丘の上のお姫様~姫島 皐月の場合~

よしき

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丘の上のお姫様~姫島皐月の場合~15

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  「新婦の入場です。」
  そう声が庭に響くと、純白のドレスを身につけた私は、庭の方に歩き出した。
  聖さんと私の考えで、この丘の上にある王家の別邸の庭で、挙式を挙げることにしたからだ。
  なにしろ、私の親族は、誰もいないし。呼んでも近藤のおじさんくらい。
    他は王家の親族や、財閥関係者。だから私達が出会ったこの丘にあるこの場所を選んだのだ。
  だから、チャペルではなく、庭に簡易的な挙式場を聖さんが用意してくれた。
   また参列者には立食パーティを楽しんでもらう様に工夫をして、少人数でも楽しめるようにしている。
  私が近藤のおじさんと、バージンロードを歩いて聖さんと牧師さんの所までゆっくりと歩み寄る。そして、お互いに誓いを立て、指輪の交換と誓いのキスを交わし、一通りの式が終了した。
  聖さんは、庭に来てくれている人たちに、簡単な挨拶をした。
「今日は、私達の結婚式にようこそ。今日は、皆さんにも楽しんでもらえるように、立食パーティとしました。楽しんでいってください!」
  聖さんはグラスを片手に持って、乾杯の音頭をとった。

  「本日は、おめでとう」
  聞き覚えのある声に振り替えると、お義母様と雅さん達が来ていた。
「来てくださって、ありがとうございます」
   私が挨拶をすると、お義母様は、満面の笑みを浮かべていた。
「今日のお式といい、皐月さんの事といい。あなた達は、私を喜ばせるのがお上手みたいですね。」
「まさか皐月までくっ付けてしまうとは。僕も驚いたよ⁉」
  私と聖さんは、お互いにみつめあいながら、笑みをこぼす。
  「皐月さんにも幸せになってもらいたいわ」
  私がそう言うと、聖さんもそれにうなずいた。

  さて、パーティがそろそろおしまいという時。
  私達は、ブーケ投げをする事となった。
  皐月さんや月島さんの二人も、その人混みの中に入っていた。
  私は、後ろ向きになり、ゆっくりとブーケを投げた。
  ワァっと言う声の後に、聞こえてきたのは・・・
「次は、皐月さんの番だな」
  聖さんの優しい声であった。
  私は振り返り、皐月さんと月島さんの嬉しそうな笑顔を見ると、ホッとしたのか、目に涙が込み上げてきた。
  聖さんは、
「皐月、やったな!」
 と、私を見やってから二人に声をかける。二人も、嬉しそうに私達に手を振っていた。
  私は心から、二人も幸せになります様に。と、そう祈った。

  こうして私達の結婚式は終わり、皐月さんと月島さんの物語が幕をあけた。
  私は、年上だと言うのに、いつも皐月さんに教えてもらう事ばかりで。でも、これから。私にも何か二人のためにしてあげることが出きる事があるかもしれない。
  だから、丘の上で結ばれた私達の様に。次の幸せを掴むのは、皐月さんだと思うのだ。

   終わり

  
 
  

  
  
  
  
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