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22話 炎射矢(ヴァンロー)
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優しそうな音色で話す。
「久振りのご対面なのに、なんでそんなに怒ってるの?」
こいつはそういうやつだ、殺し、誘拐など悪いと思わない、サイコパス野郎なのだ。
「俺の生徒を誘拐したのはお前の部下だろ?」
隠さずにあっさり生徒を運んでくる、仮面の二人に支えられている。
「何をしたんだ」
眠っている、なにか魔法や能力をかけられたのか?
「なんでもいいじゃん、それより、なんで襲ったか知りたくないのー?」
私の唇に手を当て話し始めた。
「学園長から頼まれたの」
学園長は何をしたいのか、何が目的なのか、それが一番気になる。
「ふーん、知ってる様子ね、ということで、一つご提案、もう一度、こちら側に来ない?」
この学園で教師をやる前なら、迷わずとも戻っただろう、だが今は戻る気は無い、反魔法軍を潰しにきた。
「すまんが、無理だ」
面白くなさそうに、私から離れていく。
「何をあなたを変えたのかしら」
もう関わることはない、話すこともない、なぜならもう反魔法軍は滅びるからだ。
「それよりも生徒をこちらに渡してくれないか?」
サキュアは可笑しそうに笑っている、過去の私と今の私を見比べているのだろう。
「嫌だと言ったら?」
戦闘態勢に入る。
「やるしかない」
勝ち目はないかもしれない、が、勝たなければならない、前回みたいに負けるわけにはいけないのだ。
「へえ、また私に瞬殺されるんじゃない?」
バカにするかのように高笑いをする、するとあの時みたいに、その場から去ろうとする。
「どこへ行くんだ!」
振り返りもせずに、部下二人に指示を出し、どこかに連れていく。
「まあ、とりあえず頑張ってね!」
「おい、まてよ!」
姿が見えなくなるタイミングで仮面ではなく、覆面が出てきた。
(仮面よりこいつらの方が強いな)
その中のボスが一歩前に出てきた。
「久しぶりだなー、ウルク!」
---
「今回の件は学園長による命令だろ?」
私たちはあまり驚かなかったが、ユアンがとても驚いている、私たちだってあの話を聞いて驚いたくらいだ。
「そんな、わけ!」
誰が聞いてもそう思うだろう、学園のトップであろう人が、生徒を巻き込んで事件を起こすなんてありえない。
「それが、ありえるんだ、俺はあいつの被害者だ」
私たちにはわかる、ユアンにはわからない。
「今回の件はサキュア様から命令されました」
嘘をつく時の動作だ、目を合わせて言わない、目を見ることができない。
「そうか、それは本当だろうが、もう一人いるだろ?」
口が震えているのがわかる。
「学園長」
やっぱり、敵は安心したのか落ち着く。
「そうか、ありがとな」
そう言って軽く敵に触れて詠唱する。
「言ってることと違うじゃないか!」
聞く耳を持たない。
「氷結(フリーズ)」
もちろん、殺さないように、首から上は凍らせていない。
「くそ、この化け物が!」
敵をほっていき、先生が走っていた方へ走り出す。
「行くか」
先輩の後ろについて行く、ユアンはなにか考え込んでいる。
「ユアン? どうしたの?」
「いやなんでもないわ、引き締めていきましょう!」
---
リュウガイこいつは私の元同僚と言えばいいのか、仲間だったやつだ。
「久振りだな、まだここにいたのか」
笑いながら周りを見つめる。
「そんなこと言えるのも、今のうちだぜ? すぐにお前は地に張ることになるならなあ」
私を見下すように言う、今までの対戦成績は八勝八敗、どっこいどっこいだ。
「ここにいるやつら、私の敵になるのはお前だけだろうな」
その挑発に、周りの覆面が対抗する。
「黙れ、この裏切り者が」
裏切ったわけではない、私自身、好きでこの奴らと味方になったわけではない。
「じゃあ、かかってこいよ」
リュウガイは味方の背後に隠れて、私の戦いを見物する。
「俺から行くぜ」
入れ替わりに前に出てきた。
空気が一瞬で変わる、その瞬間敵が能力を駆使して迫ってくる。
「能力、ビックハンド!」
両手が大きくなり、私をつぶすように付近を殴る。
〈ドーン〉
