MotoGP HRC Development&Reserve Rider Memory

文字の大きさ
19 / 28
縁の下の力持ち、そして、ワイルドカードエントリー。

第18~20話 Moto2&MotoGP代役エントリー

しおりを挟む
今回は、WSBKから離れてMotoGPに「復帰」した俺。どうやら聞いた話だと、小椋君がオフに手首やらかしてしまったとの事。その為、急遽代役として俺が抜擢されたとか。当然の事ながら、かれこれ3年もMoto2マシンから遠ざかってる為、乗り方をすっかり忘れてしまっている。ただ何故俺かと言うと、「ぶっつけ本番でも難無く対応可能だから。」という超突拍子も無い理由だからだ。今回のレースには、ARRC(アジアロードレース選手権)SS600クラスにYAMAHA GEN BLU RACING TEAM ASEANからフル参戦している、南元宗一郎選手も野左根先輩の代役としてエントリーしている。そして俺のナンバーは、チームメイトのソムキャット・チャントラ選手の「35」の連番である「36」に決まった。そうこうしてる間に、俺の3年ぶりのMoto2「復帰戦」が始まった。ただ今回は俺のリクエストでNTSの為、乗り方を熟知してる俺には格好のチャンスだった。そして、エンジンが始動すると、トライアンフのあの乾いて澄み切った3気筒の音が聞こえて来た。俺はマシンに跨りコースイン。コースインするとファンと観客からは大声援で迎えられた。何せ2020年の王者が帰ってきたのだから。慣らし運転を終えて本気モードで走るとトップタイムを叩き出していた。予選でも他を寄せつけない速さでポールを獲得。決勝は、3年ぶりながら随所で勝負を繰り広げながら優勝。続くアルゼンチンは、予選で転倒してしまいノータイム。従って最後尾スタートになったのだが、そこから僅か数周以内に前者追い抜き完了及びMoto2クラスが始まって以来初の「全車ラップダウン」を成し遂げてそのまま2連勝を達成。とりあえずはチームアジアをランキングトップに持っていって、小椋君に引き継いで、俺の3年ぶりの「復帰戦」は終わり、そのままWSBKのアッセンが終わった後にスペインのヘレスに直行して迎えた、MotoGP第4戦スペインGP。今回はワークスのレプソル・ホンダからのエントリーだ。ナンバーはWSBKで使っていた「71」に決定した。ワークスチームとなると昨年以来である。今回はHRCから美海がワイルドカードでMotoGPクラスへとエントリーしている。美海のナンバーは「81」に決定した。そしてこのレースが美海のMotoGPデビュー戦でもある。その為、周囲からの注目は凄かった。俺と美海は2人揃ってマシンに跨りコースイン。普通ならば既にここで走っていたのだが、俺の場合は、かなり「異色」と言われている。それもそのはずだ。17歳でMoto2史上最年少王者を獲得して、そこからシート探しをシーズン開幕ラスト1秒までやって、結局ダメで1年お休みを考えながら帰国してもてぎで愛車シバいてたら、HRCの若林さんに「開発兼リザーブに興味無い?」なんて言われてやってみたいと即決して、18歳でメーカーの開発兼リザーブライダーという前列が無い事をやって、昨年は19歳でWSBK史上最年少王者に君臨という、傍から見ても可笑しい経歴しか無い。フリー走行でもかなり良い所に食い込んで、話題にもなった。そして問題はスプリントレースにあった。MotoGPにスプリントレースはガチで必要無い。スプリントレースは、2人揃って何とか生き残り、トップ10に入った。決勝は、ドゥカティ勢との接戦に勝ち、2人揃って1,2フィニッシュを達成した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...