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1章 異世界に召喚されました
8話 ブラック企業
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「時と空間の女神ローズマリアの神殿?」
コロネのセリフに私が聞き返した。今現在、私とコロネはセンテール王国とラムウ王国の境界にあたる都市モロッコにいる。
二人で食堂でご飯をぱくつきつつ、今後の方針を話し合っていた。
ちなみにコロネはエルフのままでは目立つとのことで魔道具で人間の姿になっている。
あまり人間の街にエルフが出没することはないらしいのだ。
「はい。ローズマリア様は伝承では、別の世界へも扉を開けると言い伝えられています。
もし帰る手立てがあるのだとしたら、一番可能性が高いかと」
コロネが器用にナイフとフォークでりんごの皮を向きつつ答えた。
「へー。でももう沢山プレイヤーが来てるんだろ?誰か行ってみたりはしてないわけか?」
「その場所に行った者はかなりの数いるようですが、こちらに情報はありません。
もしかして帰る手掛かりを見つけて戻ったか……入れずに諦めたかのどちらかかと」
「うん?入れないって?」
「レベルが足りないのです。
レベル200のプレイヤーでも攻撃が効かなかったと聞きました。
少なくともレベル300以上なのは確定かと」
あー。なるほど。レベルが足りなくて誰も攻略できなかったわけか。
「じゃあ自分もレベル上げないと無理ってことか。
てかプレイヤーが行ってるのに誰も鑑定して敵のレベルを調べてないのか?」
「私の知りうる限りでは猫様のように鑑定スキルを持っているプレイヤーはおりません。
ですから正確なレベルがわからないのかと」
あー。なるほど。
ひょっとしたら召喚された人はガイアサーバーの出身者が多いのかもしれない。
ガイアサーバーは敵のステータスが一定値なので攻略サイト見れば事足りたから、鑑定スキルとってない人多かったもんな。
ちなみにアテナサーバーは同じ敵でもステータスが大幅に違ったので鑑定スキルは必須スキルだった。
「じゃあ、自分もレベルを上げないと無理だな。
流石に300はキツイし……」
と、私が言いかけた所で
ドゴォォォォン!!
やたら盛大な爆発音が響きわたる。
うん!?何だ!?
慌てて建物の外にでてみれば、豪華な洋館?だろうかそこからもうもうと煙が立ち上っていた。
「な、なんだ!?」
「プレイヤーだ!!プレイヤーが領主様の館で騒ぎをおこしているらしいぞ!!」
「なっ!?なんてことだ!?ついにこの街もプレイヤーが来てしまったのか!?」
と、町中から悲愴な声が響きわたる。
うん。やべぇ。プレイヤー=悪い奴ってこの世界の共通認識なのか。
私もプレイヤーだとばれたらやばいのかもしれない。
悪魔と同レベルの扱いされてるし。
「猫様どうなさいますか?」
一部破壊された館を見ながらコロネが尋ねた。
魔力察知のスキルで見てみれば、確かにそこにはレベル200の何かがいる。
しかも2人。他にもレベル10くらいのが3人ほど。
「放っておくわけにもいかないよなぁ……」
私は深いため息をつくのだった。
▲△▲
「もう、騙されてこき使われる人生はまっぴらなんだよ!!
誰が騙されるかっ!!」
などと、言いながら黒髪美形男性プレイヤー セムス が叫び
「な、何の話だね!?君のもってきた商品は買い取れないという話をしただけなんだがっ!?」
壁の一部が完全に崩壊しきったその部屋の奥にタンスにしがみついた貴族のような男、金髪中年ノムルがセムスに向かって叫んでいる。
「そうやって、セムス様から商品を買い叩こうとしているのでしょう!?
この私の目は誤魔化せません!この魔石の純度なら10億ゴールドはするはずです!
