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第1章「遺跡を臨む地」
第5話「丁々発止、ちょうはっし」
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「ファン……」
旅芸人が何の用だとフミが顔を歪めた。
しかしファンはフミなど視界にも入っていないとばかりに顔を背けている。
「まだ信じてるッスか? 奇跡とか希望や勇気を」
声も顔も、向けられているのは少年へ。
「……」
少年は涙すら涸れた顔を見上げ、何も言えなかった。
何も言えるはずがない。
何もかもが重なって起こりすぎた。信じていたフミは倒すべき敵であり、最早、状況は絶望的ですらある。
ファンの素性すら考えられない程、深い絶望をフミはもたらしていた。
「その中で、信じていいのは勇気だけッスよ」
ファンは帽子のを被り直し、すくと立ち上がる。
視線を巡らせれば、精剣を手にした剣士たちが近づいてくるのが見えていた。
「何のつもりだ?」
その剣士たちの誰かが、何のつもりで邪魔をしたのかと、そう訊いたのだと思う。
だが質問に対する答えを聞く事はできなかった。
「!?」
天地がひっくり返るという表現の通り、剣士の身体は縦に半回転し、脳天から地面に突き刺さる。
誰一人として視線を外した者はいなかったにも関わらず、ファンがどう動き、いつ剣士に接近したのか分からなかった。ファンはコマ落としに見えてしまう程の鮮やかさで、質問した剣士の間合いに侵入し、その腕を取って投げ飛ばした。
「偶然ッス、偶然」
切れ長の目を更に細めて笑うファン。
「偶然、通りかかっただけなんで、奇跡とか希望の使者とか、そんなんじゃないッスから」
質問の答えにはなっていないが、その口ぶりと身のこなしで、フミには思い出す名前がある。
「ファン……、見た事のある顔だと思ったら、ファン・スーチン・ビゼン?」
その名は、ファンとエルの故郷だというドュフテフルスでは知られた名前だ。
「子爵家の?」
「プー太郎ッスなぁ。勘当されても仕方のないくらいの」
ケタケタと笑うファンは、その通り、子爵家の子弟だ。
その笑いが途切れると、ファンは目を吊り上げた。
「知ってるなら、俺が従者一人しか連れていないのも知ってるな?」
ファンの声に、エルが一礼する。
「エル・シ・ド・ハヅキ」
自分の元へと歩み出るエルへ、ファンが手を伸ばす。
口にする言葉は一言。
「抜剣」
ファンの言葉と共に、エルの姿が変わる。荘厳な光もなく、盛大なファンファーレも激しい爆発もない。
ただファンの手には、エルが変化した精剣が握られていた。
「ハッ」
その精剣を見て、フミは嘲笑を浴びせかけた。ファンが手にしている精剣の格は、どう贔屓目に見てもレアではない。黒革と白い柄巻き、鍔は色こそ金であるが黄金ではなく真鍮を思わせる。鞘も木製のような黒一色。
「非時」
ファンの精剣が名前負けしているというのも、フミと剣士の嘲笑を強めさせた。
「確かに俺のは有り触れてる。アンコモンって奴」
下から2番目であるが、ファンには自虐など無縁である。最下位のコモンと合わせ、ノーマルとも呼ばれても。
対峙している相手の剣は、確実に格上だ。
「そんなみすぼらしい剣で、しかもたった一人。何ができる?」
嘲笑した剣士は次の瞬間、地に伏す。
ファンが放った抜き打ちだった。
「斬る事くらいはできる」
大口を開けて笑っている剣士など、ファンにとっては置物同然。
「卑怯な!」
剣士の誰かが剣を構えながら言ったが、ファンにとっては知った事ではない。口上を述べている内は攻撃するなと言われても、それは「お願いし、聞いていただくもの」であり、そうでない事を責めるのはお門違いも甚だしい。
抜き身を手に相対しているのだから、既にファンとフミの陣営は交戦状態だ。
「かかれ!」
フミの号令で剣士たちが動き出す。ファンを押さえようと接近する剣士がいる傍らで、距離を取る剣士もいる。
――半包囲しろ。
格の高い精剣は、ただの刃物ではないのだ、とフミは足を組みながら余裕の笑みを見せている。
「火炎弾!」
距離を取った剣士が構えた精剣から炎が弾き出された。文字通り、炎の砲弾だ。轟音と共に拳大の炎が弾き出されていく。
「降雷!」
また別の剣士が振るう精剣は、まるでタクトのように天から落雷を呼ぶ。
半包囲し、動けるスペースを殺してしまえば、刃物としてしか使えないような精剣など、槍や弓に劣る、使い勝手の悪い武器に過ぎない。特に軽く湾曲しているファンの精剣は突くに向かない。そしてソケット状になった柄へ刀身を差し込むような形の剣は、斬るのにも向かない道具だ。何度も振るう内に、柄と刀身がガタガタになってしまう。
何人かは斬られたが、精剣の魔力が発動した今、ファンは一巻の終わり。動ける空間は全て潰した。火炎弾と降雷とが中距離で、剣士たちが至近距離を押さえた。
だが――、
「当たらない!?」
あがったのは剣士の悲鳴。
剣士は一斉に攻撃に入ったのに、これが当たらない。
逆にファンが剣を振るえば、剣士が必ず一人、倒れていく。
「高速化か!」
誰かが言ったが、違う。ファンの剣は特別、速いとは言えない。剣士の剣は音の壁に当たろうかという程の高速である。ファンとて、それを超越した高速が発揮するのは不可能である。
素早さだけを頼りに回避を可能にしているかといえば、そうでもない。
敢えて言うならコマ落とし。ファンの姿は捉えられないという程ではないが、気が付けば眼前に迫っている、そんな状態である。
「回避の強化!?」
また剣士が叫んだ。ならば高速化と回避、二つのスキルが宿っているという事になるが、
「デュアルスキル!?」
ファンの非時には二つのスキルが宿っているのか?
