どうして僕が狙われるんだろう

mell0812

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16話 大事な友達

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 【道哉】

(やばい、こいつ終わった。)と男に飛び蹴りをした頭がツンツンしている制服の着た子に思った。

 「誰やねん、急に」と後ろから飛び蹴りされても倒れず、みさきを殴る寸前のポーズで止まっていた。
「おい! そこにおると危ないぞ!」と聞こえるように叫んだ。
 
 するとその瞬間だった。 長身の男が当たったら骨が粉砕する勢いで頭の部分に向かってネイルハンマーと共に振り返った。

 子供が死ぬとこなんて見たくないと思い目を瞑った。
すると「あぶねー! 何だよ急に!」と目を開けるとその場でしゃがみ込んでいた。
「大丈夫すか!」と駆け寄りながら言った。
「近寄るな! そいつは殺し屋だぞ!」と 止めようと駆け寄った。

 「え、殺し屋?」と男の子ふたりが理解していない顔で棒立ちしながら、揃って言った。
「そうやで、おれ殺」と男が喋っている途中で、みさきがボロボロになりながら男の肩に向かって蹴りを入れた。

 「時間稼ぎありがとね、坊やたち!  おかげで助かった。」片腕をだらーんと下ろしながら言った。
「何すんねん、おま」「いいえ! ありがとうございます! てかかわいいすね!」と男の話し声が聞こえなくなるぐらいの声量で言った。

「そいつおれらが手伝います! 剛士さんは悠里さんの方に行ってください!」と言い、俺の制止を押しのけたガキが言った。 するとドアから10人ほどのやんちゃそうなバットを持ったガキがいっぱい入ってきた。

 入ってきたガキは、ちょうど今立ち上がった殺し屋2人に5人がかりで戦っていた。
(どうなってんだよ。)とおれはあまりのびっくりで呆然としていた。

 すると背後から、走ってくる足音が聞こえてきた。
(やばい、気を取られてた。)と思いバッと振り返った。
だが振り返ると、ナイフを持ち俺に向かってきた。
すると、今来た10人の内1人の金髪の子が悠里に突進する。
「何してんすか! ゆうりさん! こんなことする人じゃないっすよ!」

 ゆうりは金髪のガキに全身を掴まれて、横に倒れていった。
「誰だよ! 何すんだよ!」地面に倒れたまま言った。
「後輩の友樹っすよ! 覚えてないんすか!」緊張で震えながら悠里を抱いて捕まえていた。
「え、だれ? 覚えてない」

 どうなってるのか分からない中、おれは振り返る。

 そこには、「何したんだよ! おれの親友に!」と叫び、仲間からもらった金属バットを受け取り男の背後から「カキーン!」と頭を思いっきり殴り、すぐに悠里のもとに走った。「頼んだぞ! お前ら!」

「いった! 何すんねん!」と男が振り返りキレ気味に殴ったガキをネイルハンマーで殴ろうとした。
 すると別のガキからまた金属バットが飛んできた。 だが男は逆の手で金属バットを掴む。 「2回目もねえよ!」目をガンギマリにしてキレていた。

 「よくやったよ!クソガキども! 一緒にこいつを倒そ! 正義もよ!」とボロボロになりながらみさきは叫んだ。
「うっす! お姉さん!」「了解!」正義と3人ほどのガキが言った。

 そして10メートル離れた所から先程のガキがこっちに駆け寄ってくる。 「ナイス!友樹、よくやった。」 「ういっす!」とゆうりを捕まえながら言った。
「てかお前らは誰なんだよ?」とおれは言った。
「だまれ! 誰か知らねえけど、邪魔すんじゃねぇ」
 (こいつ生意気だな!)とちょっとイラっと来た。

   [悠里]

「剛士、みんなで何しにきたんだよ。」いっじぱりな感じで言った。
「お前を説教しに来た。」と抱きついていた男が離れて、自分で立った。

 お互いヒリヒリした空気感で、金属バットやナイフを握りながら向かい合った。
「お前、目つきと雰囲気がだいぶ変わったじゃねえか!  何やらされたんだ?」
「ううん、別に自分からやったことだよ。」と冷たい目つきで答えていた。
(剛士に関係ないでしょ)

 「昔のお前に戻してやるからな!」
「もう、手遅れだよ。 だって人を殺したんだもん。」
「え、人を殺した?  ゆうりお前、何言って」 とガキが話している途中に僕は飛び出し、顔目掛けてナイフを振る。
(だって話長いもん)

当たった!と思ったが、サッと目の前の視界から突然消えた。
(あれ、どこ行った?)

  すると僕の顎に硬い金属のような物で「ガゴンッ!」と殴られ、物凄い衝撃が来た。

 そのまま流れるように腹にも衝撃で来た。
「ガハッ......」
(なんでだ! 全然避けれない!)

