神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由

瀬乃一空

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王都エルヴァルドへ

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 翌日、まずは四人、ラウネス率いる魔法衛兵隊とともに王都エルヴァルドへ向かうことになった。
 ゾフィーはすぐにグラッドシュタットを離れるわけにはいかないという理由で、安全を確かめた後、王都へ向かうとのこと。
 王都へは三日の行程。
 その間にもフォーゲルによる情報が逐一入る。
 一日目は王都での被害。
 魔法衛兵隊が応戦するもアンデッド、魔族と巨竜ブルツァールによる被害は甚大であるとのこと。
 二日目には朗報が含まれていた。
 西の森ナハトヴァルトでバルター・マッケンゼンのアジトを発見したとのこと。
 三日目の朝、激しい戦闘の末、バルター・マッケンゼンと部下数名を殺害したとの知らせが届いた。
 それにより、ほとんどのアンデッドはただの死体に戻り 魔族もおとなしく森へと引き返し始めたとのこと。
 しかし、巨竜ブルツァールだけはいまだ王都において暴れている。
「僕はブルツァールという竜をまだ見たことがありません。どんな竜ですか?」
 馬車の中でエルンがラウネスに聞いた。
「お前、一人で戦うつもりか?」
 ラウネスが笑いながらエルンを見た。
「そんなつもりじゃないですけど」
 エルンはなんだか照れ臭かった。
「いや、頼もしい限りだ。お前に任せるぞ。……とにかくブルツァールというのは巨大だ。エルンは今までにどんな竜を見たことがある?」
「巨竜図鑑の絵でしか見たことないんです。本物は……」
「なるほど、まあ、それは仕方がないことだ」
「今までどうやって倒してきたんですか」
「ブルツァールが街を襲った前例はない」
「やはりそうですか。ゾフィーさんが言ってました。今、王都を襲っているのは魔法で操られているからだとか」
「おそらくそうだ。隣国の魔法使いアーディによるものだろう。部下がこれだけ来て潜入しているわけだからアーディはこの国には入っていない。だからアーディを叩くこともできん」
「僕らの手で退治するしかないわけですね」
 そこで珍しくバヒムが口を挟んだ。
「我々、ブルートクリゲア族には戦って倒したという伝説がある。ブルートクリゲア族の無法者がブルツァールの領域を荒らし、それに怒ったブルツァールが我々の村を襲ったことがあったそうだ。その時退治した方法は、まず大きな気球を作って、それに人が乗り込み、上空から鉄の杭を落としてブルツァールの頭に突き刺した。だが、それだけではブルツァールは死ななかった。そこで、神に祈り、その鉄の杭に雷の光を導き、焼き殺したというものだ」
「なるほど、雷を利用するとはなかなかすごい発想ですね。ですが、今回はそれは使えそうにないですね。気球を準備する時間はないですし、雷を誘導することは今の魔法技術では不可能です」
「いっそのこと、底に杭を突き刺したでっかい落とし穴を作って、そこにおびき寄せて串刺しにするってのはどうだ」とガルディが真面目な顔をして言う。
「ガルディさん、穴を掘ってくれますか?」
「やれと言われればやるが。ただし、時間が必要だ」
「……状況を見て判断することにしましょう」
 悩ましいところだ。
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