セムス様、やってしまいましょう!!」
と、メイド服を着た紫髪のメガネ姿の女性、ラムが吠え
「その通りよ!暴利を貪っている貴族など、殺ってしまえばいいのです!!」
と赤髪の気の強そうな戦士、アムカが続く。
「ち、違うっ!!本当なんだ!!
君達の持ってきた魔石は純度が高すぎて誰一人、精錬できない!!
値段が付けられないのだよ!所持するにも危険すぎて誰も買取りてなんていない!!」
たぶんここの領主なのだろう気の弱そうなノムルが弁明し、その魔石とやらを指さす。
私とコロネはこっそり壊れた壁からその様子を眺めていた。
「どうなんだコロネ?」
私が小声でコロネに聞けば
「あの領主が言っている事は本当です。
あの純度からすれば恐らくレベル200前後のモンスターからドロップしたものだとは思いますが……。
この世界の住人では誰一人精錬することもできないので、買い手がつかないでしょう。
時がたてば魔素を集めまた魔物化してしまうので、だれも所持したがらないかと」
あー。張り切ってレベル200スレスレの敵を倒して意気揚々ともってきたら、これ買取無理!と言われてプレイヤーがぶち切れたってところなのだろうか。
にしても、いきなり壁を壊すとかないと思うのだが。
「もう、ゴメンだ!そうやってお前も俺の手柄を横取りしようって魂胆なんだろう!
俺の上司もそうだった!人が仕上げた書類をさも自分で仕上げたかのように報告して!!
お前も俺を騙そうだなんてそうはいかないぞ!!」
と、誰も聞いていないのにベラベラリアル生活の事情を話し始めるセムス。
うん。まぁそういう上司がいるってのはわかるんだが……何も無関係な人間にぶち切れなくても。
「コロネ、これどうしよう?」
小声で私が聞けば
「判断は猫様にお任せします。
ただ、見た所、このプレイヤーは女神に召喚されたプレイヤーのようです。
敵対行動をとれば女神に目をつけられる恐れがあります」
「何でわかるんだ?」
「女神に呼ばれたプレイヤーは大体、異性の現地人が付き従っています。
先程の二人のように、プレイヤーに追随しているようで実は巧みに、プレイヤーを自分たちの思惑通りに誘導するのです。
猫様達の世界でいうハーレム?というやつでしょうか。
大好き素敵と持ち上げ時には身体を差し出して、プレイヤーを煽て上げる役目があります」
ああ、なるほど。いい気にさせて実は操っているというオチですね。わかります。
確かにあの二人、ラムとアムカはいかにもハーレム要因ですという格好の美少女だ。
ハーレム要因がいるということは女神に呼ばれたプレイヤーの確率が高いということか。
っていうか、その条件って実はコロネに当てはまってないか?
私がジト目でコロネを睨めば
「大丈夫です!私は純粋に猫様を崇拝しております!」
と、心を読んだのかキラキラした瞳で主張してくる。
うん。余計怪しいわっ!!
