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学園編 シャルロット13歳でも大人
馬車での一幕(入学式は大丈夫です)
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シャルロットとマリウス、クラウス、エリオットは王家の日常用の地味な黒い馬車で、(といっても大型で所々金縁や金の装着が付いた重厚な馬車だ)マルディアナ学園に向かって居た。もちろんシャルロットの席はマリウスの膝の上だ。
「シャーリー……実は、学園に着いて暫くしたら僕達はシャーリーの側を離れなければ行け無いんだ。三人とも式の代表挨拶があってね、その準備で。クラウスは高等部の、エリオットは騎士科の、僕は中等部と王族としての。本当は入学したばかりのシャーリーを一人に何てさせたく無いし、ずっとシャーリーの側に着いていてあげたいんだけど……ごめんね。どう?大丈夫そう?もし一人はどうしても不安だって言うなら一緒に連れて行くけど?」
スーパー箱入りお嬢様ゆえに他人とあまり接触してこなかったシャルロットは、だんだん緊張して来てマリウスの膝の上で少し強ばリを見せていた。マリウスはそれを解す様に後ろから優しく抱き締めると、すまなそうな顔で告げてきたのだ。
「殿下、ダメですから。自分が離れたく無いだけでしょう散々ゴネたかと思えばまだそんな事言ってるんですか」
「ちっ。僕にはスピーチ位準備や原稿何て要ら無いのに向こうの都合だろう。知らない場所で一人ぼっちになるシャーリーが可哀想だと思わないのか?」
「もちろん思いますし、俺だってシャーリーを一人にさせる何て嫌ですよ。でも仕方ないでしょう?貴方は王太子何ですから」
「…………やめよっかな王太子」(ボソッ)
「はあぁぁっ!?」
「嘘に決まってるだろ」
「こぉんのっクソ王子!」
シャルロットが絡むと若干ぽんこつにも、より辣腕にもなるマリウス。それに毎回振り回され揉めるクラウスとの掛け合いは彼らの周りでは見慣れた光景だ。
そんないつもの光景を眺めていたシャルロットは可笑しくなり、緊張もいつの間にか霧散していた。
「ふふふっ」
「おいお前らシャーリーに笑われてるぞ。」
基本エリオットも周りもいつもの事なので、始まると面倒くさいから関わらないよう黙って見守る事にしている。
「「…………」」
「大丈夫ですわ、マリ様。心配して頂きありがとうございます。私ももう学園の生徒ですもの、一人で入学式ぐらい出てみせますわっ!」
ふふっと笑いながら両手でグッと渾身のガッツポーズをしてみせるシャルロット。
そんなシャルロットの様子に緊張が解けたようでホッと安堵するとともに、可愛い子供がまた一つ成長したような微笑ましい気持ちになった三人だった。
だがやはり絶世の美貌を持つシャルロットだからこそ、どうしても心配は拭えない。
マリウス達はダメ押しの様にシャルロットに言聞かせる。
「そっか、頼もしいなシャーリーは。初中等部の校舎前に新入生案内の職員が居るから、その者や他の生徒に着いて行けば大丈夫だからね。式まではまだ時間があるだろうから、それまでは初中等部の校舎に併設されたカフェがあるからそこに居ればいいよ。カフェまでは僕達が案内してあげるからね」
「シャーリー心配する事は無いよ。首に巻いたリボンの色は学年を表しているんだ、ピンクのリボンを首に結んだ女子は皆新入生だからね、その子達に着いて行くといい」
「はい、わかりましたわ。マリ様クラウ兄様、ありがとうございます。」
シャルロットは二人ににっこりと愛らしく微笑んだ。
「頑張れシャーリー!兄さんはもう十六歳で高等部だから校舎が少し離れちゃうけど、僕達はまだ十五歳で中等部だから初等部のシャーリーとは同じ校舎だからね。これから何か困った事があれば何でも言ってきなよ」
エリオットはにこっ!っと女性受けする美人顔でウインクする。
シャルロット達が通うマルディアナ学園は六年制の学園で、十三歳から十八歳の貴族の子供達は皆必ず入学する事になる。全部で三部制で構成されており、エリオットが言うように、一年目だけは初等部、二年・三年は中等部、四年目から卒業までは高等部という仕組みだ。
学年の区別は、男子はネクタイ、女子はネクタイ等の代わりに首に巻いた幅一センチ強、長さ六十センチの細長いリボンの色で見分ける。リボンの長さや結び方は自由なので切ったり、飾りを着けたり各自オシャレに工夫している。
一年ピンク、二年黄色、三年水色、四年青、五年赤、六年白という色分けだ。
「はい、エリー兄様ありがとうございます。所で、エリー兄様は騎士科なのに普通科の私達と同じ校舎なのですか?」
「ん?ああ、校舎や教室は騎士科も普通科も同じ何だよ。騎士科も基本授業は一緒だから。ただ選択科目の授業で騎士科を選んで特別授業で学ぶという形かな。騎士科の選択授業は他と違って授業外で剣の鍛練があったりそのテストがあったりと意外とハードなんだよ。ま、僕は凄すぎて免除だけどね。強くてかっこいいだろ?エリー兄様は」
「ええ、素敵ですわ!エリー兄様!毎日鍛練されてますものね」
