FIA World Rally Championship Crazy Road

文字の大きさ
17 / 64
第1章 小さな星。

Round13最終戦「2017FIA世界ラリー選手権第13戦ラブライブ!サンシャイン!!・ラリージャパン・in・伊豆」

しおりを挟む
遂に、今シーズンの世界ラリー選手権も、この第13戦、最終戦を迎えた。ここで今シーズンの年間王者が決定する。俺が王者を獲る条件としては、2位、3位がリタイアするか、俺が優勝するかの2択になっている。そしてチーム名も、このラウンドから「トヨタガズーレーシング・WRT・Aqours」になり、マシンも遂に、アンベイルされた。俺のマシンには「1XR-DET」という、トヨタとダイハツと共同開発した「最後の切り札(ジョーカー)」が投入された。このエンジンは、「電スロだけど、ワイヤースロットルみたいなレスポンス」を極限まで再現するべく徹底的に追求したエンジンでもあり、吸排気系の見直しや新開発のインジェクターと電スロ「トヨタD-4WRC」「T-VES-WRC(Toyota Variable Electronic Throttle System WRC)」を投入して、パワーを上げたりと、ある意味「来季型の先行開発」も兼ねているエンジンだ。一方、ラリーの舞台は、伊豆や沼津という事で、西伊豆スカイラインや内浦をメインとした、高速ターマックラリーになっている。各チーム初の伊豆半島という事で、すごいウキウキしていた。俺は、母国、そして、生まれ故郷へと「凱旋帰国」を果たす事が出来た。セレモニアルスタートは、何と、俺の地元である修善寺に近い、青羽根で開催する事になった。場所は、狩野ドームでやるという事だ。その為に、何とドームを特設会場にしての開催となったが、スタートには、大勢の観客やファンが駆け付けてくれた。ちなみにシェイクダウンは、本当に、昔走った道を懐かしみながら走って、「ジョーカーエンジン」の素性を確かめたりしていた。迎えたセレモニアルスタート。狩野ドームには、WRカーのエンジン音がこだまして、観客やファンは大盛り上がり。ここは、最終日の最終SSで使われるコースでもある。そして、俺の番となり、実況が「さぁ、やって参りました!伊豆と修善寺が産んだスーパースター!Car No10!トヨタガズーレーシング・WRT・Aqours!磯谷 輝!マシンは、トヨタ・ヤリスWRC Code-Chika!そしてコ・ドライバーは、河津町出身の佐藤 美海!磯谷選手、佐藤選手!お帰りなさい!そして、ラリージャパン頑張ってください!!」と紹介されると、会場のボルテージは、最高潮に達していた。俺は、何と、高海千歌ちゃんの「魂」の人に許可を貰った上で、特別に「コーレスボタン」を作って、俺が「こんちかー!」と言って、黄フォグを点灯させると、皆も「こんちかー!」と返すと、俺は「それじゃあ皆行っくよォ!!かん!かん!」と言って、黄フォグを点滅させると皆はサイリウムと声で「みかん!」と返すと、もう一度俺が「かんかん!」と黄フォグを点滅させると皆はサイリウムと声で「みかん!」と返して、最後に「かーん!かーん!」と黄フォグを点滅させると皆は「み・か・ん!」と返してくれてすごく嬉しかった。そして、このラリーに参戦してる全ドライバーの紹介も終わり、セレモニアルスタートは幕を閉じた。迎えたDay1。俺は、どのチームよりも多くのアドバンテージを得ていた。それは、「走り慣れてる道」を使ってるからだ。スタート順もかなり良い所になっている。そして、美海ちゃんの「3,2,1…Go!」という掛け声で勢い良くスタート。このコースは本当に「度胸試し」とも言われており、高速ストレートから高速コーナーという、一番おっかないコースでもある。このラリーの為に、敢えてギア比をロングにしておいて良かったとつくづく思う。メーター上では210km/hに到達しようとしていた。そして、「この先高速コーナー!アクセルワーク慎重にね。」と美海ちゃんのナビが聞こえて俺は、「ok!」と返事をしてコーナーをクリア。そしてまた短いストレートからの一気に減速するコーナーへ突入する時は「今から急減速するよ!衝撃に備えて!」と俺が言って、時速200km/h近いスピードから、一気に時速85km/hまで減速してコーナーをクリア。そこから一気にアクセルを踏んで脱出。これには皆大盛り上がり。WRCでも珍しい「掟破りの地元走り」をしたおかげで、初日をトップで終える事が出来た。