「ノーマルに、そんなものがあるか!」
あるはずがない。デュアルスキルは高級だ。
「弱体化スキルをかける! 下がれ!」
半包囲している剣士が発する下がれと言う叫びは、半ば悲鳴が混じっている。
「大地の呪縛よ! バインド!」
精剣からファンへと魔力が伸びた。強大になれば大地に縛り付ける事ができるが、そこまで強大な魔力の宿る精剣ではないのだが、
「よし! 減衰はない!」
明らかにファンの足が重くなったと、魔力を放った剣士は必勝の声をあげる。
「よーし!」
ファンの速度を三割は削れたはずだと、剣士は精剣を振り上げて襲いかかった。ファンは剣の切っ先を下ろしてしまっている。元より薙ぎ払うのと振り下ろすのとでは、振り下ろす方に分がある事は自明の理。
真っ二つに叩っ切ってやるとばかりに力を込める剣士だったが、ファンの頭が割れる光景を見る事は叶わなかった。
「ハンッ!」
ファンの非時が剣士の胸板を貫く方が早い。
「そんなバカな!」
剣士の声は、もう悲鳴だった。それも子供のような悲鳴だ。そんなのズルいよ、反則だよと訴えているような声だ。
明らかにファンの速度は落ちたが、それでも尚、ファンの切っ先が先に届く。
「退けぃ!」
そんな剣士を押しのけて最前列に出てくる男の手には、真っ赤な精剣が握られていた。
旅芸人が何の用だとフミが顔を歪めた。
しかしファンはフミなど視界にも入っていないとばかりに顔を背けている。
「まだ信じてるッスか? 奇跡とか希望や勇気を」
声も顔も、向けられているのは少年へ。
「……」
少年は涙すら涸れた顔を見上げ、何も言えなかった。
何も言えるはずがない。
何もかもが重なって起こりすぎた。信じていたフミは倒すべき敵であり、最早、状況は絶望的ですらある。
ファンの素性すら考えられない程、深い絶望をフミはもたらしていた。
「その中で、信じていいのは勇気だけッスよ」
ファンは帽子のを被り直し、すくと立ち上がる。
視線を巡らせれば、精剣を手にした剣士たちが近づいてくるのが見えていた。
「何のつもりだ?」
その剣士たちの誰かが、何のつもりで邪魔をしたのかと、そう訊いたのだと思う。
だが質問に対する答えを聞く事はできなかった。
「!?」
天地がひっくり返るという表現の通り、剣士の身体は縦に半回転し、脳天から地面に突き刺さる。
誰一人として視線を外した者はいなかったにも関わらず、ファンがどう動き、いつ剣士に接近したのか分からなかった。ファンはコマ落としに見えてしまう程の鮮やかさで、質問した剣士の間合いに侵入し、その腕を取って投げ飛ばした。
「偶然ッス、偶然」
切れ長の目を更に細めて笑うファン。
「偶然、通りかかっただけなんで、奇跡とか希望の使者とか、そんなんじゃないッスから」
質問の答えにはなっていないが、その口ぶりと身のこなしで、フミには思い出す名前がある。
「ファン……、見た事のある顔だと思ったら、ファン・スーチン・ビゼン?」
その名は、ファンとエルの故郷だというドュフテフルスでは知られた名前だ。
「子爵家の?」
「プー太郎ッスなぁ。勘当されても仕方のないくらいの」
ケタケタと笑うファンは、その通り、子爵家の子弟だ。
その笑いが途切れると、ファンは目を吊り上げた。
「知ってるなら、俺が従者一人しか連れていないのも知ってるな?」
ファンの声に、エルが一礼する。
「エル・シ・ド・ハヅキ」
自分の元へと歩み出るエルへ、ファンが手を伸ばす。
口にする言葉は一言。
「抜剣」
ファンの言葉と共に、エルの姿が変わる。荘厳な光もなく、盛大なファンファーレも激しい爆発もない。
ただファンの手には、エルが変化した精剣が握られていた。
「ハッ」
その精剣を見て、フミは嘲笑を浴びせかけた。ファンが手にしている精剣の格は、どう贔屓目に見てもレアではない。黒革と白い柄巻き、鍔は色こそ金であるが黄金ではなく真鍮を思わせる。鞘も木製のような黒一色。
「非時」
ファンの精剣が名前負けしているというのも、フミと剣士の嘲笑を強めさせた。
