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第一章・迷宮大氾濫と赤の黄昏編
第3話・解析完了、そして契約成立。
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数時間前までは、そこは騎士団のベースキャンプであった。
それが、結界が中和され三体の魔物が飛び出してからは、阿鼻叫喚の地獄絵図へと変化していった。
魔導騎士団の結界を中和するような存在についてなど、キノクニは考えたことはない。
彼らは王立魔術協会で結界術式の講習を受け、その実力が認められたエリートであり、王国直属の騎士団でもある実力派であるから。
彼らはダンジョンが発見された都市に派遣され、緊急時の結界発生要員として待機していたのである。
それがまさかの事態の発生、しかも結界が中和されたとあっては、自分たちの存在意義にも支障をきたす恐れがある。
三体は逃したが、それ以上は逃すものかと結界強度をさらに高め、逃げられた三体を騎士たちが殲滅するまでの時間稼ぎを始めていたのである。
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
巨大な両手剣を片手で振り回し、その遠心力をも威力へと変換するキノクニの斬撃。それは魔物の腕を軽く切断したものの、残りの腕で振るわれた鎌の直撃により、後方へと吹き飛ばされてしまう。
斬撃耐性強化の術式が施されていなければ、キノクニの体は真っ二つになっていたであろう。
だが、明らかに手勢が足りない。
気がつくと彼の周りには、大勢の騎士たちが吹き飛ばされ、呻き声をあげている。
中には一撃で頭を半分吹き飛ばされだのとか、体が上下に分断された死体すら転がっている。
「こ、これが、ダンジョンスタンピードだと? そんな生やさしいものじゃない……これは、あの伝説の」
異形の存在の侵攻。
その再来なのかと、キノクニは悪い思考を巡らせる。
そんなものが発生したら、それこそ世界の崩壊が再び始まる。
それならば、尚更のことこの場を納め、ことの次第を王都へ届けなくてはならない。
先が砕かれた両手剣を使ってどうにか立ち上がるが、身体の節々に激痛が走り、左腕も砕かれていた。すでに、身体が思うように動かない。
『グゥォォォォォォォ!!』
立ち上がるキノクニに気がついた化け物が、口角を釣り上げて笑う。
そして片腕をキノクニへと向けると、目の前に魔法陣が展開した。
「最早……これまでなのか……」
死を覚悟した。
やる気はあっても、体がそれに反応しない。
気合いは肉体を凌駕する、それは妄想の産物であり、実際は恐怖により身体が動かなくなる。
どれだけ勇気を振り絞っても、今のキノクニは無力であった。
「エリオンどの……私たちの死を無駄にしないでください」
──ゴゥッ!!
巨大な火球が化け物から放たれ、キノクニへ向かって飛んでいく。
直撃したら灰も残らないだろうと覚悟した時。
「ここにもいましたが、サンプル。少し足りないのですよ」
キノクニの前にレムリアが飛び込んでくると、左手を火球に向けて突き出す。
「魔力吸収」
その言葉と同時に魔法陣が左手の前に生み出され、その中に火球が吸い込まれていく。
「解析……残念、下級の出来損ないかと思いましたけど、それよりもさらに弱い野良地物とは。ダンジョン産、有瘴気濃度は5.8。ふむ、魔石の回収をしておきますか」
──タッ!!