私は簡単に避けた、スローだったから、「氷結(フリーズ)」で両手を凍らしている。
「なんだ、これ、両手が動かない」
地面と両手がひっつき取れなくなる。
「なんだよこれ」
「無理やりとると痛いぞ?」
そんなの御構い無しで、引き剥がそうとする。
それに見兼ねた、周りの見方が一斉に襲いかかってくる。
「炎の壁(ウォールオブファイアー)」
一部の敵を覆い尽くすように炎と壁で逃げ道を塞ぐ。
「さあどうする?」
そこに残された敵は、どんどん私目がけて攻撃するが、カスリもしない。
「それじゃ遅いぞ?」
スキを狙ったつもりが、バレバレだ、炎によって氷が溶けて、両手が自由になり、手だけが壁の中に入っている状況。
私にめがけてパンチが繰り出されるが、残念。
「火球(ファイアーボール)」
今まではレベルを少し落としたが、今回はSSSだ、お前の両手は焼け落ちた。
「ぐわあ、なんで、わかった!」
壁の向こうから聞こえたが答えない。
両手は跡形もなく消えている、それを見た壁の中にいる敵は腰を抜かしている。
「おいおい、どうした? さっきの威勢は?」
いつのまにか私の背後に回っていた、敵に捕まってしまう。
「怠慢だぜ?」
見えないリングに両手を拘束された。
「いつのまに!」
「これで魔法を使えないなー、俺の能力は「確保」だ、よーし、みんな叩き込め」
一斉に敵が殴り込みに入る、万事休すだ。
(くそ、やばいな)
すると「ウォールオブファイアー」を抜けて、氷の壁が形成された。
「氷壁(ウォールオブアイス)」
(きたか!)
するとシャルの声が聞こえた。
「先生、大丈夫ですか?」
「先生心配させないでよー」
「今すぐ助けます!」
(なんというか頼もしいやつらだな)
氷の壁に沿ってフェリックスが出てきた。
「大丈夫ですか、今切ります」
リングがどこにあるか確認すると、火球を発動する準備はいる。
(力を入れすぎたら巻き込む、出来るだけ、弱く小さくしないと)
ほかの三人も入ってきた。
「私たちがカバーします!」
先生と先輩を囲むように、守る。
「こいつ、リングの人じゃない?」
イオリが指を指して言う。
氷の壁ができたことにより、避けきれず、足が凍ってしまったようだ。
「この人動けないなら、置いとく?」
「それはダメ、拘束系の魔法なら尚更ダメ、とりあえず外に出しましょう」
先生のリングを壊すと、リングの敵に近づく。
「よくもやってくれたなあ」
その声は今まで聞いたことがない、怒声だ、周りの敵は後ずさりしている。
「お前ら、早くこい!」
だが来る気配がない、完全に気力を失っている。
「この使い物にならん奴らが!」
「相手は俺だ、「睡眠(スリープ)」
すぐに眠りにつく、敵を邪魔にならないところに置いておく。
「フェリックス、壁を解除しろ」
氷の壁を解除する、開いた場所は隙間ができる。
そこにもう一度、炎の壁を作る。
この中にいるやつは逃さないと言う意思が伝わる。
「これでいい人数だな、五対八」
人間じゃない目でこちらを見ている。
「くそおお!」
先生ではなく私たちを狙おうとするが、わかりきっている行動だ。
「面白くねえな」
シャルを横にずらし、お腹めがけてパンチを放つ。
「ぐううう!」
うずくまり、もう立つことがないだろ、先生は一気に勝負をつけるのか。
「一気にやる、少し下がれ」
手に力一杯、魔力を貯める。
その間も敵は攻撃してくる、気配はない。それでも関係ない、悪は悪だ。
「炎射矢(ヴァンロー)」
炎の矢が人数分出てくる、すごい威力だ。
「行け!」
敵をめがけて炎射矢が放たれる。
逃げようと思っても、周りが炎の壁で逃げれない。
「まて、まて」
どんな命乞いでも止める様子はない、どんどん近づいてきている。
やけくそだ。
「俺らがやられてもリュウガイさんやサキュア様がいる! お前たちでは勝つことが出来ないだろうな!」
矢が敵全員に貫いた、私はその瞬間を見ることが出来なかった。
「久振りのご対面なのに、なんでそんなに怒ってるの?」
こいつはそういうやつだ、殺し、誘拐など悪いと思わない、サイコパス野郎なのだ。
「俺の生徒を誘拐したのはお前の部下だろ?」
隠さずにあっさり生徒を運んでくる、仮面の二人に支えられている。
「何をしたんだ」
眠っている、なにか魔法や能力をかけられたのか?
