38 / 102
第四章《秘められた涙と潜む影》
【八】
しおりを挟む
半年前、一人の娘が斧で胸を裂かれ死んだ。通りすがりの商人に殺されたのだと目撃者が言った。
その証言を誰もが疑わなかった。たった二人を除いて。
二人のうち一人は、殺された娘の近所に住む男の子。もう一人は、犯人とされている商人の妻。
「その妻が、怪しい動きをしちょる」
と村長は苦い顔になる。
「目撃者にピッタリ張り付いて、監視のようなことしていてな。それだけならええんじゃが、どうやら殺気をもっているそうなんです」
「……目撃者が犯人だと疑っているというわけですね」
紅子の指摘に、村長は微かに頷く。
「ほです。じゃが証拠もないうえ、その目撃者いうんは村一番の働きもんで、そやつが仕事に集中できん言うんです」
大きなため息をつく村長に、
「殺されてしまっては遅い。しかしその奥さんが殺そうとしている証拠がなく、あくまでその目撃者だけが感じる殺気だけ、というわけですね」
と弥生も苦笑する。
「一度声をかけたとき、丸腰だったということもあっての。彼女の動きを制限するのは難しいんです」
弱りきった村長の様子に、
「あの」
と紅子が口を挟む。
「あき、弥生様はどうして私が必要だと感じられたのですか?」
今の話からすれば、紅子が役に立てそうなことなど思いつかない。
「この村にも、芝神社と同じく不思議な言い伝えがあるのです」
と弥生は村長に目配せする。
「なに、嘘か本当かわかんねぇ話だ。故姫伝いうて、故姫なる者現れ、なんでも惚れた男を生き返らせたとか。今じゃ、人を蘇らせようとしたら処刑もんだがね」
村長は鼻で笑っていたが、紅子の隣で弥生は口を固く結んだ。
紅子は口元に指を当て、
「また、『姫伝』ですか」
と呟いた。眉をひそめる紅子に、
「なにか引っかかるのですか?」
「いえ、なんというか……昔母が話してくれたお話と繋がりそうで」
弥生の問いに頷きながらも、紅子は項垂れる。
「でも幼い頃の話なので」
もう覚えていないのです、と縮こまる紅子に、
「それでしたら、帰ってから秋桐家の書庫を探しましょう。代々の暦書、各地方の伝記、逸話……その類でしたら、おそらく一番情報が揃ってるのは秋桐家だと思いますよ」
と優しい声色で弥生はいう。
「コホン」
コホンコホン、と村長は咳払いを繰り返す。
「あー……それじゃ、今日はもうお帰りということでよろしいか」
「はい。長居してしまい申し訳ありません」
と弥生が腰を上げた時だった。
「村長!女に動きが」
と中年の男が戸を勢いよく開いた。
「わかった。お客人はこちらで……」
「いえ、私も行きます」
村長の言葉を遮り、弥生はすっと立ち上がる。
「貴方はこちらでお待ちください。たぶんそう時間はかかりませんから」
といいながら、弥生は村長宅を飛び出した。
村長もおぼつかない足取りでそのあとを追う。
残された紅子は手持ち無沙汰になり、村長宅をぼんやりと眺める。
「ねぇ」
いつの間に訪れていたのか、少年が紅子の背後に立っていた。
気配のなかった少年に、紅子は気を引き締めた。
「お姉さん、この村の人じゃないよね。あの商人の知り合い?」
くりっとした瞳が紅子を捉える。
「もしあの商人さん助けたいなら、僕に協力して」
突然の要請に、紅子は「えっと、あなたは?」と戸惑いながら尋ねる。
「葉月。殺された女の子の近所に住んでるんだけど、僕犯人わかったの!だけど村の人みんな信じてくれそうにないし……早く解放してあげないと、あの商人さんかわいそうだよ」
だけど、と彼女は弥生たちが出ていった戸口へ視線を巡らせる。
「お願い!おねーさんが証言してくれれば、商人の人も助かるんだ!」
と腕をつかまれる。
まだ強くない、少年の腕力に紅子は気を緩めた。
「わかった。でもどこに行くの」
「ついたらわかる。今は、ついてきて」
お願い、と葉月と名乗った少年は潤む瞳を紅子に向ける。
「書置きだけ、残させて」
「……わかった」
葉月は少し渋ったが、軽く頷いた。
紅子は帯から鉛筆と紙を一枚とり、机に置く。
「こっち」
と葉月は紅子の腕をつかみ走り出した。
「は、走る必要あるの?」
と困惑する紅子に、
「ある!」
と少年は叫ぶ。
ほんの数秒走った先には、洞窟があった。
「ここは?」
中から漂う不穏な気配に、紅子は身を固くする。
「お墓。ここに用があるんだ」
葉月は、感情を映さない瞳で紅子を捉えた。
「ごめんね、お姉さん」
そう呟いた少年は、先程の可愛らしい表情を消し、大人びた目に変わっていた。
一瞬のことだった。
少年は慣れた動作で、隠し持っていたらしい縄を紅子の足元に滑らせた。