レムリアは軽く地面を蹴る。
その瞬間、火球が消されて驚愕する化け物の懐まで辿り着くと、先ほどと同じように右腕に組み上げられた強化装甲の籠手で貫手を行い、一撃で心臓部分の魔石を奪い取る。
「これで二つ……と、彼の方の実験用に、もう一つも回収しますか」
一撃で消滅した仲間を見ていた化け物。
その仲間を屠った絶対的強者が、自分を見ている。
その刹那、化け物は悲鳴をあげて走り出したが、すでに遅かった。
「まさか、貴方一人が助かるとでも? エリオンさまは、サンプルを取ってこいと命じられたのです。この私が、その命令を遂行できないと困るのですよ?」
──シュパッ
右手を後方に降り、そこから力一杯の手刀を化け物めがけて振り下ろす。
その腕には光る刃が形成され、一撃で化け物が真っ二つに切断された。
──コトッ
そして転がり落ちた魔石を拾い上げると、その場で苦しんでいる騎士たちなど気にする様子もなく、魔導三輪へと歩き始める。
「な、な、なんだあの少女は……我々が、騎士団が束になっても叶わなかった化け物を一撃だと?」
回復要員たちが、生き残った騎士たちの回復を始める。
そしてキノクニは駆けつけた回復術師により体の外傷を治癒してもらうと、まだ痛みが残る身体を動かし、レムリアの元へと向かい始める。
──ジーッ、ザーッ、ジーッ
魔導三輪の荷台に設置されている観測用デバイス。
そこに回収した魔石を組み込み、周囲に漂っている魔素を吸収させると、レムリアは早速、観測装置を再起動する。
いくつものメーターが動き出し、接触反応型水晶パネルに映し出される数値を静かに眺めている。
「ダンジョンとしてはAランク。まあ、表層Cの最下層Aなら、それほど大したことはありませんが。先程の野良地物の強度はA A、それが表に出てくるほどに内部瘴気は濃縮され始めているようで。厄介ですね」
顎に手を当てて、ふむふむと計測値に頷くレムリア。
その後ろからは、キノクニが堂々と歩み寄っていく。
「先ほどは、危険なところを助けられた。ありがとう」
「おや、まだこんなところにいたのですか。結界中和能力を保持する魔物は、まだまだ現れると思いますよ。今のうちに体勢を立て直したら如何でしょうか?」
そう返答すると、キノクニがレムリアに頭を下げる。
「無理は承知だ、君の力ならば、このダンジョンを制圧できるのではないか? もしもそうなら、力を貸して欲しい」
「お断りします」
キノクニの熱い想い。
彼女の前で頭を下げ、本心から力を貸して欲しいと伝えたものの、レムリアはあっさりと断る。
「何故だ!! 君はあの英雄エリオンの従者なのだろう? そうでなければ、あの強さはどう説明できるというのだ? 我々でも歯が立たないSランクの魔物相手に、君は無傷で勝ったではないか? 頼む、こうなっては君だけが頼りなのだ」
「お断りします。私はエリオンさまの従者ではありません」
キッパリと言い切るレムリア。
「では、なんだと? 仲間なのか? それとも妻? いずれにしても」
「私は魔導レンタルショップ『オールレント』の店員です。職務は販売及び在庫管理、レンタル先の状況の確認及び調査。すでに、このダンジョンについての調査は終わりました」
──ポン!!
努めて冷静に、かつ事務的に話を終える。
そしてデバイスの赤いボタンを押すと、レムリアはキノクニに頭を軽く下げる。
「お客様に必要なもの、そのためのデータは送信しました。間も無く、エリオンさまから魔導具の転送は行われるかと思いますが、先に契約を済ませてしまいましょう」
「転送? それに契約だと?」
「はい。我が魔導レンタルショップはその名の通り。現在、エリオンさまは私が回収したデータをもとに、ダンジョン攻略及び魔物の討伐を行える魔導具を作成しています。契約が成立するならば、それらを転送していただきますが、もしも契約が行われない場合は、私はオールレントに帰ります」
──ピピッ
レムリアの目の前に小さな魔法陣が展開する。
そこに丸められた羊皮紙が飛び出してくると、それを受け取ってすぐさま、キノクニへと手渡す。
「これは?」
「契約書です。そちらで問題なければ、契約は成立します。どうなさいますか?」
そう告げられ、キノクニは契約書を開く。
──────────────────────
・魔導具レンタル契約書
使用目的:ダンジョンを徘徊する魔物の殲滅。
ダンジョンコアの破壊
必要経費:魔物殲滅用ゴーレム25体×(金貨15枚×レンタル日数)
ダンジョンコア破壊経費 (金貨25枚)
殲滅必要日数:3日
注)討伐時の魔物の素材及びダンジョンコアはオールレントのものとして回収する
