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「しっかりしろ!救急車呼んだから!光太!」
公園の公衆便所の脇にボロきれのように転がっている光太を見つけた時は、心臓が止まるかと思った。暗くてよく分からないが出血が酷い。腹部を刺されているようだ。急いで救急車を要請する。
着ていたサマージャケットを脱いで傷口に充てて圧迫止血。
「光太?!光太?!」
「あ……、先輩……、設楽が……。」
良かった、意識がある。
「わかった、設楽がやったんだな。」
「ナイフ、持ってて……。」
おそらくそのナイフでお前は刺されてるんだよ!
バカは黙れ!
「理人に、言わないで……。」
救急車が来て、光太を収容し、すぐに中央病院に連れていってくれた。
病院の待合で手術を受ける光太を待つ間悩んだのだが言わないわけにはいかないと判断して理人に電話した。
部活帰りのようだったが直接病院に来るとの事だった。
さすがに刑事事件になったので刑事が来た。
知っていることを洗いざらい喋った。
光太が虐待を受けていたこと、祖父のおもちゃとして扱われていたこと、祖父主導の元輪姦され、そのときの一人が設楽で、その後も何かと絡んでいてここ数年でストーカー化していたこと。そしてさっき本人がその設楽にやられたと、言っていたこと。
「分かりました、あとはご本人の意識が戻られたらお話を伺いにまたお邪魔します。」
「設楽、捕まえてください……!」
「全力を尽くします。」
そう言って刑事は病院から去っていった。
その頃理人がようやく到着した。
「光太は!?」
走ってきたようで息が荒い。
「まだ手当してるけれど、そんなに酷い傷じゃなさそうだった。」
「そう、……大丈夫、なんだよね?」
「大丈夫だ。」
よかった……と言ってへたり込む理人。
よく見ると泣いているようだった。
屈んで肩を抱くと「大丈夫。」ともう一度言って立ち上がらせ、待合室のベンチに座らせた。
こうして泣いていると年相応に見える。
「どういうことなのか、空木さん、わかる?」
詳しい話は本人から直接聞いた方がいいだろうから「ストーカーの設楽ってやつに刺されたらしい。」とだけ答えた。正直過去のことをどこまで話していいのか分からなかった。理人に受け止めきれるのかわからなかった。光太の判断だ。
手術が終わり病室に移された。光太は麻酔で寝ていたのでまた明日来ることにした。
理人が残ると言い張ったが、明日の朝一で来れば良い、どうせ麻酔で目覚めないからと言い聞かせ一緒に帰宅することにした。
公園の公衆便所の脇にボロきれのように転がっている光太を見つけた時は、心臓が止まるかと思った。暗くてよく分からないが出血が酷い。腹部を刺されているようだ。急いで救急車を要請する。
着ていたサマージャケットを脱いで傷口に充てて圧迫止血。
「光太?!光太?!」
「あ……、先輩……、設楽が……。」
良かった、意識がある。
「わかった、設楽がやったんだな。」
「ナイフ、持ってて……。」
おそらくそのナイフでお前は刺されてるんだよ!
バカは黙れ!
「理人に、言わないで……。」
救急車が来て、光太を収容し、すぐに中央病院に連れていってくれた。
病院の待合で手術を受ける光太を待つ間悩んだのだが言わないわけにはいかないと判断して理人に電話した。
部活帰りのようだったが直接病院に来るとの事だった。
さすがに刑事事件になったので刑事が来た。
知っていることを洗いざらい喋った。
光太が虐待を受けていたこと、祖父のおもちゃとして扱われていたこと、祖父主導の元輪姦され、そのときの一人が設楽で、その後も何かと絡んでいてここ数年でストーカー化していたこと。そしてさっき本人がその設楽にやられたと、言っていたこと。
「分かりました、あとはご本人の意識が戻られたらお話を伺いにまたお邪魔します。」
「設楽、捕まえてください……!」
「全力を尽くします。」
そう言って刑事は病院から去っていった。
その頃理人がようやく到着した。
「光太は!?」
走ってきたようで息が荒い。
「まだ手当してるけれど、そんなに酷い傷じゃなさそうだった。」
「そう、……大丈夫、なんだよね?」
「大丈夫だ。」
よかった……と言ってへたり込む理人。
よく見ると泣いているようだった。
屈んで肩を抱くと「大丈夫。」ともう一度言って立ち上がらせ、待合室のベンチに座らせた。
こうして泣いていると年相応に見える。
「どういうことなのか、空木さん、わかる?」
詳しい話は本人から直接聞いた方がいいだろうから「ストーカーの設楽ってやつに刺されたらしい。」とだけ答えた。正直過去のことをどこまで話していいのか分からなかった。理人に受け止めきれるのかわからなかった。光太の判断だ。
手術が終わり病室に移された。光太は麻酔で寝ていたのでまた明日来ることにした。
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