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第1章 小さな星。
Round12 ラリーGB
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今シーズンの世界ラリー選手権も残す所、最終戦ラリージャパンin伊豆を残すのみとなった。ポイントランキングでも、依然として俺がトップ。このままいけば、最終戦でタイトル獲得という事になる。このラリーの特徴は、高速グラベルラリーだが、雨や霧が多く、ぬかるんでいて滑りやすいラリーとしても知られている。しかも時期が時期だから尚更である。実はこのラリーからヒョンデは、2人のドライバーをワイルドカードエントリーさせている。2人の名は、来季のエントリーリストにも名を連ねている、三鷹誠真選手とローガン・ブラッドレーのペアと宮藤星奈選手とエレナ・カルデロンのペアである。2人は、初のWRカーとなる訳だが、これがどういう結果に繋がるのかは、実際に走ってみないと分からない。そして、トヨタもトヨタでジュニアチームを発足させる事を表明している。参戦するとなるとまだまだ体制構築の関係上、2019年シーズンからになるが、もう既に何名かのドライバーをラリーに送り込んだりしている。話を戻すと、シェイクダウンの時から俺は、タイヤをどうするかでかなり悩んでいた。本数制限がある中で如何に上手く使うかも鍵を握っているが、色々考えた結果、ソフトで飛ばしてリードを築き上げていく作戦にした。これが功を奏してDay1からトップタイムを連発する事が出来た。ここまでペース良くラリーを進められるのは多分初めてだと思う。昨シーズンは、だいたいペース良くラリーを進めてる時は、ガチでろくな事が無い「証拠」でもあり「合図」でもあった。そもそもあのマシンが俺の運転に追い付ける時とそうじゃない時があったりと色々散々な奴だった。そんなシトロエン離脱の要因となったのが「超慢性的」とも言える「資金不足による開発速度の遅さ」だ。これに痺れを切らして離脱した様なものでもある。そしてDay2は、かなり荒れた展開になった。なんとトヨタ勢で生き残ったのが俺だけという、とんだカオスぶりである。というより、上位が総崩れするというかなり荒れた展開になった。迎えた最終日Day3。ここでは、俺の意外な才能が開花する事となった。それは、ぬかるんでいて滑りやすい路面でのドライビングだ。実は周りのドライバーより、俺がかなり速い事が判明したのだ。確かにダートラやってたりしてるから、こういう路面は慣れてるのだ。如何にハイパワーカーを正確にコントロールするかという事も大事になっているというのがこの世界ラリー選手権でもある。ペースも変わらず、そのままトップでフィニッシュ。だけど俺は安心していられなかった。それは、ポイントランキング上では、まだ2位との差が大して縮まって無いからだ。その為、王者獲得は最終戦ラリージャパンに持ち越される事になった。そして、最終戦ラリージャパンで走るマシンデザインもSNSで公開されたりと、着々と準備が進んでいる。次回、最終話「Round13 2017年FIA世界ラリー選手権 最終戦 ラブライブサンシャイン・ラリージャパンin伊豆」
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