──────────────────────
契約書を確認し、キノクニは頭を捻る。
必要経費は金貨で1150枚。
金貨一枚あれば普通の農夫なら三ヶ月は軽く生活できる。
巡回騎士の賃金が一月金貨二枚、この予算なら五十人近くの騎士を一年間も雇うことができる。
「ふ、ふ、ふざけているのか!! こんな予算を払えというのか?」
「別に、それで納得されないのなら、契約は行いません。あとはご自由にどうぞ、私どもは、次の街へランダム転移するだけですので」
「く、糞っ……払う、支払ってやる!! だから早くゴーレムとやらを用意しろ」
「では、こちらに魔法印と、契約のサインを。この契約書はエリオンさまの能力により作成されています。もしも不履行されたなら、貴方さまの財産から、それで足りなければこの国から摂取されるかもしれませんので」
渡された羽ペンに魔力を込め、しっかりと契約書にサインを入れる。
さらに親指に魔力を込め魔法印を作り出すと、それを押し付ける。
「これで良いのか!!」
「はい。それでは」
レムリアは嬉しそうに魔法陣の中に契約書を放り込む。
すると契約書は吸い込まれ、すぐさま魔法陣からゴーレムが姿を表した。
二足歩行のドラゴン族、ドラゴニュートの骨を用いて作られたドラゴンボーンナイト。それが次々と姿を表すと、出現した6体全てがレムリアの前に整列した。
「それでは、こちらがレンタルされた魔物殲滅用ゴーレム、ドラゴンボーンナイトです。まずは上層部用の6体が到着しました。ご確認できましたら、早速、仕事を始めます」
「あ、ああ、頼む」
キノクニの返事にレムリアは頷く。
そして右手を掲げて振り下ろすと、ドラゴンボーンナイトは一斉に、ダンジョンめがけて走り出した。
その後ろをキノクニも走り出すと、周囲の騎士たちにボーンナイトが敵ではないことを叫び、結界を解除させる。
そして結界が解除されたことにより、内部的虎視眈々と騎士たちを狙っていた化け物たちが飛び出すが、一瞬でドラゴンボーンナイトによって殲滅。
そのまま脇目も振らず、ダンジョンの中へと飛び込んでいった。
それが、結界が中和され三体の魔物が飛び出してからは、阿鼻叫喚の地獄絵図へと変化していった。
魔導騎士団の結界を中和するような存在についてなど、キノクニは考えたことはない。
彼らは王立魔術協会で結界術式の講習を受け、その実力が認められたエリートであり、王国直属の騎士団でもある実力派であるから。
彼らはダンジョンが発見された都市に派遣され、緊急時の結界発生要員として待機していたのである。
それがまさかの事態の発生、しかも結界が中和されたとあっては、自分たちの存在意義にも支障をきたす恐れがある。
三体は逃したが、それ以上は逃すものかと結界強度をさらに高め、逃げられた三体を騎士たちが殲滅するまでの時間稼ぎを始めていたのである。
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
巨大な両手剣を片手で振り回し、その遠心力をも威力へと変換するキノクニの斬撃。それは魔物の腕を軽く切断したものの、残りの腕で振るわれた鎌の直撃により、後方へと吹き飛ばされてしまう。
斬撃耐性強化の術式が施されていなければ、キノクニの体は真っ二つになっていたであろう。
だが、明らかに手勢が足りない。
気がつくと彼の周りには、大勢の騎士たちが吹き飛ばされ、呻き声をあげている。
中には一撃で頭を半分吹き飛ばされだのとか、体が上下に分断された死体すら転がっている。
「こ、これが、ダンジョンスタンピードだと? そんな生やさしいものじゃない……これは、あの伝説の」
異形の存在の侵攻。
その再来なのかと、キノクニは悪い思考を巡らせる。
そんなものが発生したら、それこそ世界の崩壊が再び始まる。
それならば、尚更のことこの場を納め、ことの次第を王都へ届けなくてはならない。
先が砕かれた両手剣を使ってどうにか立ち上がるが、身体の節々に激痛が走り、左腕も砕かれていた。すでに、身体が思うように動かない。
『グゥォォォォォォォ!!』
立ち上がるキノクニに気がついた化け物が、口角を釣り上げて笑う。
そして片腕をキノクニへと向けると、目の前に魔法陣が展開した。
「最早……これまでなのか……」
死を覚悟した。
やる気はあっても、体がそれに反応しない。
気合いは肉体を凌駕する、それは妄想の産物であり、実際は恐怖により身体が動かなくなる。
どれだけ勇気を振り絞っても、今のキノクニは無力であった。
「エリオンどの……私たちの死を無駄にしないでください」
──ゴゥッ!!