「なんでもいいじゃん、それより、なんで襲ったか知りたくないのー?」
私の唇に手を当て話し始めた。
「学園長から頼まれたの」
学園長は何をしたいのか、何が目的なのか、それが一番気になる。
「ふーん、知ってる様子ね、ということで、一つご提案、もう一度、こちら側に来ない?」
この学園で教師をやる前なら、迷わずとも戻っただろう、だが今は戻る気は無い、反魔法軍を潰しにきた。
「すまんが、無理だ」
面白くなさそうに、私から離れていく。
「何をあなたを変えたのかしら」
もう関わることはない、話すこともない、なぜならもう反魔法軍は滅びるからだ。
「それよりも生徒をこちらに渡してくれないか?」
サキュアは可笑しそうに笑っている、過去の私と今の私を見比べているのだろう。
「嫌だと言ったら?」
戦闘態勢に入る。
「やるしかない」
勝ち目はないかもしれない、が、勝たなければならない、前回みたいに負けるわけにはいけないのだ。
「へえ、また私に瞬殺されるんじゃない?」
バカにするかのように高笑いをする、するとあの時みたいに、その場から去ろうとする。
「どこへ行くんだ!」
振り返りもせずに、部下二人に指示を出し、どこかに連れていく。
「まあ、とりあえず頑張ってね!」
「おい、まてよ!」
姿が見えなくなるタイミングで仮面ではなく、覆面が出てきた。
(仮面よりこいつらの方が強いな)
その中のボスが一歩前に出てきた。
「久しぶりだなー、ウルク!」
---
「今回の件は学園長による命令だろ?」
私たちはあまり驚かなかったが、ユアンがとても驚いている、私たちだってあの話を聞いて驚いたくらいだ。
「そんな、わけ!」
誰が聞いてもそう思うだろう、学園のトップであろう人が、生徒を巻き込んで事件を起こすなんてありえない。
「それが、ありえるんだ、俺はあいつの被害者だ」
私たちにはわかる、ユアンにはわからない。
「今回の件はサキュア様から命令されました」
嘘をつく時の動作だ、目を合わせて言わない、目を見ることができない。
「そうか、それは本当だろうが、もう一人いるだろ?」
口が震えているのがわかる。
「学園長」
やっぱり、敵は安心したのか落ち着く。
「そうか、ありがとな」
そう言って軽く敵に触れて詠唱する。
「言ってることと違うじゃないか!」
聞く耳を持たない。
「氷結(フリーズ)」
もちろん、殺さないように、首から上は凍らせていない。
「くそ、この化け物が!」
敵をほっていき、先生が走っていた方へ走り出す。
「行くか」
先輩の後ろについて行く、ユアンはなにか考え込んでいる。
「ユアン? どうしたの?」
「いやなんでもないわ、引き締めていきましょう!」
---
リュウガイこいつは私の元同僚と言えばいいのか、仲間だったやつだ。
「久振りだな、まだここにいたのか」
笑いながら周りを見つめる。
「そんなこと言えるのも、今のうちだぜ? すぐにお前は地に張ることになるならなあ」
私を見下すように言う、今までの対戦成績は八勝八敗、どっこいどっこいだ。
「ここにいるやつら、私の敵になるのはお前だけだろうな」
その挑発に、周りの覆面が対抗する。
「黙れ、この裏切り者が」
裏切ったわけではない、私自身、好きでこの奴らと味方になったわけではない。
「じゃあ、かかってこいよ」
リュウガイは味方の背後に隠れて、私の戦いを見物する。
「俺から行くぜ」
入れ替わりに前に出てきた。
空気が一瞬で変わる、その瞬間敵が能力を駆使して迫ってくる。
「能力、ビックハンド!」
両手が大きくなり、私をつぶすように付近を殴る。
〈ドーン〉
私は簡単に避けた、スローだったから、「氷結(フリーズ)」で両手を凍らしている。
「なんだ、これ、両手が動かない」
地面と両手がひっつき取れなくなる。
「なんだよこれ」
「無理やりとると痛いぞ?」