先に重石がつけられた縄は、彼の器用な指先によって方向転換し、紅子の足に絡んだ。
その縄を勢いよく引かれ、紅子はしりもちをつく。
強く打ちつけてしまったようで、立ち上がろうにも力が入らない。
紅子の前までゆっくり歩み寄った少年は、彼女の腕を後ろで交差させて縛る。
「ね、酷いことは僕もしたくないんだ」
血の付着している包丁を紅子の首元にあて、葉月は声を落とした。
「だから言うこときいてね」
紅子は唇を噛み締め、葉月を睨む。
「なにをしろっていうの」
「簡単なことだから安心して」
葉月はにこりと微笑し、刃物を手首に滑らせる。
「この洞窟にいる子の傷を治してほしいだけ」
ぐい、と背を押しながら葉月とともに洞窟内に入る。
暗い内部に入ると、さらに気配が濃くなった。
「水無月。ようやく外に出れるよ」
さっきとは打って変わって優しい声色の葉月に、紅子は眉をひそめる。
サクッ、と土を踏む音が奥から聞こえた。
紅子は顎を引き、じっと目をこらす。
水無月、と呼ばれた人影は、血まみれの少女だった。
死んだ目をして、胸から腹にかけてざっくりと切られている。
紅子は、その少女がおかしいことに気づく。
たしか事件は半年前だと言っていたはずだ。
この村は火葬ではなく埋葬のみらしく、遺体は埋められたはず。また時間的に腐っているはずなのだ。
しかし遺体は腐臭どころか、血が未だに流れ続けている。腹部からの出血が、止まることを知らないように少女の着物を汚しているのだ。
思わず下に視線をやった紅子は、声にならない悲鳴をあげた。
地面が、血で真っ赤に塗りつぶされていたのだ。
彼女はへたりとその場で腰を抜かした。
そんな紅子を見下ろしながら、
「おねーさん。早く治してって」
葉月はため息をつき刃をゆらゆらと振る。
「……いやよ」
「は?拒否権ないんだって。それとも死にたいの?」
葉月の顔から表情が剥がれ落ちていく。
紅子は葉月を見上げ、
「どちらもお断りするっていったのよ」
と目を細めた。
瞬間、葉月が刃物を振りかぶったのと同時に、地についていた血液が一点に集まり強風が吹いた。
身軽だった葉月は風にあおられ、数メートル吹き飛ばされた。
宙に浮いた血液の渦は、真っ黒な闇へ繋がる通路と化していた。
その奥から、やや低い声が聞こえてきた。
「私の妻は、どうも拐かされるのがお好きなようですね」
その証言を誰もが疑わなかった。たった二人を除いて。
二人のうち一人は、殺された娘の近所に住む男の子。もう一人は、犯人とされている商人の妻。
「その妻が、怪しい動きをしちょる」
と村長は苦い顔になる。
「目撃者にピッタリ張り付いて、監視のようなことしていてな。それだけならええんじゃが、どうやら殺気をもっているそうなんです」
「……目撃者が犯人だと疑っているというわけですね」
紅子の指摘に、村長は微かに頷く。
「ほです。じゃが証拠もないうえ、その目撃者いうんは村一番の働きもんで、そやつが仕事に集中できん言うんです」
大きなため息をつく村長に、
「殺されてしまっては遅い。しかしその奥さんが殺そうとしている証拠がなく、あくまでその目撃者だけが感じる殺気だけ、というわけですね」
と弥生も苦笑する。
「一度声をかけたとき、丸腰だったということもあっての。彼女の動きを制限するのは難しいんです」
弱りきった村長の様子に、
「あの」
と紅子が口を挟む。
「あき、弥生様はどうして私が必要だと感じられたのですか?」
今の話からすれば、紅子が役に立てそうなことなど思いつかない。
「この村にも、芝神社と同じく不思議な言い伝えがあるのです」
と弥生は村長に目配せする。
「なに、嘘か本当かわかんねぇ話だ。故姫伝いうて、故姫なる者現れ、なんでも惚れた男を生き返らせたとか。今じゃ、人を蘇らせようとしたら処刑もんだがね」
村長は鼻で笑っていたが、紅子の隣で弥生は口を固く結んだ。
紅子は口元に指を当て、
「また、『姫伝』ですか」
と呟いた。眉をひそめる紅子に、
「なにか引っかかるのですか?」
「いえ、なんというか……昔母が話してくれたお話と繋がりそうで」
弥生の問いに頷きながらも、紅子は項垂れる。
「でも幼い頃の話なので」
もう覚えていないのです、と縮こまる紅子に、
「それでしたら、帰ってから秋桐家の書庫を探しましょう。代々の暦書、各地方の伝記、逸話……その類でしたら、おそらく一番情報が揃ってるのは秋桐家だと思いますよ」
と優しい声色で弥生はいう。
「コホン」
コホンコホン、と村長は咳払いを繰り返す。
「あー……それじゃ、今日はもうお帰りということでよろしいか」
「はい。長居してしまい申し訳ありません」
と弥生が腰を上げた時だった。