ふふんっと得意気に言うエリオットに素直に感動と尊敬の眼差しを贈るシャルロット。
マリウスとクラウスは何故か無性にエリオットを殴りたくなった。
そんなやりとりをしている内に馬車は目的地のマルディアナ学園に着いていた。
「シャーリー……実は、学園に着いて暫くしたら僕達はシャーリーの側を離れなければ行け無いんだ。三人とも式の代表挨拶があってね、その準備で。クラウスは高等部の、エリオットは騎士科の、僕は中等部と王族としての。本当は入学したばかりのシャーリーを一人に何てさせたく無いし、ずっとシャーリーの側に着いていてあげたいんだけど……ごめんね。どう?大丈夫そう?もし一人はどうしても不安だって言うなら一緒に連れて行くけど?」
スーパー箱入りお嬢様ゆえに他人とあまり接触してこなかったシャルロットは、だんだん緊張して来てマリウスの膝の上で少し強ばリを見せていた。マリウスはそれを解す様に後ろから優しく抱き締めると、すまなそうな顔で告げてきたのだ。
「殿下、ダメですから。自分が離れたく無いだけでしょう散々ゴネたかと思えばまだそんな事言ってるんですか」
「ちっ。僕にはスピーチ位準備や原稿何て要ら無いのに向こうの都合だろう。知らない場所で一人ぼっちになるシャーリーが可哀想だと思わないのか?」
「もちろん思いますし、俺だってシャーリーを一人にさせる何て嫌ですよ。でも仕方ないでしょう?貴方は王太子何ですから」
「…………やめよっかな王太子」(ボソッ)
「はあぁぁっ!?」
「嘘に決まってるだろ」
「こぉんのっクソ王子!」
シャルロットが絡むと若干ぽんこつにも、より辣腕にもなるマリウス。それに毎回振り回され揉めるクラウスとの掛け合いは彼らの周りでは見慣れた光景だ。
そんないつもの光景を眺めていたシャルロットは可笑しくなり、緊張もいつの間にか霧散していた。
「ふふふっ」
「おいお前らシャーリーに笑われてるぞ。」
基本エリオットも周りもいつもの事なので、始まると面倒くさいから関わらないよう黙って見守る事にしている。
「「…………」」
「大丈夫ですわ、マリ様。心配して頂きありがとうございます。私ももう学園の生徒ですもの、一人で入学式ぐらい出てみせますわっ!」
ふふっと笑いながら両手でグッと渾身のガッツポーズをしてみせるシャルロット。
そんなシャルロットの様子に緊張が解けたようでホッと安堵するとともに、可愛い子供がまた一つ成長したような微笑ましい気持ちになった三人だった。
だがやはり絶世の美貌を持つシャルロットだからこそ、どうしても心配は拭えない。
マリウス達はダメ押しの様にシャルロットに言聞かせる。
「そっか、頼もしいなシャーリーは。初中等部の校舎前に新入生案内の職員が居るから、その者や他の生徒に着いて行けば大丈夫だからね。式まではまだ時間があるだろうから、それまでは初中等部の校舎に併設されたカフェがあるからそこに居ればいいよ。カフェまでは僕達が案内してあげるからね」
「シャーリー心配する事は無いよ。首に巻いたリボンの色は学年を表しているんだ、ピンクのリボンを首に結んだ女子は皆新入生だからね、その子達に着いて行くといい」
「はい、わかりましたわ。マリ様クラウ兄様、ありがとうございます。」
シャルロットは二人ににっこりと愛らしく微笑んだ。
「頑張れシャーリー!兄さんはもう十六歳で高等部だから校舎が少し離れちゃうけど、僕達はまだ十五歳で中等部だから初等部のシャーリーとは同じ校舎だからね。これから何か困った事があれば何でも言ってきなよ」
エリオットはにこっ!っと女性受けする美人顔でウインクする。
シャルロット達が通うマルディアナ学園は六年制の学園で、十三歳から十八歳の貴族の子供達は皆必ず入学する事になる。全部で三部制で構成されており、エリオットが言うように、一年目だけは初等部、二年・三年は中等部、四年目から卒業までは高等部という仕組みだ。
学年の区別は、男子はネクタイ、女子はネクタイ等の代わりに首に巻いた幅一センチ強、長さ六十センチの細長いリボンの色で見分ける。リボンの長さや結び方は自由なので切ったり、飾りを着けたり各自オシャレに工夫している。
一年ピンク、二年黄色、三年水色、四年青、五年赤、六年白という色分けだ。
「はい、エリー兄様ありがとうございます。所で、エリー兄様は騎士科なのに普通科の私達と同じ校舎なのですか?」
「ん?ああ、校舎や教室は騎士科も普通科も同じ何だよ。騎士科も基本授業は一緒だから。ただ選択科目の授業で騎士科を選んで特別授業で学ぶという形かな。騎士科の選択授業は他と違って授業外で剣の鍛練があったりそのテストがあったりと意外とハードなんだよ。ま、僕は凄すぎて免除だけどね。強くてかっこいいだろ?エリー兄様は」
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ふふんっと得意気に言うエリオットに素直に感動と尊敬の眼差しを贈るシャルロット。
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