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縁の下の力持ち、そして、ワイルドカードエントリー。
第8話 ヘレステスト
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前回は、今に至るまでの経緯をざっくり紹介したけど今回は久しぶりのMotoGPマシンでのテスト。舞台はスペインにあるヘレスサーキット。昨年はここで2回レースしたなんて言う思い出もある。今回は来季型MotoGPマシンのテストという事で来ている。そしてかなり進化した来季型RC213Vを目にするとかなり変わりまくっていた。マフラーはほぼドゥカティと一緒の形式になってたりと。そしてセッション開始の時間となり久しぶりに俺はGPマシンに跨りコースインをして、ある程度、慣らし運転を行ってからアタック開始。前乗ったやつに比べて格段に進化している上にリアブレーキもかなり効く。そしてパワーもだ。今回はマルケス(兄貴の方)が2011年に負った古傷が再発して欠場との事で「エース不在」の中でテストをしている。けど皆してやる分、自分の仕事が少なくてとても助かる。そして初日と2日目を通してかなり良い結果が出てる事からこれは来季はかなり期待出来る。またホンダが復活の狼煙をあげるのも時間の問題だ。でも俺と美海はあくまでもエントリー上「HRC」としてのエントリーの為レプソル・ホンダと過度な干渉は出来ないがやれる事はやるつもりだ。例え俺が来季SBKにワークスからエントリーしていてもMotoGPリザーブライダーとして活動して行くつもりだ。これは後々美海にも伝えないと行けない。というより美海も最終戦終わって少ししか時間経ってない中、急遽ヘレスのテストに参加してくれている為効率良く仕事が分担出来た。というよりひとまず彼女の王者獲得をお祝いしたい。それと初めてのMotoGPマシンの走行を楽しんでるみたい。彼女のエントリーは俺と一緒のHRCからのエントリーだ。でも楽しんでる割には初めてライティングするMotoGPマシンにかなり手こずっていて制御するので一苦労してるみたい。でもそんな彼女も一時トップになるなどかなりの適応力を見せている。そして2日間のテストが終わり俺らは日本へと帰国した。そして彼女の為に用意した「練習機」のベールを脱がせるとかなり驚いていた。それもそのはずだ。そして俺は「これが来季、君が出るカテゴリーの練習機だよ。スペックは限りなくワークスマシンに近づけてある。」と同時に「君には俺と一緒にMotoGPリザーブライダーとして活動してもらうつもりだからそこの所もよろしく。」と伝えたところ「ありがとうございます!」とすごく感謝してくれた。
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