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花槐としての人生
しおりを挟む「私は、生まれてしばらくして、親に捨てられたそうです。」
「酷い親ですね。…それで」
「それで、私は母の友人に…預けられました。」
「うん」
「母の友人は、独身の、男性でした」
私はゆっくりと、ぽつりぽつりと、罪の告白をします。
「預けられた初めの頃、私はまだ、あの人に、優しくされていた、そんな気がします。でも、ある時から…私がうまく言葉を、話せるようになった時くらいからでしょうか。あの人は、私の身体を…からだ、を」
「大丈夫だよエンジュ、僕はここにいる」
私の震える手を、魔王様がそっと握ります。
「あの人は、ある日から、私の身体を弄るようになりました。最初は、耳から、それはどんどん、下へと進んでいって…そのうち、私はあの人に、陵辱されました。まだ小さい私の身体は耐えきれず、悲鳴をあげました。それに、そんな知識などありませんでしたから、その行為には、恐怖しかありはせず、私は助けを求めました。助けて、まま、と。今でもはっきり覚えています。私は母親から捨てられているのに。それなのに、助けてと、何度も繰り返しました。破瓜の痛みで泣き喚く私に、あの人は優しい言葉をかけました。【ごめんね】【大丈夫、痛かったね】【すぐ済むからね、すぐ気持ち良くなるから】そう言葉をかけながら、私の頭を撫でながら、何度も何度も陵辱しました。」
「繰り返される陵辱の痛みにも慣れた頃、あの人は陵辱の最中に、【何故反応しないのか】と、そう問いました。私は反応の意味がわかりませんでした。だって、何も感じなかったんです。本当に、何も。だから、どうすればいいのか分からなかったのです。そうしていたら、あの人は激昂しました。【何故反応しない】【俺を馬鹿にしているのか】【逃げられると思っているのか】。そんな言葉を、かけられたような気がします。そうしてあの人は、私を殴りました。大きな拳で、何度も何度も殴りました。身体を蹴られて、壁に打ち付けられました。痛くって、痛くって、ずっと泣いていました。でもその次の日、また私は反応ができなくって、あの人が出した課題に達成できず、また殴られました。強い力で殴り飛ばされた私の神を引き摺って、あの人は、あの人の自身を私に舐めさせ、また優しい言葉をかけながら、陵辱しました。」
「あの人がある日、機嫌の良い様子で帰ってきました。【そうか、言われてみれば確かにそうだ、幼女がえっちなことを初めから、知っているわけがなかったのか】あの人は、彼の友人にでも私のことを相談したのだと思います。そう言って、私に、猥雑で、卑猥な…いえ、それは違うかもしれません。淫らな、漫画やアニメを見せました。あの人は、これ以外にも、本当の人間同士の行為の動画作品もあると、そう言いました。だけれど、あの人はそれは嫌いだと言います。私に見せてもいいけれど、見せたくはないと、そう言います。私は、あの人に優しくされたいから、優しくされたくって、あの人の望む答えを、望みそうな答えを、笑顔で答えます。私はその漫画やアニメで、お勉強をしました。性行為についての、勉強。殆どの漫画やアニメでは、2人は愛し合っているようでした。愛し合っているから、この愛をもっと、体の中まで深く伝えたい。そのための行為が性行為なのだと、漫画の中の男の人は言いました。私には良くわかりませんでした。愛って、なんでしょう。愛って、なんなのでしょうか。それは分からなかったけれど、私があの行為の中で、とるべき行動、反応がなんだったのかは、はっきりわかりました。」
「毎日、たくさんの漫画を読んで、アニメを見て。あの人が帰ってくれば、私は凌辱されました。お勉強をした私が、学んだ通りの反応や行動をとると、あの人は大層喜びました。興奮しました。だけど私は、何も感じませんでした。愛って、何なのでしょう。愛の伴わないこの行為は、何と呼べば良いのでしょう。その時の私は、そう考えていました。大人になってからわかりました。私を穢した、愛の伴わないその行為、それは、凌辱。
何日も、何年も私は凌辱されました。ある日、あの人はあの人の友達を連れて帰ってきました。その人たちは、私を見るなり、目をぎょろつかせ、私の姿に興奮したようでした。私はあの人の趣味で、色々な服を着せられていました。学生服、体操服、水着、メイド服、猫耳、それはもう、たくさん。思い出したくも無い、穢い記憶ですが、その日は確か、体操服を着させられていた気がします。私はあの人と、たくさんの人に凌辱されて、それで、それで…」
「もういい!エンジュ…ごめん、辛かっただろう、もう、いいから…」
「いえ、お話させてください。私は魔王様に、全てを知っていて欲しいんです。それで魔王様が、私を嫌ったとしても」
「…!」
「私は、たくさんの人に凌辱されました。
私は、捨られはしましたが、戸籍標本上にはまだ私の戸籍は残っていたようで、本当だったら受けなければならなかった予防接種や行くはずだった小学校からの手紙が、たくさん両親の元に届いていたようでした。このままだと、両親は虐待をしているのではないかと疑念を向けられ、警察さんや児童相談所さんなんかから事情調査を受けなければならないような状況になっていたそうです。だから、両親は、それを全てあの人に任せることにしたようでした。あの人は、あの人の実家はかなりの資産家なのだそうで、子ども1人くらいなら、簡単に養えるお金を、ポンともらえたそうなのです。そうして、私は小学校への入学が決まりました。ワクワクしました。漫画にも、小学校は出てきましたから、漫画のような、恋が、人を愛してみたいと、そう思いました。だけど…」
「私は小学校に入学するや否や、虐めをうけるようになりました。それは、あの人の趣味で染色されていた髪のせいなのか、あの人が私を飾るため、たくさんのお金を使って買った女児服に?ランドセルに?それは今となっては分かりません。私自身の性格に起因するものでも、あったのでしょうから。
私は、小学校に入るにあたって、あの人から言いつけをされていました。【この携帯を持たせてやるから、学校が終わったら、お前がショタ…男子小学生をいつものように誘って、この部屋で、シ・ろ・。俺はそれを隠れて見ているから】私は放課後、暇そうにしている男の子に、声をかけます。【初めまして、よかったら一緒に遊ばない?】小学生の無垢な心では、同じ小学生に遊びに誘われたことを、怪訝に思うなんてことは出来なかったでしょう。だから、私は彼を家へ招いてそのまま…凌辱しました。今度は私から、凌辱したのでした。やはり何も感じるものなど、ありませんでした。あるのはただ、悲しみだけでした。
行為が終わった後の彼は、随分満足げでした。頬を赤くして、【またしたいな】なんて言って。次の日、彼は、私のことが好きだと言いました。好き?これが、好き?そんなの変だと、おかしいと思いました。私は彼を送り出して、家へ入りました。部屋に入ると、どこに隠れていたのか、あの人は、あの行為をした部屋にあるソファーに座っていました。そして私を手招きして、携帯の画面を見るように言いました。そこに写っていたのは、彼男子小学生と私の行為でした。」
「【あーあ、俺もショタに戻りてえー】とあの人は言いました。【…なんか、エンジュちゃんのこと他の男に渡すの、嫌になってきたな】と言いました。だから私は、【私はご主人様だけの淫乱メイドでいたいです】と、涙目で言いました。あの人は機嫌を取り戻したみたいで、【そうか。そうだよね。俺だけのものだもんね】と言い、私の頭を撫でました。」
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