巨大な火球が化け物から放たれ、キノクニへ向かって飛んでいく。
直撃したら灰も残らないだろうと覚悟した時。
「ここにもいましたが、サンプル。少し足りないのですよ」
キノクニの前にレムリアが飛び込んでくると、左手を火球に向けて突き出す。
「魔力吸収」
その言葉と同時に魔法陣が左手の前に生み出され、その中に火球が吸い込まれていく。
「解析……残念、下級の出来損ないかと思いましたけど、それよりもさらに弱い野良地物とは。ダンジョン産、有瘴気濃度は5.8。ふむ、魔石の回収をしておきますか」
──タッ!!
レムリアは軽く地面を蹴る。
その瞬間、火球が消されて驚愕する化け物の懐まで辿り着くと、先ほどと同じように右腕に組み上げられた強化装甲の籠手で貫手を行い、一撃で心臓部分の魔石を奪い取る。
「これで二つ……と、彼の方の実験用に、もう一つも回収しますか」
一撃で消滅した仲間を見ていた化け物。
その仲間を屠った絶対的強者が、自分を見ている。
その刹那、化け物は悲鳴をあげて走り出したが、すでに遅かった。
「まさか、貴方一人が助かるとでも? エリオンさまは、サンプルを取ってこいと命じられたのです。この私が、その命令を遂行できないと困るのですよ?」
──シュパッ
右手を後方に降り、そこから力一杯の手刀を化け物めがけて振り下ろす。
その腕には光る刃が形成され、一撃で化け物が真っ二つに切断された。
──コトッ
そして転がり落ちた魔石を拾い上げると、その場で苦しんでいる騎士たちなど気にする様子もなく、魔導三輪へと歩き始める。
「な、な、なんだあの少女は……我々が、騎士団が束になっても叶わなかった化け物を一撃だと?」
回復要員たちが、生き残った騎士たちの回復を始める。
そしてキノクニは駆けつけた回復術師により体の外傷を治癒してもらうと、まだ痛みが残る身体を動かし、レムリアの元へと向かい始める。
──ジーッ、ザーッ、ジーッ
魔導三輪の荷台に設置されている観測用デバイス。
そこに回収した魔石を組み込み、周囲に漂っている魔素を吸収させると、レムリアは早速、観測装置を再起動する。
いくつものメーターが動き出し、接触反応型水晶パネルに映し出される数値を静かに眺めている。
「ダンジョンとしてはAランク。まあ、表層Cの最下層Aなら、それほど大したことはありませんが。先程の野良地物の強度はA A、それが表に出てくるほどに内部瘴気は濃縮され始めているようで。厄介ですね」
顎に手を当てて、ふむふむと計測値に頷くレムリア。
その後ろからは、キノクニが堂々と歩み寄っていく。
「先ほどは、危険なところを助けられた。ありがとう」
「おや、まだこんなところにいたのですか。結界中和能力を保持する魔物は、まだまだ現れると思いますよ。今のうちに体勢を立て直したら如何でしょうか?」
そう返答すると、キノクニがレムリアに頭を下げる。
「無理は承知だ、君の力ならば、このダンジョンを制圧できるのではないか? もしもそうなら、力を貸して欲しい」
「お断りします」
キノクニの熱い想い。
彼女の前で頭を下げ、本心から力を貸して欲しいと伝えたものの、レムリアはあっさりと断る。
「何故だ!! 君はあの英雄エリオンの従者なのだろう? そうでなければ、あの強さはどう説明できるというのだ? 我々でも歯が立たないSランクの魔物相手に、君は無傷で勝ったではないか? 頼む、こうなっては君だけが頼りなのだ」
「お断りします。私はエリオンさまの従者ではありません」
キッパリと言い切るレムリア。
「では、なんだと? 仲間なのか? それとも妻? いずれにしても」
「私は魔導レンタルショップ『オールレント』の店員です。職務は販売及び在庫管理、レンタル先の状況の確認及び調査。すでに、このダンジョンについての調査は終わりました」
──ポン!!
