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第十二章 悪役令嬢爆誕
6 聖女様を苛め抜きますわ
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ラディムに協力を取り付けた後、アリツェは自室に戻った。
「さて、嫌がらせと申しましても、いったい何をすればよろしいのでしょうか」
椅子に腰を掛け、アリツェはぶらぶらと足を揺らす。
(うーん、そうだなぁ……)
悠太は口をつぐみ、考え込んだ。
(こんな感じでどうだ?)
しばらく待つと、悠太はいくつか案を出した。
もっとどぎつい嫌がらせを提案してくるかと思ったが、悠太は今のアリツェにも実行できそうな程度の作戦を示した。いきなりではアリツェが対応できないと踏んだのだろう。
「わかりましたわ。気は進みませんが、致し方ありませんわね」
アリツェはため息をつきつつも、首肯した。
その日の午後、アリツェは屋敷の廊下を歩いていると、目の前からクリスティーナが歩いてくるのが目に入った。クリスティーナは何やら困惑した顔を浮かべている。
「あらごきげんよう、クリスティーナ様。どうかなさいましたの?」
「あっ、アリツェ! ちょうどよかった。これからフェイシアの国王陛下と会食の予定があるのですが、指定されたこの場所がわからなくて、困っていたのです」
そういって、クリスティーナは手に持つメモをアリツェに見せた。
アリツェはメモを覗き込み、描かれた地図を眺める。アリツェのよく知る、オーミュッツで一番の老舗のレストランだった。アリツェは道を教えようとしたところで、ふと思い立った。
(悠太様の案に、ちょっとした嘘を付いて恥をかかせるっていうものがありましたわね。これはちょうどよさそうですわ)
「あらあら、それは大変ですわね。どれどれ……。ああ、ここは、中央通りから少しわき道に入って――」
アリツェはクリスティーナに懇切丁寧にレストランの場所を教えた。地図に描かれたものとはまったく別のレストランを……。
「ありがとう! あなた、ちんちくりんなのに気が利くわね!」
クリスティーナはパッと笑顔を浮かべると、アリツェの腕を取って礼とも言えぬ礼を口にした。そのままクリスティーナは手を離すと、パタパタと廊下を駆けていった。
(……嘘をお教えしましたが、なぜだか全然、申し訳ないという気持ちが起きませんわね)
クリスティーナの後ろ姿を見遣りながら、アリツェは嘆息した。
(ありゃ天然で性悪だな……)
悠太も呆れた声を上げた。
翌朝、クリスティーナが顔を真っ赤にしてアリツェの部屋に怒鳴り込んできた。
「ちょっと、アリツェ! 教えてもらった場所、全然違ったんですけど!」
クリスティーナは、鼻息荒くアリツェに食って掛かる。
「オーッホッホッホ! あら、それは大変に失礼をいたしましたわ。ただ、クリスティーナ様のお持ちだったメモでははっきりとはわからなかったものでして。文句ならわたくしではなく、そのメモを持ち込んだ側近の方におっしゃってはいかがかしら?」
アリツェはチラリとクリスティーナに視線を向け、薄ら笑いを浮かべた。
「あら、私の下僕……もとい、供の者たちが粗相をしたと? まぁ、失礼しちゃうわね!」
アリツェの態度にカチンと来たのか、クリスティーナはますます興奮し、地団太を踏み始めた。
(あらあら、はしたない。それでも一国の王女ですの?)
アリツェは呆れた。
「わたくしこれから予定がありますの。ごめんあそばせ」
これ以上付き合っていても時間の無駄だとアリツェは思い、適当な理由をつけて部屋を出た。
「ムキーッ! 何よあの態度!」
アリツェの部屋の中で、クリスティーナは悔しそうに吠えていた。
(これで、嫌がらせにはなりましたでしょうか、悠太様?)
(なんかあの聖女様、結構神経が図太そうだから厄介かもしれないぞ)
(はぁ……、そうですか。面倒ですわね)
アリツェはまだこんな不毛なことを続けなければいけないかと思うと、がっくりと肩を落とした。
翌日のお昼前、アリツェは厨房に足を向けた。
「ちょっとよろしいかしら?」
アリツェは近くにいたメイドに声をかける。
「あら、アリツェお嬢様。どうされました?」
本来厨房にいるべきではない主家の娘がいるので、メイドは少し困った顔を浮かべて、首をかしげた。
「いえ、実はクリスティーナ様が人参をお嫌いだとおっしゃっていたのを耳にいたしまして。あらかじめのけておいて差し上げようかと思いましたの」
アリツェはまったくのでたらめを口にした。クリスティーナから食べ物の好き嫌いの話など、聞いたことはなかった。
「あらあら、お嬢様はお優しいですね。いいですわ、除いておきます」
アリツェとクリスティーナは同年代の少女同士だ。メイドたちから見れば、友人同士のほほえましい気づかいに見えるのだろう。
「ああ、結構ですわ。あなたも忙しいでしょう? わたくしがやっておきますわ」
アリツェ自身がやらなければ意味がなかった。何しろ、クリスティーナへの嫌がらせの一環なのだから。
「でも、お嬢様を厨房にお入れするだなんて、旦那様に叱られてしまいます」
厨房に主人一家が出入りするのは、使用人の領域を冒す意味でもあまり好ましい行為ではない。本来であれば避けるべき行為だった。
「黙っていれば大丈夫ですわ。さ、あなたは自分の仕事に戻りなさい」
だが、アリツェは強引に中に入り込み、メイドを追い払った。
(えっと、このお皿にこの粉を入れればいいのですわね?)