「じゃあここの領主って評判はどうなんだ?」
「領主ノムルはなかなか善政を敷いていて街の人達からの信頼は高いです」
と、コロネ。
私とコロネが話あっている間にも、セムスのブラック会社での不幸自慢(?)が延々と続いている。
ブラック企業に勤めてる人っていかに自分が不幸か語る傾向にあるという話をどこかで聞いた事があるがこの人もそうなのだろう。
聞いていると超過残業や上司からの虐めなどかなり悲惨で同情はするが……こっちの世界の住人に八つ当たりするのは違う気がする。
あれだ、これが漫画やアニメで言われている異世界ハイ状態なのだろうか。
異世界にくると、リアルの鬱憤を何故か晴らそうとする漫画の主人公状態なのかもしれない。
「と、いうわけだ!俺はもう二度と騙されないっ!!」
ドや顔で不幸自慢したあとセムスの手に魔力がともった――
ちょ、詠唱からみると攻撃魔法の『魔冥槍』だ。
レベル11の領主など一撃死だろう。マジ殺す気だ。ありえない。
『魔冥槍!!!』
セムスが魔法を放ったその瞬間―私は瞬間移動を発動させるのだった。
コロネのセリフに私が聞き返した。今現在、私とコロネはセンテール王国とラムウ王国の境界にあたる都市モロッコにいる。
二人で食堂でご飯をぱくつきつつ、今後の方針を話し合っていた。
ちなみにコロネはエルフのままでは目立つとのことで魔道具で人間の姿になっている。
あまり人間の街にエルフが出没することはないらしいのだ。
「はい。ローズマリア様は伝承では、別の世界へも扉を開けると言い伝えられています。
もし帰る手立てがあるのだとしたら、一番可能性が高いかと」
コロネが器用にナイフとフォークでりんごの皮を向きつつ答えた。
「へー。でももう沢山プレイヤーが来てるんだろ?誰か行ってみたりはしてないわけか?」
「その場所に行った者はかなりの数いるようですが、こちらに情報はありません。
もしかして帰る手掛かりを見つけて戻ったか……入れずに諦めたかのどちらかかと」
「うん?入れないって?」
「レベルが足りないのです。
レベル200のプレイヤーでも攻撃が効かなかったと聞きました。
少なくともレベル300以上なのは確定かと」
あー。なるほど。レベルが足りなくて誰も攻略できなかったわけか。
「じゃあ自分もレベル上げないと無理ってことか。
てかプレイヤーが行ってるのに誰も鑑定して敵のレベルを調べてないのか?」
「私の知りうる限りでは猫様のように鑑定スキルを持っているプレイヤーはおりません。
ですから正確なレベルがわからないのかと」
あー。なるほど。
ひょっとしたら召喚された人はガイアサーバーの出身者が多いのかもしれない。
ガイアサーバーは敵のステータスが一定値なので攻略サイト見れば事足りたから、鑑定スキルとってない人多かったもんな。
ちなみにアテナサーバーは同じ敵でもステータスが大幅に違ったので鑑定スキルは必須スキルだった。
「じゃあ、自分もレベルを上げないと無理だな。
流石に300はキツイし……」
と、私が言いかけた所で
ドゴォォォォン!!
やたら盛大な爆発音が響きわたる。
うん!?何だ!?
慌てて建物の外にでてみれば、豪華な洋館?だろうかそこからもうもうと煙が立ち上っていた。
「な、なんだ!?」
「プレイヤーだ!!プレイヤーが領主様の館で騒ぎをおこしているらしいぞ!!」
「なっ!?なんてことだ!?ついにこの街もプレイヤーが来てしまったのか!?」
と、町中から悲愴な声が響きわたる。
うん。やべぇ。プレイヤー=悪い奴ってこの世界の共通認識なのか。
私もプレイヤーだとばれたらやばいのかもしれない。
悪魔と同レベルの扱いされてるし。
「猫様どうなさいますか?」
一部破壊された館を見ながらコロネが尋ねた。
魔力察知のスキルで見てみれば、確かにそこにはレベル200の何かがいる。
しかも2人。他にもレベル10くらいのが3人ほど。
「放っておくわけにもいかないよなぁ……」
私は深いため息をつくのだった。
▲△▲
「もう、騙されてこき使われる人生はまっぴらなんだよ!!
誰が騙されるかっ!!」
などと、言いながら黒髪美形男性プレイヤー セムス が叫び
「な、何の話だね!?君のもってきた商品は買い取れないという話をしただけなんだがっ!?」
壁の一部が完全に崩壊しきったその部屋の奥にタンスにしがみついた貴族のような男、金髪中年ノムルがセムスに向かって叫んでいる。
「そうやって、セムス様から商品を買い叩こうとしているのでしょう!?
この私の目は誤魔化せません!この魔石の純度なら10億ゴールドはするはずです!