努めて冷静に、かつ事務的に話を終える。
そしてデバイスの赤いボタンを押すと、レムリアはキノクニに頭を軽く下げる。
「お客様に必要なもの、そのためのデータは送信しました。間も無く、エリオンさまから魔導具の転送は行われるかと思いますが、先に契約を済ませてしまいましょう」
「転送? それに契約だと?」
「はい。我が魔導レンタルショップはその名の通り。現在、エリオンさまは私が回収したデータをもとに、ダンジョン攻略及び魔物の討伐を行える魔導具を作成しています。契約が成立するならば、それらを転送していただきますが、もしも契約が行われない場合は、私はオールレントに帰ります」
──ピピッ
レムリアの目の前に小さな魔法陣が展開する。
そこに丸められた羊皮紙が飛び出してくると、それを受け取ってすぐさま、キノクニへと手渡す。
「これは?」
「契約書です。そちらで問題なければ、契約は成立します。どうなさいますか?」
そう告げられ、キノクニは契約書を開く。
──────────────────────
・魔導具レンタル契約書
使用目的:ダンジョンを徘徊する魔物の殲滅。
ダンジョンコアの破壊
必要経費:魔物殲滅用ゴーレム25体×(金貨15枚×レンタル日数)
ダンジョンコア破壊経費 (金貨25枚)
殲滅必要日数:3日
注)討伐時の魔物の素材及びダンジョンコアはオールレントのものとして回収する
──────────────────────
契約書を確認し、キノクニは頭を捻る。
必要経費は金貨で1150枚。
金貨一枚あれば普通の農夫なら三ヶ月は軽く生活できる。
巡回騎士の賃金が一月金貨二枚、この予算なら五十人近くの騎士を一年間も雇うことができる。
「ふ、ふ、ふざけているのか!! こんな予算を払えというのか?」
「別に、それで納得されないのなら、契約は行いません。あとはご自由にどうぞ、私どもは、次の街へランダム転移するだけですので」
「く、糞っ……払う、支払ってやる!! だから早くゴーレムとやらを用意しろ」
「では、こちらに魔法印と、契約のサインを。この契約書はエリオンさまの能力により作成されています。もしも不履行されたなら、貴方さまの財産から、それで足りなければこの国から摂取されるかもしれませんので」
渡された羽ペンに魔力を込め、しっかりと契約書にサインを入れる。
さらに親指に魔力を込め魔法印を作り出すと、それを押し付ける。
「これで良いのか!!」
「はい。それでは」
レムリアは嬉しそうに魔法陣の中に契約書を放り込む。
すると契約書は吸い込まれ、すぐさま魔法陣からゴーレムが姿を表した。
二足歩行のドラゴン族、ドラゴニュートの骨を用いて作られたドラゴンボーンナイト。それが次々と姿を表すと、出現した6体全てがレムリアの前に整列した。
「それでは、こちらがレンタルされた魔物殲滅用ゴーレム、ドラゴンボーンナイトです。まずは上層部用の6体が到着しました。ご確認できましたら、早速、仕事を始めます」
「あ、ああ、頼む」
キノクニの返事にレムリアは頷く。
そして右手を掲げて振り下ろすと、ドラゴンボーンナイトは一斉に、ダンジョンめがけて走り出した。
その後ろをキノクニも走り出すと、周囲の騎士たちにボーンナイトが敵ではないことを叫び、結界を解除させる。
そして結界が解除されたことにより、内部的虎視眈々と騎士たちを狙っていた化け物たちが飛び出すが、一瞬でドラゴンボーンナイトによって殲滅。
そのまま脇目も振らず、ダンジョンの中へと飛び込んでいった。
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