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頼介
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その日、朝早く俺はベッドから起き上がった。
今日は仕事復帰だ。
今まで、散々迷惑かけたんだから、頑張らないと!
そう思って、俺はリビングまでやって来た。
将太はまだ寝ているだろう。
学校に行くには、まだ早すぎる。
すると、テーブルの上に将太のスマホが置いてある事に気付いた。
将太が持っていたはずのこの家の鍵も置いてある。
不思議に思って手に取ると、そこに将太の字で置手紙がしてあった。
『頼介へ
この間は、酷い事してごめんな。
親を殴って怪我させるなんて、最低だ。
謝って済む問題じゃないのは、わかっている。
俺はもう頼介を‘親’と呼ぶ事はできない。
そんな資格はない。
俺はこの家を出るよ。
これからは、好きな女と本当の子供でも作って、幸せに暮らしてくれ。
俺の事は、もう気にしなくていいから。
今まで本当にありがとう。
将太』
俺は吃驚して、将太の部屋に駆け込んだ。
そこは、もぬけの殻だった。
慌てて外に飛び出して、裸足のまま将太を探した。
だけど、いくら呼んでも将太は見つからなかった。
流石に声が枯れてきた頃、俺は後ろから呼び止められた。
「頼介!」
一瞬、将太である事を期待したけれど、GINJIだった。
俺はGINJIに縋りついた。
「将太が、将太が居なくなっちゃった!」
それを聞いても、GINJIは驚いた様子はなかった。
「落ち着け、頼介。行き先はわかっている。」
「え?」
「とにかく、上に行って話そう。」
GINJIにそう促され、俺達はとりあえず部屋に戻った。
「将太の行き先はわかっているって、どういう事!?GINJIは将太から連絡もらったの!?」
部屋に戻って、俺はGINJIを問い詰めた。
「俺も将太君から直接、連絡をもらったわけじゃない。蓮介が連絡してきたんだ。」
思いも寄らぬ答えに、そして、考えたくなかった答えに、俺は総毛だった。
「え…兄ちゃん?」
「将太君は悩んでいたんだ。お前に怪我をさせてしまって、今までと同じように生活していって良いのかってな。それで、お前から離れる決心をしたんだろう。将太君なりの責任の取り方なんだと思う。でも他に頼れる人間もいないから、蓮介の所に行ったんだ。今、将太君は蓮介の所にいる。将太君にも、頭を冷やす時間が必要だろう。行方不明ってわけじゃないんだ。ここはしばらく蓮介に預けて様子をみよう。な、頼介。」
そんなGINJIの言葉が、どこか遠くで響いた。
兄ちゃんが現れても、俺は正直、高をくくっていた。
将太が俺より実の父親を選ぶはずはないと。
だけど…。
兄ちゃんに、将太をとられた…。
否、俺が将太に捨てられた…。
俺の中にどす黒い感情が芽生えていた。
今日は仕事復帰だ。
今まで、散々迷惑かけたんだから、頑張らないと!
そう思って、俺はリビングまでやって来た。
将太はまだ寝ているだろう。
学校に行くには、まだ早すぎる。
すると、テーブルの上に将太のスマホが置いてある事に気付いた。
将太が持っていたはずのこの家の鍵も置いてある。
不思議に思って手に取ると、そこに将太の字で置手紙がしてあった。
『頼介へ
この間は、酷い事してごめんな。
親を殴って怪我させるなんて、最低だ。
謝って済む問題じゃないのは、わかっている。
俺はもう頼介を‘親’と呼ぶ事はできない。
そんな資格はない。
俺はこの家を出るよ。
これからは、好きな女と本当の子供でも作って、幸せに暮らしてくれ。
俺の事は、もう気にしなくていいから。
今まで本当にありがとう。
将太』
俺は吃驚して、将太の部屋に駆け込んだ。
そこは、もぬけの殻だった。
慌てて外に飛び出して、裸足のまま将太を探した。
だけど、いくら呼んでも将太は見つからなかった。
流石に声が枯れてきた頃、俺は後ろから呼び止められた。
「頼介!」
一瞬、将太である事を期待したけれど、GINJIだった。
俺はGINJIに縋りついた。
「将太が、将太が居なくなっちゃった!」
それを聞いても、GINJIは驚いた様子はなかった。
「落ち着け、頼介。行き先はわかっている。」
「え?」
「とにかく、上に行って話そう。」
GINJIにそう促され、俺達はとりあえず部屋に戻った。
「将太の行き先はわかっているって、どういう事!?GINJIは将太から連絡もらったの!?」
部屋に戻って、俺はGINJIを問い詰めた。
「俺も将太君から直接、連絡をもらったわけじゃない。蓮介が連絡してきたんだ。」
思いも寄らぬ答えに、そして、考えたくなかった答えに、俺は総毛だった。
「え…兄ちゃん?」
「将太君は悩んでいたんだ。お前に怪我をさせてしまって、今までと同じように生活していって良いのかってな。それで、お前から離れる決心をしたんだろう。将太君なりの責任の取り方なんだと思う。でも他に頼れる人間もいないから、蓮介の所に行ったんだ。今、将太君は蓮介の所にいる。将太君にも、頭を冷やす時間が必要だろう。行方不明ってわけじゃないんだ。ここはしばらく蓮介に預けて様子をみよう。な、頼介。」
そんなGINJIの言葉が、どこか遠くで響いた。
兄ちゃんが現れても、俺は正直、高をくくっていた。
将太が俺より実の父親を選ぶはずはないと。
だけど…。
兄ちゃんに、将太をとられた…。
否、俺が将太に捨てられた…。
俺の中にどす黒い感情が芽生えていた。
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