「今まで勝つために喧嘩の練習してきて良かったわ! ゆうり、お前最近弱い人にしか相手にしてねえだろ! どこに行ったんだよあの強い人をずっと求めてたゆうりは!」剛士は後ろに飛び下がり言った。

 (もちろんずっと求めてるよ! 多分)となぜかさっきまで一緒にいたあの長身の男を思い出した。
(あの男って、強いから付き添ってたけど、自分より弱い奴しか殺さず、自分より強いやつと戦おうとしないから、ただの弱い奴じゃん。)と気付き、増々分からなくなった。

「そんなんで良いのか?俺らと一緒に強い奴探そうや!」
「うるさいなー!」
(こいつと話してたら、分からなくなってくる。 いっそのこと殺して黙らせよう)

 「来るなら来いよ! 昔みたいに相手してやる!」
ぼくは片手に柴から貰ったナイフを手に飛び出した。
「おい!やめろ! それ以上煽るな!何するか分からんぞ!」と俺と剛士だけの世界に道哉君が急に入ってきた。

 殺すことだけに集中し、相手に近づく前に姿勢を低くし足に向かってナイフを振る。 だが金属バットが飛んできて防がれる。 手に衝撃が来てナイフを落とさないようにグッと握った。
そして片手で流れるように横腹、腕に刺す。
「ザクッ.......」と防がれずに刺せた。  だがなぜか嬉しくなかった。
「いってぇな! なに危ねぇもの使ってんだよ!」と刺された所から血を出しながら言った。
 
後ろに下がった瞬間に、左からバットが飛んでくる。 ぼくは咄嗟に左手で防御したが、左手と共に顔に直撃した。「グッ......」
「うるさい」と殴られた頬を触りながら言った。

「しょうがない、大人しく寝てな」と言った瞬間、僕の頭を標的に上からバットが落ちてくる。
やばい!と思いサッと必死に横に転がって避けた。
「ブン......」とバットの風を切る音が聞こえた。
(こんなのもろ当たったら気絶しちゃうよ!)と焦った。

 でもチャンス!と思い足を狙い、引っ掛けた。
だが足を上げて避けられ、そのまま僕の足を踏もうとした。
やばい! 踏まれると思い、右手を前に地面に付け、右手を軸に剛士の足に向けて勢いよく突っ込む。
 
すると剛士はバランスを崩し、俺の上に覆いかぶせるように倒れてくる。

 下敷きにならない様に、横にゴロゴロと転がる。
そして立ち上がり、剛士の上にまたがり正面を向かす。
「やれよ!」
「よせ! ほんとに殺されるぞ!」と止めに走ろうと8メートル離れた道哉くんが走った。
(やっと殺せる。 いつものように殺そう。)と思い心臓に向かってナイフを振り下ろす。 だが手で防がれたが、さっきのから勉強して体ごと押して刺した。

 「ザクッ......」とナイフが刺さる音がした。 
「ウッ......」剛士の口から血が出てきた。
向かっていた道哉くんは止まり、唖然とした様子で立ち尽くしていた。

  長身の男と何とか戦っているヤンキーもこっちを見て叫んだ「おい! 剛士!」避けながら叫んだ。

(やっと刺せた。 けどなんだろ今までと違う。 いや全然違う) と罪悪感で覆いつくされそうだった。

「お前! そいつお前の大事な親友なんじゃねえのか! お前のために探してくれてたんじゃねえのか!」と道哉君が叫んだ。

 すると横から突然衝撃が来て、横に吹っ飛んだ。
横を見ると道哉くんが立って珍しくキレていた。
「おい! クソガキの一人!誰でもいいからこいつの手当しろ!」と言うと応戦してた正義と後輩一人が走ってきた。

 それから寝転がっているぼくの上に乗り、何発も殴ってきた。
 「こいつの事は何も知らねえが、おまえを助けるために来たんじゃねえのか! 何で殺そうとしてんだよ!
 友達を殺すような奴はおれの仲間じゃねえ。 俺の前から消えろ!」
殴られ、意識が遠のきながら聞いた。

 仲間じゃないと言われた瞬間、心が痛くて、なんでこんな事をしたのか罪悪感で心が押しつぶされそうになり、涙が出てきた。
「やめるんだ!道哉!」と誰かが止めてくれた。

 すると限界を迎えたのか 「もう嫌だ! もう人なんか殺したくない! あの頃みたいに楽しくみんなで暴れたり、みんなで強い奴に挑んでいく頃に戻りたい!」 自分でもびっくりなくらい涙が止まらなくなり、自然と今まで思っていたことが容赦なく、、口から出てきた。

「ねえみんな! 昔みたいに仲良くしてくれる? ねえぼくを置いていかないよね! お願いだから! 剛士を助けて!お願い!」
「見捨てるわけねえだろ。 おまえは大事な友達だ。 そうだろ?みんな?」
と道哉君がみんなに聞くと、「当たり前だろ! おまえは大事な仲間だよ!」と叫ぶ声が聞こえてきた。

 すると正義が「剛士って子が小さい声で言ってるよ。 お前は大事な友達って」と伝えた。
それを聞いた瞬間、心がフッと軽くなって我慢しきれなくなった。 それから大きな声で泣いた。

 突然、道哉くんが泣きながら言った。「あんなこと言ってごめんな。 でも今まで殺してきた罪は消えねえけど、その分償いとして人の役に立とう。 俺も手伝うから」
手を差し伸べてきたので、ぼくは差し伸べられた手を掴んだ。

 【長身の男】

(なに、改心しようとしてんねん。 人殺した時点で遅いわ。)
「おもんな」と舌打ちし、励ましあっている空気の中俺は、呆れながら周りにいるクソガキらをネイルハンマーで殴ってから、窓に向かって走る。

 すると走る直前に、女が叫びながら突進してきた。「貴様は絶対に殺してやるからな!」と掴まれたが、横に受け流す。

横に倒れそうになっている女を走りながら振り返り、「またな」と笑みで返した。
(今度こそ殺したるから、覚えとき)

 夕陽が落ちさっきまでは太陽の陽が入って来ていた大きな窓に向かって、「バリンッ!」と窓ガラスを割ってその場から去った。

(続く)
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