲気になっていたのであった。
「ごめんなさい!私ったら…お父様とお母様がシエラに話があるって。あの仮面の男についてなの。きてくれる?」
「……もちろん。ちょうど僕も話したいと思ってたんだ。」
実は元々、その話をするために僕はここに来ると決めたのだ。あの時現れた少女、あの子は一体何者なんだろう。力の底が全くしれない。想像もつかない。きっと、いや間違いなくあの少女は僕よりも強い。しかもはるかにだ。良く考えればあんな状態であんなにペラペラと喋っていたオーエン、もしかしたらあれもただの演技で僕の様子を見ていたという可能性もある……。僕は調子に乗っていた。勝手に自分は強いと思い込み天狗になっていた。たかが数年修行をしただけで強くなれるなんて、ただ基礎を磨いただけに過ぎないのに。僕はもっと奴らを知り、強くならなければならない。守りたいものを守るために。
その日の夜。
シエラ達4人は前のように存分にもてなされた。そしてシエラとロードだけがこっそりとババ様に呼ばれた。
「2人とも、本当にありがとう。もちろんお前たちの仲間もそうだが本当にありがとう。これで母様と父様も……」
「喜んでもらえて何よりです。」
ババ様はとても嬉しそうに笑っていた。
すると、ふと思い出したように別の話を切り出した。
「それより、どうやら勇者の彼女とは上手くことが進んだようさね。」
「はい。事情も全て話しました。」
「その目は覚悟をしたんだね。彼女を愛する一人の男として、そして魔王としても。」
「はい。それが僕の、俺の、唯一出来るエルやセーラへの恩返しだから。」
「魔王とは思えないセリフさね、でもそれでこそあなたという感じさね。さぁ、覚悟を持った魔王シエラよ。約束の加護を与える。この加護はあなた達2人にしか与えることの出来ない特別なもの。」
「シエラ様と、私だけの……」
「そう。おまえ達は知らないと思うけど、お前たちは特別な力を秘めている。これはそれを上手く操るための、いわゆる操縦機みたいなものさね。それと、この加護には他の加護とは違う部分があって、この加護を受けたもの同士が成長するに従って、より力を発揮する。力の加護や、守りの加護、もしかしたら新しい力を発見できるかもね。」
「そんな凄いものを俺たちに?」
「いいや。おまえ達がそれだけの凄い力をもっているからこそ与えてあげられるのさね。私が誰かに与える最後の力。必ず幸せを手に入れるのよ。」
「「はい!!」」
「それと2人とも、お仲間をつれてエルフェーネの王女さんにあっておあげなさい。たしかルナと言ったか…」
「!?ルナになにか!?」
「いいえ、今回の知らせは全てが彼女が教えてくれたんさね。その彼女がもし君たち4人が現れたら来るように伝えてくれと言っていたんさね。皆に渡したい物があるとも言っていたねぇ」
「そう……ですか。」
「なんだい浮かない顔をして。さっきまで魔王とは思えない顔をしていたってゆうのに。もしや魔王の自分が会いに行ってもいいのかと思っているのかい?」
「…………。」
「シエラ様…。」
「気にしなくていいと思うけどねぇ。いいかい?シエラは魔王だが、エルフを、私たちを助けたのに間違いはない。そんな理由で会わないって言うのは少し違うんじゃないかねぇ。」
「ババ様…。」
「シエラ様、私もルナに会いたいです。私は彼女に救われた恩があります。礼を言いたいのです。」
「そう、だったな。ロードの事を治癒してくれたのはルナだったからな。礼を言わないのは国の王としてダメだ。明日の朝ここを出て会いに行こう。」
「シエラ様!」
こうして改めて僕らの冒険が始まった。
次の日の朝、僕らは約束通りエルフェーネへ向かった。もちろん気配をできるだけ消し、大事にならないよう目立たないよう気をつけて。もう既にこの間の1戦の話が噂になっていた。とんでもない化け物と勇者が戦い勇者がかった、という少し違う話になっていたがむしろ好都合だった。
「シエラ、いいの?」
「もちろん。そっちの方が断然都合がいいし、魔王が来ていた、なんて事実が広まった方がルナたちが危険だろ。人間どもに魔王と繋がっているんじゃないか、なんて疑われて戦争が起きたらかなわないからね。」
「たしかにそうだな。あの人間どもならしかねん。」
「シエラ様とガイオスの言う通りです。美琴は気にせず堂々としていたらよいのです。」
「そっか…。」
「ほら、もうすぐ着くぞ。城門だ。たしかババ様が言うにはルナに呼ばれたと伝えれば入れるとか言ってたはずだけど。」
「ほんとに大丈夫なのかな…」
とゆうのも、フードを被り麻の布で身を隠しているためかなり怪しい見た目なのだ。
しかし、実際はそんな心配入らなかったようで…。
「シエラ!皆!来てくれたのね!ババ様の言った通りだわ!鐘のなる頃にみんなが来ると言われていたの!だから待ってたの!」
兵士たちのガードを振り切りこちらに走ってきて、そのままシエラに抱きつく。
「本当に本当にありがとう。みんなのおかげでお母様もお父様も今じゃすっかり元気なの!城に戻ったらシエラと別れたあの場所の壁が血だらけで、シエラ達いっこうに来ないからなんかあったんじゃないかってすごく心配で、でも無事で本当によかっ……」
「落ち着きなさいルナ。シエラ様がとてつもなく困惑しています。まずは離れなさい」
ルナのマシンガントークによりシエラは驚きと照れくささでぎこちない動きしかしていなかったのだ。
「ごめんなさい、感謝の気持ちがやっと伝えられると思ったらいてもたってもいらねなくて…」
「それは私もですルナ。あの時治癒魔法をかけてくれたこと感謝しています。やっと、伝えることが出来ました。」
「ロード…。」
2人が青春のワンシーンみたいな雰囲気になっていると、ガイオスがしぶしぶ話を切り出した。
「まぁ俺がゆうのもなんだが嬢ちゃん、城に入れてくれないのかい?ここで話していると周りの目がすごくてな。」
城門前と言うだけあって通りすぎる人達に「国を助けてくださった人でわ!?」と言わんばかりのキラキラとした目を向けられてやばい雰囲気になっていたのであった。
「ごめんなさい!私ったら…お父様とお母様がシエラに話があるって。あの仮面の男についてなの。きてくれる?」
「……もちろん。ちょうど僕も話したいと思ってたんだ。」
実は元々、その話をするために僕はここに来ると決めたのだ。あの時現れた少女、あの子は一体何者なんだろう。力の底が全くしれない。想像もつかない。きっと、いや間違いなくあの少女は僕よりも強い。しかもはるかにだ。良く考えればあんな状態であんなにペラペラと喋っていたオーエン、もしかしたらあれもただの演技で僕の様子を見ていたという可能性もある……。僕は調子に乗っていた。勝手に自分は強いと思い込み天狗になっていた。たかが数年修行をしただけで強くなれるなんて、ただ基礎を磨いただけに過ぎないのに。僕はもっと奴らを知り、強くならなければならない。守りたいものを守るために。
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