アリツェは懐から小さな便を取り出した。悠太から持ってくるようにと指示されたものだ。
(ああ、胡椒たっぷりだ。こいつは楽しみだな。ふっふっふ)
(悠太様、随分と楽しんでいらっしゃるのですわね)
(あぁ、クリスティーナの性格が悪いから、オレもあまり罪悪感は抱かなくなったよ)
アリツェは苦笑した。だが、悠太の言葉には同感だった。
瓶の中に詰め込まれている胡椒を、アリツェはえいやっと勢いよくクリスティーナのスープ皿に大量に振りかける。巻き上がる胡椒の煙に、アリツェは思わず顔をそむけた。これは、なかなかに強烈だ。ちょっと、自分では口にしたくない。
目的を済ますと、アリツェはそそくさと厨房を退散した。
食堂で辺境伯一家とヤゲルの主だった面々がそろい、昼食会が始まった。
穏やかな雰囲気の中、めいめい談笑をしつつ、食事が進んでいく。
前菜が済み、スープが配膳された。各々がスプーンを手にし、スープを口に含めた時、事件は起こった。
「うっ! ゲホゲホゲホッ!」
クリスティーナは突然、盛大にむせこみ始めた。
「あら、はしたないですわ。どうなさったのですか、クリスティーナ様?」
アリツェは何食わぬ顔でクリスティーナをたしなめる。クリスティーナがむせたのは、当然アリツェが仕掛けた胡椒爆弾のためだ。
「ま、まさかあんた!? ちょっと、いったいなんてことしてくれるのよ!」
アリツェの様子にピンとくるものがあったのだろう、クリスティーナは怒りだし、アリツェを怒鳴りつけた。
「ふふっ、何のお話ですの? お食事時にみっともない真似はおよしになられた方がよろしいかと、わたくし愚考いたしますわ。皆さま怪訝な顔でクリスティーナ様をご覧になっていらっしゃいますわ」
アリツェは眉一つ動かさず、じっとクリスティーナを見つめた。
「くっ! ふ、ふんっ。今日のところは勘弁してあげるわ」
クリスティーナはたまらず顔を背け、口をナプキンで拭うと、再び食事に戻った。
「さて、嫌がらせと申しましても、いったい何をすればよろしいのでしょうか」
椅子に腰を掛け、アリツェはぶらぶらと足を揺らす。
(うーん、そうだなぁ……)
悠太は口をつぐみ、考え込んだ。
(こんな感じでどうだ?)
しばらく待つと、悠太はいくつか案を出した。
もっとどぎつい嫌がらせを提案してくるかと思ったが、悠太は今のアリツェにも実行できそうな程度の作戦を示した。いきなりではアリツェが対応できないと踏んだのだろう。
「わかりましたわ。気は進みませんが、致し方ありませんわね」
アリツェはため息をつきつつも、首肯した。
その日の午後、アリツェは屋敷の廊下を歩いていると、目の前からクリスティーナが歩いてくるのが目に入った。クリスティーナは何やら困惑した顔を浮かべている。
「あらごきげんよう、クリスティーナ様。どうかなさいましたの?」
「あっ、アリツェ! ちょうどよかった。これからフェイシアの国王陛下と会食の予定があるのですが、指定されたこの場所がわからなくて、困っていたのです」
そういって、クリスティーナは手に持つメモをアリツェに見せた。
アリツェはメモを覗き込み、描かれた地図を眺める。アリツェのよく知る、オーミュッツで一番の老舗のレストランだった。アリツェは道を教えようとしたところで、ふと思い立った。
(悠太様の案に、ちょっとした嘘を付いて恥をかかせるっていうものがありましたわね。これはちょうどよさそうですわ)
「あらあら、それは大変ですわね。どれどれ……。ああ、ここは、中央通りから少しわき道に入って――」
アリツェはクリスティーナに懇切丁寧にレストランの場所を教えた。地図に描かれたものとはまったく別のレストランを……。
「ありがとう! あなた、ちんちくりんなのに気が利くわね!」
クリスティーナはパッと笑顔を浮かべると、アリツェの腕を取って礼とも言えぬ礼を口にした。そのままクリスティーナは手を離すと、パタパタと廊下を駆けていった。
(……嘘をお教えしましたが、なぜだか全然、申し訳ないという気持ちが起きませんわね)
クリスティーナの後ろ姿を見遣りながら、アリツェは嘆息した。
(ありゃ天然で性悪だな……)
悠太も呆れた声を上げた。
翌朝、クリスティーナが顔を真っ赤にしてアリツェの部屋に怒鳴り込んできた。
「ちょっと、アリツェ! 教えてもらった場所、全然違ったんですけど!」
クリスティーナは、鼻息荒くアリツェに食って掛かる。
「オーッホッホッホ! あら、それは大変に失礼をいたしましたわ。ただ、クリスティーナ様のお持ちだったメモでははっきりとはわからなかったものでして。文句ならわたくしではなく、そのメモを持ち込んだ側近の方におっしゃってはいかがかしら?」
アリツェはチラリとクリスティーナに視線を向け、薄ら笑いを浮かべた。
「あら、私の下僕……もとい、供の者たちが粗相をしたと? まぁ、失礼しちゃうわね!」
アリツェの態度にカチンと来たのか、クリスティーナはますます興奮し、地団太を踏み始めた。
(あらあら、はしたない。それでも一国の王女ですの?)