セムス様、やってしまいましょう!!」
と、メイド服を着た紫髪のメガネ姿の女性、ラムが吠え
「その通りよ!暴利を貪っている貴族など、殺ってしまえばいいのです!!」
と赤髪の気の強そうな戦士、アムカが続く。
「ち、違うっ!!本当なんだ!!
君達の持ってきた魔石は純度が高すぎて誰一人、精錬できない!!
値段が付けられないのだよ!所持するにも危険すぎて誰も買取りてなんていない!!」
たぶんここの領主なのだろう気の弱そうなノムルが弁明し、その魔石とやらを指さす。
私とコロネはこっそり壊れた壁からその様子を眺めていた。
「どうなんだコロネ?」
私が小声でコロネに聞けば
「あの領主が言っている事は本当です。
あの純度からすれば恐らくレベル200前後のモンスターからドロップしたものだとは思いますが……。
この世界の住人では誰一人精錬することもできないので、買い手がつかないでしょう。
時がたてば魔素を集めまた魔物化してしまうので、だれも所持したがらないかと」
あー。張り切ってレベル200スレスレの敵を倒して意気揚々ともってきたら、これ買取無理!と言われてプレイヤーがぶち切れたってところなのだろうか。
にしても、いきなり壁を壊すとかないと思うのだが。
「もう、ゴメンだ!そうやってお前も俺の手柄を横取りしようって魂胆なんだろう!
俺の上司もそうだった!人が仕上げた書類をさも自分で仕上げたかのように報告して!!
お前も俺を騙そうだなんてそうはいかないぞ!!」
と、誰も聞いていないのにベラベラリアル生活の事情を話し始めるセムス。
うん。まぁそういう上司がいるってのはわかるんだが……何も無関係な人間にぶち切れなくても。
「コロネ、これどうしよう?」
小声で私が聞けば
「判断は猫様にお任せします。
ただ、見た所、このプレイヤーは女神に召喚されたプレイヤーのようです。
敵対行動をとれば女神に目をつけられる恐れがあります」
「何でわかるんだ?」
「女神に呼ばれたプレイヤーは大体、異性の現地人が付き従っています。
先程の二人のように、プレイヤーに追随しているようで実は巧みに、プレイヤーを自分たちの思惑通りに誘導するのです。
猫様達の世界でいうハーレム?というやつでしょうか。
大好き素敵と持ち上げ時には身体を差し出して、プレイヤーを煽て上げる役目があります」
ああ、なるほど。いい気にさせて実は操っているというオチですね。わかります。
確かにあの二人、ラムとアムカはいかにもハーレム要因ですという格好の美少女だ。
ハーレム要因がいるということは女神に呼ばれたプレイヤーの確率が高いということか。
っていうか、その条件って実はコロネに当てはまってないか?
私がジト目でコロネを睨めば
「大丈夫です!私は純粋に猫様を崇拝しております!」
と、心を読んだのかキラキラした瞳で主張してくる。
うん。余計怪しいわっ!!
「じゃあここの領主って評判はどうなんだ?」
「領主ノムルはなかなか善政を敷いていて街の人達からの信頼は高いです」
と、コロネ。
私とコロネが話あっている間にも、セムスのブラック会社での不幸自慢(?)が延々と続いている。
ブラック企業に勤めてる人っていかに自分が不幸か語る傾向にあるという話をどこかで聞いた事があるがこの人もそうなのだろう。
聞いていると超過残業や上司からの虐めなどかなり悲惨で同情はするが……こっちの世界の住人に八つ当たりするのは違う気がする。
あれだ、これが漫画やアニメで言われている異世界ハイ状態なのだろうか。
異世界にくると、リアルの鬱憤を何故か晴らそうとする漫画の主人公状態なのかもしれない。
「と、いうわけだ!俺はもう二度と騙されないっ!!」
ドや顔で不幸自慢したあとセムスの手に魔力がともった――
ちょ、詠唱からみると攻撃魔法の『魔冥槍』だ。
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