どうして僕が狙われるんだろう

mell0812

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31話 悠里の悩み

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 29時間後

 

「ねぇ剛士君! 起きて! 君はここで死ぬべきじゃないのよ!」みさきは血だらけで虫の息の剛士を担ぎながら脱出しようと走っている。

「もう、辞めてくれ。 それより悠里が」今にでも消えてしまいそうな声で言った。

「もう黙って!」



約29時間前



朝になりみんなが集まると、みさきはみんなの前に立ち集会を始めた。

「ねぇ、みんなこれから道哉くんを助けるための作戦会議をしようと思う。 まずは正義くん、道哉くんは今どこら辺にいてる?」と先頭に立つ正義に聞いた。

「昨日の夜中からずっと同じ場所にとどまってる。 しかも今日になっても動きは無かったよ。」

「てことは、多分縛り付けられて監禁されてるわね。」

「多分。」

「だったら、早く助けに行こうよー!」と悠里。

「そうや!そうや!」と悠里のヤンキー仲間たちが沸いた。

「でも何も考え無しに突っ込むのは危ないわ」

「そうだよみんな。 これは敵の基地に突っ込むって事と同じなんだから慎重に考えないと。」と正義。

「黙れメガネ!」みんな、助けたい熱意があまりに強く口が悪くなっていた。

「ひぇぇぇぇ!」と正義はしゃがんで怯えた。

「おい辞めろみんな! 悔しいのは分かるが仲間に当たるな!」 剛士が大声で叫んだ。

「ありがとう、剛士くん」とみさきは一番前にいる剛士の肩を掴んだ。



正義は庇ってくれる相手である道哉がいなく、1人で怯えていた。

「ごめんよ、正義くん」正義の横にいる悠里が慰めた。

すると「悪かった!」とみんなが叫んだ。



「よし! これから助けるに当たって突撃部隊、遠距離部隊、支援部隊の3個の部隊に分けたいと思う! 」とみさき。

「そこで昨日、みんなが帰った後に話し合った結果、突撃隊は悠里君、うち、剛士君、哲君、丸君。 遠距離部隊は友樹くんとそれ以外みんな、 支援部隊は正義くんに決定した。 なんか反論ある人いる?」

「反論ねえよ! てかおお! メガネ君だけ支援部隊じゃん! しっかりやれよー」と誰かが言い、それに従ってみんなが「頑張れよー」と言い出した。

「ああありがとう!」と急に突っ込まれ、あたふたしていた。 

年上である正義は悠里の仲間である不良組から可愛がられる存在になりかけていた。



 「おっけ! それで行こう! 早く助けたいが今日は計画と訓練をして、万全の状態で明日の昼に道哉君を助けに行こうと思う!」

みさきがそう言った瞬間、みんながうおおお!っと歓声が沸いた。



 すると悠里が手を挙げ「ねえ、いいかな?」と言い前に出てみさきの横に立った。 すると一瞬でシーンっと静かになった。



「あのさ、誰でもいいから昨日、僕が気絶してから何をしていたのかを教えてほしいんだ。 もし僕が暴走して仲間を傷つけてたかもしれないと思うと怖いんだ。  だから分かる人はこの集会が終わったら僕に話しかけてほしい!」




 それから悠里の投げかけが終わると集会が終わった。



 【悠里】



 集会が終わり、部隊ごとに別れる頃だった。



突然、友樹が話しかけてきた。

「さっきの事なんすけど、実はおれ、あの時悠里先輩が首を絞めれてるのを見て助けようとしたんすよ。」

「そうなの? 友樹。」

「でもあの時、怖くて体が動かなくて悠里先輩を助けれなかった。 しかも悠里先輩が気を失うと気絶しながらあのマッチョをナイフでザクザク切りまくってたんすよ。 」

「そうなんだ。 仲間を傷つけたりしてなかった? 目が覚めた時は戦いが終わってて、しかも知らない傷があったんだ。」

「誰も傷ついてないすよ! 逆に勇敢に敵に立ち向かってたのはかっこよかったっすよ! でもあの時の目つきが、長身の男に攫われてた時の目つきだったんすよ。」

「そうかな、ありがとう。」

「全然いいっすよ!」

「もし次も暴走しだしたら殺す気で止めてくれる?」

「いや無理すよそんなの」

「まぁありがとな! 頼んだよ。」

僕の心の中にある仲間を殺すかもしれない不安で押しつぶさそうになった。



[みんな]



それからみんなは各部隊ごとに分かれ、各々の部隊で作戦、特訓をした。 

一人だけである正義は常にGPSを確認するのと、遠距離部隊のための武器を作ったり自分のための武器を作っていた。



 それらを1日かけて綿密に計画を立て、特訓もしっかりとした。



辺りが暗くなってから、不良組は帰りそれ以外は毎日のようにアジトで過ごした。



 次の日8月29日になった。

今日もみんなは寝袋をかぶりながら窓から入る太陽の陽で目を覚ました。 だが悠里だけがうなされていて、起こそうとしてもなかなか起きなかった。



「おーい! 悠里くん起きろー朝だよ!」とみさきが顔をぺちぺち叩いた。 だが起きない。

するとみさきは正義に目配せをして、正義はそれに反応し彼の寝袋の横に置いているある器具を掴んだ。



正義はその器具を悠里の耳元に近づけ、「ぶぉぉぉぉん!」と大きい音を出した。



すると悠里が寝た状態でバッと手を伸ばし、しゃがんでいる正義の首を力強く締めた。

「んぐっ ……苦しい……」ググっと首を力強く締められていた。

みさきが大慌てになり、「何してんのよ! ゆうりくん!」必死に首から手を離そうと励んだ。



「そうだ!」バタバタしながら頭を巡らせると何か閃いたみさきは、水の入ったペットボトルで悠里の半開きの口元にかけ続けた。



 「グフッ......」と悠里は溺れそうになったのか、息苦しそうに目が覚め、正義から手が離れた。

「何だよ! もっと優しく起こしてよ!」

「いやいや、ゆうり君! 正義くんの首を力強く締めてたんだよ?」とみさきは首を絞める動作をしながら言った。

「え、そうなの! ごめん正義くん! 最近おかしいんだ。」

「いいんだよ」まだ苦しそうな正義。

「おかしいって?」

「分かんない、でも意識が無くなると暴走してしまうんだ。」

確かにあの工場から悠里は暗かった。



 いつも通りみんなが集まると、みさきはみんなを一つの場所に集め、助ける前の最後の集会を始めた。



 「みんなー! 昨日はちゃんと訓練と作戦を練った?」

「できたよー!」とみんな。

不良組は何故かみさきにだけは、忠順で素直だった。

「よし! そんじゃあ今から行くよ!」



それから各々の武器は準備をしてドア付近に集まり、GPSを頼りに向かった、 電車を使って40分ぐらいかかってようやく着いた。



GPSを頼りに辿り着くと、そこはビル街にあるその中の大きなビルだった。

「え、ちょっと待って。 これ普通のビルだよね?」

「いいから早く行こうよー」と準備運動しながら悠里が言った。



ビルの前で人塊になった。

「準備はいい? いくよ!」



(続く)
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