そんなの御構い無しで、引き剥がそうとする。
それに見兼ねた、周りの見方が一斉に襲いかかってくる。
「炎の壁(ウォールオブファイアー)」
一部の敵を覆い尽くすように炎と壁で逃げ道を塞ぐ。
「さあどうする?」
そこに残された敵は、どんどん私目がけて攻撃するが、カスリもしない。
「それじゃ遅いぞ?」
スキを狙ったつもりが、バレバレだ、炎によって氷が溶けて、両手が自由になり、手だけが壁の中に入っている状況。
私にめがけてパンチが繰り出されるが、残念。
「火球(ファイアーボール)」
今まではレベルを少し落としたが、今回はSSSだ、お前の両手は焼け落ちた。
「ぐわあ、なんで、わかった!」
壁の向こうから聞こえたが答えない。
両手は跡形もなく消えている、それを見た壁の中にいる敵は腰を抜かしている。
「おいおい、どうした? さっきの威勢は?」
いつのまにか私の背後に回っていた、敵に捕まってしまう。
「怠慢だぜ?」
見えないリングに両手を拘束された。
「いつのまに!」
「これで魔法を使えないなー、俺の能力は「確保」だ、よーし、みんな叩き込め」
一斉に敵が殴り込みに入る、万事休すだ。
(くそ、やばいな)
すると「ウォールオブファイアー」を抜けて、氷の壁が形成された。
「氷壁(ウォールオブアイス)」
(きたか!)
するとシャルの声が聞こえた。
「先生、大丈夫ですか?」
「先生心配させないでよー」
「今すぐ助けます!」
(なんというか頼もしいやつらだな)
氷の壁に沿ってフェリックスが出てきた。
「大丈夫ですか、今切ります」
リングがどこにあるか確認すると、火球を発動する準備はいる。
(力を入れすぎたら巻き込む、出来るだけ、弱く小さくしないと)
ほかの三人も入ってきた。
「私たちがカバーします!」
先生と先輩を囲むように、守る。
「こいつ、リングの人じゃない?」
イオリが指を指して言う。
氷の壁ができたことにより、避けきれず、足が凍ってしまったようだ。
「この人動けないなら、置いとく?」
「それはダメ、拘束系の魔法なら尚更ダメ、とりあえず外に出しましょう」
先生のリングを壊すと、リングの敵に近づく。
「よくもやってくれたなあ」
その声は今まで聞いたことがない、怒声だ、周りの敵は後ずさりしている。
「お前ら、早くこい!」
だが来る気配がない、完全に気力を失っている。
「この使い物にならん奴らが!」
「相手は俺だ、「睡眠(スリープ)」
すぐに眠りにつく、敵を邪魔にならないところに置いておく。
「フェリックス、壁を解除しろ」
氷の壁を解除する、開いた場所は隙間ができる。
そこにもう一度、炎の壁を作る。
この中にいるやつは逃さないと言う意思が伝わる。
「これでいい人数だな、五対八」
人間じゃない目でこちらを見ている。
「くそおお!」
先生ではなく私たちを狙おうとするが、わかりきっている行動だ。
「面白くねえな」
シャルを横にずらし、お腹めがけてパンチを放つ。
「ぐううう!」
うずくまり、もう立つことがないだろ、先生は一気に勝負をつけるのか。
「一気にやる、少し下がれ」
手に力一杯、魔力を貯める。
その間も敵は攻撃してくる、気配はない。それでも関係ない、悪は悪だ。
「炎射矢(ヴァンロー)」
炎の矢が人数分出てくる、すごい威力だ。
「行け!」
敵をめがけて炎射矢が放たれる。
逃げようと思っても、周りが炎の壁で逃げれない。
「まて、まて」
どんな命乞いでも止める様子はない、どんどん近づいてきている。
やけくそだ。
「俺らがやられてもリュウガイさんやサキュア様がいる! お前たちでは勝つことが出来ないだろうな!」
矢が敵全員に貫いた、私はその瞬間を見ることが出来なかった。
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