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私たちも部屋を出ていき、別室に案内されると、そこにはメイド姿の女性が数人立っていた。
「状況説明の前に服に着替えたほうがいいかと思いまして、こちらで用意させていただきました」
「ありがたいです」
美少年は、推定15…いや16?14か?…まぁとにかく中学上がりたての高校生のような、顔つきは幼い感じなのに、対応がめちゃくちゃ大人だ。見知らぬ人間に、まずは洋服を用意してくれるなんて…。さっき部屋には、大勢の大人がいたのに、誰も私に関心も興味も、心配もしてなかったからこそ、私の中で、この少年への好感度はうなぎのぼりだ。
ありがてぇ、ありがてぇ、と心の中で呟きながら、用意された服に着替える。
下着、肌着も用意されていた。
これは、現代と同じものだった。ブラジャーもホックが付いているから、もしかしたら、文化や技術は日本と変わらないのかもしれない。
よかった。布を巻くような感じじゃなくて。
洋服も、大きなワンピースといった感じだ。
白地に花柄の刺繍がされていて、可愛らしい。靴から、髪を結ぶリボンにまで、用意してもらって、申し訳ない気分になるが、そもそも連れてきたのは、向こうらしいので、仕方ないのだけど。
「すみません。お待たせしました」
「いえ。では、行きましょうか」
また部屋を出て、廊下を歩く。
今、気づいたけど、ここ結構広い建物なんだな。
石造りの壁は、日本ではあまり見かけない。天井もやたらに大きく、壁には、ところどころ絵画が飾られ、一定間隔に花瓶が置かれているところを見ると、普通の建物ではないのだろう。窓から外を見てみると、向かいにも大きな建物が見える。
「では、こちらの部屋にどうぞ」
「失礼します」
また大きな室内だ。
天井は、ドーム状の窓になっており、空が見える。シャンデリアがところどころ吊るされているし、壁は落ち着いた色合いの青と、金の文様が書かれている。そして、家具が全て金色だった。それなのに、なんだか目が眩しくない。いやらしさも感じない。品が良くまとまっていて、一言でいうなら綺麗な部屋。それにしても室内が大きい。落ち着かない。
「どうぞ。お座りください」
「失礼します……」
きょろきょろと部屋を見渡すのも失礼かな、と思って、私の向かいに座る少年の顔を見た。
メイドさんがお茶を用意してくれて、テーブルに置き終わると、そのまま部屋を出て行ってしまった。
部屋には、私と少年の二人きり。
緊張している私に気が付いて、「喉は乾いていませんか?お茶をどうぞ。お菓子もありますよ」と言って、少年が先にお茶を飲んだのを確認した後、私もありがたくお茶を飲む。
―おいしい。
紅茶は、めったに飲まないけど、フルーツの甘い匂いがして、味もまろやかだ。
緊張で、思ったより喉が渇いていたので、カップに入っていたお茶をすべて飲んでしまった。それに気づいた少年がまたカップにお茶を入れてくれた。
そうして、一息ついた私を見た少年は、にっこりと笑って口を開いた。
「それじゃあ、状況を説明いたしましょう」
「状況説明の前に服に着替えたほうがいいかと思いまして、こちらで用意させていただきました」
「ありがたいです」
美少年は、推定15…いや16?14か?…まぁとにかく中学上がりたての高校生のような、顔つきは幼い感じなのに、対応がめちゃくちゃ大人だ。見知らぬ人間に、まずは洋服を用意してくれるなんて…。さっき部屋には、大勢の大人がいたのに、誰も私に関心も興味も、心配もしてなかったからこそ、私の中で、この少年への好感度はうなぎのぼりだ。
ありがてぇ、ありがてぇ、と心の中で呟きながら、用意された服に着替える。
下着、肌着も用意されていた。
これは、現代と同じものだった。ブラジャーもホックが付いているから、もしかしたら、文化や技術は日本と変わらないのかもしれない。
よかった。布を巻くような感じじゃなくて。
洋服も、大きなワンピースといった感じだ。
白地に花柄の刺繍がされていて、可愛らしい。靴から、髪を結ぶリボンにまで、用意してもらって、申し訳ない気分になるが、そもそも連れてきたのは、向こうらしいので、仕方ないのだけど。
「すみません。お待たせしました」
「いえ。では、行きましょうか」
また部屋を出て、廊下を歩く。
今、気づいたけど、ここ結構広い建物なんだな。
石造りの壁は、日本ではあまり見かけない。天井もやたらに大きく、壁には、ところどころ絵画が飾られ、一定間隔に花瓶が置かれているところを見ると、普通の建物ではないのだろう。窓から外を見てみると、向かいにも大きな建物が見える。
「では、こちらの部屋にどうぞ」
「失礼します」
また大きな室内だ。
天井は、ドーム状の窓になっており、空が見える。シャンデリアがところどころ吊るされているし、壁は落ち着いた色合いの青と、金の文様が書かれている。そして、家具が全て金色だった。それなのに、なんだか目が眩しくない。いやらしさも感じない。品が良くまとまっていて、一言でいうなら綺麗な部屋。それにしても室内が大きい。落ち着かない。
「どうぞ。お座りください」
「失礼します……」
きょろきょろと部屋を見渡すのも失礼かな、と思って、私の向かいに座る少年の顔を見た。
メイドさんがお茶を用意してくれて、テーブルに置き終わると、そのまま部屋を出て行ってしまった。
部屋には、私と少年の二人きり。
緊張している私に気が付いて、「喉は乾いていませんか?お茶をどうぞ。お菓子もありますよ」と言って、少年が先にお茶を飲んだのを確認した後、私もありがたくお茶を飲む。
―おいしい。
紅茶は、めったに飲まないけど、フルーツの甘い匂いがして、味もまろやかだ。
緊張で、思ったより喉が渇いていたので、カップに入っていたお茶をすべて飲んでしまった。それに気づいた少年がまたカップにお茶を入れてくれた。
そうして、一息ついた私を見た少年は、にっこりと笑って口を開いた。
「それじゃあ、状況を説明いたしましょう」
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