「村長!女に動きが」
と中年の男が戸を勢いよく開いた。
「わかった。お客人はこちらで……」
「いえ、私も行きます」
村長の言葉を遮り、弥生はすっと立ち上がる。
「貴方はこちらでお待ちください。たぶんそう時間はかかりませんから」
といいながら、弥生は村長宅を飛び出した。
村長もおぼつかない足取りでそのあとを追う。
残された紅子は手持ち無沙汰になり、村長宅をぼんやりと眺める。
「ねぇ」
いつの間に訪れていたのか、少年が紅子の背後に立っていた。
気配のなかった少年に、紅子は気を引き締めた。
「お姉さん、この村の人じゃないよね。あの商人の知り合い?」
くりっとした瞳が紅子を捉える。
「もしあの商人さん助けたいなら、僕に協力して」
突然の要請に、紅子は「えっと、あなたは?」と戸惑いながら尋ねる。
「葉月。殺された女の子の近所に住んでるんだけど、僕犯人わかったの!だけど村の人みんな信じてくれそうにないし……早く解放してあげないと、あの商人さんかわいそうだよ」
だけど、と彼女は弥生たちが出ていった戸口へ視線を巡らせる。
「お願い!おねーさんが証言してくれれば、商人の人も助かるんだ!」
と腕をつかまれる。
まだ強くない、少年の腕力に紅子は気を緩めた。
「わかった。でもどこに行くの」
「ついたらわかる。今は、ついてきて」
お願い、と葉月と名乗った少年は潤む瞳を紅子に向ける。
「書置きだけ、残させて」
「……わかった」
葉月は少し渋ったが、軽く頷いた。
紅子は帯から鉛筆と紙を一枚とり、机に置く。
「こっち」
と葉月は紅子の腕をつかみ走り出した。
「は、走る必要あるの?」
と困惑する紅子に、
「ある!」
と少年は叫ぶ。
ほんの数秒走った先には、洞窟があった。
「ここは?」
中から漂う不穏な気配に、紅子は身を固くする。
「お墓。ここに用があるんだ」
葉月は、感情を映さない瞳で紅子を捉えた。
「ごめんね、お姉さん」
そう呟いた少年は、先程の可愛らしい表情を消し、大人びた目に変わっていた。
一瞬のことだった。
少年は慣れた動作で、隠し持っていたらしい縄を紅子の足元に滑らせた。
先に重石がつけられた縄は、彼の器用な指先によって方向転換し、紅子の足に絡んだ。
その縄を勢いよく引かれ、紅子はしりもちをつく。
強く打ちつけてしまったようで、立ち上がろうにも力が入らない。
紅子の前までゆっくり歩み寄った少年は、彼女の腕を後ろで交差させて縛る。
「ね、酷いことは僕もしたくないんだ」
血の付着している包丁を紅子の首元にあて、葉月は声を落とした。
「だから言うこときいてね」
紅子は唇を噛み締め、葉月を睨む。
「なにをしろっていうの」
「簡単なことだから安心して」
葉月はにこりと微笑し、刃物を手首に滑らせる。
「この洞窟にいる子の傷を治してほしいだけ」
ぐい、と背を押しながら葉月とともに洞窟内に入る。
暗い内部に入ると、さらに気配が濃くなった。
「水無月。ようやく外に出れるよ」
さっきとは打って変わって優しい声色の葉月に、紅子は眉をひそめる。
サクッ、と土を踏む音が奥から聞こえた。
紅子は顎を引き、じっと目をこらす。
水無月、と呼ばれた人影は、血まみれの少女だった。
死んだ目をして、胸から腹にかけてざっくりと切られている。
紅子は、その少女がおかしいことに気づく。
たしか事件は半年前だと言っていたはずだ。
この村は火葬ではなく埋葬のみらしく、遺体は埋められたはず。また時間的に腐っているはずなのだ。
しかし遺体は腐臭どころか、血が未だに流れ続けている。腹部からの出血が、止まることを知らないように少女の着物を汚しているのだ。
思わず下に視線をやった紅子は、声にならない悲鳴をあげた。
地面が、血で真っ赤に塗りつぶされていたのだ。
彼女はへたりとその場で腰を抜かした。
そんな紅子を見下ろしながら、
「おねーさん。早く治してって」
葉月はため息をつき刃をゆらゆらと振る。
「……いやよ」
「は?拒否権ないんだって。それとも死にたいの?」
葉月の顔から表情が剥がれ落ちていく。
紅子は葉月を見上げ、
「どちらもお断りするっていったのよ」
と目を細めた。
瞬間、葉月が刃物を振りかぶったのと同時に、地についていた血液が一点に集まり強風が吹いた。
身軽だった葉月は風にあおられ、数メートル吹き飛ばされた。
宙に浮いた血液の渦は、真っ黒な闇へ繋がる通路と化していた。
その奥から、やや低い声が聞こえてきた。
「私の妻は、どうも拐かされるのがお好きなようですね」
0
あなたにおすすめの小説
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる