異世界に転生したら、ソシャゲの課金機能だけ引き継いでいて、初日で世界最強になった

キマリ

文字の大きさ
2 / 2

第2話 初日で最強になるために時間を買いました

しおりを挟む
 異世界に来て初日。俺は仲間ガチャで村長(N)を引き当てるという謎スタートを切った。
 タイトル通り、俺の目標は「初日で世界最強」。
 だからこそ――次は装備だ。


「村長、今日は装備ガチャ回すぞ」
「朝起きて一発目が課金って、お前は朝飯よりガチャが大事なんか?」
「当たり前だろ、ガチャは命。課金は酸素。課金額は俺の心拍数と比例してる」
「いや、落ち着け。呼吸するように課金するな」


 俺はSHOPを開き、『装備ガチャ10連』のボタンをタップ。
 しかし、俺の視線はすぐ別の項目に吸い寄せられた。

【有償限定:時空加速プレミアムパック 300万ジェム】
効果:ゲーム内時間を最大365日加速/巻き戻し可能】

「……これだな」
「これだな、じゃない! 時空を金で弄るな!」
「いやさ、初日で最強になるためにはこれしかないんだよなぁ」
「なぜ、初日で最強を目指すんじゃ?」
「タイトル通りにするにはこの手を使うしかないだろ。作者は何を考えてんだか…」
「作者に話しかけるな!」
「あとBANされるぞ!」

「ここゲームじゃないしBANない、……たぶん」
「“たぶん”言うな」
「でもゲームだったら、やっぱBAN確定だよなぁ。時空弄ってログボ無限回収できるし」
 
「お前、その発想が外道すぎる!」


 購入。
 次の瞬間、巨大な砂時計が空に現れ、砂が逆流する。
 空は昼夜を何度も繰り返し、周囲の人々が石像みたいに固まった。

「うおおお! 時間停止+倍速モード! これで狩り放題だ!」
「いや、何時間操作してんの!? 村の畑が季節を3回くらい駆け抜けたぞ!」
「大丈夫、俺の経験値効率は爆上がりだ」
「その“効率”に世界を巻き込むな!」


 雑魚魔物を木の棒でぺちぺち殴り続けること数分(時間加速モードで現実換算30秒)。
 経験値がカンストし、UIが最高ランクのガチャを開放した。

【レベルアップ特典:オメガガチャ開放】
【レア度:LR武器確率 12%】

「12%!? めっちゃ高いじゃん! これは来た!」
「お前、その顔で爆死したらどうすんだ」
「しないから見てろ」


 演出が始まる。
 ――虹色の竜が空を裂き、七色の雷が走り、黄金の扉が出現。
 俺は心臓をバクバクさせながらタップした。

結果――木の棒、木の棒、木の棒、石ころ、木の棒、村長の帽子(N)、木の棒、錆びた短剣、木の棒、木の棒。

「…………」
「…………」
「クソッ、やっぱ確率ってあてになんねぇ!!」
「まぁ、ガチャなんてそんなもんじゃ」
「なんでレア度の確率が高いと出なくて、低いと出るんだ、意味わかんねぇ!」
「それはお前の運が悪いだけじゃ」


「……でも大丈夫だ」
「は?」
「だって、時間巻き戻せばまた引ける」
「おいおいおいおい、合法チート連発すんな!」


 俺は砂時計を逆に傾け、時間を巻き戻す。
 そして、同じ森で同じ魔物をぺちぺち狩り、同じガチャを回す――

演出は再び虹色の竜、七色の雷、黄金の扉。
だが結果は――木の棒、木の棒、木の棒、石ころ、木の棒、村長の帽子(N)……(以下略)。

「あああああ!!!」
「もう見飽きたわその爆死演出!」
「クソッ! あと100連で天井か…!」
「天井って何じゃ」
「一定回数引けば最高レア確定…救済措置だ」
「救済措置に行く前にお前の理性が崩壊しそうじゃ」


こうして俺は、時間を買い、レベルを買い、そして爆死を何度も繰り返した。
――初日最強計画、道のりは地獄(と課金地獄)である。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

狼になっちゃった!

家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで? 色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!? ……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう? これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

RPGのストーリー開始前に殺されるモブに転生した俺、死亡フラグを回避してラスボス助けたら女主人公が現れてなぜか修羅場になった。

白波 鷹(しらなみ たか)【白波文庫】
ファンタジー
――死亡フラグのあるモブに転生した。なぜか男主人公の姿で。 王国に孤児院の子供達を殺された少女ミュライトがラスボスのRPG『プリテスタファンタジー』。 物語後半でミュライトと主人公は互いに孤児院出身であることが分かり、彼女を倒した主人公がその死を悲しむ絶望的なエンディングからいわゆる「鬱ゲー」と呼ばれているゲームでもある。 そして、そんなゲームの物語開始前にミュライトと同じ孤児院に住んでいた子供に転生したが…その見た目はなぜか男主人公シュウだった。 原作との違いに疑問を抱くものの、このままストーリー通りに進めば、ミュライトと主人公が戦って悲惨なエンディングを迎えてしまう。 彼女が闇落ちしてラスボスになるのを防ぐため、彼女が姉のように慕っていたエリシルの命を救ったり、王国の陰謀から孤児達を守ろうと鍛えていると、やがて男主人公を選んだ場合は登場しないはずの女主人公マフィが現れる。 マフィとミュライトが仲良くなれば戦わずに済む、そう考えて二人と交流していくが― 「―あれ? 君たち、なんか原作と違くない?」 なぜか鉢合わせた二人は彼を取り合って修羅場に。 こうして、モブキャラであるはずのシュウは主人公やラスボス達、果ては原作死亡キャラも助けながらまだ見ぬハッピーエンドを目指していく。 ※他小説投稿サイトにも投稿中

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

処理中です...