感情さん

あお

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僕の感情…みんなの感情…

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僕に感情はない。

みんなにはある。

この違いって、あるか、ないか、だけだ。

なのに、可哀想とか言われる。

だから、僕は、1人だ。

でも、今日、友達が出来た。

僕にとって、初めての友達だ。

大事にしたい。

その子の名前は、陽介。

僕の名前は、陽太

名前が似てるから、話しかけられた。

ただ、それだけだ。

けど、性格は違う。

そりゃそうだ。

あいつは、明るくて、元気な人気者。

感情豊かだ。

どんどん、表情が変わっていく。

対して、僕はどうだ。

名前の印象とは、違う、暗い、感情もない、陰キャ男子だ。

僕にとって、陽介は、憧れだ。

僕も、陽介みたいになりたい。

あぁ、感情、どうやったら、出来るんだろう。

作るものでも無いけれど、そう、願うしか無いんだ。

あぁ、こう思ってたら、陽介が来た。

あぁ、感情豊かだな。

いいな。

陽介「どうした?ぼーっとして!」

「いや、なんでもないよ。元気だな」

陽介「そうか?それならいいんだ!まぁ、俺は元気だけが取り柄だからな!」

元気かぁ。

いいなぁ。

「そうだな」

陽介「なんだぁ?冷たいなぁ!!もっと元気出せよ!陽太!」

元気、元気、元気?

元気ってなんだ?

冷たいってなんだ?

分からない、分からないよ、、。

あぁ、誰か、教えてくれないか?。

もう、疲れた。

あぁ、なにか言わないと、いけないのに、声が出ない。

やばい、やばい。

「あ。。。」

でた……。

よかった。

「おう、元気出してるぞ?」

陽介「そうかぁ?元気出してる気がしないんだけどなぁ?。」

「気の所為だ。出てるし、気にしなくていい。いつもの事だ。」

陽介「そうか~、じゃあ気にしない!」

「おう、そうしてくれ」

感情があるやつには僕の気持ちが分からないんだよ。

だから、僕の事、気にしないで欲しいな。

まぁ、いっか。

初めての友達出来たし、みんななら、嬉しいって思うんだろうな。

俺には、分からないや。

はぁ。

まぁ、気にしなければ、いいでしょ。

よし、今日も学校頑張ろ。
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