王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る

家紋武範

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第11話 カーラ

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 私は──、人形だった。
 話せる人形。

 ヒームス侯爵家の長女として生まれた私は、物心がついた頃にはすでに美しく物静かな貴族の娘となるよう教育を受けており、それに疑問も抱かなかった。

 父の言葉は絶対で、それ以上に祖父の言葉は絶対だった。

 ヒームス家には野心があった。国の実権を握り、政治を取り仕切るという野望だ。それは敵国である隣国でもよく、ヒームス家では隣国の言葉も頻繁に教えられていた。
 祖父はその野望のために、国で一番美しいと言われた母を農家に金を積んで父の妻としたのだ。

 ただ美しい遺伝子を持つだけの母は塔に幽閉され、子供を産むためだけに生かされたのだ。
 五人の子を産んだあと、母は死んだと聞かされたが乳母を母と思っていた私は悲しいとは思わなかった。会ったこともなかったからだ。

 兄、私、妹、妹、弟。
 兄は侯爵家の後継者。
 私も二人の妹も有力な貴族に嫁ぐための道具。
 弟は兄に何かあった際のスペア。

 私たちの存在意義はそれだけ。そして私たちもそれに疑いもせずに従った。

 優美に過ごす毎日。それはすべて貴族の教育。全て上品に、全て、全て、全て。
 全てはヒームスの為。それだけ。



 ある時、父は武官のローガンという人を家の食事に呼んだ。
 彼は父の部下だったらしいが、名声が高く、うまく懐柔しようとしていたのであろう。
 なるほど、立ち居振舞いは立派で顔には傷があるものの凛とした威厳を兼ね備える私とは16歳も離れたおじさんだった。

 食事の長いテーブルにはいつものように花が飾られ、銀の燭台には美しく蝋燭が煌めく。
 父は主席に座り、副席にローガンさんを案内した。私や兄弟たちはいつものように下席に腰を下ろした。するとすぐにローガンさんから提案があった。父の役職を言いながら、たしかこんなものだった。

「書記長さま。家族の食事に参加させて頂き申し訳ない。どうぞお子様がたを側にお呼びください。共に食事を楽しみましょう」

 私たちは兄妹は笑顔で手招きするローガンさんに面食らって動けないでいた。
 あの父の席周辺はとても美しい。逆に私たちの床は椅子を引いた傷が何本も何本もあった。
 それは私たちがこの下座にいつもいることを物語っている。父という主人の下の私たちは父の子ではあるものの、同じ席に着けるわけもない身分だったのだ。

 しかしローガンさんは私たちを招いた。大きな顔の傷に大きく口を曲げた笑顔。
 父はローガンさんに空咳を打つ。私たちはその空咳が無言の圧力と知っていたので恐縮してしまったが、ローガンさんはやめなかった。

「さあおいで。家族は共に食事を楽しむものだ。今日一日なにがあったか聞くものなのだよ」

 ローガンさんのその笑顔に釣られて、私は自分の椅子を持ってローガンさんの隣に移動する。
 兄のロクフェイトは躊躇していたものの、妹のロザリーもエレナも弟のクラスナもローガンさんの近くに陣取ったので、兄も仕方なしにローガンさんの正面の跡継ぎの位置である副席に座った。
 順列にうるさい父は顔を真っ赤にして怒っているようだったが、ローガンさんは気付かないのか、私たちにいろいろと質問して来る。

「ロクフェイトくん。キミは今日一日なにをしていたのかね?」
「はいローガンさん。僕はこの国の歴史の勉強と剣術の指導を受けました」

「そうかね。カーラ、キミは?」
「私は隣国の言葉を勉強しました」

「それは凄いな。ロザリー、キミはどうかね?」
「私は──」

 そうやって兄妹たちにめいめい尋ねると、今度は自分の話だ。

「そうかそうか。勉強はとても良いことだ。だが友達と遊ぶことも良いことだぞ。家族と話すこともだ。兄妹は大事だ。血の繋がりは何よりも尊い」

 それは今まで私たちが信奉していたものへの否定のようなものだった。

 私たちは家のことを考えねばならなかった。だから兄妹なんていつかは別れるもので、共に居れば辛くなるからなるべく距離をとるものだったのだ。
 ましてや友達なんてものは不合理極まりないもの。
 だからこの言葉に固まった。だが、とても力強い言葉に何が真実なのか分からなくなってしまった。

 当時の私は十歳で、ローガンさんは二十六歳。
 私はこの歳の離れた人に興味を持った。いやそれは虜というほど執心してしまったのだ。

 絶対だった父や祖父が崩れ、私の人生から抜け落ちて行くのが分かった。
 逆に、兄妹や死んだ母をとても愛おしく感じ、兄妹たちとよく話をするようになり、乳母に母の話を聞くようになった。
 そして外の世界に憧れた。私は今までそんな気持ちになったことはなかったが、次第に口数も多くなり、侍女たちとこっそり遊ぶようになった。

 もちろん父や祖父に隠れてだ。見つかったら罰を受けてしまう。それは兄妹、乳母、侍女と話し合って徹底した。次第に父や祖父が疎ましくなったのは言うまでもない。





 あれからローガンさんは当家に来ることが多くなった。父は軍の資材の担当だったらしく、書類を渡しに来るのだ。
 私はローガンさんを見かけるだけで楽しかったが、帰り足の少しの間、彼を庭の東屋あずまやに誘ってお茶をした。
 ローガンさんはお話をするのが大好きなようで、子供の私とよく話をしてくれた。

「カーラどのは、こんな私とよくお話をしてくださる」
「あらどうして?」

「みんな私を恐れて話をしてくれません。僅かな同僚のみですよ」
「あら本当に? 私は好きですよ」

 好きですよ──。言ってしまった。どさくさ紛れだった。しかしこの武骨な人は全然気付かない。

「ははは。みな戦場の匂いがするといいます」
「あらどんな匂いかしら?」

「カーラどの──?」

 私は14歳になっていた。ローガンさんは30歳。ギリギリ結婚できる歳なのだ。
 私は立ち上がって彼の元へ行き、彼の胸に顔を埋めて、思い切りその香りを吸ってやった。この、男の香りが戦場の匂い……。
 私はうっとりとしたが、ローガンさんに肩を掴まれて剥がされてしまった。

「……カーラどの?」
「ローガンさん……」

「申し訳ござらん」
「あらどうして?」

「若い婦女子の身に触れるなど……。血を浴びた拙者は不浄です。どうか戯れはお止めください」
「戯れでも、気の迷いでもありません」

「えっ?」
「私はローガンさんを深く愛しております──」

 ローガンさんは、軍に配属してすぐに親から妻を与えられた。しかし奥さまは病気ですぐに亡くなられたのだ。
 彼は家族をとても大事にしていた。
 だからこんな悲しい思いをもうしたくないし、自分は軍人で人を殺すのが商売。人の家族を壊すのが生業なりわいなので、もう結婚はしないと誓っているのは知っていた。
 だけどもう止まらなかった。

「私はローガンさんを尊敬し、誰よりも愛しているのです。ローガンさんがもう妻を取らないと誓っているのは知っています。ですから妻でなくてもよいのです。お側にいられれば、秘書でも下女でも構いません」
「カーラどの……、しかし私は──。あなたは侯爵さまの娘でもあり、そのぅ……、歳も違いますし、ですので、その、失礼します」

 そう言って彼は行ってしまった。大きい背中がとても頼もしくて、抱き付きたくなった。



 でもそれから、ローガンさんは当家に来ても私と目を合わしてくれなくなった。
 彼は書類を父に渡すとさっさと帰ってしまう。
 それでも私は彼が来たら追いかけた。父の前では見送りの名目で。それ以外は積極的に声をかけたのだ。

「ローガンさん、ローガンさん」
「カーラどの。任務がございますので、これにて失礼」

「嫌ですわ。少しくらいお休みになってくださいまし」
「いえ、若い女性がこんな年寄りと好んでお茶を飲んではいけません」

 そう言ってスタスタと門まで行ってしまう。それでも私はくじけなかった。三日に一度来てくれる彼と僅かな時間でも話が出来ることが生き甲斐だったのだ。



 ある日、いつものように私はドレスの裾を上げて庭を行くローガンさんを追いかけていた。

「ローガンさん、ローガンさん」

 彼は無言のポーカーフェイスで、武官らしく颯爽と歩いていたが、歩みをゆっくりとしたので追い付いた。私は彼の軍服を掴んだ。

「ねぇローガンさん、今日は新しい茶葉がありますの。紅茶を楽しんでいかれて?」

 それにローガンさんは振り向いて話を返してくれた。

「カーラどの」
「何でしょう?」

「私は、そのぉ、恐ろしいんですぞ? 敵兵には『血のローガン』と呼ばれております。味方の兵士には『鬼のローガン』と呼ばれて敬遠されております」
「あら知ってますわ! コープス戦役で十の大隊をローガンさんの中隊で破ってしまい、陛下より次将を任されたんですってね? 軍律には己にも厳しくするので、周りの兵士もそれに倣わざるをえないとか。ウフフ」

「いえいえ、そういうことではなく……」
「どういうことです?」

「私は……、その、獣です! あなたを襲って自分の欲望を満たすのかも……」
「あらあ、男性ですものそういうものなんですよね!? でしたら、あちらの小屋の影なんていかがかしら?」

「いえ違う……、何と言えばよろしいか?」
「ローガンさんは私に嫌われようとしてませんか?」

「いえ、あの、その、えーと、本日はこれで失礼」
「お待ちになって!」

 回れ右をして帰ろうとするローガンさんを私は止めた。腰に抱き付いたのだ。

「か、か、カーラどの……」
「私はローガンさんが吸血鬼と呼ばれようが国を守る鬼と呼ばれようが好きなのです」

「いや、ですが、しかし、あなたは歳も若く、私のような平民将校の後妻などと、周囲の目が気になりませんか」

 私は思いが伝わらず、目に涙を湛えていた。

「私はローガンさんを誰よりも尊敬しております。毎日が苦しく切ないです」

 泣き出した私に、普段冷静なローガンさんは大変慌てていた。

「ああ、カーラどの? これは困りましたな、いかがすればよろしいものか……」
「ローガンさんは私がお嫌いですか?」

「いえ、嫌いだなどと……」
「では好きですか?」

「いやそのう……」

 私はローガンさんに抱き付いていた。すると、ローガンさんの手が私の背中に伸びて、きつく私を抱いたのだ。

「カーラどの、嫌いなわけがない。しかし私は平民出で、次将となっても爵位は一代限りの男爵です。あなたのご尊父や祖父のヒームス侯は決して結婚をお許しにならない」
「……ええ」

「ですが、もうすぐ陛下より、一軍を任され将軍となります。爵位も伯爵として領地も拝領されます。その時になったら少しはヒームス侯は結婚を許してくれるのかも……」
「え? 本当ですか?」

「ええ。しかしカーラどの。私はあなたと歳が違い過ぎますし、外に出たらあなたは他の男を好きになってしまうのかも。その時は私もあなたを諦めます」
「まさか!」

 私は小指の先を噛んで血を流した。

「私の誓いはたがえることなどあり得ません。どうぞ誓約書をお持ちください。血判にてあなたと永世、三界を誓います」
「おお、あなたはそこまで……」

 私たちは互いの身を抱き締めあった。彼の軍服と私のドレスには、私の指から流れる血がついていたが、気になどしなかった。

 しかし──。

 ローガンさんはその場に崩れ落ちた。私は何が起きたか分からないが、ローガンさんが杖で殴られていることが分かった。

「この汚らわしい人狩りめ! 儂の孫をどうするつもりか!?」

 そこにはおじいさまが杖を振り上げてローガンさんを折檻していた。私はこの祖父の剣幕に固まって何も出来ずに、ただ萎縮してしまっていた。

「ひ、ヒームス侯?」
「ええい、一丁前に人の口を利きおって! 使いまわしの利く兵卒が高貴な孫に触れたと思うと、儂の気が狂いそうだ! 貴様を打ち殺さねば儂の気が収まらん!」

 そう言って何度も杖で打ち据えたのだ。私は恐ろしかったが、ローガンさんからもらった人の気持ちが、自然に私を動かした。

「やめておじいさま!」

 私はローガンさんに覆い被さって、祖父の折檻からローガンさんを守った。
 祖父は振り上げた杖の行き場を失っていたが、それを後ろに払い捨てた。
 ローガンさんは肩で息をしながら祖父へ言う。

「ヒームス侯。身分違いの恋なれど、閣下のお孫さまカーラさまと結婚をお許し願いたいです」

 それに祖父は答える。

「当たり前だ。儂の孫は国中で一番の美女だ。お前のような兵卒にやれる娘ではない、下がれ!」
「いいえ閣下。私はもうじき陛下より伯爵を叙爵されることが決まっております。私も貴族となれるのです。どうか結婚をお許しください」

「だったらなってから申し入れにこい。話はそれからだ」

 その言葉に私の胸は高鳴る。ローガンさんも同じだったろう。

 伯爵になってから結婚を申し入れろ──。

 祖父の言葉は絶対だ。それは間違いない約束なのだ。
 ローガンさんは立ち上がり、破顔して祖父に言う。

「はい! ありがとうございます! でしたら、叙爵されたその日に結婚の許しを得に来ます!」

 と祖父に大きな手を広げて握手を求めたが、祖父は首を横に向け、ふんぞり返ってそれを拒否した。

 しかしローガンさんは一礼して当家の門へと向かった。私も嬉しくなって祖父にお礼を言ったのだ。

「ありがとうございます! おじいさま!」
「何がだ?」

「ローガンさんが伯爵となったら私たちの結婚をお許しになってくださるのですよね?」

 しかし祖父は激怒して叫んだ。

「馬鹿を言え! なぜあんな人殺しを生業とする平民に大事に育てたそなたをやらねばならぬのだ! お前は名のある公爵さまに嫁がせるのだ。拒否はできん」
「そんな! おじいさま!」

「ええい、誰か居らぬか!?」

 祖父の声に使用人たちが集まってきて、私は邸内の屋敷に幽閉された。ここで祖父の選んだ結婚相手を待たねばならない。
 私は泣いた。しかし希望は捨てなかった。

 ローガンさんと結婚できると言う希望は最後まで──。

 しかし祖父と父が持ってきた縁談は国王陛下の側室だった。二人は私の反抗をねじ伏せたと喜んでいたがそうではない。

 私は準備をしていた。たとえ陛下であろうと私に指一本触れさせるものか──。
 面会に来た兄を頼り、侍女に選りすぐりの者を用意してもらっていたのだ。腕の立つ者。眠り薬など調合できる者。そして魔法使いだ。すべて陛下から逃げられる手段。

 だけど陛下は私が想像していた人とは違っていた。どうも王妃さまが好きだけど手を出せない少年のような人だったのだ。
 でもどうにもならない。国には国のしきたりがある。
 私と陛下は、お互いに気持ちを打ち明ける仲間となったのだ。
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