サービスパークに帰還して、限られた時間での整備の際に洗車も行い、初日を終えた。今回のラリーは、どのラリーよりもエキサイティングで過酷なラリーになるのは必至だった。と言っても今回は、俺がWRCにフル参戦していて、尚且つ、伊豆市出身だからという理由で、伊豆半島での開催が実現しただけの話である。そして今回のラリーは、なんと親父も観戦しに来ており、このスリリングでエキサイティングなラリーを目の当たりにして、終始盛り上がっていたとか。迎えたDay2。舞台は沼津へと移して、内浦でのラリーとなった。本当に、全日程青空快晴という最高のラリー日和になっている。そして、皆初めてのWRCに大興奮していた。そりゃ時速210km/h近いスピードで走るのを間近で見られるんだから、盛り上がるに決まってるさ。「ロードウチウラ」はDay1と打って変わって、クロスレシオギアを投入した。理由は、テクニカルセクション多発地帯の為、Day1のセットで走ろうもんなら、まぁ走れなくも無いが、加速が鈍くなってるからタイムロスし放題になる。そしてDay2は、コース特性を掴んだのか、ヒョンデジュニアの宮藤がトップでラリーを終えている。そんな俺は、超僅差で2位に着けている。今回ばかりは俺の王者がかかってる為、余計な事をしないでくれと祈るばかりだ。そして迎えた最終日。舞台は狩野ドームの特設ステージ「MY舞★KANO」。ここで今シーズンの最後のラリーが始まろうとしていた。トヨタの3台には、無事にラリーを終えれるように、3人のキャラのアクキーが車内に取り付けられていた。そして6人のFHRやHANSには、各メンバーカラーの「ミサンガ」やキャラクターの「シール」が着けられたりと「最終決戦」に相応しい仕様になった。そして会場のボルテージは、最高潮以上に達していた。今回のラリー形式は、帯広開催時同様「デュエルラリー形式」という「2台一斉スタート方式」になった。俺の前にも、白熱したラリーを展開してくれて、会場を盛り上げてくれてる皆がいて、すごくグッと来たりしていた。そんな中、俺の番が刻一刻と近付いていた。実はこのラリーになんと、昨年俺とルイスがどうしても勝てなかった伝説のコンビ、「鹿角、黒澤ペア」が来ていた。俺は、これまで感じた事ないくらいのプレッシャーに手が震えていた。けど、美海ちゃんが「大丈夫。今日で王者は必ず仕留めよう!私を信じて!本当にこの日の為に頑張ってきて良かった。私は、そう言える最後にしたい!輝くんだってそうでしょ?せっかくここまで来たなら、あとはもう、全力全開フルスロットルで。Aqours!サンシャイン!」と言ってくれたり、有紗さんが「最後のコーナーまでアクセルを緩めたら( ー̀εー́ )ブッブーデスワ!!さぁ!皆が待ってます!今日の舞台の主役は貴方と美海さんですわ。さぁ!最高の舞台を楽しんで来てください!」と言ってくれたおかげで、吹っ切れたのか、これまで以上に体が軽くなった。そして迎えた、俺の今シーズン最後のラリー。観客やファンが今か今かとスタートの瞬間を待ち侘びていた。俺は、マシンをゆっくりと定位置まで走らせて、サイドを思いっきりホールドして、ライトがオールレッドから、ブラックアウト!その瞬間にサイドを手放して、勢い良くスタート。隣は何と、M-SPORTのセバスチャン・オジェ。マジで勝てるか不安だったが、そんな不安は当に消し飛んでいる。会場にはAqoursの「MY☆舞TONIGHT」が爆音で響き渡っていた。この楽曲が歌われた「聖地」こそ、ここ狩野ドームである。それに負けない勢いでエンジン音も会場に爆音で響き渡っていた。そして、最後のセクションを俺は、美海ちゃんの「ラストセクション!今だ!行っけぇ!」というナビと共にオジェと、ほぼ同時にクリアしてフィニッシュ。観客は、ほぼ総立ちで大盛り上がり。俺は、最後の最後まで気が抜けなかった。せっかくここまで来てくれた皆をガッカリさせて帰す訳にもいかなかった。ハイスピードカメラを用いたビデオ判定になり、結果は1000分の1秒差で俺が優勝。これには観客やファンが皆で大きな拍手を俺らに贈ってくれた。優勝が決まった時、俺は思わず叫んで涙を流していた。この瞬間、WRC史上初となる「未成年ペアによる世界王者獲得」という「偉業」も達成。本当に苦労に苦労を重ねてここまで来れたとしか言い様がない。そして最後には、お互いの健闘をたたえ合い、握手を交わしたりしていたが、実は、これには裏があって、オジェはあの瞬間、些細なミスを犯していた。