世界終わろう委員会

初瀬四季[ハツセシキ]

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世界終わろう委員会

世界はノリと勢いで出来ている 

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 その後、渋る僕を無理矢理コートに立たせ、フルボッコにしながら尾張さんは、

「テニスの点数って謎よね」

 と言い出した。
 精神的にも肉体的にもボロボロになった僕は、

「何がですか?」

 死んだような目をしながら幽鬼のように聞き返す。
 それに対して、余裕の表情の尾張さんは、

「何故か、一ポイント入ると十五点も入るじゃない」

 サーブを打ちながら答える。

「まあ、そうですね。三ポイント目は十点に減りますしね」

 スライス気味な豪速球になんとかラケットを合わせながら、相槌をうつ。

「サッカーとかの試合なら一瞬で勝負が決まる点数よね」

 こんなふうに! とつけたし、強烈なスマッシュを僕のコートに叩き込む。
 それを目の端に捉え、これでワンセットとられたなぁ。と思いつつ、

「でも、ラグビーとかも、点数計算複雑ですよ?」
 
 適当に話を続ける。

「あれは、得点方法が違うじゃない」

「まあ、そうですけど」

 ラグビーの得点方法はうろ覚えだ。少しテレビで聞きかじった程度の知識しかない。

「テニスの場合、同じように得点してるのに配点が変わるじゃない。訳がわからないわ」

 ラケットをクルクルと回転させながら、本当に不思議そうな顔をする尾張さん。

「尾張さんにもわからないことがあるんですね」

 紀美丹君は私のことをなんだと思ってるのよ。と呆れつつ、

「理解はできるけど、何故そうしたのか意味がわからないじゃない。非合理だわ」

 と呟く。
 
「まあ、でもテニスって、ワンゲームの得点と、ワンセットの得点があるから、多分混同しないようにしてるんじゃないですかね」

 なんとなく思いついた事を口に出す。

「・・・・・・一理あるわね。紀美丹君にしては」

「僕にしてはってなんですか。素直に褒めてくれてもいいんですよ?」

 尾張さんは僕を一瞥すると、目線を外す。

「それにしても、なんで十五点ずつなのかしら」

「スルーしないでくださいよ。どうせ、その場の勢いとかで決まったんですよ」

 僕の元も子もない意見に、首を傾げる尾張さん。

「理解できないわ」

 その後、尾張さんは、しばらく考え事をしていて上の空になっていた。
 もしかしたら、今なら尾張さんから点数をもぎとれるかもしれない。そう思い、いきなりサーブを打ち込んでみる。
 しかし、余裕でレシーブを返され、僕はこのセットも落とすことになった。

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