「確かに俺のは有り触れてる。アンコモンって奴」
下から2番目であるが、ファンには自虐など無縁である。最下位のコモンと合わせ、ノーマルとも呼ばれても。
対峙している相手の剣は、確実に格上だ。
「そんなみすぼらしい剣で、しかもたった一人。何ができる?」
嘲笑した剣士は次の瞬間、地に伏す。
ファンが放った抜き打ちだった。
「斬る事くらいはできる」
大口を開けて笑っている剣士など、ファンにとっては置物同然。
「卑怯な!」
剣士の誰かが剣を構えながら言ったが、ファンにとっては知った事ではない。口上を述べている内は攻撃するなと言われても、それは「お願いし、聞いていただくもの」であり、そうでない事を責めるのはお門違いも甚だしい。
抜き身を手に相対しているのだから、既にファンとフミの陣営は交戦状態だ。
「かかれ!」
フミの号令で剣士たちが動き出す。ファンを押さえようと接近する剣士がいる傍らで、距離を取る剣士もいる。
――半包囲しろ。
格の高い精剣は、ただの刃物ではないのだ、とフミは足を組みながら余裕の笑みを見せている。
「火炎弾!」
距離を取った剣士が構えた精剣から炎が弾き出された。文字通り、炎の砲弾だ。轟音と共に拳大の炎が弾き出されていく。
「降雷!」
また別の剣士が振るう精剣は、まるでタクトのように天から落雷を呼ぶ。
半包囲し、動けるスペースを殺してしまえば、刃物としてしか使えないような精剣など、槍や弓に劣る、使い勝手の悪い武器に過ぎない。特に軽く湾曲しているファンの精剣は突くに向かない。そしてソケット状になった柄へ刀身を差し込むような形の剣は、斬るのにも向かない道具だ。何度も振るう内に、柄と刀身がガタガタになってしまう。
何人かは斬られたが、精剣の魔力が発動した今、ファンは一巻の終わり。動ける空間は全て潰した。火炎弾と降雷とが中距離で、剣士たちが至近距離を押さえた。
だが――、
「当たらない!?」
あがったのは剣士の悲鳴。
剣士は一斉に攻撃に入ったのに、これが当たらない。
逆にファンが剣を振るえば、剣士が必ず一人、倒れていく。
「高速化か!」
誰かが言ったが、違う。ファンの剣は特別、速いとは言えない。剣士の剣は音の壁に当たろうかという程の高速である。ファンとて、それを超越した高速が発揮するのは不可能である。
素早さだけを頼りに回避を可能にしているかといえば、そうでもない。
敢えて言うならコマ落とし。ファンの姿は捉えられないという程ではないが、気が付けば眼前に迫っている、そんな状態である。
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また剣士が叫んだ。ならば高速化と回避、二つのスキルが宿っているという事になるが、
「デュアルスキル!?」
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あるはずがない。デュアルスキルは高級だ。
「弱体化スキルをかける! 下がれ!」
半包囲している剣士が発する下がれと言う叫びは、半ば悲鳴が混じっている。
「大地の呪縛よ! バインド!」
精剣からファンへと魔力が伸びた。強大になれば大地に縛り付ける事ができるが、そこまで強大な魔力の宿る精剣ではないのだが、
「よし! 減衰はない!」
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真っ二つに叩っ切ってやるとばかりに力を込める剣士だったが、ファンの頭が割れる光景を見る事は叶わなかった。
「ハンッ!」
ファンの非時が剣士の胸板を貫く方が早い。
「そんなバカな!」
剣士の声は、もう悲鳴だった。それも子供のような悲鳴だ。そんなのズルいよ、反則だよと訴えているような声だ。
明らかにファンの速度は落ちたが、それでも尚、ファンの切っ先が先に届く。
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