丘の上の王様とお妃様

よしき

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丘の上の王様とお妃様 22

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  黒山さんに車で連れられて、二時間。私は、懐かしい我が家のある街に戻ってきた。やや急勾配な坂道を、車はどんどん登る。その坂を登りきる手前に私の家。
  そして、すぐ、坂を登りきった所に王家の別宅の壁がある。
  車は、別邸の長い壁に沿って進み、数分程走ったところにある門をくぐる。
  私は、思いを馳せる。始めてきた時は、聖さんとの楽しい夜のデートだったけ。本宅をでの食事会までの短い時間、まるでジェットコースターみたいに心がかき乱されて。
  気がついたら、聖さんを本気で好きになっていたっけ。あの頃は、こんなに離れるなんて思ってもいなかった。
「聖さん...」
  私は、聖さんや両親の事に思いを馳せる。
「このままでは、二人とも不幸になってしまう。聖さんが元気になったら、ちゃんと話し合ってここを出なくては...」
  私は、自分に言い聞かせるように呟いていた。
  そうこう考えているうちに車は、別邸の玄関先で停まった。
  黒山さんが降りると、そのまま車の後部座席を丁寧に開けてくれた。
「珠子さま、聖さまのお部屋にお連れいたします。」
  私は、両手を強く握りしめながら、「ありがとうございます」と、黒山さんに促されて車を降りた。
  『とにかく、まずは聖さんに逢いたい...』
  今の私の中には、そんな思いがほとんどを閉めていた。
  そして、広い別邸の中に通された。
  
  別邸は、本宅よりも規模は小さいが、普通のサラリマンや、私の様な人から見れば別の次元である。
  しかも、イギリス風の別宅は、調度品や造りもこっている。映画の中のワンシーンに迷いこんだ様だ。
  黒山さんは、邸の一番奥の部屋に私を連れていくと、
「こちらでお待ちください」
そう言って、部屋から出ていった。
  通された部屋は、ヴィクトリア風の造りで、とても上品な部屋である。
  壁には王家に嫁いできた、エリザベス・パルム公爵令嬢(以前、聖さんに教えてもらっていた)と夫である、王家の先々台の肖像画と、その家族たちだろう。その肖像画が飾られていた。
  に逢いたい...その一心でここまで来た私。私は、どこか聖さんに面影がある肖像画達を待っている間、眺めていた
  その中に...
「天使様?」
  私は、小さな1枚の肖像画の前に足を止めた。
「間違いない、天使様だわ⁉」
  そう、その小さな1枚の小さな肖像画は、私の夢の中に出てくる、あの金髪と青い瞳の天使様に瓜二つであった。
「どうして⁉」
  あまりの驚きに、私は、頭が混乱してきた。夢の中の存在だと思っていた天使様の肖像画が、目の前に飾られているのだ。
  天使様は、実在の人物⁉
  私は、白昼夢でも見ているのかと、自分の顔をつねってみたが、痛みが私を現実である事を教えてくれる。
  「でも、何で天使様の肖像画がここにあるの⁉」
  現実に戻された私は、新な疑問に困惑せざる終えなかった。


  
  
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