アリツェは呆れた。
「わたくしこれから予定がありますの。ごめんあそばせ」
これ以上付き合っていても時間の無駄だとアリツェは思い、適当な理由をつけて部屋を出た。
「ムキーッ! 何よあの態度!」
アリツェの部屋の中で、クリスティーナは悔しそうに吠えていた。
(これで、嫌がらせにはなりましたでしょうか、悠太様?)
(なんかあの聖女様、結構神経が図太そうだから厄介かもしれないぞ)
(はぁ……、そうですか。面倒ですわね)
アリツェはまだこんな不毛なことを続けなければいけないかと思うと、がっくりと肩を落とした。
翌日のお昼前、アリツェは厨房に足を向けた。
「ちょっとよろしいかしら?」
アリツェは近くにいたメイドに声をかける。
「あら、アリツェお嬢様。どうされました?」
本来厨房にいるべきではない主家の娘がいるので、メイドは少し困った顔を浮かべて、首をかしげた。
「いえ、実はクリスティーナ様が人参をお嫌いだとおっしゃっていたのを耳にいたしまして。あらかじめのけておいて差し上げようかと思いましたの」
アリツェはまったくのでたらめを口にした。クリスティーナから食べ物の好き嫌いの話など、聞いたことはなかった。
「あらあら、お嬢様はお優しいですね。いいですわ、除いておきます」
アリツェとクリスティーナは同年代の少女同士だ。メイドたちから見れば、友人同士のほほえましい気づかいに見えるのだろう。
「ああ、結構ですわ。あなたも忙しいでしょう? わたくしがやっておきますわ」
アリツェ自身がやらなければ意味がなかった。何しろ、クリスティーナへの嫌がらせの一環なのだから。
「でも、お嬢様を厨房にお入れするだなんて、旦那様に叱られてしまいます」
厨房に主人一家が出入りするのは、使用人の領域を冒す意味でもあまり好ましい行為ではない。本来であれば避けるべき行為だった。
「黙っていれば大丈夫ですわ。さ、あなたは自分の仕事に戻りなさい」
だが、アリツェは強引に中に入り込み、メイドを追い払った。
(えっと、このお皿にこの粉を入れればいいのですわね?)
アリツェは懐から小さな便を取り出した。悠太から持ってくるようにと指示されたものだ。
(ああ、胡椒たっぷりだ。こいつは楽しみだな。ふっふっふ)
(悠太様、随分と楽しんでいらっしゃるのですわね)
(あぁ、クリスティーナの性格が悪いから、オレもあまり罪悪感は抱かなくなったよ)
アリツェは苦笑した。だが、悠太の言葉には同感だった。
瓶の中に詰め込まれている胡椒を、アリツェはえいやっと勢いよくクリスティーナのスープ皿に大量に振りかける。巻き上がる胡椒の煙に、アリツェは思わず顔をそむけた。これは、なかなかに強烈だ。ちょっと、自分では口にしたくない。
目的を済ますと、アリツェはそそくさと厨房を退散した。
食堂で辺境伯一家とヤゲルの主だった面々がそろい、昼食会が始まった。
穏やかな雰囲気の中、めいめい談笑をしつつ、食事が進んでいく。
前菜が済み、スープが配膳された。各々がスプーンを手にし、スープを口に含めた時、事件は起こった。
「うっ! ゲホゲホゲホッ!」
クリスティーナは突然、盛大にむせこみ始めた。
「あら、はしたないですわ。どうなさったのですか、クリスティーナ様?」
アリツェは何食わぬ顔でクリスティーナをたしなめる。クリスティーナがむせたのは、当然アリツェが仕掛けた胡椒爆弾のためだ。
「ま、まさかあんた!? ちょっと、いったいなんてことしてくれるのよ!」
アリツェの様子にピンとくるものがあったのだろう、クリスティーナは怒りだし、アリツェを怒鳴りつけた。
「ふふっ、何のお話ですの? お食事時にみっともない真似はおよしになられた方がよろしいかと、わたくし愚考いたしますわ。皆さま怪訝な顔でクリスティーナ様をご覧になっていらっしゃいますわ」
アリツェは眉一つ動かさず、じっとクリスティーナを見つめた。
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