Inventory Kingdom ~僕の収納は国家規模!~

AKISIRO

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第19話 魔女デルの決意

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「やぁ、隣良いかい」

 リードはデルの隣に座った。
 彼女は風に緑色の髪の毛を揺らめかせながら、世界を眺めていた。
「これ、ガストン教授から、使い方は分かるよね」

「うん、そうだ」

 デルがそれを受け取って、一息ついてから。

「色んな所で問題が起きて人が死んでいる。そうね~そういう事なのね~」

「まるで歌のようだね」

「わたしは子供の頃絶大なる魔力を秘めていると世界の始まりの魔女に言われたわ、そうして世界の終わりの魔女だなんて名付けられたけど、私が、私が世界を終わらせるんだってさ」

「それは誰も望まないね、僕だってデルが世界を終わらせるだなんて思っていないよ」

「実際一度大事な人が死んで世界が終りかけた。でもね、その大事な人が誰か思い出せないのよ」

「きっと思い出さなくていいんだよ、だって100億年も前だろう? ダブ賢者だって言っていたじゃないか、君に機械の心臓を埋めこんで、生きて欲しかったんだろ」

「そうね、わたしは生きている。いつか来る勇者の再来リード君が来るのを待ち続けていたのね~」

「だろうね」

「でもなんで、リード君を見るととても心が痛くて苦しくなるんだろうね」

「きっとどこかの誰かとそっくりなんだよ」

「勇者と? それだと面白いなーまさか大事な人って勇者様だったのかな」

「それは分からないけど、いつか思い出すさ」

「そうかな、おし、いつまでもくよくよしていても仕方ないわね、わたしに出来る事を始める。1日1日精一杯生きてあげようか、ダブ賢者も死んでるだろうしね」

「意外と生きてるかもよ」

「しわくちゃになってそうだけど」

「じゃあ、元気になった所で」

「わたしは浮遊城ローゴの屋上であるものを見つけたのよ」

「何をだい」

「部屋みたいなものでね、魔力を増大化させる部屋、まるで昔わたしがつかっていたような痕跡があったの」

「それは初耳だよ」

「その部屋でなら、どこで何が起きるか分かる。わたしだけ未来を予知できるようになる」
「それって」

「うん、戦争が起きそうなら相手より先に攻撃出来る。誰かが殺されるならそれを守る事だって出来る。わたしが出来る事は、未来を予知してあなたをサポートする事よ」

「でも、辛くないのか」

「きっと大丈夫、私の魔法の弟子が必用、私の意思を継ぐ者がね、あの部屋でそれを感じた。パイソン王国にその少女はいる。奴隷となっているけど、助けてあげて欲しいのリード」

「ああもちろんだよ」

 リードは腕まくりをすると。

「後は、ホームレスの美女軍師がジャヴァ王国にいるわ、彼女は人生に絶望してるから、それも助けてあげて、他にも仲間候補がいっぱいいるんだけど、1人ずつね」

「その部屋をデルの作戦本部と呼ぼうよ」
「良いわね、あとはリード、あなたはもっとモンスターを収集して強くなるべきよ、レベル5000くらいにはならないと、魔王を全員倒せないは、魔王は片っ端から人を殺し続けてるわ、神を殺すためにね」

「あいつら神を殺してどうするんだよ」

「力が欲しいのでしょう、欲のままに動くのが魔王化というものよ」

「そうか、あいつら本来の役目忘れてるんだろうなー」

「本来の役目?」

「あいつら最初はさ、ただただ、弱かったんだよ、強くなっていって、皆を見返したかったはずなんだよな、僕はそんなあいつらが好きだったんだけどな」

「そう」

「でも、今は殺したい程憎んでる、少し意味が分からないよ」

「人間とはそういう生き物なのかもね」

「あ、そうだ。魔女バルの事なんだけど」

「うん」

「彼女には光と闇の二つの人格がいるみたい」

「それは知らなかった。だから突然裏切ったりしたのね」

「たぶん、光の方はデルの事を信頼していたんだと思うよ、どうやって光の方のバルを助けるか考えとこうよ」

「そうね、私はバルをとっくに許してるんだけどね」

「でも、辛いんだろう?」

「うん」

「裏切りは悲しいよな」

 リードはそれを身をもって体験している。

「さてと、僕はまずジャヴァ王国に乗り込んでからパイソン王国に向かうよ」

「そうだ。今ジャヴァ王国にはパイソン王国、エイチィムル王国、シーエスエス王国から軍団が集まってて、数日後にソードローゴ王国に進軍を開始するわ、その時あなたが居なくても問題がないわ」

「そうか、そうだね、こっちにはガストン教授とチャニー博士と村長ウサギとゴーレムの軍団、モンスター軍団がいるからね、デルもここに残るんだろう?」

「そうじゃないと予知が出来ないからね~連絡は耳栓を通してやるわ、ガストンが面白い物を発明してくれたわね」

「ありゃ―凄い発明家だよ」

「じゃあ、無事を祈るわ」

「デルと離れ離れになるのは寂しいけど、僕は僕で戦うよ」

 リードは、ゆっくりと浮遊城から飛び降りた。
 遥か下にある城門目指して落下し始める。

 着地した時、そこには待ち構えていた村長ウサギが待っていた。

「着たか」
 
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