だけどストレートで俺とほぼ同時にクリアとかいうまさに「超人的かつ狂人的」な事をやってのけた。そして表彰式では、俺らが「未成年」ということもあってか、炭酸水でのシャンパンファイトとなったが、本当に今まで以上に嬉しい光景だった。サービスパークに帰還した時、皆が改めて俺と美海の王者獲得を祝福してくれた。カーナンバーも、当初の「10」から変更して「王者の証」とも言える「1」に変更してのエントリーとなった。そして、WRC史上2人目となる、日本人同士ペアによる制覇も達成した。俺はこの後、Jスポーツのインタビューで「本当に全日程、気持ち良く走れましたし、自分の夢であった、地元伊豆での開催も実現して、もうひとつの夢でもあった、日本のチーム、日本の車、日本人同士ペアによる世界ラリー選手権制覇も達成出来て、すごくすごく嬉しいですし…すいません…本当に今シーズンで、自分の夢全て叶うなんて誰も思ってなかったし、俺も信じられませんでした。今でもこれが夢なんじゃないかって思ってます。最後始まる前にすごく不安で手が震えて、もしなんて考えてたら、鹿角、黒澤ペアの一言と、いつも隣に居てくれる美海ちゃんの一言で、全て救われました。ゴール後に、美海ちゃんと一緒に思いっきり喜んだり、スタートと最終コーナー立ち上がった瞬間に「今だ!」と叫んでくれなければ、今頃俺と美海ちゃんは、ここにいなかったと思います。本当に全日程通して伊豆市や沼津市の皆さん、そして、市長さん、観客やファン、トヨタガズーレーシングWRT、株式会社サンライズの皆さん、チーム名にもなってくれて全面的にスポンサードしてくれているAqoursの皆さん、本当に応援ありがとうございました!!」というコメントを残したりもしていた。こうして大盛況の中でラリージャパンは終わりを告げ、新たなシーズンへ備えるのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

【新作】1分で読める! SFショートショート

Grisly
ファンタジー
❤️⭐️感想お願いします。 1分で読める!読切超短編小説 新作短編小説は全てこちらに投稿。 ⭐️忘れずに!コメントお待ちしております。

サイレント・サブマリン ―虚構の海―

来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。 科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。 電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。 小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。 「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」 しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。 謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か—— そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。 記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える—— これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。 【全17話完結】

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

アガルタ・クライシス ―接点―

来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。 九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。 同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。 不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。 古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。

処理中です...